採用工数を削減する方法|採用成功のための最新の手法を解説

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新卒・中途採用

採用工数を削減する方法|採用成功のための最新の手法を解説

採用活動は、単に人材不足を補うだけではなく、新しい人材を採用することで企業や組織を成長させるという重要な目的を担っています。その一方で、少子高齢化による労働力不足や採用活動の激化により、採用担当者様の業務負担はますます大きくなっていることも事実です。

 

本記事では、「採用工数を削減して効率的に採用活動をおこないたい」とお悩みの採用担当者様に向けて、

・採用にかかる工数
・採用工数の削減が求められる背景
・見直すべき採用プロセスと採用工数の削減のポイント
・採用工数の削減のために、活用したいサービス

を紹介していきます。

 

1. 採用にかかる工数

採用にかかる工数

 

採用工数とは、企業の採用活動をおこなう際の工程数のことです。面接や選考だけでなく求人媒体に掲載する際の原稿作成、応募者管理や問い合わせ対応、入社前のフォローなどさまざまな業務が含まれています。

採用支援会社や人材紹介会社を利用しない場合、金銭的コストは抑えられるものの、作業量が増えることで採用担当者の負荷は大きくなります。そして増員すれば人件費が発生します。そのため、採用コストを考える際は、採用工数についても見直す必要があるのです。

 

2.採用工数の削減が求められる背景

採用工数の削減が求められる背景

 

なぜ、採用工数の削減が必要なのでしょうか。そこには、外部環境の影響を受けやすい採用市場ならではの特徴があります。

2-1.他社との採用競争激化

新卒・中途を問わず優秀な人材を確保するための採用競争は激化の一途を辿っています。帝国データバンクによる「人手不足に対する企業の動向調査」によると、正社員が不足していると回答した企業は過半数以上です。

出典元:『帝国データバンク』人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)

 

少子高齢化に伴う労働生産人口の減少で慢性的な人材不足が続く中、工数を見直して効率的に採用活動をおこなわないと、優秀な人材を他社に奪われてしまいます。

2-2.採用活動の長期化・通年化

人材の獲得競争が激化する中、採用活動の早期化・通年化に取り組む企業が増えています。新卒採用では大学3年の夏前からインターンが始まり、4年生向けの採用活動をしながら、夏には次年度のインターンをおこなう企業も少なくありません。

HR総研がおこなった「2019年&2020年新卒採用動向調査」では、「すでに通年採用を実施している」企業は15%、「いずれ通年採用を実施すると思う」という企業が39%という結果となりました。企業によって差はあるものの、中長期的な視点で移行を考えている企業が決して少なくはないことがわかります。

出典元:『HR総研』2019年&2020年新卒採用動向調査結果報告vol.2  

 

中途採用においても、事業構造や組織体制の変化に対応するため、通年でキャリア採用をおこなう企業も多くなっています。また「新卒採用だけでは若手人材の採用を充足できない」という理由で、中途採用に注力しているケースもあります。採用担当者にとっては常に繁忙期が続いており、このような状況を改善するためにも、採用工数を削減し、採用活動全体の効率化を図る必要があります。

2-3.採用コストの削減

採用コストとは、採用の計画段階から応募者を募って選考を進め、入社に至るまでにかかる総費用を指します。「外部コスト」と「内部コスト」の2つに分けられ、採用コストの総額は、内部コスト+外部コストで割り出すことができます。また採用コストの総額を採用人数で割ると、1人あたりの採用費(採用単価)を算出できます。

外部コスト

求人媒体の掲載費用や人材紹介会社への手数料、合同説明会の出展費用、採用サイトやパンフレット、動画などの採用関連ツール制作費など

内部コスト

採用担当者の人件費、面接の交通費や宿泊費、社内紹介(リファラル採用)のインセンティブなど

 

経営悪化や事業縮小により会社全体のコストの見直しがおこなわれ、採用活動においても限られた予算の中でおこなわざるを得ないケースもあるでしょう。工数を見直すことで、無駄な業務が削減され、限られたリソースでも業務を遂行できる体制が整い、結果的に採用コストの削減にもつながります。

    2-4.コロナ禍による採用市場の変化

    コロナ禍により、採用活動のオンライン化が急速に進み、知名度の低い企業は学生や求職者に自社を「認知」されにくくなっていると考えられます。これは、従来リアルの場でおこなわれていた合同説明会やセミナーなどの減少が主な原因です。より多くの学生・求職者に自社を認知してもらうには、採用工数を削減し、その分のコストを広報活動に充てる必要がある場合があります。

    株式会社ディスコが実施した新卒採用に関する企業調査によると、オンラインによる採用活動実施状況は、「WEB面接(双方向のもの)」を導入していると答えた企業は81.0%(2022年卒:73.4%)、「WEBセミナー」を導入していると答えた企業は86.5%(2022年卒:68.6%)となり、8割以上の企業がオンライン採用を導入していることがわかります。

