新卒採用手法を比較|それぞれの手法のメリット・デメリットもご紹介
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- 求人サイト
- 母集団形成・ターゲットからの応募確保
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新卒採用

現在の新卒採用は、超売り手市場から急転直下、コロナショックによる景気低迷など先行きの読めない状況となっています。これからの新卒採用においては、Web採用の本格化など、従来の採用手法だけでなく、複数の採用手法を効率的にかけあわせて実行する必要が出てきています。
今回は、新卒採用で実施されている5つの手法の特徴とメリット・デメリット、それぞれの手法に対してどんなサービスがあるのかをまとめてみたいと思います。
目次
1.就職サイト
採用活動をおこなう企業や就職活動をする学生のほとんどがインターネットを介してそれぞれの活動を進めています。就職サイトは、お互いにとっての、情報収集やとアピールのできるプラットフォームとして認識されています。
企業側は求人内容や企業情報の発信、求人に対する応募の受付、登録学生の中から人材を探すことができます。学生の傾向・動向を知りたい、ある程度認知度のある企業様、採用人数が多い企業様は効果を見込める媒体です。
メリット
- 掲載開始以降、何人採用しても最初に支払った金額で済む場合が多い
- 支払う費用がある程度予測できるため、コストコントロールがしやすい
- 自前の採用サイトがなくても、必要な情報は網羅されている
デメリット
- 先行投資で費用がかかるため、費用対効果が見込めない場合もある
- 初期費用で採用しきれない場合、追加投資を必要とする場合がある
- 初期運用にある程度の手間がかかることがある
- 就職サイトに関するおすすめ記事はこちら
2.新卒紹介サービス
中途採用では、人材紹介サービスは求人広告と並ぶ二大採用手法といわれています。新卒採用でも近年注目を浴びている人材紹介サービスですが、中途採用と異なり、文系や理系など募集企業の求める学生によってかかる費用が異なります。
一般的に文系学生の場合は70~100万円程度、理系学生の場合は100~150万円前後が平均的な相場となっています。
この他にも体育会系やエンジニア、デザイナーなど、採用企業のニーズに合わせた紹介サービスがあり、費用は活用する人材紹介会社によって異なります。
紹介サービスの手順については、人材紹介会社のデータベースにいる学生の中から、自社に合いそうな人をピックアップしてもらうのが基本です。書類応募受付をおこなう方法や、会社説明会と書類選考をセットでおこなうケースなど、募集企業の要望や利用会社のサービスによってもさまざまです。
メリット
- 就活サイトで母集団形成が難しい企業でも、紹介会社経由での応募受付のため母集団形成にかけるコストを削減できる可能性がある
- 成果報酬型で初期投資がかからずに開始することができるため、費用面で効率がよい
- ターゲット学生が決まっている際には、必要なターゲットにだけ効率的にアプローチすることができる
デメリット
- 採用人数が多いとコストが膨らみやすい
- 紹介会社のデータベースを活用するため、紹介可能な学生数が限られており学生に全く会えないケースもある
- 複数の紹介会社を使う場合、それぞれに合わせた対応が必要になる場合があり、その都度工数が発生する
3.イベント
新卒採用イベントと言ってもさまざまなタイプが存在します。大型の会場で企業がブースを設置し、そこに学生が訪問するマス型や、学生がプレゼンやグループワークなどを実施し、その様子から企業が学生を評価するスカウト型、また最近では新型コロナウィルスの影響でオンデマンド型も主流となってきています。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを説明します。
3-1.マス型イベント
マス型イベントは、基本的には企業がブースを構えて、学生が各企業ブースを訪問する展示会形式のタイプのものです。
マイナビやリクナビ、キャリタスなど就活サイト運営会社が実施しているタイプのものが多く、大型のものでは1,000社以上の出展があり、学生来場数も数万人単位にのぼります。
1日で複数社を見比べて訪問することが可能なことや、業界問わずにさまざまな企業を見ることができるため、学生にとっては魅力的と言えます。
現在は【完全予約制】で【入場制限】を設けて開催されています。
メリット
- 就活サイトや新卒紹介では接触できないような多くの学生に、一度に会える可能性がある
- 認知度の低い会社でも、当日来ている学生に対して効率よくPRすることができる
