採用戦略に活用できる6つのフレームワークとは?メリット・注意点を解説
採用戦略

採用戦略は採用活動の根幹です。自社が安定して成長し続けるためには、効果的な採用戦略を策定し優秀な人材を確保しなければなりません。
採用担当者の中には、効率良く採用戦略を策定したいが上手くいかないと悩んでいる方もいるでしょう。
本記事では
フレームワークを使った採用戦略の立て方
採用戦略にフレームワークを取り入れるメリット
採用戦略にフレームワークを取り入れる際の注意点
についてご紹介します。
採用戦略で活用できるフレームワークへの理解を深めると、自社が求める人材を効率良く採用できるため、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
1.採用戦略とは
戦略とは、自社が求める人材を計画的に獲得するために立てる戦略のことです。企業経営において「人」は重要な経営資源の一つであり、事業を安定して成長を続けるには、質の高い人材の獲得が必要とされます。
労働人口の減少によって採用市場の競争が激化する現在では、求職者の応募を待つのみの受け身姿勢や、場当たり的な施策では採用活動が上手くいかないでしょう。
採用戦略を立てることで優先しておこなうべき業務が明確になり、採用プロセスが効率化されてスムーズに採用業務を進められます。自社の経営方針や事業計画をもとに、採用活動の指標となる具体的な戦略を練ることが重要です。
2.採用戦略にフレームワークを取り入れる4つのメリット
採用戦略にフレームワークを取り入れることで、採用業務の効率化や自社の状況を客観視できるなどさまざまなメリットがあります。
採用戦略にフレームワークを取り入れるメリット4つを詳しく解説します。
2-1.採用業務を効率的に進められる
フレームワークは枠組みがある程度決められているため、思考の効率化を図ることができます。
どのような情報が必要か、どのように採用活動を進めるべきかが明確になり、効率的な採用戦略の立案が可能です。そのため、ほかの社員にも道筋を立てながらわかりやすく説明できます。
思考が効率化されると時間やコストの無駄を省け、採用担当者の負担軽減につながるでしょう。また、現状の課題点が可視化できるため、全体把握が容易になり採用チームで認識を共有しながらすぐに改善することが可能です。
2-2.自社の強み・弱みを客観的に把握できる
フレームワークを活用すると、客観的な視点で自社の強みや弱みを把握することが可能です。長年採用業務の経験がある担当者でも偏った見方になり、客観性を失う場合があります。
採用戦略立案時にフレームワークを取り入れると、自社が置かれている環境、市場動向、求職者ニーズなどを多角的な視点で捉えることが可能です。今まで、把握できていなかった現状や課題点が明らかになる場合もあります。
求職者の立場になって考えることで、求める人材に対して効果的にアピールできる採用施策を打ち出しやすくなります。
2-3.関係者の認識を統一できる
フレームワークを活用することで採用戦略の方針が具体的になるため、関係者間の認識統一が可能です。
採用活動はさまざまなタスクを同時に進めていく必要があるため、人材を採用する目的を見失うことがあります。フレームワークで道筋を立て、採用戦略の方針が明確になることで、本来の目的を見失わずに採用業務を進められるでしょう。
また、自社全体に採用戦略を共有することで、人材の採用や育成に対する意識が高まり、企業全体の組織力強化にもつながります。採用活動の施策内容に対する理解を得られやすくなるため、採用活動の効率化が可能です。
2-4.自社が求める人材の確保につながる
フレームワークを利用すれば、自社が求める人物像や採用基準が明確になるため、優秀な人材を確保することが可能です。
採用戦略を立案する際に自社が求める人物像が明確になっていなければ、採用ターゲットに適さない手法を選択してしまい自社が求める人材が現れない可能性もあります。
また、採用基準が明確でないと担当者の主観で人材を採用することになるでしょう。結果的に、採用ミスマッチや早期退職が発生し、優秀な人材を競合他社に奪われることもあります。
自社が求める人物像や採用基準が明確になることで、関係者間の認識のずれを防止し、自社が求める人材を確保できる可能性を高められます。
3.採用戦略策定に役立つ6つのフレームワーク
フレームワークは主にマーケティングで使用されている分析手法ですが、採用業務にも応用できます。
採用戦略策定に役立つフレームワークは、以下の6つです。
- ・3C分析
・4C分析
・SWOT分析
・TMP設計
・ペルソナ分析
・ファネル分析
3-1.3C分析
