新卒採用における各社の新型コロナウイルス流行への対策とは?大型合説の中止やオンライン選考の導入が活発化

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新卒採用における各社の新型コロナウイルス流行への対策とは?大型合説の中止やオンライン選考の導入が活発化

新卒採用の広報解禁で採用活動が本格化しましたが、2020年から2022年は新型コロナウイルス流行の影響により毎年3月におこなわれる就職サイト主催の大型イベントは相次いで中止が発表されました。

また、企業側の個別対策として会社説明会や面接のオンライン化などを導入するとのプレスリリースを頻繁に見かけるようになりました。

2023年度からは行動規制の緩和が広がりつつありますが、まだまだ終わりとは言えないコロナウイルスの流行です。そこで今回は新卒採用における新型コロナウイルス流行への対策状況についてまとめてみました。

 

本記事では

・新卒採用における新型コロナウイルスの影響

・今後の学生と企業の動向予測

・採用を成功させるための対策とは?

など、それぞれの項目にわけてお伝えします。

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【最新版】新卒採用動向について

<26年卒>新卒採用スケジュールと市況予測について

26年卒今後の採用活動について、企業・学生の最新動向をもとに解説します。

<目次>

・26年卒企業動向予測

・26年卒学生動向予測

・インターンシップの定義

1.新卒採用における新型コロナウイルスの影響

新卒採用における新型コロナウイルスの影響

1-1.これまでの学生の就職活動状況

2020年2月頃までは、学生の就職活動は例年通り早期化している傾向にありました。

就職活動状況グラフ

株式会社ディスコが実施している調査では「内定を得た」と回答した学生は10.0%前年同期8.1%を1.9ポイント上回っていました。

また、2月1日時点の本選考受験状況についても、「本選考を受けた」と回答した学生は47.8%と前年同期31.2%を7.9ポイント上回り、受験者数は平均2.6社でした。

※参考:株式会社ディスコ2 月 1 日時点の就職意識調査 .pdf

オンリピックなどの影響もあり、早期活動に積極的な学生が多数

このような結果から多くの学生が2月上旬時点では、例年以上に早く就職活動へと動いていた様子が伺えます。

インターンシップの活発化や、オリンピックの開催もあり、企業側の採用活動が夏頃には停滞することも予測されていたため、学生の活動も早まったことが考えられます。

1-2.これまでの企業の採用活動状況

学生の動きに連動し、就職サイトオープン直前の2020年2月頃までは例年より前倒しで採用活動を進めている企業がほとんどでした。

しかし、新型コロナウイルスの流行により、3月直前で、多くの人が集まったり外出を必要としたりする採用活動が中止となる発表が相次ぎました。

2021年卒採用に関するアンケート調査では、オリンピックを意識し早期実施企業が増加

株式会社ディスコが毎年2月に実施している企業向け調査でも採用活動のスケジュールや全般についてアンケートをおこなっています。

個別説明会・エントリーシート受付は「3月上旬」、面接開始のピークは「3月中旬」へと前倒しとなりました。

また、東京オリンピック・パラリンピックにより「開催期間を避け、前年より早めて実施」と回答したのは、所在地が東京にある企業では3割を超えました。

そのため、2月上旬まではインターンシップの実施は例年以上に活発かつ、多くの企業が力を入れていました。

※参考:株式会社ディスコ「新卒採用に関する企業調査(2020 年 2 月調査) 2021 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査.pdf

会社説明会を中止し、Web選考の導入を発表した企業が増加

新型コロナウイルス流行の影響を受け、GMOインターネットグループやパソナグループなどが先がけてリモートワークや在宅勤務の実施を発表しました。

こうした動きから、3月以降ピークとなる新卒採用の活動に対して、Web説明会やWeb選考を導入した企業が急速に増加しました。対応例は以下のようになっています。

銀行・金融各社
  • 三菱UFJ銀行と三菱UFJ信託銀行では、3月上旬に東京や大阪で予定していた会社説明会の中止を決定。
  • また、みずほフィナンシャルグループも3月以降に開催予定の会社説明会を当面中止する方向と発表しました。
  • 野村證券は、店舗で開催するセミナーについて一部中止を発表しました。
  • 生保大手の日本生命は2月中に開催予定だった、1000人規模のインターンシップを中止しました。
メガベンチャー・ベンチャー企業
  • サイバーエージェントは学生の健康面を第一に考慮したとして、2月28日開催予定のイベント版BRAINを中止する決定を発表。
  • エン・ジャパンでは、従来も活用していたWebでの面接実施をさらに積極的に活用するとニュースで取り上げられる