- 就活サイトと同じように活動時期が明確化しているため、スケジュールが立てやすい
デメリット
- 1日実施のタイプのものが多いため、終日拘束される
- 当日会って後日説明会や選考に案内しても、就活サイトや紹介と比べてつながりにくい場合がある
- 出展時期によって会える学生の数に変動が出やすい
3-2.スカウト型イベント
スカウト型イベントは、企業が自社紹介でプレゼンをおこなったあとに、学生が個別にプレゼンなどのアウトプットをする場合や、グループ単位でビジネスゲームや、グループディスカッションをするタイプなどがあります。
いずれも企業と学生が双方に評価をおこない、お互いに選考を進めたいとしてマッチングが成立すると、その場、または後日面談をおこなえるような仕組みのものが増えています。
メリット
- マス型イベントと比較した際に、学歴や志向性などターゲットを絞った状態で学生に会える
- 限られた時間の中で、学生の質を見極めることができるようになっている
- 即日内定まで出せるイベントもある
デメリット
- マス型と同じように拘束時間が長いものが多い
- マス型と比べると、一度に会える学生の数が少ないことが多い
- 学生からも自社を評価されるため、準備を念入りにする必要性がある
3-3.オンデマンド型イベント
オンデマンド型イベントは、「事前収録型」のWeb合同会社説明会です。事前に収録したWeb説明会を公開日を限定した上で学生に公開し、参加を促すことによってリアル合同会社説明会やライブ型WebEXPOと同様に、学生が主体的にイベントへ参加するようなコンテンツとなっています。
メリット
- 遠隔の学生など今まで集客できなかったエリアの学生にも一斉にアプローチ可能
- 地方遠征費などのコストを削減できる
- イベント終了後には録画した映像をアーカイブURLとして発行し再度学生に視聴してもらうこともできる
- 収録時期などは事前に確定しているので、スケジュールが立てやすい
デメリット
- 対面で会えるわけではないため、学生がどれだけ自社企業に対して興味を持ってくれているかリアルタイムにわからない
- 初めての動画撮影などで時間と手間がかかってしまう可能性がある
4.ダイレクトリクルーティング
ターゲット層に逆アプローチする採用が主流となった今、注目が集まっている採用手法です。企業が自社にマッチする求職者を自ら探してアプローチする「攻め」の採用です。
採用コストをおさえつつ、より自社とのマッチ度が高い人材を採用したいという企業におすすめです。
メリット
- 成果報酬型や月単位で費用が発生する料金体系のサービスが多いため、採用コストを抑えられる
- 人材データベースから自社に合った人材を選んでアプローチすることができる
- 自社の採用力が鍛えられる
デメリット
- ターゲットの設定やスカウトメッセージの配信など手間や時間的コストがかかる
- ノウハウが蓄積されるまでは成果が出ないこともある
5.その他新卒採用手法
近年の売り手市況から、新卒採用でも新たなサービスや手法がたくさん登場しています。これまでの4つの手法以外で、最近注目されているものをご紹介していきます。
5-.1学生送客サービス
学生送客サービスは、元々、人材紹介会社が始めたサービスです。人材紹介とは異なり、会社説明会または選考へ、予約した時点で課金となるケースが最も多くなっています。最近では人材紹介会社だけでなく、Web上で学生登録を集め、そこから企業の説明会や選考へと送り込むタイプのものも登場しています。
メリット
- 人材紹介よりも安価な金額で実施できるケースが多くなっている
- 合説等で出会うよりも少ない手間で、人を集められる可能性がある
- これまで就活サイトで会えなかったような学生に出会えるチャンスができる
デメリット
- 予約時点での課金が多いため、実際に学生が来なくても費用が発生するケースがある
- 送客のみで集めた場合に予約が集まらない可能性がある
- 紹介会社やサイトに勧められてくることもあり、志望度が低い可能性もある
5-2.リファラル採用
リファラル採用とは、自社の社員や知人・友人等から紹介をしてもらうタイプの採用です。中途採用ではこの2、3年活況となっており、新卒採用においても実施している企業が増えてきています。
※リファラル(referral)は英語で「紹介、推薦」といった意味です。
メリット
- 自社をよく理解している人からの紹介であるため、社風や文化に適合しやすいと言われている
- 採用時、紹介者に報奨金などを用意するケースが一般的だが、人材紹介などに比べると費用がかからないことも多い
- 通年を通して実施することが可能である
デメリット