3C分析は、市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの要素を分析するマーケティングフレームワークです。
採用市場の現状と自社の課題を分析する際に使用し、自社や競合の強みと弱みなどを把握できます。採用市場やターゲット人材のニーズなどを分析することで、採用競合との差別化を図り、自社の魅力を見出すことが可能です。
競合他社にはない自社らしい魅力や強みを分析し、自社の採用ブランドや採用コンセプトを明確にしましょう。
3-2.4C分析
4C分析とは、求職者の視点で採用戦略を考える際に用いられるフレームワークです。
Customer Value(顧客価値)、Cost(顧客コスト)、Convenience(利便性)、Communication(コミュニケーション)の4つの頭文字から名付けられました。
採用戦略において、4Cは以下の要素に当てはめられます。
- Customer Value:求職者が自社で働くことで得られるメリット
Cost:求職者から見た自社で働く際のリスクや懸念点
Convenience:自社への応募や日程調整のしやすさ
Communication:コミュニケーションの取りやすさ
4つの要素を分析することで、競合他社との比較や求職者に選ばれるような自社の魅力やアピールポイントを明確にできます。採用計画の内容をより詳細に詰めていく際に役立ちます。
3-3.SWOT分析
SWOT分析とは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)それぞれの頭文字を集めたフレームワークです。
採用戦略の策定、採用マーケティング戦略をおこなう際に使用します。採用市場の現状や自社課題を分析するのに役立ち、経済や採用市場といった外部環境と絡めて自社の強みと弱みを分析し、採用課題を見つけることが可能です。
採用活動におけるSWOT分析では、ターゲット層を明確にしたうえで求職者に自社が魅力的に映るようアピールできる強みを発見できます。また、採用競合他社など採用市場における脅威に対して、自社の優位性を訴求できるような強みを理解することも可能です。
3-4.TMP設計
TMP設計とは、Targeting(採用ターゲット)、Messaging(メッセージ)、Processing(採用プロセス)の頭文字から名付けられたフレームワークです。
採用ターゲットを明確にし、採用ターゲットに刺さるようなメッセージを作成し、打ち出した内容を体感できるよう最適な採用プロセスの設計をおこないます。
採用ターゲットが魅力を感じる採用メッセージ設定や、各採用プロセスで伝える手法を決めて一貫性をもつと、訴求力を高めることが可能です。また、求職者の視点に立ち、求職者がストレスなく応募や選考を進められるプロセス設計も重要です。
3-5.ペルソナ分析
ペルソナ分析とは、自社が採用したい架空の人物像を作り、自社に応募する人物はどんな特徴を持っているのかを分析するフレームワークです。
ペルソナ分析することで、どのような人材を採用したいのかが明確になり、関係者間の認識齟齬を防止できます。自社が求める人材を明確にする作業の際に使用するのが有効です。
性別・年齢・家族構成・趣味・ライフスタイルのほか、興味を持つ業種・職種・キャリアなどを想像あるいは採用活動を通じて調査します。ペルソナが魅力を感じる訴求内容を採用メッセージに入れることで、求める人材の採用成功率を高められるでしょう。
ペルソナ分析していると、どこまで設計すれば良いかわからなくなる場合があります。そのようなときは、採用ペルソナについて深く理解することが大切です。採用ペルソナの作り方について解説しているので、気になる方はぜひ下記の記事を参考にしてください。
3-6.ファネル分析
ファネル分析とは、採用において認知から興味、応募、選考、内定へと求職者が歩むプロセスをモデル化したフレームワークです。
プロセスが進むにつれて人数が絞り込まれていく様子から、英語で漏斗(ろうと)を意味する「fannel」と名付けられました。採用マーケティングをおこなう際や、現在の採用活動を分析・評価する際などで用いられます。
自社の採用活動を体系的に整理し、課題点を洗い出すことが可能です。各採用プロセスを見直して弱点が見つかった場合は、的確な対策を講じることで採用活動の成果に期待できます。
4.フレームワークを使った採用戦略の立て方
フレームワークを使った採用戦略の立て方は、以下の9つです。
- ・採用戦略チームを編成する
・採用市場の現状と自社の課題を分析する
・採用計画を策定する
・自社が求める人物像を明確化する
・採用基準を明確化する
・自社の強みや魅力を言語化する