1-3.各媒体社の合同説明会やイベントの開催予定状況

新卒採用では、毎年全国各地で大規模なものから中小規模のものまで、さまざまなイベントが開催されています。

しかし、前述した通り今年はコロナウイルス流行の影響で各社の中止対応が相次いで発表されています。

リクナビ

2月20日にリクナビを運営する株式会社リクルートキャリアは「リクナビ2021」合同企業説明会を3月1日~3月31日開催予定分の中止決定を発表しました。

今年は44都道府県で開催を予定していましたが、国内での新型コロナウイルスの広がりを受けて中止することしました。

 

また、2月22日に東京・大阪、24日に宮崎、26日に鹿児島で開催を予定していた、就職活動準備イベントも中止することも同時に発表しました。

4月以降については、事態の状況変化を見極めて再開を検討するとしています。

 株式会社リクルートキャリアプレスリリースより

マイナビ

2月26日にマイナビを運営する株式会社マイナビは「マイナビ2021」主催イベントを3月1日~3月15日までの期間、中止・延期とすることを「マイナビ2021」上で発表しました。

また、3月9日に3月16日~3月31日開催分のイベントについても中止を発表しました。4月1日以降のイベント開催については改めて発表するとしています。

マイナビ2021主催イベント開催方針より

キャリタス

2月26日にキャリタス就活を運営する株式会社ディスコは3月1日~15日に主催予定の「キャリタス就活」「キャリタス福祉」「キャリタス看護」就活イベントの中止・延期決定の発表をしました。

また、企業側に向けて新型コロナウイルスによる採用日程変更などの対応の記載を呼びかけることも合わせて発表しました。

3月16日以降についてはマイナビ同様に状況を見て判断をしていく予定としています。

株式会社ディスコニュースリリースより

 

大型イベントについては、各社政府方針とも合わせて中止・延期を発表しています。

中規模・小規模のものは各社独自の判断をおこなっており、体調不良の学生や企業の参加は見合わせるように呼びかけています。

2.今後の学生と企業の動向予測

今後の学生と企業の動向予測

2-1.学生の動き

多くの学生の就職活動の状況について不安な声がニュースや調査から話題となっています。

現状では、Web説明会やWeb選考を受けつつ、先行きが見通せず動きが定まっていない学生が多数といえます。

Web説明会や面接利用学生が増加する一方で、望まないと言う声も

株式会社ジェイックが2月27日から3月2日かけて、就職活動中の学生に向けて就活意識調査をおこないました。

その中で、就職活動においてweb説明会の利用経験・予約者は90%を超え、web面接も39%にのぼったことが明らかになりました。

 

一方で、採用プロセスのWeb化については、会社説明会は約50%の学生がWeb化を望んでいましたが個別・グループ面接ではそれぞれ50%以上の学生がWeb化を望まないと回答しました。

採用担当や現場社員に直接会えないことで、会社の雰囲気がわかりづらくエントリーシートや履歴書が書きづらい点、PCやWeb環境の不安などからWeb化の採用選考に不安があるようです。

※参考:株式会社ジェイテック【21卒対象】新型コロナウィルスの感染拡大に関する就活意識調査(第2回)

内定率は前年以上に早く推移することも予測される

前述の通り、2月時点の内定率からも例年以上に活動が早期化していることが伺えます。

現在は、イベントだけに限らず個別の会社説明会の中止も続いているため活動が一時的に減速しています。

そのため、企業の活動が回復すると同時に、学生側も急速に動き出し前年以上に加速する可能性が十分に考えられます。

2-2.企業側の動き

企業動向としてはWeb説明会やWeb選考の実施など、オンライン化をまず進めるという企業が増加しています。

会社説明会そのものの中止や延期なども各社発表しているため、収束後いかにスピード感を持って対応ができるかが重要です。

3月中の会社説明会を中止または延期

3月中の会社説明会については、中止・延期を発表している会社も多くいます。

マイナビ2021では、新型コロナウイルスに関する対応を具体的に実施している企業をピックアップして一覧化しています。

 

3月9日時点で、約26,000社の掲載があるうち8,645社が新型コロナウイルス流行への対応をおこなっています。

マスク着用や10人以下の小規模会社説明会、または3月中は説明会を中止するという企業も多数あります。

流行の収束後、採用選考が加速的に進むことが予測される

2月までの企業動向を追った際の調査結果でも出ていたように、2021年卒採用は例年以上に早期化傾向が顕著でした。

もし、オリンピック開催前までに採用活動を終えていない場合、秋以降まで長期間活動しなければならなくなることが予測されます。

 

そこまで長引いてしまうと今度は翌年2022年卒採用のインターンシップや、採用活動に響くことになりかねません。

そのため、新型コロナウイルスの流行が収束した後は、各企業これまで以上のスピードで採用選考をおこなう可能性があります。

 

【最新版】新卒採用動向について

<26年卒>新卒採用スケジュールと市況予測について

26年卒今後の採用活動について、企業・学生の最新動向をもとに解説します。

<目次>

・26年卒企業動向予測

・26年卒学生動向予測

・インターンシップの定義

3.21年卒採用を成功させるための対策とは?