    出典:株式会社ディスコ「2022 年卒採用 内定動向調査/2023 年卒採用計画」(2021年 10月)

     

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    3.採用工数の削減のポイント|見直すべき採用プロセス

    採用工数の削減のポイント|見直すべき採用プロセス

     

    次に、一般的な採用の流れに沿って、採用工数の削減ポイントを、採用プロセスごとにみていきましょう。

    3-1.母集団形成

    母集団には実際に応募してきた人材だけでなく、自社に興味・関心を持ち、今後応募につながる可能性がある人材も含まれます。選考が進むにつれて採用対象者が絞られていくとともに、内定を辞退する可能性も踏まえて、一定数の母集団が必要です。ターゲットとなる人材を確保するためには母集団の質にもこだわる必要がありますが、こだわりすぎると採用対象となる母集団が減少する可能性もあるため、計画的に進めることが重要です。

     

    採用工数を削減するポイント
    母集団形成は単に数多く集めればいいわけではなく、応募者の数とマッチング率が適正である必要があります。最近では、求める人材を採用するために企業が直接求職者へアプローチするダイレクトリクルーティングが注目されています。転職市場に表出しない層へ働きかけるので候補者の幅が広がることもダイレクトリクルーティングの特徴です。求人媒体に掲載して応募を待つよりも、企業自ら探しにいく攻めの手法によって結果的に採用工数を削減できる可能性があります。

    3-2.採用広報

    一人でも多くの求職者に対して自社をアピールするためには、採用広報が効果的です。採用ホームページやパンフレット、企業説明会の実施など、積極的に情報発信をおこなうことで、求職者との接点が生まれやすくなります。また、情報収集の手法が多様化する今では、SNSや自社保有のメディア(オウンドメディア)を通して会社の魅力や働く社員の姿を紹介していくことも効果的です。

     

    採用工数を削減するポイント
    採用広報には、求職者の動向はもちろん同業他社との比較などもあわせて相対的に自社をとらえられる能力が必要です。優秀な人材に選んでもらうために自社の戦略はどうあるべきか、採用の目的や現状の課題から採用戦略を立てていくため、思い切って採用代行会社に頼ることも選択肢のひとつです。プロの知見によって、多くのノウハウを得ることで採用の質向上も期待できます

    3-3.採用イベントの開催

    企業説明会やインターンシップ、複数の企業と合同でおこなう合同企業説明会などの採用イベントは、応募者と企業の接点が生まれる貴重な場です。母集団形成において最初のアプローチになることも多いため、自社の魅力を伝えるための工夫が必要です。

     

    採用工数を削減するポイント
    当日の対応フローを明確にすれば、運営そのものを採用代行会社に依頼することも可能です。また説明会で使うプレゼン資料やスライドの作成を依頼するだけでも、採用担当者の負担は軽くなります。資料の内容がわかりやすく、会社の魅力が伝わりやすいものであれば応募者をより惹きつけることができます。

     

    3-4.書類選考・適性検査

    エントリーシートや職務経歴書から候補者を選出する工程です。ターゲットとなる人物像を明確にしておくことで、見極めがしやすくなりスムーズに選考を進めることができます。また、適性を見るために適性検査を実施するケースもあります。コロナ禍以降は場所を選ばずに受けられるようにWeb形式で実施する企業が増えています。

     

    採用工数を削減するポイント
    面接以外の選考業務を採用代行会社に委託することで、採用工数を削減するケースも増えています。評価基準シートを用意したり人材要件を明確にすれば、自社の社員以外でも適切に評価ができるようになります。特に書類選考は応募者が多いほど工数がかかるため、積極的に外部のリソースを活用することをおすすめします。

    3-5.面接

    求職者と直接コミュニケーションをとれる面接は、入社意欲を高めるための重要な場です。自社に合った人材を見極めることはもちろん、採用担当者以外の社員を交えて質疑応答をおおこなうことで入社後のイメージが描きやすくなるでしょう。最近では、選考前に求職者と企業の担当者がカジュアルに情報交換をおこなう「カジュアル面談」も注目されています。面接と違って直接選考に関係がないため、お互いに気軽にコミュニケーションを図れる点が魅力です。また、面接の回数は企業によってさまざまで、1回きりとするケースもあれば複数名の視点で見極めるために23回おこなう企業もあります。

     

    採用工数を削減するポイント
    面接形式を対面からオンラインに切り替えることで、交通費や移動時間の負担が減り、面接場所を確保する必要もなくなります。また面接の回数を見直す場合は、一度に複数名とコミュニケーションをとれるグループ面接の実施も、採用工数の削減につながるでしょう。カジュアル面談をおこなう際は、関連部署の社員にも協力を仰ぐことで採用担当者の負担が軽減できます。