・採用手法を選定する
・採用スケジュールを確定する
・採用戦略を社内に共有する
4-1.採用戦略チームを編成する
採用戦略は企業全体に関わる業務です。人事・採用担当者だけでなく、企業全体を理解している経営陣や各部署の状況を把握している管理者も含めてチームを編成しましょう。
採用戦略の主旨を深く理解し、全体の最適化を考えられる人物を選ぶことが大切です。立案した戦略が机上の空論とならないよう、各関係者に当事者意識を持ってもらうようにしましょう。
企業規模が小さく、人事・採用担当者が企業全体の状況を把握できている場合は、人事部のメンバーのみでも問題ありません。RPO事業者など外部の専門家やコンサルタントをチームに加え、新たなアイデアや、最適な方法などを探るのも一つの手段です。
4-2.採用市場の現状と自社の課題を分析する
労働人口の減少に伴い、優秀な人材の採用競争は激化しています。そのため、採用市場の現状把握と自社課題の抽出が必要です。3C分析、SWOT分析、4C分析を適切に活用すると、自社が置かれている環境や強み・弱み、自社の価値を客観的に見ることができます。
3C分析を利用して市場と競合他社の調査と分析をおこない、自社ならではのアピールポイントを洗い出し、求職者にアピールできる要素を見つけましょう。
SWOT分析では、経済や採用市場といった外部環境と絡めて自社の強みと弱みを分析し、自社の採用課題を見つけます。より詳細に求職者のニーズを分析するために4C分析を活用し、求める人材から見た自社価値の分析もおこないましょう。
4-3.採用計画を策定する
採用計画を立てるには、自社の経営方針や事業計画を把握することが重要です。自社の方向性を理解することで、採用戦略の目的や自社に必要な人材、採用人数、採用期間などが明らかになります。経営者や現場の管理者から現在の状況を確認し、正確に把握することが大切です。
また、採用する際の目標や募集人数、入社時期、予算、選考工程の歩留まり、雇用形態、大まかな採用スケジュールなどを決定します。新卒採用と中途採用では、採用ターゲットやスケジュールなどに違いがあるため、採用計画を分けて策定するのが良いです。
求める人材を確保するために綿密な採用計画が必要ですが、ノウハウやリソースが足りないと悩んでいる採用担当者もいると思います。下記の記事では採用計画の立て方について詳しく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてください。
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4-4.自社が求める人物像を明確化する
採用計画の策定と並行して、自社が求める人物像を明確にしましょう。ペルソナ設計は、効率的な採用活動をするうえで欠かせない作業です。
ペルソナ設計する際は、採用ターゲットとなる求職者についての情報収集をする必要があります。情報収集する方法として、就職・転職サイトや口コミサイト、企業ホームページ、アンケート調査などが挙げられます。
データが集まったらペルソナ分析を活用し、年齢や性格、職歴から趣味嗜好に至るまで、具体的な人物像として構成しましょう。自社が求める人物像が明らかになれば、使用するべき求人媒体や効果的なアプローチ方法がわかります。
4-5.採用基準を明確化する
採用基準を明確にすると、面接官が複数名いても一貫性のある公平な評価ができます。また、自社で活躍できる人材を確保できたり、内定辞退や早期退職につながるミスマッチを減らしたりすることが可能です。
採用基準を明確にするためには、書類選考・適性検査・面接など、それぞれの選考工程で何を評価するかを決定します。評価項目の優先順位を決めておき、優先度に合わせて点数配分を変えると、選考結果の判断がスムーズになります。
注意すべき点として、出生地や家庭環境など本人に責任のない事項や、求職者の適正・能力とは関係のない事項を盛り込むのは避けましょう。公平性に欠け、就職差別につながるおそれがあります。
4-6.自社の強みや魅力を言語化する
自社が求める人材から自社に興味を持ってもらえるよう、自社の強みや魅力を言語化することが重要です。
業務内容や職場の雰囲気、福利厚生など求職者が働くうえで求める具体的な魅力に着目して言語化しましょう。そうすることで、採用活動や面接時に効果的なアピールが可能になります。
TMP設計を活用して、自社が求める人材に刺さるような採用メッセージの作成や、メッセージ内容が伝わる採用プロセスの設計をおこないましょう。
4-7.採用手法を選定する
採用ペルソナと自社のアピールポイントが明らかになったら、採用手法を決定しましょう。
