中途採用コストの平均相場・費用から削減ポイントまで徹底解説!

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中途採用コスト

中途採用コストの平均相場・費用から削減ポイントまで徹底解説!

「採用コストを下げたいけど、どのような方法があるの?」
「中途採用を始めたいけど、一般的にどのくらい費用がかかるものなの?」
など、採用のコストに関して頭を抱えられている人事・採用担当者の方は多いのではないでしょうか。

<本記事で紹介する3つのポイント>

  • 採用コストの考え方
  • 雇用形態・企業規模・採用手法別の平均採用コスト
  • 採用コストを削減するポイント

sy主要転職サイトの平均給与レポート

このような企業におすすめ!

・中途採用を検討している
・求人サイトを検討しているが、どれが自社に合っているのかを知りたい
・自社の給与条件が他社と比べてどうか知りたい

1. 採用コストの相場

採用コストの相場

1-1. 【雇用形態別】採用コストの相場

雇用形態1人あたりの平均採用コスト
新卒採用93.6万円
中途採用103.3万円

出典:株式会社リクルート「就職白書2020

雇用形態別の一人あたりの採用コストを見ると、中途採用の方が単価が高くなっており、一度に複数名かつ、未経験者を採用する新卒採用は低単価となっています。

1-2.【職種別】中途求人広告費用の相場

2022年に比べて、2023年の職種別中途求人広告費用は下がっており、おおむね20~30万円台となっています。

営業・事務系

2022年2023年
営業47.4万円33.7万円
企画・経営51.2万円33.9万円
管理・事務42.8万円32.3万円

サービス系

2022年2023年
販売・フード・アミューズメント36.2万円27.3万円
美容・ブライダル・ホテル・交通23.8万円26.4万円

医療・教育系

2022年2023年
医療・福祉30.5万円28.4万円
保育・教育・通訳23.9万円26.2万円

クリエイティブ系

2022年2023年
クリエイティブ63.6万円32.9万円
WEB・インターネット・ゲーム63.3万円38.0万円

金融・公共・IT系

2022年2023年
コンサル・金融・不動産専門職50.4万円35.0万円
公共サービス38.7万円52.6万円
ITエンジニア55.9万円38.8万円

その他

2022年2023年
電気・電子・機械・半導体55.1万円29.9万円
建築・土木45.7万円33.1万円
医薬・食品・化学・素材82.4万円31.6万円
技能工・設備・配送・農林水産39.8万円31.7万円

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)

1-3. 【企業規模別】中途求人広告費用の相場

従業員数一人あたりの求人広告費
3~50人21万円
51~300人40万円
301~1000人35万円
1001人以上44万円

※1,000円未満切り捨て

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)

こちらは採用者一人当たりの求人広告費を企業規模別にみたものです。

これらに加えて、2022年と2023年全体を比較したデータが下記のとおりです。

一人あたりの求人広告費
2022年全体43万円
2023年全体38万円

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)

中途採用コストの相場は2022年に比べて2023年の方が上がっていたのに対し、一人あたりの求人広告費は2023年の方が下がっています。

このことから2023年の方が、より多くの人を採用している傾向にあることがわかります。

1-4. 【企業規模別】中途採用コストの相場

従業員数採用予算平均採用実績平均
3~50人109万円86万円
51~300人350万円299万円
301~1000人593万円550万円
1001人以上1638万円1290万円

※1,000円未満切り捨て

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)

こちらは1年間でかかった採用予算と採用実績になります。

どの規模の企業も予算よりも実績の方が費用が抑えられていることがわかります。

こちらの企業規模別の採用コスト予算と実績に加えて、2022年と2023年全体を比較したデータが下記のとおりです。

採用予算平均採用実績平均
2022年全体618万円573万円
2023年全体770万円629万円

※1,000円未満切り捨て

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)

どのデータも採用予算平均より採用実績平均の方が下回るという結果になっていますが、2022年より2023年の方が採用コストが上がっています。

1-5. 派遣費用の相場

雇用形態令和3年度令和4年度
派遣労働者

平均
24,461円24,909円
無期雇用

派遣労働者
25,449円25,843円
有期雇用

派遣労働者
20,354円20,783円

出典:厚生労働省「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)

