2-1.採用手法の選び方・傾向が一目でわかる図表
難易度・緊急度に応じて、1-1~12を4象限のマトリクス図にすると下記の通りです。
ここからは、それぞれ個別に適した場合について解説いたします。
更新日:
中途採用
現在、中途採用市場は目まぐるしく変化しており、以前はなかった採用方法も多数登場しています。
「正直どの方法を選べばいいのかわからない」「自社に最適な方法が知りたい」などのお悩みをお持ちの採用担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事では、
・中途採用手法の紹介
・中途採用手法の選び方や比較
・中途採用手法のトレンド
などについてご紹介します。
・中途採用がうまくいっていない
・求人サービスが多すぎてわからない
・採用情報を収集するのが大変
本資料では、求人広告・ダイレクトリクルーティング14サービスの特徴や活用ポイントのご紹介から採用成功に向けたポイントまでを徹底解説!
冒頭でお伝えした通り、中途採用にはさまざまな方法が存在します。
中途採用において、よく使われている採用手法12個を紹介します。
1-1. 転職サイト
1-2. 人材紹介
1-3. 転職フェア
1-4. Indeed(インディード)
1-5. 人材派遣
1-6. ハローワーク
1-7. 自社ホームページ(オウンドメディアリクルーティング)
1-8. ダイレクトリクルーティング
1-9. ソーシャルリクルーティング
1-10. リファラル採用
1-11. ヘッドハンティング
1-12. ミートアップ
転職サイトは、中途採用で最も基本的な採用方法のうちのひとつです。
「マイナビ転職」や「エン転職」といった転職サイトに、企業が求人情報を掲載し、それに対して求職者がエントリーする形の採用方法をとっています。
転職サイトには、「総合型求人サイト」と「特化型求人サイト」の2種類が存在します。
今回は、各求人サイトの特徴と料金を比較しました。
総合型求人サイトは、あらゆる業種や職種の求人を取り扱っており、さまざまな業種・職種の求職者がチェックをしています。
そのため、より多くの求職者にアピールができます。
特徴 | 自社のクチコミサイトと連動しており、マイナビ転職アプリは「ダウンロード数№1」を誇っています。 | 日本最大級の会員数かつ、70%以上が20代~30代と高い若手比率になっています。 | 即戦力採用が強みで、専門サイトも保持しています。 | ITエンジニア/モノづくりエンジニア採用に強く、2職種掲載が可能です。 |
料金 | 16万円~ | 18万円~ | 25万円~ | 35万円~ |
特化型求人サイトは業種や職種、地域などに特化した求人を取り扱っています。
総合型求人サイトに比べれば、業種や職種に特化しているために母集団が少なくなる傾向がありますが、同業界への転職には有効な手法とされています。
特徴 | 女性に向けた転職サイトであるため女性に特化しており、正社員・契約社員募集に強みがあります。 | 保育士の求人に特化しており、専任のオペレーターが求職者のサイト利用を促進してくれます。 | 介護職の求人に特化しており、介護事業所で働くすべての職種の求人を掲載可能です。 |
料金 | 10万円~ | お問い合わせください | 月額4万円~※ |
※掲載課金コース
また、転職サイトには2つの料金形態があります。
「掲載課金型」と「成果報酬型」です。
掲載課金型は、ある一定の期間で求人広告(企業情報)を掲載することに対して、費用が発生します。
何人採用しても一定期間に対しては金額が変わらないため、複数名採用したい企業に向いています。
掲載課金型の転職サイトは、転職サイトによって掲載期間が異なります。
短期から中期の場合1週間~2週間程度の掲載プランをはじめ、4週間~8週間、8週間~12週間などの掲載プランが中心です。