21年卒採用を成功させるための対策とは?

このような中で、21年卒採用を成功させるために効果的だと考えられる対策をご紹介します。

3-1.Webセミナーやオンライン選考の活用

数年前から、Web上でのセミナー・会社説明会や面接を導入する企業が徐々に増えていました。

今回の新型コロナウイルスの流行によって、さらに活用する企業が増加しています。

ただ、一過性的に導入して収束後やめるのではなく、学生と企業双方にとってメリットのある方法で有効活用をされたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

学生にとって使いやすいツールの導入がポイント

さまざまなWeb通話システムや会議システムが販売されていますが、導入までのフローが複雑なものや利用してみると使い方がよくわからないというものもあります。

学生にとっては、スマホアプリのように説明書がなくても楽に使いこなせるようなシステムが理想です。

また、最近の大学生は自宅や個人でパソコンを所有していない人も多数いるため、スマホで利用することが可能なシステムであることも重要です。

実際に会わなくても企業や事業理解ができるコンテンツを用意できるか

会社訪問を実施することで得られるメリットは、実体験として五感すべてで企業の魅力を感じ取ることができる点ではないでしょうか。

一方でWeb中心のコミュニケーションになると、どうしても実際に体験するよりも得られる情報が少なくなることが考えられます。

新卒採用のオンライン化を成功させるには、こうした不便さをしっかりと解消することが重要です。

 

例えば、採用ホームページと就職ナビで伝える情報の密度を変える、動画を公開して実際に訪問できなくてもオフィスや働いている人の雰囲気を伝えるなどです。

このような工夫によって、実際に対面で会うことが難しくても相互理解を深めていくことや惹きつけをおこなうことが可能になります。

内定者フォローのポイント徹底ガイド

中小企業も今すぐ使える!内定者フォローのポイント

新卒採用の課題の一つにあげられる『内定者辞退』ですが、どうして内定辞退が発生してしまうのかを考えることが重要です。

原因から対策方法までさまざまなデータを分析し、内定者フォローのポイントを本資料にまとめています。

ぜひダウンロードの上ご確認ください。

3-2.小規模イベントの活用

大型のイベントは相次いで中止・延期となっていますが、学生を50名前後集めて実施するイベントは予定通り開催しているものもあります。

これからできる母集団形成の手法として、自社に合ったタイプの合同企業説明会を活用するのがおすすめです。

コミュニケーション密度の高い惹きつけを意識した運営が重要

マッチング型のイベントの場合、当日中に学生との初回接触から内定出しまでおこなえるタイプのものもあります。

短期決戦のため、相互理解が深められないとミスマッチが発生したり、内定は出したもののその後辞退されたりすることも想定されます。

 

自社の強みや学生が知りたがっている情報を事前に精査し、きちんと伝えることでmミスマッチの無い効率的な採用活動につなげられるようになります。

アピールポイントをとにかく伝え続ける企業も多いですが、学生も複数社同時並行で受験している場合が多く冷静に企業を見比べています。

そのため、準備をしっかりとした上でどのような点で惹きつけをおこなうのか決めておくことをおすすめします。

 

イベント後の次回アクションを明確にしておく

イベント後の課題として、学生と連絡が取れないことや選考参加してもらえないことなどがあります。

こうした課題を回避するためにも、イベント当日中に次回の選考や連絡方法を伝えておくことが重要です。

 

また、イベント後に連絡する場合にはどの連絡先からいつまでに連絡をするかもしっかりと伝えることを忘れないようにしましょう。

近年学生はメールや電話をあまり使っていません。知らない電話番号を取ることに抵抗感を持っていて、電話には一切出ないという学生もいたりするためです。

メールや電話を利用していないという点では、学生の97%が普段のコミュニケーションインフラとして利用しているLINEの活用なども検討する企業が増えています。

3-3.ダイレクトリクルーティングの活用

中途採用では活発に利用されているダイレクトリクルーティングですが、新卒採用でも徐々に活用する企業が増えています。

多くの学生と会うことが難しい以上、自社の求める人物像と合致する学生だけを効率的に採用するために活用したい手法です。

自社の情報や採用担当者の情報を充実させる

多くのダイレクトリクルーティングサイトやツールでは、企業情報や採用担当者の情報を掲載しスカウトメールを送るようになっています。

この時に、一般的な情報だけを掲載しているケースも多々見られますが、1to1アプローチだからこそ掲載情報を充実させることが効果を出すことにつながります。

 

