【2025年12月】新卒採用動向│26年卒・27年卒学生の動きや、まだ間に合う母集団形成手法を紹介
新卒採用動向

25年卒の内定率は12月1日時点で96.6%*¹と、直近3ヵ年でみても最も高い状況です。
さらに26年卒11月時点のインターンシップ・仕事体験参加割合は85.5%*²と、積極的に活動をおこなっていることがわかります。
このように、近年の新卒採用は就職活動の早期化や売り手市場の影響を受け、多くの企業で母集団形成や採用に苦戦する企業が増えてきました。
そこで本記事では、
・2025年の新卒採用最新動向
・26年卒採用の今後の予測
・今からでも間に合う追加母集団形成施策
など、学生・企業の動向データを基に今後の採用活動ポイントを解説します。
ぜひ、これからの新卒採用活動にお役立てください。
*¹ 出典:株式会社リクルート 就職プロセス調査(2025年卒)「2024年12月1日時点 内定状況」
*² 出典:株式会社マイナビ「2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)」
目次
1.2025年の新卒採用動向

※出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ リクルートワークス研究所「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」
2025年6月時点で、採用予定数の半数以上の新卒採用が確定している企業は42.0%※1です。
2024年6月時点との比較では、2.0ポイント増加しています。
26年卒の大卒求人倍率は1.66倍で、25年卒の1.75倍と比べて0.9ポイント減少※2しています。
しかし依然として売り手市場の状況が続いている状況です。
また、業種ごとの求人倍率の比較では流通業は8.77%、次いで建築業の8.55%です。
一方で金融業の求人倍率は0.21%で、業種による採用難易度の差が顕著に現れています。
さらに、初任給の引き上げを実施した企業は88.8% にのぼり、前年比で4.4ポイント増加しています。
26年卒の全国平均初任給は21万6,621円です。
最低賃金の引き上げも背景に地方でも給与水準が上昇しています。
特に金融・証券業界では前年比11,900円、商社では9,200円の増加と高い伸び率となり、新卒初任給の引き上げに伴い、既存社員の給与水準の見直しを進める企業が増加しています。
対して、経営状況により初任給の引上げが困難となる企業も増加傾向です。
※1出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2026年卒企業新卒採用活動調査」
※2出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ リクルートワークス研究所「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」
26年卒の学生動向
26年卒の学生動向は、インターンシップ参加時期と理系学生の内定獲得時期の早期化、内定辞退率の増加傾向が特徴的です。
インターンシップ・仕事体験参加割合
26年卒のうち56.1%※1が、2024年11月の時点でインターンシップ・仕事体験に参加しています。
背景として、選考直結型インターンシップの解禁により、選考そのものが早期化していることが挙げられます。
選考直結型インターンシップは、特定の条件を満たしたインターンシップの参加学生の情報や評価を、選考時の評価として活用できます。
そのため、学生は早期に内々定を得るために、より早いタイミングでインターンシップや仕事体験を通して、企業と接点を持つ傾向が高まっています。
※1出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2026年卒企業新卒採用活動調査」
内定率

※出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2026年卒企業新卒採用活動調査」
26年卒の90.5%が、2025年10月時点で内定を保有しています。
2025年3月時点においても54.6%の学生が内定を保有しており、25年卒の同時期と比較すると7.2ポイントの増加です。