上記の表は派遣労働者の実績のあった事業所について調査したものとなり「全業務平均」です。

各事業所の派遣料金は、派遣労働者1人1日(8時間)当たりの平均額となっております。

1-6.一人あたりの採用コスト算出方法

採用コストとは、実際に「採用に至った人」1人当たりにかかった経費のことであり、一人あたりの採用コスト=採用単価、となります。

計算方法は以下の通りです。

「採用コストの総額」÷「採用人数」=「一人あたりの採用コスト(採用単価)」

 

これに対し、採用コストの中でも求人広告費にかかるコストを「求人広告費用」といいます。

計算方法は以下の通りです。

「求人広告費総額」÷「採用人数」=「一人あたりの求人広告費用」

2. そもそも採用コストとは?

そもそも採用コストとは?

2-1. 採用コストの考え方

採用コスト内容例

採用コストとは、採用に関わるコスト全般を指します。

新卒採用にも中途採用にも言えることですが、例えば求人広告サイトへの掲載費用や、面接にかかる人件費・交通費もその内の一つです。

採用にかかる経費は全て「採用コスト」として捉えることができます。

そして、採用コストは、外注費の「外部コスト」、社内の採用業務にかかる「内部コスト」の2種類に分けることができます。

2-2. 外部コストとは

外部コストとは、一言で言えば採用にかかる外注費と捉えることができます。

広告会社へ依頼し、市場状況を見ながら求人広告展開をする際の費用は全て外部コストです。

人材紹介手数料や就職・転職の合同説明会の会場費などが該当します。

外部コストの管理方法としては、「費用対効果」を重視するとよいでしょう。

一つの手法に捉われず、複数の採用手法を検討し、どうすれば節約できるのか、効率的に母集団形成が可能かを定期的に確認してみましょう。

年度や成果によって定期的に見直しをかけ一番効果的な採用手法を選択すると良いでしょう。

2-3. 内部コストとは

内部コストとは、社内の採用業務にかかる費用全般を指しますが、特に面接官や各採用担当者の人件費がメインとなります。

細かな部分でいうとセミナーや就職説明会への宿泊交通費なども内部コストに入ります。

しかし「社内紹介(リファラル採用)」による謝礼金などの見えやすいお金の流れに目が行きがちになるため、実は費用対効果を換算する点で苦戦している企業も少なくありません。

3. 採用コスト削減のポイント

採用コスト削減のポイント

採用コストを抑えるためのポイントとして、様々な採用手法を知ること、市場動向を把握すること、効率的な採用ノウハウの構築が必要不可欠です。

その時代や社会情勢により市場は大きく変化していくため、しっかり企業として戦略を持って採用をおこないましょう。

 

中途採用手法12選を徹底比較

中途採用手法12選を徹底比較|選定のポイントやトレンド、メリット・デメリットなどをまとめて解説!

本記事では、採用方法としてメジャーなもの12選とその特徴などを比較し、まとめてお伝えしたいと思います。

また、最新の中途採用トレンドや、採用を成功させるポイントも併せてご紹介いたします。

3-1. ミスマッチをなくす

ミスマッチは、採用人事にとって一番避けたいところです。

ミスマッチはそのまま「早期退職」に直結するため、これまで苦労して採用したのにもかかわらず、かかった費用に「研修コスト」を上乗せし水に流すようなものです。

そのためには、まず会社が求める人材像を明確化することが重要です。

また、面接では入社後のギャップを抑える工夫が必要となります。

POINT
・良い部分だけではなく悪い部分も伝える
・上層部だけではなく、実際に一緒に働くメンバーにも会ってもらい雰囲気をつかんでもらう

3-2. 求人広告サイトの見直し

求人広告サイトを使っている場合、ランニングコストがかかるのは求人広告サイトの費用だと言われます。

定期的に使用している場合、「何十万円も費用をかけているにもかかわらず、一人しか採用できなかった」「一人も応募が来なかった」などの声もあります。

しかし、採用人数が多い場合は、費用対効果の狙える採用手法にもなります。

そのため、求人広告サイトの選定や運用の方法を見直すことは重要です。

求めるターゲットによって求人広告サイトを変える定期的に運用する直販・代理店を変更するなど、見直していくことが好ましいでしょう。

 

