インターンシップの事例を交えてご紹介!
スケジュールは?期間はどうしたらいい?

新卒採用

近年、新卒採用では、インターンシップに注目が集まっています。企業は「インターンシップは採用活動ではない」という姿勢を打ち出しつつ、3月の広報解禁に向けた企業情報の先出しを目的にしているケースが目立っています。

一方の学生も、インターンシップ参加企業への志望度を高める傾向が続いています。そのため、インターンシップは就活の第一歩という位置づけになりつつあります。

本記事では、今後ますます重視される、インターンシップについての動向と事例をご紹介します。

1.現在の新卒採用全体のスケジュール

 

現在、新卒採用においては、売り手市場が要因で優秀な学生を獲得することが非常に困難になっています。

新卒採用のスケジュールも大きな変化が起こっており、時代の流れや学生希望に合わせた時期に対応するためには、市場動向を把握しておくことが重要です。

ここでは新卒採用において、大きなカギとなるインターンシップを中心に、新卒採用の動向について解説していきます。

現在の新卒採用スケジュール

※出典:ネオキャリア調べ

2017年卒の採用から、選考開始時期が大学4年生の8月から6月に変更されました。このスケジュールは、現在実施している2020年卒にも適用されています。

ただし、2021年卒の採用については2018年10月に経団連(正式名称:日本経済団体連合会)が発表した「採用選考に関する指針」の撤廃により、大手も含めた各社において通年採用へ移行しようという動き出しがあります。

2020年卒までは、広報活動の解禁が3月、選考活動解禁が6月となっていますが、実際は前年の6月から広報活動1ヶ月前の2月まで、インターンシップを実施することが当たり前となってきました。

それでは、なぜインターンシップの実施が当たり前になっているのでしょう?

株式会社ディスコ キャリタスリサーチ「2020 年卒・新卒採用に関する企業調査- ・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査」によると、採用に直結するセミナー(会社説明会)の開始が前倒しの傾向にあり、3月の広報活動が解禁されるとすぐにセミナーをおこなう企業が75%を超えているそうです。

また、選考活動開始も前倒しの傾向にあり、ピークは3月・4月で、前年より選考開始を早める予定の企業が30.9%となっています。さらに、内々定を出し始めるタイミングを、早めると回答している企業も31.9%となっており、ピークは4月で、多くの企業が6月までに内々定を出し始めようとしていることが分かります。

このことからも、全体的に前倒しの採用計画を組む企業が多いことがわかります。

会社説明会・選考開始・内々定出し、それぞれのピーク

  • 会社説明会の実施は3月
  • 選考開始は3月・4月
  • 内々定出しのスタートは4月

採用担当者側からみると、インターンシップを実施する時期には注意が必要です。インターンシップ時期に認知されないと、3月の広報解禁以降の採用活動で不利になる恐れがあります。

採用競合である他社が情報を開示しているにもかかわらず、自社がまだ開示していない状態だと、学生に自社情報を発見してもらうことが難しくなってしまいます。

その理由は、学生がインターンシップも就職活動の一環として認識し、動いているケースが多くなっていると考えられるためです。

各種調査でも、学生のインターンシップ参加率・平均参加社数は年々伸びており、インターンシップが選考につながっていくことを望んでいる学生も増えています。インターンシップ=就職活動という認識を持っている学生も多いことが想定されます。

インターンシップのスケジュール

では、インターンシップ=就職活動と考える学生はインターンシップをどのように活用しているのでしょうか。また、企業側はどのように実施すれば多くの学生と接触することができるのでしょうか。

今回は、学生側と企業側に分けて動向をみていきます。

学生側のスケジュール

株式会社マイナビが実施している「学生就職モニター調査2月の活動状況」によると、これまでインターンシップに参加したかという質問に91.7%の学生が参加したと回答しています。

インターンシップへ参加している時期は大学3年生の夏休み期間である、8・9月頃と、就職活動開始前の12~2月上旬頃が多い時期となっています。

実際に、参加するインターンシップを探すのはそれよりも前となるため、大学3年生の6月にインターンシップサイトがオープンした時期からスタートしていると考えられます。

学生のインターンシップに関する活動

  • 参加予定のインターンシップを探すのは、大学3年生6月から
  • インターンシップの参加時期は、夏休みの8・9月頃と就職活動直前の12~2月

企業側のスケジュール

株式会社ディスコの企業調査(キャリタスリサーチ 2019年卒・新卒採用に関する企業調査・内定動向調査)でインターンシップの実施率を時期ごとに調査した結果によると、夏季(6月~9月)が53%、秋季(10月~11月)が29%、冬季(12月~2月)が66%でした。

企業側としては、直前期に実施することで選考開始までの期間を短くし、一人でも多くの学生に本選考への受験をしてもらえるように調整していることが伺えます。

20卒のインターンシップ結果

インターンシップの学生・企業双方のスケジュールについてみてきましたが、20卒のインターンシップ結果はどのようになっているでしょうか?