※出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2026年卒企業新卒採用活動調査」
文理別の内定率の推移は、2025年10月時点で文系は90.1%、理系は91.1%の学生が内定を保有しています。
就活初期の2025年3月時点では文理別の内定保有率は20.2ポイントの差があり、理系学生の方が早期に内定を得ている状況です。
理系学生は研究に時間を割くために、早期に就職活動を開始し、短期間で活動を終了する傾向があります。
そのため、文系学生よりも早期内定保有率が高くなっています。
内定辞退率
26年卒の2025年10月1日時点の内定辞退率は65.7%です※1。
2024年10月1日時点の25年卒との比較では0.5ポイント減少していますが、最終的な結果に大きな差はみられないと予測されます。
内定辞退率が高い水準を維持している背景には、学生の内定取得社数の増加が関係しています。
実際に、26年卒の平均内定取得社数は10月1日時点で2.58社です。
25年卒の同時期比較では0.06ポイントの増加、24年卒との比較では0.18ポイント増加しています。
そのため、企業は内定出しをおこなった学生に対するフォローを継続におこない、内定辞退を防ぐための工夫が求められます。
※1出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ 就職みらい研究所「就職プロセス調査(2026年卒)2025年10月1日時点 内定状況」
27年卒の学生動向
低学年からインターンシップに参加する学生が急増している今、企業はどのように優秀層との早期接点を持てるのでしょうか?
実際の参加割合や学生の動向、効果的な企画の工夫をまとめています。
インターンシップ・仕事体験参加割合
2025年6月時点で、27年卒と28年卒の学生の30.1%※1が1・2年生の時点でインターンシップ等のキャリア形成プログラムに参加しています。
27年卒の学生に限定すると、2025年6月の段階で42.9%が「オープン・カンパニー&キャリア教育等」に参加しています。
27年卒以降は、低学年のうちから業界や職種、企業への適性を知るために、積極的にインターンシップや仕事体験に参加する学生が増加する見込みです。
そのため、企業は低学年向けのインターンシップの実施によって、優秀な学生と早期から接点を持ちやすくなります。
※1.出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2027年卒大学生キャリア意向調査6月インターンシップ・キャリア形成活動」
インターンシップの参加時期
27年卒の学生がインターンシップに参加をしたいと考えている時期は、夏季休暇に重なる8月上旬から9月上旬に集中しています。

※1.出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2027年卒大学生キャリア意向調査6月インターンシップ・キャリア形成活動」
参加してみたいインターンシップの内容の上位は、実際の社員とともに業務を体験する、実際の現場での仕事体験が70.3%です。
実体験をもとに学生は企業や業界、職種への適性を見極めて、選考への意思決定をおこないます。