おすすめ転職サイト・求人広告13選【比較表あり】

転職サイト 比較

本記事では、転職サイト(求人広告)13媒体の特徴を比較しています。

・たくさんある転職サイトの中からおすすめが知りたい

・転職サイトそれぞれの特徴が知りたい

・数ある転職サイトを比較して検討したい

方にご覧いただけますと幸いです。

3-3. SNSやオウンドメディアの活用

ソーシャルリクルーティング

SNSなどを活用した採用手法をソーシャルリクルーティングといいます。

特に一番獲得したい若年層のスマートフォンの加速において、中途採用の転職希望者も含め求職者でX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSを活用していない人はほとんどいません。

企業が欲しい人材のターゲット層と距離を縮めることができる採用ツールとも言えるでしょう。

オウンドメディアリクルーティング

「オウンドメディアリクルーティング」という言葉は広義で使われていますが、具体的には、自社の採用サイトを作成してIndeedに掲載するSNSアカウントを活用して自社の雰囲気を伝えるなどの方法があげられます。

オウンドメディアを通して求職者に企業の情報を発信することにより、採用したい職務に必要なスキルをもっており、自社の価値観に共感した人材を採用することができます。

また、求人サイトや人材紹介に頼らず、企業が一貫して採用活動をおこなうことから、能動的な採用手法として注目を集めています。

3-4. ダイレクトリクルーティングの活用

ダイレクトリクルーティングとは、求職者データベースに対して欲しい人材を直接スカウトする採用方法です。

有名なところでは、CMでもお馴染みの「ビズリーチ」です。

特に中途採用(キャリア採用)などの即戦力枠での転職希望者が多く活用するため、「待ち」ではなくどんどん求職者を発掘したい「攻め」の採用としては効率的な手法です。

企業が直接求職者へアピールすることができるため、紹介会社経由では出会えない、より自社にマッチした人材を探すことができます

ダイレクトリクルーティング有効活用ガイド

このような企業様におすすめ

・ダイレクトリクルーティングに興味がある
・ダイレクトリクルーティングの活用方法を知りたい
・求人サイトや人材紹介以外のサービスを試してみたい

3-5. 内部コストを見直す

内部コストは、そのほとんどが人件費メインとなるのでお金の流れが見えにくい点が特徴です。

無駄な作業や非効率な方法で仕事をしていないかなど業務効率を見直すことでコスト削減に寄与する可能性もあります。採用業務のマニュアル自体が整備されていないの場合は、マニュアル作成からおこなうとよいでしょう。作成したマニュアルを元にPDCAを回していけば作業効率のアップにつながります。

また、自社社員の紹介で採用候補者を獲得していく「リファラル採用」は効率的な採用手法の1つです。採用の暁に「謝礼金」を手当として付与したりすることが多いですが、採用単価の相場に比べると雲泥の差になります。

3-6. 採用代行を使って採用コストを削減

採用代行(採用アウトソーシング)とは、採用業務を外部にお願いすることです。

採用工数や人手不足が一気に解消され、コア業務に集中できるメリットがあります。

ただし、すべてを一括外注してしまうと、自社内に採用ノウハウが蓄積できないというデメリットが発生する可能性もあるということを頭に入れておきましょう。

 

種類としては「総合系」、「コンサル系」、「特化系」といった分類があり、それぞれ専門的な集客や見極めのノウハウを持ち合わせたプロ組織です。

一定の費用はかかりますが、これまでかかっていた採用コストと比較しながら効率よく活用することをおすすめします。

4. 採用コストを削減するためのサービス

採用コストを削減するためのサービス

4-1. Indeed(インディード)

indeed ロゴ

 

Indeed(インディード)はWeb上に公開された求人情報をまとめて検索できる、世界最大級の求人検索エンジンです。

Indeedは「キーワード」「勤務地」という2つの検索窓があります。

キーワードを入力すると、親和性の高い求人情報のWebページのみが検索結果として表示されます。

気軽に利用できる無料のプランから、露出を増やす有料のプランまで用意されています。

Indeedの特徴
Indeed(インディード)は日本で月間訪問数が3,700万*²以上にのぼり、あらゆる求人情報が網羅されている。
Indeed(インディード)はクリック課金型のため、求人が閲覧されない限り料金が発生せず、さらに求人を運用していくことで効率的な採用を実現し、採用コストの削減も可能!