掲載期間が長期の場合、半年から1年の掲載期間が多く、通年採用や母集団形成を目的とした採用に向いています。
転職サイトの利用を検討する際は、掲載プランの内容や掲載料金だけでなく、掲載期間もしっかりと確認しておきましょう。
また、転職サイトごとに特徴や強みが異なるため、自社の採用計画に合う転職サイトを選ぶことが大切です。
マイナビ転職は全国各地の求人を取り扱う総合転職サイトです。
掲載件数は常時15,000件以上と業界最大級を誇ります。
成果報酬型は、ある成果があるまでは費用がかかりません。
その成果というのは、「応募が来た」段階と「採用が成功した」段階の2つで、それぞれ異なります。
つまり、応募が来た段階で費用が発生するものと、採用が成功した段階で費用が発生するものが存在するということです。
成果報酬型は成果が出た段階で費用が発生するため、掲載課金型に比べて確実性があります。
しかし、複数名採用すると割高になる場合もあるため、注意が必要です。
ここでは採用に成功した場合の成功報酬について、「Green」を例に解説します。
成功報酬型の転職サービスの中には求職者からの応募を待つだけでなく、企業自らが求職者へダイレクトメールを用いてスカウトをおこなうダイレクトリクルーティングサービスに近いサービスがあります。
掲載課金型の転職サイトにもスカウト機能があるサービスがありますが、利用できる期間は掲載プランに応じた掲載期間のみです。
Greenは初回利用時のみプランに応じた初期費用が発生しますが、以降は成功報酬型のサービスとして永年利用できます。
成功報酬型の転職サイトは採用が決定するまでのあいだに、採用したい人材を見極めてから採用することができるメリットがあります。
応募が入りにくいニッチな採用ニーズがあるときや、採用後のミスマッチが課題になっている企業におすすめです。
Green(グリーン)は登録者の約8割は20代~30代の若手層かつ、エンジニア・クリエイティブ職種経験者が過半数を超えるなど若手IT/Web系経験者採用に強い成果報酬型の求人サイトです。
・求職者が自ら転職サイトに登録して職を探しているため、転職活動に積極的な人材の目にとまりやすい
・スカウトメールなどで、企業から直接アプローチできることもある
・掲載数が多いと求職者の目にとまらない可能性がある
・採用に至らなくても費用がかかる
・複数プランがあり、掲載期間や原稿サイズ、転職サイトによって幅がある
・掲載課金型と成果報酬型があるが、ほとんどが掲載課金型
転職サイトに求人を掲載するにあたって、求人票に応募が来なければ意味がありません。
そこで求人情報の書き方のポイントを3つご紹介します。
そもそも人は、不安や不満が何もなければ、転職しようと考えないはずです。
そのため、ターゲットは現状のままでは得られないものを得ようとしています。
「20代前半~中盤で、成長環境や自分のスキルを短期間で伸ばしていくことを求めている」
「結婚を考え始めたタイミングなので、もう少し早く仕事を終えられる環境を探している」
このように求めていることや価値観を具体的に想定しましょう。
ターゲットを具体的に想定したら、そのターゲットが転職先企業にどのようなことを求めているのかを考えましょう。
「20代前半~中盤で、成長環境や自分のスキルを短期間で伸ばしていくことを求めている」
このターゲットの場合であれば……
・どのくらいのスピード感でどんな仕事ができるか知りたい
・昇給率などが知りたい
・30代になったときにどんな選択肢があるか知りたい
このような想定ができます。
最後に、これらを踏まえてキャッチコピーを作成しましょう。
キャッチコピーとなるとどうしても身構えてしまい、上手い言葉を探しがちになります。
うまい言葉を考えようとせず、凡庸でもいいから率直に書いてみることが大切です。
そして、伝わる速度も重要です。
①離れていても、いつもひとつ!
②フルリモート&フルフレックスでチーム力を活かす!