各採用手法によって特徴があり、採用ターゲットによって有効な手法やチャネルが異なります。市場トレンドや競合他社の動向を把握しながら、自社の採用計画に適した採用手法を検討しましょう。
ファネル分析を活用すると、各プロセスにおいて効果的なアプローチ方法を選択することが可能です。
4-8.採用スケジュールを確定する
採用計画で決定した採用時期に基づいて、採用スケジュールを決めます。採用フローごとの対応期限、合否を出すまでの所要時間、面接スケジュール、各採用手法の実施時期などを盛り込みましょう。
採用期日から逆算し、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。スケジュールに余裕がないと、採用活動の滞りや内定辞退など、トラブルが発生した際に対応できないリスクがあります。
採用スケジュールを明確に決めておくと、効率良く採用業務を進めることが可能です。
4-9.採用戦略を社内に共有する
採用活動は企業全体でおこなうべきで、人事部だけで計画通りに進めるのは難しいです。実際に採用活動に関わる社員は限られますが、採用に関する目標やプロセスを社員全員に共有することで共通認識を持てます。
関係部署の協力体制が整えば、「自社が求める人材を採用し最適な人員配置をする」という目標を達成しやすくなるでしょう。採用業務は多岐にわたり、細かい連携が多く発生するため、各担当者の役割などを確認しておくことが大切です。
5.採用戦略にフレームワークを取り入れる際の注意点
フレームワークを活用することでさまざまなメリットを得られる一方、注意すべき点がいくつかあります。
採用戦略にフレームワークを取り入れる際の注意点は、以下の6つです。
- ・最適なフレームワークを選択する
・必要な情報を選定する
・定期的に見直しをする
・フレームワークに固執しすぎない
・面接官や採用担当者のスキル向上を図る
・人事リソースを確保する
5-1.最適なフレームワークを選択する
採用戦略を策定する際、最適なフレームワークを選択しないと効果が発揮できず、逆効果になる場合があります。
きちんと効果を発揮するためには、各フレームワークの目的と適用範囲を理解したうえで使い分けることが大切です。チームでフレームワークを使用する際は、チーム全員がフレームワークについて理解し、協力して取り組みましょう。
また、フレームワークを活用するためには、正確で信頼性のあるデータが必要です。主観や思い込みを排除し、客観的なデータに基づいて課題点やアピールポイントを導き出します。
5-2.必要な情報を選定する
フレームワークを使用する前に必要な情報を選定しておかないと、分析に膨大な時間を要してしまい効率が悪くなるおそれがあります。
また、すべてマニュアル通りにやろうとしたり、完璧になるまで検討を続けたりすると、戦略立案までに時間がかかってしまいます。戦略立案が遅れると、採用活動を開始する時期も後ろ倒しにせざるを得なくなるでしょう。型にこだわりすぎず、必要な情報を見極めて分析することが大切です。
5-3.定期的に見直しをする
採用計画を運用しながら、定期的に効果検証をおこない、改善していくことも重要です。
採用戦略は中長期的に進むため、すぐに成果がでるとは限りません。また、社会環境や採用市場の変化によって、新たな問題が発生する可能性があります。半期や年度ごとに結果を確認し、得られた成果や課題点、改善策などを挙げていきましょう。
改善意識を持ちながらPDCAサイクルを回し、効果的・効率的な採用ノウハウを蓄積させ、採用戦略のブラッシュアップを続けていくことが大切です。採用計画を立てたものの予定通りに進められなかったり、定期的な見直しが出来ていなかったりと、採用計画に関する悩みを抱えている方は下記の資料も参考にしてください。
5-4.フレームワークに固執しすぎない
フレームワークはあくまでも課題を解決するための手段なので、固執しすぎないようにしましょう。無理にフレームワークの枠組みにすべて当てはめようとすると、時間を浪費したり現状を正確に判断できなくなったりします。
また、フレームワークの分析そのものが目的となり、具体的な行動に結びつかないなどの問題が発生するおそれがあります。フレームワークに固執するあまり目的を見失わないよう、自社の状況に合わせて柔軟に対応しましょう。
5-5.面接官や採用担当者のスキル向上を図る
採用業務の遂行にはあらゆるスキルが求められるため、面接官や採用担当者のスキルを高めて的確に戦略を実践できる体制を作ることが重要です。
採用戦略が優れていても、施策を実行する面接官や採用担当者のスキルが不足していると、計画通りに運用できない場合があります。
