内定辞退の原因は?採用フェーズ&時期別の対策方法10選

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内定辞退の原因は?採用フェーズ&時期別の対策方法10選

新卒採用において特に課題として挙げられるのが学生の内定辞退です。近年、学生の内定辞退率は右肩上がりに推移しており、企業側の対策は必須といえるでしょう。一方で、学生は複数企業の選考を受けるため、自社よりも志望度が高い企業があるなど、企業側の対策には限界があるとお考えの方もいるかと思います。

<この記事で紹介する3つのポイント>

  • 内定辞退の現状
  • 時期別に起こる内定辞退の原因
  • 内定辞退対策

自社がなぜ内定辞退されてしまうのかを考え、事前に対策をすることで新卒採用を成功させましょう。

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1.内定辞退の実態│辞退率23年卒平均は約48.3% 約2人に1人は内定辞退に

内定辞退の実態

内定辞退の原因を知る前にまずはどのような現状かデータでみていきましょう。

1-1.企業側からみる内定辞退の実態

 

企業側からみる内定辞退の実態 

出典:株式会社リクルート 就職みらい研究所『就職白書2023.pdf』、就職白書2022.pdf』を参考にネオキャリア作成

*1(2023年実績)/(2022年実績) *2(2022年を基準とした場合の差分)

上記の表は株式会社リクルートが2023年と2022年に調査した「採用予定数を100」とした場合の内定出し人数、内定辞退人数、内定数です。

そのデータをもとにネオキャリアの方で、内定人数を内定辞退人数で割った内定辞退率を計算しました。

全体の内定辞退率は23年卒で48.3%と、22年卒から4.1ポイント増加する結果となりました。

 

従業員規模別にみると一番高い内定辞退率は300〜999人規模の約53.4%で、半数以上の割合で内定辞退が起こっていることがわかります。

さらに「採用予定数を100」とした場合、2023年の内定数は全体で92.6となっており、採用予定数を満たしていないことがわかります。

 

また、内定辞退率は従業員規模に限らず2022年と比べ2023年が上昇傾向のため、今後も上がる可能性が高いと予想できます。

1-2.学生側からみる内定辞退の実態

学生側からみる内定辞退の実態

出典:株式会社マイナビ『2024年卒大学生活動実態調査(3月1日)』をもとにネオキャリア作成

株式会社マイナビ『内々定を得るための選考活動に関しての調査』によれば、3月1日時点で内々定を保有している学生の約6割が1社以上の選考を受けていることがわかります。

また、「6社以上」受けた学生が前年より上回り、最も多い40.9%という結果になりました。

このことから少なくとも3月1日の広報解禁よりも前に採用選考活動を始めている企業があることがわかります。

この背景には少子化により減少した学生を獲得するため、企業が早めの選考を実施し、結果的に就職活動が早期化している現状があります。

 

内定保有社数分布

出典:株式会社マイナビ『2024年卒大学生活動実態調査(3月1日)』をもとにネオキャリア作成

また、同調査では24年卒の3月1日時点の内定保有社数について1社と答えた学生が63.9%という結果となりました。

選考時期の早期化に伴い、内定出しも早まっている傾向ということがわかります。

さらに23年卒と比較し24年卒では、2社以上内々定を保有していると答えた学生が増加傾向にあるという結果から、今後も内定辞退率の上昇は加速していくと考えられます。

2.時期別に起こる内定辞退の原因

 