この二つだと、①はキャッチコピーっぽさがありますが抽象的過ぎて何を伝えたいのかわかりづらくなっています。
②は「働き方の自由度が高そうな企業だ」という印象が一文で伝わります。
求めている人材が知りたいと思う情報を網羅し、他社にはない強みをシンプルに伝えるようにしましょう。
人材紹介会社に対して希望する人材の詳細を伝え、それにあった人材を登録している求職者の中から紹介してもらう方法です。
採用が成功した際、採用したい人材の年収に応じて費用が発生します。
人材紹介は、求める人材をピンポイントで採用ができるほか、事前に人材紹介会社のエージェントが求職者との面談などをおこなうため、ある程度スクリーニングされた人材を選考対象とすることができます。
したがって、採用業務の負担を減らすことも可能です。
また、人材紹介にも転職サイトと同じく「総合型」と「特化型」の両方が存在します。
特徴 | 登録者は25歳から34歳の若手社会人が中心です。人材サービスを長きに渡り運営しているノウハウが強みです。 | 年間登録者数130万5千人以上、レコメンド機能や検索機能を用いて転職意欲の高い候補者にアプローチが可能です。 | 登録者の75%以上が20代前半~30代前半の若手・中堅層で、専門性の高い人材が多数登録しています。 |
特徴 | 第二新卒に特化しており平均30日の短期間で採用可能です。業界トップクラスの高い内定承諾率と定着率を誇っています。 | 保育士/幼稚園教諭の採用に特化しており、20代~30代の若手・中堅層の紹介に強みがあります。全国の登録者数は約20万人にのぼり、さまざまな雇用形態に対応しています。 |
・求めるスキルなどをもった質の高い人材を効率的に探すことが可能
・採用できるまで費用がかからない
・採用が成功した場合、他の採用方法に比べて費用は割高になる
・自社に採用ノウハウが蓄積されない
・成功報酬型
・採用した人材の想定年収のうち、何割かを手数料として支払う(現在は30%~35%が相場)
人材紹介会社に任せられるからといって、エージェントに丸投げしてしまっては、人材紹介での中途採用を成功させることは難しいです。
人材紹介では、採用におけるパートナーとして、エージェントと協力していくことが重要です。
そのため、エージェントに信頼してもらうこと、求職者に「紹介したい」と思ってもらえるような関係性をつくることが必要になってきます。
具体的には、「エージェントへの誠意をもった対応」と「自社の魅力を十分に伝えること」を意識しましょう。
転職フェアとは転職希望者を対象にした、合同の企業説明会です。
求職者と直接話せることが最大の魅力であり、その場で面談や一次面接をおこなうことも可能です。
また、転職フェアでは、さまざまな求職者に対して自社をアピールすることが可能です。
まだ転職を具体的に考えていない人材も参加するため、転職潜在層へのアピールにも活用できます。
出展にあたっては出展料がかかり、出展日数や出展するブースの大きさなどで料金が変動します。
・求職者と直接コミュニケーションをとれる
・アプローチできる人材の幅を広げられる
・準備に時間がかかり、長時間であるため当日の運営スタッフへの負担が大きい
・多くの企業が出展するため、求職者の目を引くような工夫が必要
・平均50~150万円
・出展するフェアや出展日数・ブースの大きさによる
転職フェアでは、参加者に自社のブースへ立ち寄ってもらうことが何よりも重要です。
そのためには、まず呼び込みの方法を工夫するようにしましょう。
また、自社のブースに足を運んでもらった後は面談を実施し、参加者の熱が冷めないうちに次回の選考日程を決めるようにしましょう。
Indeed(インディード)は、求人に特化した検索エンジンです。
下記のように勤務地や職種のキーワードに合った求人情報を検索することができます。
Indeed(インディード)には無料掲載と有料掲載があります。
無料掲載であれば、アカウント登録をして求人票に記入するだけで、求人情報を無料で掲載できます。
ただし、無料で利用できる分、掲載社数は多くなっています。
そのため、有料で求人情報を上部に表示したほうが求職者の目にとまる確率がより高くなるでしょう。
有料掲載の料金は、クリック回数に応じて変化し、求職者にクリックされた回数分の料金が発生します。
また、クリックの単価は検索された求人情報でオークションがおこなわれて決定します。
有料掲載では、このクリック単価の上限を設けることができます。
クリック単価は業種や職種によっても相場が変わり、事前に調べた上で有料枠に登録すると良いでしょう。
