中途人材紹介の料金の相場は?|契約前に知りたいことを徹底解説
人材紹介

採用難といわれている昨今、「限られた予算の中でどのような採用手法を選択すれば良いのか」とお悩みの採用担当者も多いのではないでしょうか。限られた予算内で即戦力となる人材を採用するために、中途人材紹介サービスが注目されています。
本記事では
・中途人材紹介とは
・中途人材紹介の仕組みやメリット・デメリット
・ほかの中途採用手法との比較・料金相場
をご紹介していきます。
目次
1.中途人材紹介とは
人材紹介とは、厚生労働省によると「求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者の間の雇用関係の成立をあっせんすること」と定められています。
具体的には、厚生労働大臣の許認可を受けた有料職業紹介事業者が、人材採用をおこなう企業より依頼を受けて、企業の条件に該当する応募者を紹介する採用支援サービスを指します。
そうした採用サービスのうち、第二新卒や転職者など、社会人経験がある転職希望者と企業をつなぐことに特化したのが中途人材紹介です。
※出典:厚生労働省東京労働局 職業紹介とは
中途人材紹介の特徴
中途人材紹介の特徴は、初期費用をかけることなく採用が成功した時にのみ紹介手数料が発生する成功報酬型の料金体系と、専任担当者の介在により効率的に採用活動がおこなえることです。
コンサルタントなどが求人募集企業の採用要件にあった応募者を人選して、企業が希望する応募者とのみ面接をおこなうことができるため、効率的に採用活動に繋がります。
そのほか、専任担当者は採用活動に関わるさまざまな業務を代行します。
人材紹介は、求人サイトやハローワークなどによる一般公募に並ぶ採用手段のひとつであり、新卒者・転職者どちらの採用の際でも利用することができます。
中途人材紹介の仕組み
中途人材紹介会社は大きくわけて「一般紹介・登録型」「サーチ型」「再就職支援型」の3つの形態があります。
ここでは最も主流である「一般紹介・登録型」の人材紹介の流れを説明します。
- 中途人材紹介の流れ
- 1.企業は人材紹介会社から採用を希望する人材のヒアリングを受ける2.人材紹介会社は求職者の中から企業の希望に合った候補者情報を提供する
3.企業は候補者情報を確認後、選定して面接をおこなう
4.企業は採用を決定し、候補者と雇用契約を締結する
5.企業は人材紹介会社に成功報酬を支払う人材紹介会社は、紹介した人材が採用された場合に、企業より成功報酬を受け取るしくみです。
中途人材紹介の紹介手数料・料金
人材紹介会社を利用した際に支払う報酬を「紹介手数料」と呼びます。
一般的には成功報酬として採用が決定し、候補者が実際に入社した際に「紹介手数料」を支払うことになります。
- 紹介手数料の考え方
- 採用決定者の初年度の理論年収に、各人材紹介会社が定めた料率を乗じた金額ですが、料率の相場は約30~40%とされています。
- 理論年収は、月次給与(基本給+諸手当(残業代含む))×12ヶ月+賞与で算定するもので、実際に支払われる年収とは異なります。
また法的に転職希望者からは手数料を徴収することは禁止されていますので、転職希望者は無料でサービスを利用することができます。
多くの人材紹介会社では、採用後一定期間が経過するまでに紹介した人材が退職した場合は、手数料の全額または一部を返却するシステムをとっております。
そのため、中途人材紹介会社を選定する際には返金規定も確認することが必要です。
中途人材紹介のメリット
ここでは中途人材紹介のメリットを4つご紹介します。
コスト面のリスクが少ない
中途人材紹介サービスは、一般的に採用が成功した場合のみ料金が発生する「完全成功報酬制」です。
何人紹介してもらっても、面接をおこなっても、最終的に採用しなければ料金は発生することがないため、不要なコストはかかりません。
そのため、自社に見合う人材を見極めることができ、確実に採用をおこなうことが可能です。
人事担当者の工数を削減できる
企業が希望する候補者のみを紹介してもらうことができるため、母集団形成や選考の工数を削減することができます。
候補者に対して企業の魅力を伝えることができる
人材紹介会社の営業やキャリアアドバイザーが候補者に企業の魅力を伝えてくれるため、通常の公募では採用することのできない人材を採用できる可能性があります。
非公開での採用ができる
役員などの幹部や新規事業メンバーの募集など、社内外に知られたくない非公開求人も可能となります。
中途人材紹介のデメリット
中途人材紹介サービスには、メリットが多い反面、注意しておく必要があるデメリットを3点ご紹介します。
一人あたりの採用料金は安くない
紹介手数料は採用した人材の年収の約35%であるため、年収1,000万円の管理職クラスで350万円、年収400万円の社員でも140万円が必要です。
採用できなかった場合は費用がかからないことも考慮すると決して高いとはいえませんが、採用人数が増えれば負担が増える点は注意が必要となります。
社内に採用ノウハウが蓄積されない
選考から入社までのフォローを任せることができるため人事担当者の採用工数を削減できるメリットがある反面、採用ノウハウを社内に蓄積しにくいです。
自社で今後も採用活動をおこなうことになった場合には、一から学ぶ必要があります。
候補者の幅が限られている
人材紹介者は、転職サイトなどに登録している方から候補者を探します。