時期別に起こる内定辞退の原因

2023年3月1日時点の内定率は30.3%(※1)となっており、近年類を見ない早さで内定が決まっている状況です。

早期に動いている学生に合わせ、ターゲット学生を獲得できるように前倒しでしっかり準備しましょう。

本章では学生の就職活動の時期によってどのように内定辞退の原因が変化するかみていきましょう。

※1出典:株式会社リクルート 就職みらい研究所『就職プロセス調査(2024年卒)』

2-1.~大学3年生3月

この時期に内定辞退をする学生はまだ満足する就職活動ができていなかったり、内定した企業に納得していなかったりする場合が考えられます。

内定を得たものの「ほかにもっと自分に合う企業があるのではないか」「もっと難易度の高い企業へチャレンジしたい」と考える学生も少なくないでしょう。

この場合、企業側が学生に対して入社を納得させられる情報を与えられていないことが考えられます。 

2-2.大学4年生4月~6月

大学4年生4月~6月

出典:株式会社マイナビ『2023年卒内定者意識調査.pdf

大学4年生4月~6月は企業の採用活動が本格化し、内定出しがピークを迎えます。

この時期の内定辞退の主な原因は、他社の内定が決まった場合が考えられます。

自社への志望度が十分に醸成されていないために、より志望度が高い企業場合が考えられます

 

一方で、株式会社マイナビ『2023年卒内定者意識調査』によると、もともと志望度は低かったもののその企業に入社を決めたポイントとして最も多かったのが「採用選考・面接の内容が良かった」という結果となりました。

このことからも、自社が第1志望でなくとも選考の質により志望度を向上させ、内定辞退を防止することも可能といえます。

2-3.大学4年生7月~9月

この時期に内定辞退される原因は内定者フォローが十分でなかった場合が考えられます。

早期に内定を出した学生への連絡に期間が空いてしまったり、魅力的な内容でなかったりすると志望度が下がってしまいます。

 

また、近年は『オヤカク』という言葉がメジャーになってきており、内定が出た企業について学生が親の意思を確認する風潮があります。

株式会社マイナビの調査では、子どもの内定先が自分の知らない企業の場合「本当にその企業でよいのか問う 」「就職活動を続けるよう説得する」「内定を辞退させる」などの消極的な反応をする割合が合計で21.6%(※1)という結果になりました。

内定辞退を防ぐためには学生だけでなく、親御さんが納得できる情報を提供する必要があります。

※1出典:株式会社マイナビ『就職活動に対する保護者の意識調査.pdf

 

2-4.大学4年生10月~

多くの企業で内定式が実施されるこの時期ですが、内定式後に内定辞退が起こる原因として企業イメージとの不一致が考えられます。

具体的には採用選考時に話していた条件や職種、業務内容が違っている場合が考えられます。

また、内定者へのフォローの一環で学生が社員と関わったときに相性が合わないと感じた場合も内定辞退が起こりえます。

3.内定辞退対策を採用フェーズ別に徹底解説

内定辞退対策採用フェーズ別に解説

ここまでは時期別の内定辞退の原因についてみてきました。

では、内定辞退を事前に防ぐためにはどのような対策が必要でしょうか。

本章では採用フェーズ毎に時期別の内定辞退の原因についてみていきます。

3-1.募集~説明会フェーズ

募集~説明会のフェーズではいかに質の高い母集団を多く形成するかがカギです。

中長期に渡る内定辞退対策もあるため、早めに取り組むようにしましょう。

適切な情報を与える

就職活動の序盤の段階で適切な情報を得られていないために、学生が企業について深く理解できないまま選考が進んでしまっているケースがあります。

最悪の場合、企業理解ができていないまま内定が出てしまい、より志望度の高い企業があるために内定辞退をされてしまうことが考えられます。

 

そうならないためにも学生が企業研究をしている段階でしっかり企業情報を伝えられるようにしましょう。

良い点だけでなく、企業の課題などのネガティブ面も伝えることで学生に信頼できる企業だという印象を与えることができます。

給与・待遇を見直す

近年の日本経済の状況を受け、新卒給与を上昇させる企業が増えてきました。

辞退の要因にもなりやすい給与や待遇面を見直すことで内定承諾への大きな後押しとなるでしょう。

あまり全面的に取り組んでいる企業は少ないため、社員を大切にする企業というイメージも付けることができます。

自社のブランディングをする

競合との違いを明確にするためにも企業のブランディングをおこない、自社の魅力を訴求する必要があります。

特に認知度が低くなりがちなスタートアップやBtoB企業は、知られていないことを逆手に取り、大胆にアピールするチャンスだと捉えましょう。

 