・無料で求人情報を掲載でき、多くの求職者にアピールできる
・職種や勤務地ごとで求人情報を掲載でき、ピンポイントで求める人材を採用できる
・無料掲載の場合、有料掲載の求人情報などに埋もれやすい
・定期的に更新をしないと、表示回数が減ってしまう
・~200円/1クリック
・クリック単価の相場は業種・職種や地域次第で変動する
Indeed(インディード)では、「キーワード」×「勤務地」で求人情報の検索ができます。
「キーワード」で検索されやすいのは職種や雇用形態ですが、職種は特に検索が多くなっています。
そのため、誰にでもわかる、もしくはその業界の人であれば必ずわかる、一般的に使われている職種名を記載しましょう。
これで検索にヒットしやすくなります。
しかし、ただそのキーワードを使えばよいというわけではありません。
検索して表示されたとしても、クリックしてもらわなくては応募に繋がりません。
そこで、キーワードを盛り込みながら、より具体的に職種を記載するようにしましょう。
人材派遣会社が雇用したスタッフを、自社に派遣してもらうサービスです。
派遣会社に対して、毎月派遣料金を支払います。
専門性が高くなるほど、派遣料金も上がります。
人材派遣は雇用の契約期間が決まっているため、必要な時に必要な人数だけ採用することが可能です。
たとえば、繁忙期で人員を増やしたいときなどに有効です。
自社で採用する場合よりも早く人材を見つけることができ、突然の欠員や退職などにも対応ができます。
派遣社員は基本業務に必要なスキルや経験を持っているため、即戦力として採用が可能です。
そのため、正社員は注力すべきコア業務に集中でき、業務効率を上げることができます。
・特定期間に必要な特定のスキルを持った人材を採用することができる
・採用や教育にかかるコストの削減が可能
・派遣される人材は選べない
・自社の社員として育たない
・時給×労働時間を毎月派遣会社に派遣料金として支払う
・マージン率(派遣料金から派遣社員に支払われる賃金を差し引いた残りの額の割合)の平均は20~30%
ハローワークは、各都道府県の労働局が運用する公共職業安定所です。
ハローワーク内の求人情報を検索できる端末に、求人情報を無料で掲載することができます。
しかし、求人票の作成や選考を全て自社でおこなわなくてはならないため、ノウハウがない場合は時間を要します。
・費用がかからない
・地域採用に向いている
・必要なスキルやキャリアをもった人材が集まりにくい
・掲載や選考など、各フローにおいて手続きの工数がかかる
・無料
自社の採用サイトによって、採用をおこなう方法です。
自社サイトになるので、転職サイトなどに求人情報を掲載するよりも自由度が高く、多くの情報を発信することができます。
近年では、スマートフォンの普及やITリテラシーの向上により、求職者の「仕事探しのリテラシー」が高まっています。
その程度はと言うと、転職活動者の約85%が「採用サイトの情報は重要だと感じる」と回答しているアンケート結果も出るほどです。(出典:企業の「採用サイト」に関する意識調査を公開/2021年7月より)
そのような中で、自社で採用サイトを設け、業務内容をより細かく正確に掲載し、企業理念や職場の雰囲気を伝えるような取り組みをしている企業が当たり前となってきています。
自社採用サイトの使用は、より自社に適合した、活躍してもらえる人材を採用できる確率が高まることからも、近年注目されている採用方法です。
・より自社に適合し、活躍する人材を採用できる
・独自性をアピールでき、他社との差別化ができる
・効果が出るまでに、ある程度の期間(6ヶ月~)がかかってしまう
・自社への興味が薄い求職者に対してアピールするには、SEOなどを対策しなくてはならない
・自社サイトがすでにある場合は、無料
・新しく作成する場合は、数十万~数百万円の費用がかかる
自社採用サイトを用意する際に重要なのは、掲載するコンテンツの内容です。
まずは「企業理念」。
自社が大切にしている考え方や、社員が何に情熱を注いで働いているかなど、共感してもらえる情報を発信することです。
このことを「Shared Value Content(シェアード バリュー コンテンツ)」といいます。
また、「募集要項」も明確にすべきと言えます。
簡単に書けばよいわけではなく、求職者に自分が働くイメージを持たせられる内容にしなければなりません。
このことを「Job Description(ジョブ ディスクリプション)」といいます。
転職サイトのように、求職者からの応募を待つ受動的な採用ではなく、企業の側から求職者にアプローチしていく採用方法をダイレクトリクルーティングといいます。