インターンシップに初めて参加した時期について質問していたマイナビの学生調査(2020年卒 マイナビ大学生 広報活動開始前の活動調査)によると、全体で最も多かったのは、大学3年生の8月が35.0%となっていました。

次いで、大学3年生の9月で9.8%、その次が大学3年生の7月で9.4%となっています。大学3年生の1月6.7%、大学3年生の2月7.3%と比べても夏に参加したと回答する割合が多くなっています。

企業側の実施期間については、1日のみ、2~3日、1週間程度が多く、それ以外には2週間や1ヶ月以上おこなう企業もあります。実施全体のおよそ75%が1日のインターンシップとなっています。

これまでのインターンシップの位置づけは企業認知や母集団形成でしたが、最近は採用へ直結する傾向にあります。そのため、自社をじっくり知ってもらう機会ととらえ、日数や内容を強化する傾向にあります。

21卒インターンシップ初速の状況

新卒採用スケジュールが前倒しする中、同様にインターンシップも前倒しになる傾向があります。また、採用に直結すると考える企業が増え、インターンシップを実施しないと他社に優秀な人材を取られてしまうというリスクも生まれます。

そのような状況の中、21卒のインターンシップ用サイトであるリクナビ、マイナビ、キャリタスに掲載されているインターンシップ関連の情報をまとめると下記のようになります。

以下のデータはすべて2019年6月1日現在の状況です。

  リクナビ マイナビ キャリタス
卒年 2021 2020 2021 2020 2021 2020
掲載社数 9,070 10,180 5,628 4,289 表記
なし
表記
なし
コース数 表記
なし
表記
なし
8,518 6,430 4,007 2,763
イベント
開催数
40拠点
65開催
26拠点
28開催
52拠点
78開催
36拠点
53開催
18拠点
30開催

14拠点
28開催

掲載社数はそれほど増えていませんが、インターンシップに関連するイベントがかなり増加しています。どのサイトを利用しても、掲載して受動的に待つというわけではなく、企業側から学生にアピールできるイベントに注力していることがわかります。

採用活動・インターンシップのスケジュールを掴んだところで、続いて学生動向も把握しておきましょう。学生の動きに合わせて柔軟性を持つことができるかが、採用活動においては重要になります。

2.学生動向

自社にとって、優秀な学生を採用するためには、学生の就職活動動向を把握し、学生のニーズにあわせた採用活動をおこなう必要があります。ここでは、各種調査データをもとに学生のニーズに迫ります。

各種調査データ

学生は、前述した通り一般的な就活スケジュールの流れにしたがって活動をおこないます。しかし、志望している企業規模やどのような業界であるかなどの条件によってスケジュールは変わってきます。

学生のインターンシップ参加率と平均参加社数

※出典:マイナビ新卒採用サポネット 学生就職モニター調査より

マイナビが実施している、学生就職モニター調査ではインターンシップの参加率は年々上昇しています。また、1人当たりの平均インターンシップ参加社数についても、スケジュール変更のあった16年卒以降19年卒を除いて、毎年のように増加しています。学生のインターンシップに対する位置付けが、スケジュール変更により変わってきたことが推察されます。

参加予定企業の選考受験予定数とその割合

※出典:マイナビ新卒採用サポネット 学生就職モニター調査より

インターンシップ参加企業数のうち、就職活動で選考受験を予定している企業数の平均とその割合について学生へ質問すると、全体では約6割の学生が1.3社程度をインターン参加企業の中から受験すると回答しています。

このことからもインターンシップは、就職活動とつながっているという認識を持って、学生がインターンシップに参加していることが伺えます。

企業側にとっても、インターンシップをこれまでの会社見学的な内容で終始するのではなく、コンテンツを作り込むことが求められるのはこのような点からです。

学生に求められているインターンシップ

では、どのようなインターンシップを実施すれば、学生は好んで参加してくれるのでしょうか。

インターンシップを効果的に活用するためには、学生のニーズに沿ったインターンシップの企画が必要です。

学生アンケートから見えるインターンシップに求めること

インターンシップの目的は、企業側からすると、企業認知度の向上や母集団形成がメインです。

一方で学生側は、以前は下記グラフのようにどの選択肢も大きく差がなく、「志望企業や志望業界で働くことを経験するため」がやや多いという傾向でした。年を追うごとに「特定の企業のことをよく知るため」が増えており、20卒では最も多くなっています。