行動量が減っているとはいえ、就職活動中の学生は多くの企業を見ているため、一般的な情報だけでは目に止まりにくくなります。

また、送ってきた人を見て面談を決めるケースもあるため、最低限の情報しか記載がないと、安心感につながりにくくなります。

相手に寄り添った内容を心がける

優秀な学生ほど多くのスカウトメールが送られてきます。

そのため、目的が明確に定まっていなかったり、学生にとってメリットが感じられていなかったりすると興味を持ってもらえない可能性があります。

 

近年反応が落ちていると言われる就職サイトのDMオプション等と同じようなやり方になっていては意味がありません。

タイトルは、その学生が「自分だけに宛てて連絡をしてくれているのだ」認識できるようなものにしましょう。

簡潔かつ、企業側から学生側へ提示できるメリットや目的を記載することがおすすめです。

 

開封もされず全く見てもらえなかった場合、本文に目的やメリットが詳細に記載されていても読まれなくなってしまいます。

本文では、学生がサイト上で記載している自己紹介や特技などを参考に、自社の事業や仕事内容のどういった点に活かせそうかなどを明記することが重要です。

工数はかかりますが、コツを掴むことができれば返信率を上げることも可能なため、成功パターンを早く見つけられるよう試行錯誤することも大切です。

 

【資料無料配布】ダイレクトリクルーティング人気サービス比較

新卒ダイレクトリクルーティング人気サービス比較

新卒採用=就職サイトという考えが昨今変わり始め、そのきっかけとなったのが「ダイレクトリクルーティング」です。ダイレクトリクルーティングもさまざまなサービスがあるため、本資料では各サービス比較をご用意しました。自社にあったものを見つけるのにお役立てください。

比較資料、内容はこちら▼

・ダイレクトリクルーティングとは

・他の採用手法との比較

・ダイレクトリクルーティング運用方法

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3-4.新卒紹介サービスや学生送客などの成功報酬型サービスの活用

会社説明会の開催自体が難しくなっている企業様は、人材紹介会社や学生送客サービスを活用しましょう。

新卒人材紹介サービスの内定承諾1名あたりの紹介料相場は50~100万円前後です。

採用単価や費用の高騰が厳しいようであれば、説明会や面接に送り込んでくれる送客のサービスなどもあります。

ターゲット学生に効率的に会うことが可能

新卒紹介サービスや説明会や選考へ学生を動員してくれる送客サービスでは、自社の求める人物像と合致する学生を紹介してもらうことが可能です。

機電・情報系学生や特定の大学の学生など、紹介会社の担当者とあらかじめ条件をすり合わせておくことが重要です。

また、ポテンシャルで採用することの多い新卒採用では、学歴や性別などのハード面だけでなく性格面についても細かくすり合わせておくことが大切です。

3-5.柔軟な採用スケジュールや選考フローを

さまざまなツールや手法の活用により対策も可能ですが、もっとも重要なのが不測の事態に備えて柔軟に対応することです。

学生の授業や実習などの学事日程に考慮したスケジュール設計をおこなう

所属学部や学科、文系・理系などによっても学生のスケジュールは大きく変わる可能性があります。

そのため、グループディスカッションや面接などの選考以降はできる限り個別対応をおこなえるかがポイントとなります。

 

新型コロナウイルス流行の影響で業績が厳しくなりつつある業界もありますが、若年層の働き手の不足から売り手傾向は続く予測です。

柔軟に対応できるかどうかで選考辞退や内定辞退の回避につながるでしょう。

4. まとめ

まとめ

 

新型コロナウイルスの流行を受けた企業や学生の動向・対策方法などをみてきましたが、重要なのは事態や状況を冷静に見極め、さまざまな方法を模索し準備だけはおこなっておくことではないでしょうか。

企業・学生の双方にとって、悔いのない活動をおこなうことが重要です。

 

【最新版】新卒採用動向について

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この事例・記事に関わった営業担当

中小・ベンチャー企業を採用成功に導く戦略を

入社してから一貫して新卒採用のコンサルティングをおこなう部署に携わる。大手上場企業~ベンチャー企業まで計1,000社近くの支援を経験し、現在は新規営業部門の責任者として従事。

名前

斎藤/新卒採用領域

得意領域
  • 新卒採用全般

  • 新卒採用コンサルティング

  • 中小・ベンチャー企業の採用支援

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