ダイレクトリクルーティング専用のサイトや人材データベース、社員のつてなどを利用する方法で、以下の「ソーシャルリクルーティング」「リファラル採用」「ヘッドハンティング」「ミートアップ」もダイレクトリクルーティングに含まれます。
ここでは、ダイレクトリクルーティングサービスのサイトについてお伝えします。
ダイレクトリクルーティング専用のサイトでは、求職者が自身の経歴やスキルなどの情報を登録します。
その情報を企業が閲覧し、「自社で活躍してくれそうだ」と感じた人材にスカウトメールを送る仕組みになっています。
自社に合った、活躍してくれそうな求職者に対して直接アプローチができるため、スクリーニングの手間が省け、効率的に採用をおこなうことができます。
一方、スカウトメールを送ってアプローチした求職者が、必ずしも自社に興味を持っているとは限らないため、興味を引くようなスカウトメールを作成するために工夫が必要になります。
・自社で活躍しそうな人材に直接アプローチができる
・転職の潜在層に対しても、アプローチができる
・興味をもってもらえるようなスカウトメールにするために、工夫やノウハウが必要
・スカウトメールの作成や、スカウトする対象の見極めにより、業務負荷が大きくなる
・サービスによって料金形態はさまざまだが、他の採用方法と比べて比較的安価
専用のサイトを利用し、登録者をスカウトするタイプのダイレクトリクルーティングでは、スカウトメールが非常に重要になります。
スカウトメールのポイントは、「登録者をきちんとみている」とアピールすることです。
自社の概要や業務内容などを書き連ねるだけではなく、スカウトメールを送った相手のどこに興味をもったか記載することがポイントです。
ダイレクトリクルーティングでは、転職を積極的に考えていない潜在層もいるため、登録者が必ずしもスカウトメールが送られてきた企業に興味をもっているとは限りません。
そのため、「話を聞いてみたい」と興味をもってもらうためには、登録者一人ひとりの「中身」にそったスカウトメールを送ることが大切です。
企業がFacebookやTwitterなどのSNSを利用して企業の情報を発信し、採用をおこなう方法です。
ソーシャルリクルーティングの魅力は、さまざまな人材とSNS上でコミュニケーションをとれることにあります。内定辞退の防止にも利用することが可能です。
また、SNSを利用するため、転職の潜在層に対して求人があることを認知させることができ、自社のブランディングにも活用できます。
ただし、継続的に更新していかなければ、投稿が埋もれていってしまうので注意が必要です。
・金銭的な採用コストはかからない
・転職活動をおこなっていない潜在層へのアプローチが可能
・SNSに使い慣れていない層や、特定の層に対してのアプローチは難しい
・採用のツールとして使いこなすには、SNSの知識やテクニックが必要
・人的リソースが必要
・無料
リファラル採用は、自社の社員から、活躍してもらえそうな人材を紹介してもらう採用方法です。
自社の社員が知人に対して職場の雰囲気や会社の魅力を伝えてアプローチするため、勧誘された側も転職後のイメージがつきやすく、離職率が低いというメリットがあります。
口頭で伝えるだけではなく、会社側も仕事内容や求める人物像に対しての資料・Webページの作成をおこなうなど、情報を明確にしておく必要があります。
自社の社員からの紹介であるため、信頼ができ、人柄や能力について把握がしやすいという反面、大量採用には向いていないというデメリットもあります。
また、入社後にパフォーマンスが好ましくなかった場合、紹介してもらった社員との関係が悪化する可能性もあるため、あらかじめそのようにならないための工夫が会社側に必要です。
・社員からの勧誘であるため、転職後のイメージがつきやすく、離職率が低い
・費用がかからない
・魅力的で明確な職場環境にしておかなければ、社員が勧誘をしてくれない
・大量採用が難しい
・無料
・ただし、紹介してもらった社員にインセンティブを支給することなどがある
リファラル採用は社員から知人を紹介してもらわなければ話が始まらないため、リファラル採用の仕組みを社内で制度化することが重要です。
制度を設定しても認知されなければ意味がないため、制度の認知を徹底すること。
インセンティブを用意するなど、紹介者が得をするメリットを組み込むこと。
「紹介してだめになったら気まずい」といった心理的障壁を取り払うため、情報を明確にして紹介のハードルを下げること。