また、就職サイトなどで自社の口コミを調べ、悪い評価と真摯に向き合い、改善する姿勢も忘れてはいけません。

なぜそのような口コミが付いてしまったのか、それに対しどのような対策をしているのか早めの段階で学生に伝えることで誠実さをアピールすることもできます。

インターンシップの実施

インターンシップを通して、学生が実際に業務を体験することでよりリアルなイメージを持つことができます。

これにより自社を第一志望としていなかった学生も企業の魅力に気付き、より志望度が高くなる可能性があります。

企業の魅力が伝わるようなインターンシップを実施し、内定辞退の減少に繋げていきましょう。

3-2.採用選考フェーズ

選考段階でできる内定辞退対策は面接力や質問力など、学生の本音に気付くテクニックが必要です。

どのような対策があるかみていきましょう。

志望度が上がるような面接をする

面接力は短い期間で身につけられません。また、志望度が上がるポイントは学生ひとりひとりによって違います。

株式会社マイナビがおこなった調査では、第一志望でなかった企業を入社予定先にしたポイント第1位は「採用選考・面接の内容が良かった」というデータがでています。

このことから採用担当者や面接官が学生に与える印象の影響は大きいことが考えられます。

最近の風潮では面接官が上から評価をする姿勢ではなく、企業と学生お互いのマッチ度を見る姿勢の採用担当が多いようです。

出典:株式会社マイナビ『2022年度新卒採用就職戦線総括.pdf

明確なキャリアパスを提示

明確なキャリアパスを提示することは、企業の中でキャリアを積んでいきたいと考えている学生に効果的な方法です。

採用選考の中で相互理解が進むことで、入社後どんどん活躍したいという気持ちが醸成されます。

学生の状況に合わせた対応をする

多くの企業を受ける学生たちは採用選考の中でさまざまなトラブルや想定外のイレギュラーに見舞われることがあります。

例えば他社の選考状況と合わせて日程を調整したい場合は、学生の選考状況や志望度を適宜確認し、柔軟に日程調整する必要があります。

 

また、最終選考への意思決定が醸成されていない学生に対し、現時点での不安点、不明点を払拭するためにヒアリングを実施したり、場合によっては社員面談・リクルーター面談などを設定したり柔軟な対応をしましょう。

3-3.入社直前フェーズ

入社直前の段階での内定辞退対策は手厚いフォローが必要です。

内定を出した学生が多くてもほとんど辞退をされることがないよう、入社まで気を抜かずに対策をしましょう。

内定者フォローの充実

内定者フォローの充実

出典:株式会社ディスコ『調査データで見る「内定者フォロー」(2022年8月発行).pdf

 

適切な内定者フォローをおこなうことで学生の入社意欲が高まります。

株式会社ディスコの調査によれば、企業から受けたフォローのうち、「社員を交えた懇親会(対面)」「内定者懇親会(対面)(オンライン)」は学生の約半数以上が入社意欲が高まったことがわかります。

内定者懇親会と社員を交えた懇親会では対面とオンラインの両方を調査しており、いずれも対面の方が入社意欲が高まるという結果です。

さまざまな学生に対応するためにも内定者フォローを充実させていきましょう。

 

入社後の不安を払拭する

入社後の不安を払拭する

出典:株式会社ディスコ『調査データで見る「内定者フォロー」(2022年8月発行).pdf

学生は内定を承諾しても、不安な気持ちが入社まで次々と出てきます。

企業の採用担当はその都度不安な気持ちに寄り添い、不安が和らぐよう対応しなければなりません。

年次が浅い現役の社員とカジュアル面談で、入社後のイメージを共有してもらったり、人事との面談によって企業への理解を深めたりするなど安心感を持ってもらえるようにしましょう。

