即戦力が期待はずれ?中途採用の失敗を繰り返さないための方法

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時間も費用も費やしてようやく採用できた即戦力人材に対して、入社後に「期待外れ」だと感じてしまったことはありませんか。あるいは、現場担当者からのクレームがあり、採用が上手くいかなかったという経験をもつ中途採用担当者様も少なくないのではないでしょうか。

 

「売り手市場」と呼ばれる現在、採用の難易度は年々増していると言われています。厚生労働省の発表によると、令和7年3月時点の有効求人倍率は1.26%とコロナ禍以降は一定の水準を維持しており、今後も求職者優位の採用市場が続いていく見通しです。

 

そういった”採用難”の昨今において、せっかく労力をかけて採用した人材が「期待外れ」になってしまうことで、採用にかけた工数がムダになるだけでなく、採用担当者様への評価低下や最悪の場合は事業運営に支障が出てしまう恐れもあります。

 

そこで本記事では、即戦力として採用した中途人材が「期待外れ」に感じてしまう理由を紐解き、これからの中途採用で同じような事象を繰り返さないための具体的な方法についてご紹介いたします。


中途採用に課題感をもつ採用担当者様はもちろん、今後新しく人材の採用を検討している場合にもお役立ていただける内容となってますので、ぜひ最後までお読みください。

本記事では
・中途採用が「期待外れ」だと感じてしまう理由と生じる問題点
・中途採用の「期待外れ」を繰り返さないための方法
について解説します。

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1.せっかく採用した中途採用が期待外れだと感じてしまう理由

労力を費やして採用した中途採用が「期待外れ」だと感じてしまうのは、採用企業側・求職者側の双方に原因があると考えられますが、特に、採用企業側の問題としては大きく3つの理由が挙げられます。

採用面接時に適切な見極めができていない

即戦力となる中途人材を採用する際、採用担当者自身が募集ポジションに必要な専門知識を持ち合わせていないと、候補者の実力を正しく見極めるのが難しくなります。しかしながら、採用担当者は採用活動を専門としている場合が多く、その結果、採用担当者が認識している必須スキルと現場が実際に求めるスキルとの間に乖離が生じることがあります。

 

また、採用時の評価基準が明確に定まっていないことも、期待外れな採用につながる要因の一つです。特に中途採用の担当者が複数いるケースでは、担当者によって評価基準にばらつきが生じ、一貫性のない採用活動になっている例が少なくありません。

企業側の期待値が高すぎる

そもそも、”即戦力採用”をしたいという採用企業側の期待が高すぎることも「期待外れ」だと感じてしまう理由のひとつです。

 

採用する側がイメージする即戦力というと、「とくに教育をしなくても現場ですぐに活躍してくれる」と定義しがちです。ですが、いくら同じ内容の業務経験があるからといって、その会社が求めているレベルに達しているかや仕事のやり方にすぐに適応できるかはすぐには判断が難しいのが現実です。

社風のミスマッチ、現場の雰囲気に合わない

即戦力として採用した人材が期待外れに感じられる要因として、スキルは申し分ないものの、社内の雰囲気や既存メンバーとのミスマッチがよく挙げられます。特に即戦力採用では、面接時に本人の価値観や性格よりも、これまでの経験やスキルを重視しがちです。

 

場合によっては、採用担当者が「この人は現場に馴染めるだろうか」と感じても、スキル面だけが高く評価されて採用に至るケースもあります。その結果、入社後に社風とのミスマッチや現場の雰囲気との不一致が発覚し、最悪の場合、採用した人材がストレスを抱え、早期離職につながる危険性も潜んでいます。

 

これらの中途採用が「期待外れ」と感じてしまう理由ですが、防止する方法が全くないというわけではなく、事前に対策を講ずることである程度防ぐことができます。例えば、人材紹介という手法を活用し、人材紹介会社の営業担当から適切な候補者を提案してもらうことも可能です。

あわせて読みたい記事:中途採用|人材紹介を活用する上で意識したい2つのこと

昨今の採用市場のトレンドである”超売り手市場”を背景とした、採用手法の多様化。そういった中で、自社の求める応募者に巡り合うためにどう「人材紹介サービスを活用」するのかについて解説しています。