- 地道な活動が必要で、すぐには効果が現れにくいと言われている
- 社員へ協力を依頼するケースもあり、協力してくれる社員の時間的負担が発生することもある
5-3.採用手法比較
コスト | 工数 | 効率 | スケジュール 管理 | 採用可能性 | |
就職サイト | △ | 〇 | 〇 | ◎ | ★★★★ |
新卒紹介 | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | ★★★ |
マス型イベント | △ | 〇 | 〇 | ◎ | ★★★ |
スカウト型イベント | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | ★★★ |
オンデマンド型イベント | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | ★★★ |
ダイレクトリクルーティング | ◎ | △ | 〇 | 〇 | ★★★ |
学生送客サービス | 〇 | ◎ | ◎ | △ | ★★★ |
リファラル採用 | ◎ | × | △ | △ | ★★★★ |
6.新卒採用手法の12サービスをご紹介
就活サイトや新卒紹介サービスなどそれぞれの特徴、メリット・デメリットを理解した上で、自社にどんな採用手法があっているのか、どのサービスを使うのかを決めるのも新卒採用担当のお悩みかと思います。ここでは、紹介したそれぞれの手法の中からおすすめサービスについて見ていきたいと思います。
6-1.就職サイト
マイナビ
キャリタス就活
- 就職サイトの中でも機能性に長ける就職サイト
キャリタス就活は、株式会社ディスコが運営する就職サイトです。学生登録数は、オリジナル機能としては、「気になる」という、企業から学生へ自社を見てもらえるようにアクションを取ることで早期からアプローチを可能にしています。「キャリタスUC(求人票配信システム)」を利用した求人票配信実績を所属大学ごとに表示し、学生に新しい企業発見の軸も提供しています。
また、国内最大級のOB・OG訪問プラットフォームである「HELLO,VISITE online」とサービス連携も開始し、OB・OG訪問を接点にインターンシップや早期学生アプローチからファン層形成にも力を入れています。
朝日学情ナビ(あさがくナビ)
- 就職サイトとダイレクトリクルーティングのハイブリッドサービス
ダイレクトリクルーティングサイト会員数NO.1サービス*
(*東京商工リサーチ調べ)
もともとはマイナビやリクナビと並んであさがくナビも一般的な就職サイトとして運営されてきましたが、多様化した就職活動・採用活動に対応すべくダイレクトリクルーティングサイトとへと進化したサービスです。一定の知名度により多くの就活学生に登録してもらえ、イベントと連動することでより活発な学生に絞ってアプローチすることが可能です。
ONE CAREER(ワンキャリア)
- 口コミ情報を活かした採用支援就職サイト
ONE CAREERは、多くの学生口コミを集めたメディアです。学生から投稿される企業の口コミ情報を活用して会員を獲得している点が他の大手就職サイトとの違いです。
4万社以上の企業情報に加え、30万件以上の先輩の通過ES/選考体験談/志望動機、企業説明会やインターンシップのクチコミ等、学生が真に求めている「企業の採用活動の実態を把握できる」コンテンツを数多く掲載しています。
その結果、東大/京大就活生の95%以上、早慶MARCH就活生の80%以上が利用し、月間利用者数100万人のアクセスが集まるWebメディアとして近年急速に成長しています。
6-2.新卒紹介サービス
就職エージェントneo
- 業界最大級の新卒紹介サービス|業界業種問わず、幅広く紹介可能
年間学生登録数18万名以上、内定獲得支援件数年間4,900件以上の実績
- ・業界でもいち早く新卒紹介サービスを開始
- ・延べ10,000社以上の支援実績
- ・対面面談によるスクリーニングと企業マッチが強み
就職エージェントneoは、2005年からサービスを開始し新卒紹介サービスを業界でもいち早く実施していました。学生登録数も非常に多く、企業様のご要望に応じた学生のご紹介が可能です。
理系就職エージェントneo
- 業界最大級の新卒紹介サービス|理系学生に特化した新卒紹介サービスで、機電・情報学生に強み
理系学生支援実績、1,700名以上、累計求人社数930社の実績
理系就職エージェントneoは、理系学生に特化した新卒紹介サービスです。近年理系学生の採用は年々難しくなっていると言われています。
機電・情報系学生を中心に理系学生の登録があり、こちらも対面面談によるヒアリングをおこなってからご紹介を実施しています。