4-2. Green(グリーン)

Green ロゴ

成果報酬型の求人サイトGreen(グリーン)は登録者の約80%は20代~30代の若手層かつ、Green(グリーン)転職者の中でエンジニア・クリエイティブ職種経験者が過半数を超えるなど若手IT/Web系経験者採用に強いサイトといえます。

費用リスクを抑え確実に経験者採用をしたいと考えている企業におすすめのサービスです。

Greenの特徴
成功報酬型で永年利用可能(更新料なし)であるため、良い人材が見つかるまで採用活動を続けることが可能!
豊富な登録者データベースから自社が求める人材を検索でき、求職者に対して無制限に直接アプローチをすること(ダイレクトリクルーティング)が可能。
掲載求人数に制限はなく、いつでも掲載情報を編集したり新たな求人を追加したりすることができる。

4-3. BizReach(ビズリーチ)

BIZREACH ロゴ

 

227万人以上(2024年3月末時点)の優秀な人材が登録する国内最大級のデータベースからBizReach(ビズリーチ)は「欲しい」人材を自ら探して直接スカウトできるサービスです。

BizReach(ビズリーチ)は経営幹部・管理職・専門職など次世代リーダーなどの即戦力人材をはじめとして、さまざまな職種・業種の方が登録しているため幅広い層の優秀な人材と出会える可能性があります。

BizReachの特徴
独自の審査を通過した人材のみが登録しているため即戦力となる人材と出会うことができ、ヘッドハンターや人材紹介会社に公開していた国内最大級の即戦力人材データベースを直接検索できるので書類や面談でのミスマッチを減らすことが可能!

4-4. 地方特化型求人サイト

求人広告サイトには地方媒体と全国媒体があり、その中でも地方特化型求人誌は比較的リーズナブルなものが多いです。

エリアによっては絶大なる知名度を誇るものもあります。

今回はその一部をご紹介します。

エリアサイト名
北海道シゴトガイド
宮城県HUREX
茨城県求人アルゾWEB
千葉県ちばキャリ
東京都東京求人ナビ
静岡県DOMO!NET
京都府コトコト
島根県ジョブカフェしまね
徳島県とくしま就活ナビ
福岡県はたらくぞドットコム
熊本県くまにち求人
沖縄県琉求人

 

4-5. 転職フェアを活用

地域特化型求人サイトのほかに、地域限定の転職フェアなどもあります。

転職フェアは「転職を考えている人」と「中途採用をおこなっている企業」が会場に集結します。

そのため転職顕在層にダイレクトにアプローチが可能なため、スピーディーに選考ができ、コスト削減にもつながります。

5. まとめ

効果的な中途採用のコスト削減をするために大切なことは「現状の把握」「情報の活用」です。

採用コストの相場を知り、全国平均よりも自社の採用コストが高いか安いかを検証して、高いときには何が高いのか原因を分析してみましょう。

その上で、採用手法などの見直しをおこない、採用コストの削減につなげることが重要です。

 

本記事が、採用コストを抑えるための手掛かりになりましたら幸いです。

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このような企業におすすめ!

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・求人サイトを検討しているが、どれが自社に合っているのかを知りたい
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この事例・記事に関わった営業担当

お客様に介在価値を感じていただけるような人材に

主に関西の企業様向けの中途採用コンサルティングに携わる。 顧客満足度アンケートの評価が高い社員に贈られる「年間FanMaking賞」を受賞。 現在も顧客満足度No.1の採用パートナーを目指して採用のご支援をしながら、関西のマーケティング領域の立ち上げに関わっている。

名前

中崎/中途領域

得意領域
  • エリア特化型採用

  • 中小企業採用支援

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