この記事でわかること
・中途採用人材紹介サービス会社について
・中途採用人材紹介サービスを活用する際のポイント
・おすすめの中途人材紹介サービス

詳細はこちら

2.中途採用が期待外れだったときに生じる問題は

前章でお伝えした要因の他にも即戦力採用の人材が「期待外れ」だと感じてしまう原因は複数存在しており、採用企業側としてはこの問題に適切な対策をしなかったときにこれらのようなリスクが生じる可能性があります。

採用コストが増加する

即戦力人材が期待外れであった場合に、会社の期待値に本人のスキルレベルが達していないため、本来任せるはずの業務を任せることができなくなる可能性があります。そうなると、企業としては再度期待値に沿う人材を探して面接をし、採用したり、教育に再度時間をかけたり、といった一連の流れを繰り返すことになり、時間・費用ともにかなりのコストがかかります。

 

また、社風のミスマッチなどが主な要因であった場合に、採用された候補者もストレスを抱えることが多く、高額な費用を投資して採用した人材が早期離職してしまうリスクも考えられます。そして早期離職となってしまった場合、社内に適する人材がいないのであれば再び採用活動を行う必要が出てくるので、かなりの工数がかかってしまうこととなります。

事業運営に影響が生じる

採用担当者や採用した本人以外にも影響が生じる可能性があります。特に、現場の担当者への影響は考慮すべき点になります。例えば、即戦力採用した人材が現場担当者と合わなかった場合に、現場全体の士気が下がったり、チームの生産性が著しく低下するリスクが考えられます。

 

また、本来であれば即戦力採用の人材に任せるはずだった業務も他の社員が肩代わりしないと事業としてうまく回らない可能性もあります。そして、その事態をきっかけに現場社員の離脱が発生してしまうなど、最悪の場合は事業運営全体にも影響を及ぼすことにもつながりかねません。

 

上記のように、せっかく採用した人材が早期に離職してしまうことも大きな問題点のひとつですが、そもそも内定承諾をしてもらうこと自体もハードルが高いことだと言えます。もし、採用活動自体に課題感がある場合は、こちらの記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。

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3.中途採用の「期待外れ」を繰り返さないための4つの方法

これまで、即戦力として中途採用した人材が「期待外れ」に感じてしまう理由とそこから生じるリスクについて説明をしてきました。実際に当てはまると感じる採用担当者様もおられるかと思いますが、この中途採用の「期待外れ」は正しく対策を行うことで今後改善できる可能性があります。

 

そこでこの章では、中途採用の「期待外れ」を今後繰り返さないために採用担当者が実践すべき4つの方法をご紹介いたします。

1.採用基準を明確にする

採用担当者が複数名いる企業でよくある課題が、採用基準が明確でなく、担当者によってバラツキがあることで結果的に採用基準に満たないような人材を採用してしまうことです。また、採用担当者同士は認識があっていたとしても、採用部署と現場部署の間で考える基準に隔たりがでている可能性もあります。

 

そこで、部署間・採用担当者同士で基準をすり合わせた上で、「誰が見ても明確な基準」まで落とし込むことが採用成功の秘訣となります。

 

明確な採用基準を作る際は、以下の手順を元に作成をすすめると良いでしょう。

 

POINT!
  • 採用の目的、目標を明確にする
  • 現場のニーズをヒアリングする
  • 現場のニーズを元に採用したい人物像を具体的にイメージする
  • 評価項目を定量的に計測できる数字に落とし込む
    (例)資格の有無、経験年数、人柄(挑戦意欲、協調性など)
  • 採用担当者同士で評価項目の優先順位を決める

2.候補者と社風のマッチ度を事前に確認する

採用時点で事前に社風とのマッチ度を確認しておくことが重要になります。そのため、採用フローを一度社内で見直し、内定を出すまでに現場担当者と面接以外で接点を作ることができないかを検討することをおすすめします。

 

特に、最近は採用選考の効率化によって一次面接~最終面接までWEBで完結してしまうこともよくあり、候補者が一度も現場担当者と顔を合わせることなく内定まで至るケースも少なくありません。ただ、WEBだと本人の雰囲気の細部まで掴み切ることが難しいので、可能であれば、実際に一度対面であってみてどういう人物かを現場からも判断してもらうほうがミスマッチが起こるリスクは減らすことができると考えます。

