この記事では、無料でも成果を出せる求人ボックスの活用術を、実践的なノウハウとしてまとめました。

求職者の目に留まる原稿の作成方法から、露出を増やすための工夫、そして実際に成果を出した企業の成功事例まで、具体的な施策をすべて公開します。

「できるだけお金をかけずに、採用の成果を出したい」と考えている方は、ぜひご一読ください。

1. 求人ボックスの掲載方法とは？

求人ボックスの掲載方法には、完全無料掲載と広告掲載の2種類があります。応募数を最大化するためのテクニック10個を、具体例を交えて解説します。

無料で掲載する方法

求人ボックスの無料掲載には、直接投稿とクローリング掲載の2種類があり採用コスト0円で運用が可能です。特徴を理解し、適した方法を選択して下さい

採用ボード（直接投稿）

採用ボード（直接投稿）は、求人ボックス上に自社の求人ページを直接作成・掲載できる機能です。

自社採用サイトがなくてもOK。フォーマットに沿って入力するだけで、求人ページが簡単に作れます。

操作もシンプルで、編集・掲載停止・再開も自由。

まずは求人ボックス公式サイトから無料登録し、「仕事内容」「募集要項」などを入力すればページが完成。審査後、掲載がスタートします。

掲載後は、閲覧数や応募数、広告費の確認も可能。

さらに、ページ下の『新しい求人を無料で作成』ボタンから、すぐに新しい求人の追加・編集が行えます。

クローリング掲載

クローリング掲載は、企業の採用サイトや求人広告などWeb上の求人情報を、求人ボックスが自動で取得・掲載する方法です。

求人ボックスは「求人検索エンジン」に分類され、GoogleやYahoo!と同様に、Web上の情報を自動で集約する仕組みを持っています。

そのため、企業の採用ページに公開されている求人情報は、求人ボックスが自動でクロールし、掲載内容として反映されます。

企業側で登録や申請を行う必要はありませんが、掲載希望がある場合は依頼も可能です。

また、掲載情報の更新や削除にも自動で対応し、内容は随時反映されます（※反映には時間がかかる場合があります）。

ただし、どの情報を「求人情報」として認識・掲載するかの基準は公式に公開されていないため、クローリングされない場合もあります。

無料掲載と有料掲載の違い

料金体系

求人ボックス掲載タイプ別 比較表

無料掲載料金

求人ボックスは無料で掲載〜採用まで利用可。方法は「採用ボード（直接投稿）」または「クローリング掲載」。費用は発生しません。

無料掲載のメリット／デメリット

求人ボックスで無料掲載するメリットとデメリットは、それぞれ3つあります。
無料掲載を始める前に、まずは基本となるポイントをしっかり押さえましょう。

メリット

◼︎とにかくコストゼロで始められる

◼︎基本の8項目＋αで求人ページが完成

◼︎丁寧に書けば、無料でも応募が来る可能性あり

デメリット

◼︎他の多くの求人に埋もれて見つけられにくい

◼︎表示順で不利になる可能性がある

◼︎応募を増やすには原稿工夫や時間が必要

自分で運用（自社運用）のメリット／デメリット

メリット

◼︎代理店手数料がかからないのでコストを抑えられる

◼︎求人内容や予算を自社都合で柔軟に変更できる

◼︎自社固有の事情・こだわりを反映しやすい

デメリット

◼︎運用ノウハウ・分析力がないと効果が出しにくい

◼︎運用業務（予算調整／原稿改善など）に人的リソースが取られる

◼︎ミスや非効率な運用を続けてしまうリスクがある

有料掲載料金

求人ボックスの有料掲載はクリック課金型で、費用はクリック時のみ発生します。入札単価は1クリック25〜1,000円の範囲で自由に設定できます。

有料掲載のメリット／デメリット

求人ボックスの有料掲載におけるメリット・デメリットは、以下の5点です。自社で運用する場合は、知見をもつ専任担当者を最低1名は配置しましょう。

メリット

◼︎上位に表示されやすく、見られる回数が増えやすい。競争が激しい職種・急募に強い。