また、登録者は大都市圏に比べて地方では少ないのが現状です。
そのため、多くの求職者に自社を知ってもらうためには、求人媒体などに劣る面があるといえます。
また人材紹介の会社ごとによって特徴やメリット・デメリットも異なります。
2.中途人材紹介とそのほかの採用手法比較
人材紹介会社も万能ではありません。
採用手法によって強みや特徴が異なるため、適切な採用手法を選ぶことが大切になります。
そこで採用手法の比較をしてみましたのでご参考にしてください。
特徴比較表
中途人材紹介とそのほかの手法の特徴比較を表にしました。
採用担当者に、採用ノウハウがない・採用の負担が大きい場合は人材紹介の活用がおすすめです。
中途採用手法 | 特徴・強み |
人材紹介 | ・企業が希望する人材の紹介を受け、採用した際に報酬が発生する成功報酬型のサービス ・初期コストがかからずに企業の希望する人材のみ選考することができるため 効率的に採用活動を行うことが出来る ・母集団形成の必要がないため、人事担当者の負担を最小限に抑えることが可能 |
ハローワーク | ・誰でも無料で求人を掲載することができる公的機関 ・求人票の作成や選考作業などは必要ですが、採用活動に費用がかけられない場合はおすすめ |
求人媒体 | ・企業の求人広告を紙媒体(新聞折込チラシなど)たWeb媒体(転職サイトなど)に掲載して |
ダイレクト リクルーティング | ・SNS等をりようして、企業が自ら候補者にアプローチする利用方法 ・候補者に直接、自社の魅力を直接アプローチすることができ、自社の採用力向上にもつながる |
合同会社説明会 | ・様々な企業がブースを出店し、転職希望者に対して会社の理想や事業内容などを伝える説明会 ・多くの転職希望者が来場するため、転職希望者との接点を増やすにはおすすめ |
Indeed (インディード) | ・世界 No.1*の求人サイト*Comscore,総訪問数,2024年3月 ・SEOに強く集客力が高い ・クリック課金型のため、求人が閲覧されない限り料金が発生しない |
料金比較表
中途人材紹介とそのほかの採用手法の料金の比較を表にしました。
採用費の先行投資にあまり積極的ではない企業や、採用人数が少ない企業は人材紹介がおすすめです。
中途採用手法 | 課金形態 | 料金相場 |
人材紹介 | 成功報酬型 | 採用した人材の年収の30~40% |
ハローワーク | 無料 | 無料 |
求人媒体 | 掲載課金型 応募課金型 成功報酬型 | ・掲載課金型:原則4週間1クール毎に約20万~約150万円 (職種や掲載期間によって異なる) ・応募課金:1応募につき約1万~約100万円 (職種や媒体によって異なる) ・成功報酬型:1名採用時約30万円~約150万円 (職種や媒体によって異なる) |
ダイレクト | 掲載課金型 | ・掲載課金型:約80万円/年間 ・成功報酬型:約60万円/採用人数1名 |
合同会社説明会 | 出展料 | 30万~200万円程度/1日 (会場の規模、業種・職種、出展ブースのサイズなどによって異なる) |
Indeed | クリック課金型 | クリック単価15~999円×クリック数 |
3.目的別おすすめ中途人材紹介会社
ここでは、中途人材紹介サービスを中心に、おすすめのエージェントをご紹介します。
1.Liber Career(リーベルキャリア)|20代の採用に特化!業界トップクラスの決定率
2.ヒトシア保育|保育士採用に特化した中途人材紹介サービス
3.ナイス介護|【業界トップクラス】介護職に特化した中途人材紹介サービス
4.UZUZ(ウズウズ)|エンジニアに特化した中途人材紹介サービス
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、中途人材紹介の説明から採用手法の比較・おすすめのエージェントをご紹介しました。
人材紹介手数料は一人当たりの平均単価が年収の約30~40%といわれています。
また、売り手市場の現在では年収の約40%~50%の人材紹介手数料になってもいいので、採用をしたいと望まれている企業は少なくありません。
これは、ほかの採用手法の料金と比較すると決して安いとはいえない金額です。
しかし採用担当者は、新卒採用に加えて中途採用活動、そのほか労務関係や人事制度・人事評価など業務量は多岐にわたります。
中途人材紹介を利用すれば、じっくりと時間をかけて選考をおこなうことが可能となり、専任コンサルタントのフォローにより工数も抑えることができます。
つまり、不要なコストをかけることなく自社に最も適した人材を採用することが可能となるため人材紹介会社を利用されている企業が多くなっております。
もちろん、人材紹介会社はどの企業にとっても万能な採用手法ではありません。
しかしながら採用難といわれる今だからこそ、採用手法のひとつに人材紹介も併用してみてはいかがでしょうか。
初期コストがかからない点では導入しやすい採用手法となります。本記事が少しでも採用の一助となりましたら幸いです。

元人事の経験をもとにいつでも頼れる存在に
人事を約2年経験後、2016年より人材紹介サービスを活用した企業様のご支援をさせていただいております。話題の人材紹介ツールやトレンドをわかりやすくお伝えすることが得意です。
- 名前
保宗/人材紹介領域
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