※1.出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2027年卒大学生キャリア意向調査6月インターンシップ・キャリア形成活動」
インターンシップの実施にあたり、現場社員の協力を仰ぎ、学生が求めるインターンシップ企画を立案することが、選考期の母集団の数や質に影響します。
社内でリソースが割けない企業や、インターンシップの企画に不安がある企業は、インターンシップの企画代行業者を活用がおすすめです。
2.今後の新卒採用動向予測
今後の新卒採用市場は、企業の採用競争の激化や学生の動きの早期化がますます進む見通しです。
最新データにもとづく26年卒・27年卒の学生と企業の動向から、「内定承諾率アップ」や「母集団形成強化」に欠かせない対策ポイントをわかりやすく紹介します。
26年卒の動向予測
26年卒の活動継続率は、7月末時点で31.3%※1と前年の28.0%を上回る結果となりました。
これは、第一志望の内々定を得て活動を優位に進めた学生がいる一方で、思うような内々定が取れず活動量を増やす学生も存在する「部分売り手市場」の特徴を示しています。
10月以降に内定を得ても、満足のいく内定を得るために活動を継続する学生は一定数残ることが予測されます。
そのため、内定(内々定)をだした学生に対し、定期的に企業の最新情報の提供や、内定者同士のコミュニティ形成を目的とした交流イベントを開催して、定着意識を高めて内定辞退を防ぐ施策が大切です。
ほかにも、フォローアップ面談を設け、入社を前にした学生の疑問解消や安心感の醸成を促すこともおすすめです。
※1出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2025年度(2026年卒版)新卒採用・就職戦線総括」
27年卒の動向予測
27年卒の学生動向は、就職活動の早期化がさらに加速することが見込まれます。
調査によると2025年9月のインターンシップ参加率は16.4%※1と、前月に続き高水準を維持しています。
また、インターンシップ・仕事体験を通じて約8割の学生が「働くこと」に前向きになったと回答しており、早期接点が学生の志望度形成に大きく影響していることがわかります。
企業側の動きとしても中堅企業の約4割が27年卒採用の面接開始時期を「早める」と回答※2しています。
そのため、27年卒の採用動向は、大学3年生にあたる2025年12月から2026年2月にかけて、冬季インターンシップの実施と選考開始直前が重なる最初の山場となります。
さらに、3月から5月にかけては、採用選考の本格的な開始に伴い、本格的な山場を迎えることが予想されます
※1.出典:株式会社マイナビ キャリアリサーチLab「2027年卒大学生キャリア意向調査6月インターンシップ・キャリア形成活動」
※2.出典:HR総研「2026年&2027年新卒採用動向調査(6月)結果レポート」
3.母集団形成に活用できる採用手法
26年卒、27年卒どちらにも共通して、これからの母集団形成に活用できる採用手法をご紹介いたします。
「採用が充足していない」「内定辞退者が出てしまった」という方や、「インターンシップをおこなっているが集客に苦戦している」という方にサービスの詳細も解説しておりますので、追加母集団形成の施策としてぜひご検討ください。
1.就職サイト
就職サイトは採用活動をおこなう企業や就職活動をする学生のほとんどが利用しています。
就職サイトは、お互いにとって情報収集やアピールができるプラットフォームとしてこれからの時期でも活用が期待できます。
ONE CAREER(ワンキャリア)
| サービス | 料金 |
| 掲載型(通年) | 40万円~ |
マイナビ
| サービス | 料金 |
| 掲載型(本サイト) | 80万円~ |
2.イベント
全国開催やセグメントを分けたイベントなど種類も豊富なため、自社の採用ターゲットに合わせた活用ができます。
就職サイトを活用しても知名度がないため埋もれてしまう、業界柄なかなか学生が集まらないなどの悩みを抱える企業におすすめです。
Meets Company(ミーツカンパニー)
| サービス | 料金 |
| 1日程 | 50万円 |
Re就活キャンパス
| サービス | 料金 |
| 1日程 | 40万円~ |
しゃべる就活
| サービス | 料金 |
| 1日 | 75万円~ |
Happy就活LAB
| サービス | 料金 |
| 1日 | 要問合せ |
3.ダイレクトリクルーティング
ターゲット層へ逆アプローチすることで攻めの採用が主流になっている昨今、ぜひ取り入れたい採用手法です。
ほかの採用手法と比較して採用単価が安く抑えられ、自社ターゲットに合った学生へ効率的にアプローチできるのも魅力の1つです。
採用ターゲットが明確な企業や、新しい採用手法を取り入れたい企業におすすめです。
Offer Box(オファーボックス)
| サービス | 料金 |
| 早期型プラン | 75万円(3名枠)~ |
| 成果報酬プラン | 38万円/人 |
キミスカ
| サービス | 料金 |
| 基本プラン | 75万円(3名枠)~ |
dodaキャンパス
| サービス | 料金 |
| 基本プラン | 75万円(3名枠)~ |
| 初年度限定プラン | 60万円(3名枠)~ |
4.新卒紹介
新卒紹介サービスは、エージェントが企業のターゲットにあった学生を紹介するサービスです。
学生との接点をつくることができるだけでなく、企業の欲しい人材像をエージェントに伝えることで、理想のマッチングを実現します。
工数をかけずに少人数の採用を確実に採用したいと考えている企業におすすめです。
就職エージェントneo
サービス 料金※成果報酬型 成果報酬型 要問合せ
※採用人数や条件によって変動することもあります。詳しくはこちらからお問い合わせください。
理系就職エージェントneo
サービス 料金※成果報酬型 成果報酬型 要問合せ
※採用人数や条件によって変動することもあります。詳しくはこちらからお問い合わせください。
\自社に合った採用手法選びをサポートします/
4.まとめ
2026年卒の内定率は高い水準で推移していますが、内定辞退率も高く、企業は内定者フォローに注力する必要があります。
2027年卒の学生は早期から活動しており、企業は3月の広報解禁に向けて早めの対策が必要です。
就職サイト、イベント、ダイレクトリクルーティングなど、様々な採用手法を組み合わせ、自社に合った母集団形成をおこないましょう。
<記事の3つのポイント>
1. 採用活動の早期化
27年卒採用はインターンシップ参加も早期化しており、企業は早めの情報発信と接点作りが不可欠
2. 内定辞退への対策
内定取得社数が増加傾向にあるため、内定者フォローを強化し学生の入社意欲を高める必要がある
3. 多様な採用手法の活用
就職サイト、イベント、ダイレクトリクルーティングなど、複数の手法を組み合わせ自社のターゲット学生に合わせたアプローチをおこなう
近年の新卒採用は就職活動の早期化に伴い、インターンシップ期間からの活動がカギとなっています。
一方で、活動時期が前倒しになることにより、内定出しから入社までの期間が延長され、企業側のフォローがポイントと言えるでしょう。
新卒採用の成功に向けては、採用動向や採用トレンドを常にキャッチアップすることが重要なため、定期的に最新の採用情報を確認するよう心がけましょう。
中小・ベンチャー企業を採用成功に導く戦略を
入社してから一貫して新卒採用のコンサルティングをおこなう部署に携わる。大手上場企業~ベンチャー企業まで計1,000社近くの支援を経験し、現在は新規営業部門の責任者として従事。
- 名前
斎藤/新卒採用領域
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