 

また、遠方より転居して入社する学生には同郷の社員との面談の機会を設けることも効果的です。

フォローの頻度

フォローの頻度

出典:株式会社ディスコ『調査データで見る「内定者フォロー」(2022年8月発行).pdf

内定後から入社までに学生の約9割が不安を感じている状況の中で、企業からほとんど連絡が来なければ学生の不安が解消されることはありません。

株式会社ディスコの調査によれば、内定後に受けたフォローのペースとして毎月希望の学生が42.8%と1番多く、隔月希望の学生が30.6%いることがわかりました。

学生の7割以上が1~2カ月に1回のフォローを希望しているといえます。

 

特に入社までの期間が長い学生は温度感が変化する可能性もあるため、こまめに声掛けをするようにしましょう。

採用活動をチームでおこなう場合はどのタイミングで誰が連絡するかをあらかじめ決めておくことも重要です。

内定者フォローのポイント徹底ガイド

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4.内定辞退率を改善する効果的なサービス

内定辞退率を改善する効果的なサービス

内定辞退を防ぐには採用段階に合わせた学生へのフォローが重要です。

しかし、採用業務に追われる担当者にとって、適切な頻度で適切なフォローをおこなうには工数が足りないという課題も挙げられます。

そこで本章ではそのようなお悩みを解決しながら内定辞退率を改善する効果的なサービスをご紹介します。

4‐1.人材紹介サービス

人材紹介サービスは、採用の入り口から出口までのフォローを得意としています。

各採用フェーズでのフォロー内容例は以下の通りです。

・募集~説明会:企業へのきめ細かいヒアリングによる質の高い母集団形成や採用全体の情報提供

・採用選考:エージェントという第三者から学生へ企業の魅力を訴求

・入社直前:定期的な学生への声掛けフォローによる不安感払拭

さらに内定辞退に伴う追加募集の手法にもなるため、採用人数の充足にも活用できます。

就職エージェントneo

就職エージェントneoのロゴ

 

特徴

就職エージェントneoは18万人の学生が登録しており、2005年にサービスを提供してからこれまで1万社以上の企業を支援してきました。

また、2,500名以上の内定を支援してきた豊富な実績とノウハウで企業の新卒採用をお手伝いします。

理系就職エージェントneo

理系就職エージェントneo

 

特徴

理系就職エージェントneoは特に理系学生に特化した新卒紹介サービスです。

理系学生に特化した学生の紹介はもちろん、ほかのサービスでは提供できないような理系学生特有の情報提供まで企業の採用を支援することが可能です。

4‐2.採用代行 アウトソーシング

アウトソーシングは、採用担当の業務代行をおこなうサービスです。

特に新卒採用では学生との日程調整や、面接代行などをします。

ネオキャリアのRPO

新卒採用アウトソーシング

 

特徴

採用実績豊富なネオキャリアの採用代行サービスは、豊富な採用ナレッジで新卒採用を全面的にサポートします。

60分以内の迅速な面接設定や土日祝・夜間対応、大量採用などノンコア業務を委託することで、内定辞退対策など新卒採用成功のためのコア業務に集中できます。

「工数が足りていない」「辞退をされてしまう」「採用の質を上げたい」などの採用課題をお持ちの企業はぜひご検討ください。

5.まとめ

内定出しをした学生の約半数が辞退をしています。

内定辞退の原因は学生のスケジュールに連動した採用フェーズにより異なります。

新卒採用を成功させるためには時期による内定辞退の原因を知り、適切な対策を立て、採用を進めていくことが重要です。

自社の採用状況を改めて見直し、新卒採用活動を成功させるため、学生の入社意欲を高めるようにしましょう。

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一貫して人材紹介に従事しており、社長賞をはじめ多く賞を受賞。現在では、採用ウェビナーなどを通じて、複数企業様の採用支援にも携わっております。新卒採用に課題のある企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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