※出典:マイナビ新卒採用サポネット インターンシップ調査 2015年度~2018年度版

学生の多くは、インターンシップを企業研究の場として位置づけていることが分かります。このような学生側のニーズを捉えたインターンシップの実施が、多くの学生と接触するチャンスを広げます。

もう一度参加したいインターンシップの特徴

学生が求めているインターンシップを実施できたとして、学生が2回以上参加したいと感じたインターンシップにはどのような特徴があるのでしょうか。2回以上参加した割合が多いのは、内容と特徴が以下のようになっています。

インターンシップの内容

  • ロールプレイング形式の仕事体験ができた
  • グループディスカッションなどグループワークがあった

インターンシップの特徴

  • インターンシップの内容についてフィードバックがあった
  • 参加した学生間で成果の競争があった

いずれも実際の仕事(もしくは仕事の流れ)を体験できる点が評価されています。

体験した仕事に対して評価、フィードバックがあり、改善点などが明確に分かることが、学生にとっても有益であり、学生自身の成長につながります。

自分が成長できる場を与えてくれる企業に対して、志望度が高まるのは言うまでもありません。

では、実際にインターンシップを実施するには、どのような選択肢があるのでしょうか。インターンシップの種類とそれぞれの目的を紹介します。

3.インターンシップの種類と目的

以前はインターンシップと聞くと、長期で就業体験をさせるものというイメージが強かったかもしれませんが、現在ではさまざまな期間・内容で実施しているところが多くなっています。期間については、大きく以下3つに分けられています。

  • 短期:1dayインターンシップ
  • 中期インターンシップ:1週間~1ヶ月程度
  • 長期インターンシップ:1ヶ月以上

明確に短期・中期・長期と定義があるわけではありませんが、今回の期間分けは上記に沿って進めていきます。それぞれどのような特徴があるのかご紹介していきます。

短期:1dayインターンシップ

短期型の1dayインターンシップはその名の通り、1日程度の短期間のインターンを指します。

内容としては、企業の事業説明、グループワークやグループディスカッション、事業内容に関するセミナー、先輩との交流、社内見学など企業によって異なります。

主に、大学3年生(翌年の就職活動学生)が対象となっている場合が多く、20年卒学生では7割以上が1dayインターンシップに参加したという調査もあります。

企業側は、母集団形成として認知度を高めるために実施することが多いです。学生の立場からみると、短期間のため、参加しやすいというメリットがありますが、短期間のため、仕事の理解度は浅くなります。

中期インターンシップ:1週間程度

中期インターンシップは、1週間~1ヶ月程度おこなうインターンを指します。
グループワークや業務疑似体験が中心となり、短期インターンシップと比べ、企業や仕事に対する理解度が高まり、志望度を高める効果メリットがあります。

社員との交流や模擬プレゼンテーションなどをおこない、実際の仕事近い内容に触れることができることもメリットです。

デメリットとしては、多くの実施企業は連続日程で実施するケースが多いため、開催する時期によっては、参加学生が集まりにくいという点があります。

長期インターンシップ

長期インターンシップは、1ヶ月以上実施するインターンシップを指します。年単位でおこなわれる場合もあり、時給や日給として、給与が支払われるケースが多いことも特徴です。

志望する企業の一員として、実際に企業内での業務をおこなうことが多く、実践型インターンシップと呼ばれます。

受け入れ企業を見ていくと、さまざまな職種で実施しているケースが多くなっています。長期インターンシップの場合、企業によって募集の要件は異なっています。これは企業によって、長期インターンシップにおける目的が、異なっているからと考えられます。

インターンシップを通じて、自社の社風や社員との相性を見ることもできますし、実際の業務に携わらせることでスキルを見て、採用をするかどうかといった判断をする企業もあります。

短期や中期と比べて、ベンチャー企業の実施が多いと言われるため、他のインターンシップも母集団形成よりも、採用直結を目的としているケースが多いようです。

4.期間ごとのインターンシップ事例

短期・中期・長期それぞれの種類や目的は、ご理解いただけたのではないでしょうか。

短期・中期・長期で対象とする学生も異なり、インターンシップの内容も異なります。何もないところから、インターンシップの内容を考えるより、他社を参考に自社向けのものを考えていくほうが効率的です。ここでは、期間別でのインターンシップ事例をご紹介します。