 

また、候補者とのマッチ度を定量的に事前計測する方法として適正検査の導入を検討してみるのもおすすめです。こちらの記事では適正検査の種類やサービス内容についてより詳しく説明しているので、参考にしてみてください。

 

3.候補者のスキル・実績を鵜呑みにしない

即戦力人材が期待外れになる要因は多岐にわたりますが、中には候補者側に主な原因があるケースも存在します。よくあるのは、面接時に候補者が自身のスキルや実績を誇張して伝え、それを信じて採用してしまう、という事例です。

 

候補者にとっての短期的なゴールは「面接に通過し、内定を獲得すること」であるため、自分のスキルや実績を誇張して伝えてしまう可能性があるのです。だからこそ、採用担当者は面接で候補者のスキルを正しく見極める目を養う必要があります。その上で、企業内で定めた採用基準に基づき採用活動を行うことが、採用成功に繋がります。

 

しかし、採用担当者自身の経験やスキルにはかなりの差が出ることが考えられます。経験が少ない採用担当者が面接を行う場合は、事前にロールプレイングを実施したり、上司とヒアリング内容を擦り合わせたりすることで、社内全体で採用ノウハウが蓄積され、担当者のスキルアップも期待できます。

4.採用計画を見直す

即戦力人材を適切に採用するには、採用側も募集している職種や業務内容に関する知識が少なからず必要です。すでに社内で知識を共有できる体制が整っていれば問題ありませんが、すぐに改善が難しいようであれば、採用計画自体を見直すことも検討してみてください。

 

本記事では、採用計画を見直す際の具体的な手法の一例として、「対象とする基準を一定程度まで下げ、ポテンシャル採用をする」方法をご紹介します。

①ポテンシャル採用とは?ポテンシャル採用の定義とメリット

ポテンシャル採用とは、これまでの経験やスキルを評価するのではなく、候補者の潜在的な能力や将来的な可能性を評価軸とし、採用する手法です。

 

即戦力採用とは違い、ポテンシャル採用で雇用した人材は募集している業務の経験がないことが想定されるので、自社で一から教育していく必要があります。また、今後の可能性で採用するため、今後必ず成果が出せるという確約はありません。

 

一方で、ポテンシャル採用は以下のようなメリットが挙げられます。

会社への適応力が高い

ポテンシャル採用の場合は本人の経験・スキルで判断することが難しいので、採用基準が候補者の性格や意欲となり、面接では社風とのマッチ度を最も重視することも多いです。また、ポテンシャル採用の人材はこれまでに経験した会社での年数がそこまで長くなく、前職の企業文化の影響が少ないと考えられます。そのため、採用した際には即戦力人材と比較しても早期に会社へ適合してくれる可能性も高いといえます。

即戦力採用よりも成果を発揮する場合がある

上述の通り、会社への適応力が高いことで、即戦力採用の人材よりも早期に成果を発揮する場合もあります。特にポテンシャル採用の場合は、「自分にはあとがない」と覚悟感をもちながら転職活動を行っている候補者も一定数おり、自分の価値を認めて採用してくれた企業に対して、元々の期待値以上に候補者自身が成果を出そうと奮闘してくれるケースも少なくないです。

採用にかかる費用が抑えられる可能性が高い

採用する側の企業にとって、採用費を抑えつつ人材を採用できることが最も嬉しいと感じるポイントの一つではないでしょうか。その点、ポテンシャル採用は即戦力採用よりもコストを抑えながら採用できる可能性が高いといえます。即戦力採用の場合、企業側が求めるスキルが高ければ高いほど、採用難易度があがるとともに、求人掲載費や紹介手数料などの採用コストが高くなる傾向にあります。

 

一方でポテンシャル採用の場合は、候補者の競争率もそこまで高くなく、提示年収も即戦力採用と比較して安価になるケースも多いため、採用活動にかかる費用は相対的に少なくなります。

 

採用費教育コストスキル面社風への適合
ポテンシャル採用
即戦力採用

 

こちらの記事では、ポテンシャル採用の具体的な定義やポテンシャル採用を支援してくれるおすすめのサービスについてより詳しくまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。