この3点が重要です。
ダイレクトリクルーティングの中でもエグゼクティブサーチ型といわれる方法で、企業が求める人材をあらゆるネットワークを利用して探し出し、転職までをサポートする方法です。
スキルや経験のある優秀な人材を採用できる一方、費用が高額になるというデメリットがあります。
・企業が求める人材を、さまざまな場所から探し出せるため、優秀な人材を採用できる
・探し出す手間がかかる分、費用がかさむ
・成功報酬型
・採用が成功した際に費用が発生する以外にも、随時経費などが発生することがある
ミートアップは、求職者をオフィスに招いて会社の雰囲気を味わってもらい、社員と交流をもってもらったうえで、気になる人材に企業からアプローチする方法です。
もともとは「Meetup」という、Web上で興味のあることについて仲間を集め、オフラインで会えるというプラットフォームです。
これを中途採用に取り入れ、気軽に会社説明会に参加できるようにしたイベントが、2015年以降少しずつおこなわれるようになりました。
ミートアップは採用活動だけでなく、自社のブランディングにも活用することができます。
・会社や社員について、理解を深めてもらえる
・確実に採用に繋がるとは限らない
・無料
・ただし、軽食などを用意する場合もあり、その費用は都度かかる
どんなものがあるかを簡潔にご理解いただいたところで、選び方の解説です。
会社にマッチするかのみならず、どのような人材がどの規模で欲しいかは、同じ会社の中でも時期やタイミングによってさまざまではないでしょうか。
今回は3つの条件に合わせて、採用方法の選び方を分類してご紹介いたします。
人材を採用するにあたって、最も重視したいポイントを思い浮かべてみてください。
今想像していただいたものは、「緊急度」・「難易度」のうちどちらに当てはまるでしょうか?
「緊急度」は採用までにかかる日数、「難易度」は求人倍率が高いかそうでないか、だとお考え下さい。
どれを重視するかによって適した採用手法が変わってきますので、順番に解説します。
まずは、これまでの内容における難易度・緊急度が一目でわかるマトリクス図です。
難易度・緊急度に応じて、1-1~12を4象限のマトリクス図にすると下記の通りです。
ここからは、それぞれ個別に適した場合について解説いたします。
緊急度が高く、3ヶ月以内に人員を充足させないといけない場合におすすめの手法は下記の通りです。
1-1. 転職サイト
1-2. 人材紹介
1-3. 転職フェア
1-4. indeed(インディード)
1-8. ダイレクトリクルーティング
逆に、緊急度はあまり高くなく、良い人がいたら採用をしたい場合におすすめの手法は下記の通りです。
1-5. 人材派遣
1-6. ハローワーク
1-7. 自社採用サイト(オウンドメディアリクルーティング)
1-9. ソーシャルリクルーティング
1-10. リファラル採用
1-12. ミートアップ
建築系技術者、介護サービス職員など、採用難易度が高い職種の場合におすすめの手法は下記の通りです。※出典:人事のミカタ/[2022年度 上半期版] 採用難易度レポート
1-2. 人材紹介
1-3. 転職フェア
1-8. ダイレクトリクルーティング
1-10. リファラル採用
1-11. ヘッドハンティング
逆に、採用の難易度があまり高くなく、求人倍率も重視しない場合におすすめの手法は下記の通りです。
1-1. 転職サイト
1-5. 人材派遣
1-6. ハローワーク
冒頭でも少し触れたとおり、中途採用の手法も流行り・トレンドのようなものが存在します。
これまでの流れから最近よく目にするトレンドまで、ご紹介させていただきます。
2000年頃は、求職者も採用企業も求人ポータルサイトに集中していました。
2010年頃にはポータルサイトの種類が急増し、それぞれの会社がそれぞれのサービスを展開。
求職者も採用企業もサービスごとに分散し、それぞれの効果が低下しました。
2018年頃には、indeed(インディード)・求人ボックスなどのポータルサイトを集める検索エンジンが登場しました。
そして現在は、ダイレクトリクルーティングサービスが以前よりも普及するようになり、求職者にとって “攻め” の採用姿勢が見られます。
このように時代によって移り変わりが多いため、その時々でトレンドを押さえ、自社に合った採用手法を選び取っていくことが大切だと言えます。
では、ここ数年で新しく登場したものや、最近のトレンドを解説いたします。
カジュアル面談とは、選考前(転職顕在層になる前)に求職者と社員がカジュアルに話をして、お互いの知りたい情報を交換する機会のことです。