短期・1dayインターンシップ事例

1dayインターンシップ 

実施期間 1日
業種 商社(建材・エクステリア)
インターンシップタイトル 営業NO1を目指せ!プレゼン体験インターンシップ
目的 営業職の業務の1つを経験することで、仕事理解・事業理解を深める
概要 営業体験を、メーカーショールーム貸切でおこなうプログラム
プログラム内容

・「商社の役割」:
商社とは?営業とは?
・「体験!営業」:
メーカーショールームで営業ロールプレイング
・「働く、こと」:
先輩社員インタビュー!考え方の幅を広げてみましょう。
・「強み・弱み」:
自己分析を実施します。自分の強み弱みはなんだろう?と今日発見していきましょう。

短期インターンシップ(1day以外)

実施期間 2日間
業種 情報・通信
インターンシップタイトル 情報システムを支える仕事体感型インターンシップ
目的 「働くテーマ」を見出す、わかりにくいシステムエンジニアやプログラマの仕事の理解
概要

実際にこれまで自社で起きた、ケース事例をもとにしたグループワークや、活躍する社員との座談会から働くイメージをもたせるプログラム。

プログラム内容 ・社会の中のIT業界:社会インフラとしての立ち位置や役割、及び業務内容の説明
・業界/キャリアワークショップ
・先輩社員との座談会・プロジェクト対談
・具体的なケース事例の紹介と体験ワーク
・IoT等による社会課題解決型のグループ提案
・AI/ロボット等による疑似体験
・未来サービス創出提案グループワーク

中期インターンシップ事例

中期インターンシップ

実施期間 2週間
業種 メーカー(電機)
インターンシップタイトル 通信システム開発から納品を体験 実務型インターンシップ
目的 実務に近い経験をすることで、理系学生を効率的に惹き付けし、採用につなげる。
概要 通信システムの設計から、製品が納品させるまでのプロセスを実際に体験
プログラム内容 ・通信システムの設計をおこなう
・行先表示案内のプログラム書き換えを実務レベルで実施
・書き換え後、複数人、多段階のチェックをおこない、納品

 

実施期間 2週間
業種 専門コンサルティング
インターンシップタイトル 現場プロジェクト参加!実務インターンシップ
目的 実務を経験することで、業務適性・人間関係構築・社風へのマッチなどを確認し、採用につなげる
概要 現場配属をし、業務を担当上司の元で実施。体験を超える経験を得られるようにする。
プログラム内容

初日:グループワークの実施。業務の流れやチームでどのようにして業務をおこなうのかを学習。

2日~13日目:現場担当上司の元に2名前後で配属。実際の案件の下調べ、仮設、構築、検証、報告の一連の業務を実施。

最終日:実地で学んだことの成果を各チームごとに発表

長期インターンシップ事例

長期インターンシップ

実施期間 3週間
業種 メーカー(輸送機器)
インターンシップタイトル 技術職向け実務体験インターンシップ
目的 技術職採用が苦戦傾向であることから、実務体験をすることで仕事のやりがいなどを伝え、採用につなげたい。
概要 技術職志望の理系学生を対象としたインターンシップ。
プログラム

14コース(事前に希望コース選択制)

初日:全コース一緒に集合型の研修を実施。基本的な会社や作業での考え方や注意事項などを学習。

2日目:工場見学をメインに実施、コース毎に分かれて自分が参加予定の現場を見学。

3日目~最終日前日:現場実習を各コース毎に実施、実務体験のため現場社員が面倒を見ながらさまざまな業務を体験
例)車両騒音低減への構造提案をテーマに実務を体験

最終日:現場で体験したことを元に成果物をチーム毎に発表。現場社員、インターンシップ担当者よりフィードバックを実施。

5.まとめ

人手不足が社会問題になっている現在、いかに優秀な人材を獲得するかが、企業成長のためには重要です。これまでは、会社の認知度を高める目的でおこなわれていたインターンシップでしたが、今は会社への志望度を高めるためや母集団形成など直接採用につなげる目的でも活用されています。

学生の多くはインターンシップを経験することで、その企業への志望度が高くなったという調査もあります。インターンシップを効果的に実施することで、より自社に合った学生の採用につながるメリットもあるので、自社にあった活用方法を見つけていきたいですね。

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安西 美沙

ネオキャリアに中途入社後、中途採用支援部門で1年、その後新卒採用コンサルティング部門へ異動し、約6年上場企業から中小・ベンチャー企業の採用支援まで幅広く経験。 現場営業で得た人事の悩みや課題を解決できるような記事を作りたいと奮闘中です。

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