 

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②ポテンシャル採用の導入方法

ポテンシャル採用を実際に導入する場合には、大きく分けて4つの手法がスタンダードです。

求人広告・求人媒体

求人広告は求人媒体会社と契約し、求人情報を掲載することで候補者を集める手法です。採用側の企業は求人媒体会社に掲載費を支払って求人広告を掲載することができます。他の手法と比較するとコストを抑えつつ開始することができるので、採用手法のなかでもポピュラーな手法です。

 

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リファラル採用

リファラル採用とは、自社の社員から候補者を紹介してもらう手法になります。すでに所属している社員からの紹介の為、事前に人柄や能力を把握しやすく、入社後のミスマッチが起こりづらいというメリットがあります。

 

一方で、リファラル採用の場合、候補者を大量に集めてくることは難しく、限られた候補者の中から選択しないといけないというデメリットもあります。

 

ダイレクトリクルーティング

最近の採用市場で多くの企業に取り入れられるようになったのがダイレクトリクルーティングという手法です。ダイレクトリクルーティングは他の手法とは違い、企業側から候補者に直接アプローチする点が特徴です。採用企業側が候補者の情報を確認しながらアプローチする事ができるので、母集団形成の段階で、自社で活躍してくれそうな人材をスクリーニングできる可能性があります。

 

ただし、候補者は一日に数多くのスカウトを受信している場合が殆どなので、より多くの候補者を集めたい場合にはスカウト送付数を一定数以上担保する必要があります。

 

人材紹介

人材紹介は、人材紹介会社に対して希望する候補者像を伝え、その希望に合致する候補者を紹介してもらう手法です。候補者の集客自体は人材紹介会社が行うため、母集団形成の工数がかからないことが最も大きなメリットの一つといえます。

 

一方で、人材紹介では採用成功時に採用人材の年収に応じた成功報酬を人材紹介会社に対して支払うこととなり、他の手法と比べるとコストが高くなる傾向にあります。ただし、即戦力採用からポテンシャル採用に採用計画をした場合は採用基準の見直しから再度行う必要もあるため、採用計画の策定や採用したい人材像を細かく相談できる人材紹介を検討してみるのもおすすめです。

 

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③ポテンシャル採用に変更した企業の事例

人材紹介紹介会社の担当者からの助言により、エンジニアの経験者採用からポテンシャル採用に採用戦略を拡げ成功した事例

 

この企業様の当初の希望は「一定以上の経験をもつエンジニア」を採用することでした。ただし、即戦力エンジニアの採用難易度が年々上昇していることもあり、採用活動に課題が見え始めていました。そのタイミングで、契約している人材紹介会社から”一度エンジニア職から転向し、別の職種でのキャリアを歩んでいる候補者”の紹介を受けました。選考の中で人材紹介会社の担当者から、企業が求めている人物像にあわせた「別職種の経験を経たことによる候補者の強み」の訴求があったことで採用を決定したとのことです。

 

この企業様の事例では、元々想定していなかった候補者を採用したことにより「ポテンシャル人材を活用する」という今後の可能性を広げることに成功しているといえるのではないでしょうか。

 

他の事例も知りたい方は、こちらの記事もぜひご確認ください。

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まとめ

この記事では、せっかく採用した中途人材が期待外れだと感じてしまう理由と、今後同じような失敗を繰り返さないための解決策についてご紹介しました。そのうえで、採用計画の見直しと新しい採用手法を検討してみることの意義についてもお伝えしています。

 

採用市場の激化から、即戦力採用の難易度は今後もより高まっていくことが予想されます。コストをかけて採用した人材が無駄になってしまわないように、事前に対策を講じていきましょう。

 

株式会社ネオキャリアでは、採用課題を感じている採用担当者様向けに最適な手法を提案しています。なかでもポテンシャル採用の支援をメインで行っている「Liber Career(リーベルキャリア)」は、20代〜30代の若年層に特化し、月間約200名もの求職者様をご紹介している人材紹介サービスで、これまでに10,000社以上の企業様をご支援した実績があります。

 

即戦力採用が「期待外れ」だと感じた経験のある採用担当者様は、一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

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