転職を検討中の転職潜在層が多いため、早めに接点を持つことがポイントとなります。
両者ともスーツではない格好で食事をしながら面談をし、リラックスしやすいラフな環境づくりがおこなわれています(あくまで一例です)が、近年のコロナ禍では基本オンラインでおこなわれることが多いです。
企業が求職者に対して一方的に質問する面接とは異なり、お互いに質問することで双方向の興味づけをおこなうことが目的です。
また、カジュアル面談は面接のような合否判定がなく、履歴書や職務経歴書は原則不要とされています。
企業から求職者に対してアピールするケースも多く、面接を受ける気がなかった人がエントリーを決めることも少なくはありません。
上記ダイレクトリクルーティング、リファラル採用の入り口として取り入れられることも多いです。
「企業と求職者のミスマッチで発生する内定辞退」や「入社後の早期退職」を軽減させる効果もあり、より多数の人材にアプローチをおこなうことが可能となります。
カジュアル面談のマッチングをおこなってくれる『Meety』というアプリもあります。
ご興味のある方はこちらからご確認ください。
1-11. リファラル採用でも紹介いたしましたが、近年より活発化しています。
改めて簡単に解説すると、リファラル採用とは、社員から人材を紹介してもらうことです。
縁故採用と異なる点は、紹介者の面子を立てるためにどんな人でも採用するわけではなく、きちんと人材としての適性や企業とのフィット感も鑑みて採用を決定するところです。
あくまで入り口が紹介というだけで、通常の採用フローとほぼ変わらない場合が多いです。
採用コストを低減でき、求める人材像に近い人とマッチングしやすいという利点があります。
しかし、紹介者へのインセンティブを吊り上げてリファラル採用を促進させようという方針にはしない方が得策とされています。
昨今、コロナ禍などで採用するためのコンテンツのオンライン化が進んでおり、面接のために会社まで直接足を運んでもらえないため、会社の雰囲気・文化がわかりづらいという問題点があります。
また、求職者のリテラシーも上がっており、ネット上で自社の魅力が伝わり、リアルを見ることができるコンテンツが必要になってきています。
採用ピッチ資料とは、そういった中で求められる、会社概要や事業説明資料のようなものの採用版です。
従来の説明会資料との大きな違いは、”情報をオープンに公開していること” です。
利点としては、会社のホームページや採用ページに埋め込むことでさまざまな人に見てもらえます。
人材紹介会社に提供をすることで候補者の企業への意向度を上げることができ、面接を辞退する割合の改善も期待できます。
その他にも、口コミの点数が上がったり、スカウトに採用ピッチ資料を同封することで応募率が上がったりすることにも繋がります。
DMというのは各SNSなどのダイレクトメッセージサービスのことを指します。
現在、以前のように「○○社で働いていれば生涯安心!」というようなことは減少していく傾向にあります。
よく名前を耳にする大企業も終身雇用制度をどんどん撤廃しているため、個人がそれぞれ力をつけて、自分でキャリアを築いていくことが重視されています。
そのため、企業や採用担当者が個人に対してSNSで直接声をかけることも合理的です。
また、SNS上では個人の発言や考え方も履歴として見られるため、仕事のおこない方や社風に合うかどうかもそこから判断をすることが可能です。
IT化やSNSの発達、求職者の売り手市場になっている影響で、近年ではさまざまな採用方法が存在します。
従来の転職サイトや人材紹介に加えて、企業が自ら求職者にアピールするダイレクトリクルーティングや、自社のメディアを活用したオウンドメディアリクルーティングなど、本記事では幅広い採用方法をご紹介しました。
さまざまな採用方法から課題に合わせて選択し、それぞれの方法に沿って採用戦略を立てることが採用成功のカギになります。
一度、今までの採用方法を見直し、より採用が成功しやすい方法を探してみてはいかがでしょうか。
・中途採用をおこなっている
・求人サービスが多すぎて何が何だかわからない
・採用は検討しているが情報を収集するのが大変
圧倒的な顧客視点をもったトータルサポート
2009年に新卒でネオキャリアに入社後、営業からマネジメントまで多岐に渡りトップレベルの業績を残し事業部長に就任しました。 「顧客視点」を第一に考え、市況感を先読みした革新的なアイデアで採用成功まで導きます。
中島/中途領域
この営業が携わった他の事例・記事を見る