とくに面接官は求職者が初めて接する社員です。そのため、面接官の対応次第で自社に対する印象が変わります。採用担当者のみならず面接官のスキルアップも欠かせないと把握しておきましょう。
5-6.人事リソースを確保する
採用戦略を円滑に進めるには、採用担当者が十分なリソースを確保していることが望ましいです。人事リソースが不足していると、定期的な業務の振り返りや採用業務のクオリティを高めることが難しくなります。
また、時期によっては多忙を極めるため、リソース不足がより深刻化するケースもあります。採用戦略の実施に必要なリソースが確保できない場合は、一部の業務をアウトソーシングし、コア業務に専念できる環境を整えるのも一つの手です。
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6.企業規模別の採用戦略
c企業規模や新卒・中途採用によって、採用戦略の方向性が変わります。採用戦略の方向性を、ケース別に詳しく解説します。
6-1.大手企業の採用戦略
大手企業では、知名度の高さで求職者が殺到するケースが多く、精査に時間や手間がかかり、選考の質が低下する可能性があります。
求職者が多いのであれば、選考通過の最低基準を明確にすることが大切です。採用ポジションに合わせた基準を設け、最低基準を満たした求職者のみ精査することで、採用担当者の負担を軽減できるでしょう。
大企業では内定者数も多くなる傾向にあり、一人ひとり丁寧にフォローするのは難しい場合があります。人事部署以外の社員から協力を得て、交流会や懇談会など既存社員との交流の場を設けるなど工夫が必要です。
採用戦略は、企業が安定して成長し続けるために必要不可欠です。下記の記事では大手企業を含む採用戦略の成功事例や成功に導くポイントについて解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてください。
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6-2.中小企業の採用戦略
中小企業は大手企業と比べると知名度が乏しく、求人を出しても思うように応募が集まらない場合があります。
母集団形成においても苦戦を強いられ、採用ターゲットとは異なる人材の応募ばかりくるという悩みを抱えやすいです。福利厚生や給与など待遇面でも差別化を図りにくいため、求職者に選ばれにくい傾向にあります。
企業がみずから自社の魅力をアピールしたり、ターゲットに合わせた魅力を用意したりと、積極的に他社との差別化を図ると効果的です。
中小企業では、そもそも人事部がないなど採用体制が整っておらず、採用活動に注力できるリソースが足りない場合があります。組織強化したり採用代行を利用したりと、採用体制に力をいれることが大切です。
6-3.新卒採用戦略
新卒採用は、労働人口が減少している影響により売り手市場が続いていることから、採用競争が激化しています。採用競争に勝てないと、求職者が集まらない、自社とマッチしない人材ばかり集まるといった問題が発生します。
求職者が少ない場合は、認知度が低く母集団をうまく形成できていないことが原因です。とくに、新卒採用戦略ではZ世代特有の動向を汲んだ情報発信や、魅力の訴求を意識することが大切です。
中途採用と同じ手法になっていないか、若者に合った戦略になっているかを一度見直すと良いでしょう。
6-4.中途採用戦略
中途採用では新卒採用とは違い、過去に就業したスキルや経験を持つ求職者を対象にしています。
しかし、求職者が担ってきた業務範囲やスキルは千差万別であり、自社が求めているスキルや経験を持っているとは限りません。的確に見極めることができなければ、採用ミスマッチや早期退職が生じるおそれがあります。そのため、面接官の質を高めることが重要です。
また、採用ターゲットに適した採用手法や求人媒体が適切でないと、求める人材からの応募が来ない場合があります。採用ターゲットを明確にし、中途採用者に適した求人媒体やアプローチ方法を選定することが大切です。
7.まとめ
採用戦略にフレームワークを取り入れることで、採用業務を効率的に進められ、自社の強みや弱みを客観的に把握できるようになります。
採用戦略策定に役立つフレームワークは、3C分析、4C分析、SWOT分析、TMP設計、ペルソナ分析、ファネル分析の6つです。各フレームワークの目的や適用範囲を理解し、最適なフレームワークを選択することが大切です。社会環境や採用市場の変化によって新たな問題が見つかることがあるため、定期的に採用戦略を見直していきましょう。
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