専門特化した職種の採用や従来就職サイトでは採用できなかったような学生の採用実績もございます。インターンシップ期間中には、イベントも自社でおこなっておりそこからの母集団形成も可能です。
6-3.イベント
マイナビ就職EXPO
- 主要都市で開催され、他社の合同説明会と比べてもトップクラスの出展企業数、学生来場数
マイナビ就職EXPOはマイナビ主催で、就職サイトと連動して開催されている合同企業説明会です。
多くの学生と出会える日本最大級の合同企業説明会を東京/北海道・東北/関東/甲信越/東海/関西/中国・四国/九州で開催しています。マイナビイベントは就職サイトとの連動性が高く、また種類も豊富です。
就職サイトでの情報発信だけでは母集団形成ができない企業や、なかなか学生に興味を持ってもらうことができない業界・業種でも、積極的に取り組む多くの学生に対してアプローチすることが可能です。
Meets Company(ミーツカンパニー)
- 年間イベント開催数約1,500回と一年中いつでも学生と接点を持つことができる
座談会形式で直接マッチングできる就活支援プログラムなので、一般的な合同説明会よりも学生とじっくりと話すことができます。大手ナビ媒体での採用がうまくいっていない場合でも、成長意欲の高い学生とのマッチングを実現します。
理系・高学歴・体育会などのセグメントを掛けたイベントも開催されています。業種・業界、採用課題などの情報に基づき、貴社のニーズにマッチした学生のみをご紹介することで、効率的に採用活動をおこなうことができます。
6-4.ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、採用したい学生に対し、メールなどで直接アプローチをかけることのできるサービスです。コストを抑えて採用したいと考えている企業様におすすめです。
OfferBox(オファーボックス)
LabBase(ラボベース)
- LaboBase(ラボベース)|国内最大級の理系学生データベース
上位校学生の3人に一人が登録する、理系学生特化型ダイレクトリクルーティング!
「LabBase(ラボベース)」はデータベース上に登録された学生の研究内容やスキルを見て、気になる学生に企業からスカウトを送ることができる理系学生に特化したダイレクトリクルーティングサービスです。 一般的な就職サイトに比べて今までリーチしづらかった、優秀で専門性を持った理系学生に直接アプローチすることが可能です。
キミスカ
- キミスカ|登録学生14万人、スカウト開封率の高いダイレクトリクルーティングサービス
キミスカは学生検索の項目は30種類以上から選択が可能です。大学名や自己PRなどさまざま情報を閲覧ができます。スカウトに強みをもっており、大手既存サイトにはない、スカウト開封率約70~80%の実績を誇ります。
学生への興味度に合わせて3つのスカウトを使い分けることでさまざまな戦略を立てることができます。
6-5.学生送客サービス
- 選考フェーズによって異なる成果報酬型、低単価紹介サービス
就職エージェントneoが実施する送客サービスです。人材紹介事業からスタートしているサービスのため、学生カウンセリングをおこなって企業の求める条件にあった学生を動員していることが特徴です。
文理別・大学別・地方なども対応が可能文系は東名阪、福岡、京都や仙台が中心となりますが、さまざまな学生をご紹介が可能です。地方の理系学生にも一部対応しています。また大学別に集客して欲しいなど、企業様の要望に合わせてセグメントが可能です!費用面については、求めるターゲットや時期によって異なります。おすすめの時期については、学生が比較的に能動的に動くインターンシップの時期から就職活動前半までが目安の期間となります。
7.まとめ
新卒採用のサービスも多様化しており、新卒採用担当者がこれらを比較・検討し、自社に合うものをかけ合わせて使用することが当たり前になってきました。
それぞれのサービスの特徴を理解した上で、自社の最適解を見つけていくことが、超売り手市場と言われる今の採用を乗り越えていくポイントとなるのではないでしょうか。

企業学生双方の素敵な出会いの実現を目指して
新卒で入社して以降、ずっと新卒採用支援事業に所属しています。より良い採用に向けて人事の方とご相談させていただく時間が大好きです。3年間の産休・育休で年子の女の子2人を出産し、今は育児・家庭と仕事の両立に日々奮闘しています!
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小泉/新卒領域
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