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    3-6.内定者フォロー

    新卒採用の場合、内定通知の解禁日がルール化されており、大学4年生の10月と決まっています。それ以前に内定が決まっている場合は、「内々定」として通知します。内定後の辞退を防ぐために、内定者研修や社員との懇親会など、定期的にコンタクトを取ることが重要です。中途採用の場合、内定通知が出されるまでの期間は企業によって異なります。優秀な人材ほど複数の企業から内定が出ている可能性があるので、丁寧なフォローが必要な点は新卒採用と同様です。

     

    採用工数を削減するポイント
    内定者のフォローは採用担当者だけで抱え込む必要はありません。採用工数の削減のために、配属予定の部署や入社後にメンターとなる社員など、積極的に関係各所の協力を仰ぐと良いでしょう。内定者にとっても入社前に多くの社員との接点を持てることで、社内の雰囲気を知ることができ安心感につながります。

    4.採用工数の削減のために、活用したいサービス

    採用工数の削減のために、活用したいサービス

     

    次に、採用工数を削減するために効果的なサービスについてご紹介します。

    4-1.採用代行サービス

    採用工数の削減における代表格が採用代行サービスの活用です。採用活動に関する業務の一部もしくはすべてを外部の採用代行会社に依頼することで、自社の採用工数を大きく削減できます。

    採用活動には必ずしも自社の社員でなくても差が出ないような業務が多くあります。応募受付や面接の日程調整、求人媒体の運用・管理など、煩雑な業務を部分的に外部に依頼するだけでも採用担当者の負担は軽減されます。

    そしてその分、採用担当者は採用計画の立案や書類や面接での選考基準の決定など、自社の社員がおこなうことでより高い成果が期待できる業務に時間を割けるようになります。採用代行サービスは、事務作業だけではなくコンサル要素を期待できるものもあるので、自社のニーズに合わせて選ぶと良いでしょう。

     

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    4-2.採用管理ツール

    応募から採用までの流れを一元管理できる採用管理ツールも、採用工数の削減には欠かせません。求人票の作成にはじまり、応募者の履歴書や情報の管理、面接の評価や進捗の管理、内定の通知やフォローなど、採用管理ツールにはさまざまな機能があります。選考の進捗状況も可視化されるため、応募者情報の共有や迅速な応募者対応に役立ちます。また、業務の効率化だけでなく人的ミスの防止にもつながるというメリットもあります。

     

    4-3.エージェントコントロール

    エージェントコントロールとは、企業の担当者の代わりに転職エージェントとのコミュニケーションを代行してくれるサービスです。企業と転職エージェント間のやり取りがスムーズに進むことで、結果的に採用工数の削減につながります。エージェントコントロールで実現できることは、以下の通りです。

     

    • 転職エージェントから紹介された求職者の確認
    • 自社の求人に合った転職エージェントとの面談の設定
    • 転職エージェントとの打ち合わせや伝えるべき情報の精査
    • 自社の求人内容の確認
    • 選考プロセスごとの進捗管理
    • 転職エージェント向け説明会の資料作成やアドバイス  など

    エージェントコントロールによって、転職エージェントとの認識の齟齬がなくなったり、プロの視点で求人票についてのアドバイスがもらえるなど、さまざまなメリットがあります。転職エージェントを上手く活用できていないという場合は、一度検討してみてはいかがでしょうか。

     

    4-4. HR Tech

    HR Techの導入も工数を削減できる方法の一つです。HRテックとはAIやクラウドなど最新の技術を用いて採用にかかわる業務を効率化するための技術です。書類選考では過去に採用した人材のデータをAIに学習させておくことで、自社で活躍している人に近い人材を選定することができます。面接では過去の選考結果をもとにデータを分析し、合否を決定することも可能です。属人的になりがちな採用業務だからこそ、HR Techの導入は効果的です。

    5.まとめ

    採用工数の削減は、採用活動をおこなう多くの企業にとって永遠の課題です。新たな採用手法の広がりや母集団形成が困難を極める今だからこそ、改めて自社の業務を見つめ直すことをおすすめします。採用工数を削減し、自社にとって最も重要な業務に注力していくことが、採用成功への近道になるのではないでしょうか。

     

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    この事例・記事に関わった営業担当

    アウトソーシングを通して本質的課題の解決を

    新卒・中途・アルバイト領域の採用コンサルティングおよびアウトソーシングのご支援をしております。エンジニア採用支援の実績も多数あります。培った採用ノウハウをもとに、企業様の課題に合わせたプランニングが得意です。コスト削減や母集団形成などでお困りの際はご相談ください。

    名前

    小泉/アウトソーシング関連

    得意領域
    • アウトソーシング

    • 業務効率改善

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