◼︎クリックされた時だけ費用がかかる仕組みで、無駄な出費を抑えやすい。開始・停止も柔軟。

◼︎予算や入札額を調整でき、除外キーワードなど配信の細かな設定も可能。

デメリット

◼︎運用には慣れや知識が必要

◼︎効果を出すには継続的な調整や分析が必要

代理店に頼むメリット／デメリット

メリット

◼︎自社の担当者が広告運用に割く時間を節約できる

◼︎代理店は豊富な実績・ノウハウをもとに改善提案をしてくれる

◼︎採用全体の戦略や他施策との連携も相談できる

デメリット

◼︎広告費とは別に運用費（目安は広告費の約2割）が発生。調整や連絡の工数もゼロではない。

２．無料掲載で採用活動を最大化させる10個の方法

原稿の重要性

原稿とは求人ボックスに掲載する、求職者が検索したときに表示される求人情報の本文です。

結論、原稿の精度が成果の“上限”を決めます。

無料掲載で露出が控えめでも、有料掲載で露出を買えても、原稿が整っていなければCTR(クリック率)が伸びない → ミスマッチ応募が増える → 面接歩留まりが落ちるの悪循環に陥ります。

逆に、芯の通った原稿は 少ない露出でも質を上げ、同じ費用でも採用効率を引き上げる ことができます。

つまり、原稿を整えることは 露出→クリック→応募 の全工程に効く最重要の“土台”です。

原稿の作成ポイント

1. ペルソナを固める

求める人物像や応募者に求めたいスキルは、はっきりと記載をすることが重要です。

そのために、原稿を作成する前にどんな人を採用したいのか、求めている詳細な人物像（ペルソナ）を固めておくことは非常に大切です。

2. 書くべき項目を抑える

求人ボックスでは、必須8項目を入力するだけで求人ページを作成できます。

求人原稿を作成する際は、求職者が応募を検討するうえで必要な情報を過不足なく記載することが重要です。

他にも記載できる項目はありますが、とくに以下の8項目は、検索時の表示・応募判断・比較検討のすべてに関わるため、必ず盛り込むことをおすすめします。

3. 検索キーワードを記載する

求人ボックスは、求職者の検索キーワードに基づいて求人情報を表示する仕組みです。

つまり、求職者が入力したキーワードを原稿内に含んでいなければ、検索結果に表示されず、そもそも求人を見てもらうことができません。

そのため、職種や業務内容に関連するキーワードを自然な形で原稿内に盛り込むことが非常に重要です。

検索されやすい語句（職種名、スキル、資格、地域など）を意識して、タイトルや見出し、本文の冒頭などに取り入れましょう。

本文の作成について

4. 悪い例▶︎良い例でわかる本文改善のポイント

求人ボックスで埋もれずに成果を出すためには、「読まれる」「刺さる」本文の書き方が重要です。

以下のポイントを参考に、本文の見直しを行いましょう。

求人内容の記載方法の工夫

求人原稿では、仕事内容ややりがいなど、求人そのものの魅力をしっかりと伝えることが重要です。

単に「どんな仕事をするのか」を説明するだけでなく、下記の4ステップを意識して、仕事の意義やストーリーを描きましょう。

そうすることで、求職者の共感を得て「この仕事、やってみたい！」という気持ちを引き出すことができます。

実際にあった企業の原稿ビフォーアフター

下記のBefore／Afterの添削例を参考にしながら、自社向けの求人原稿を作ってみましょう。

 ついやりがち…でも効果が出にくいポイント

◼︎他媒体の求人原稿をそのまま流用
自社HPや他媒体の原稿をコピペで掲載すると、検索結果で埋もれやすくクリック率が下がります。

→ 求人ボックス仕様に合わせて、構成や文言を最適化することが重要です。

◼︎仕事内容をざっくり書く
「○○業務全般」などの表現では、求職者が仕事内容をイメージしづらく、応募につながりにくいです。

→ 業務内容は具体的に記載し、検索キーワードにも対応させましょう。

◼︎求める人物像が抽象的
「やる気のある方」「元気な方」など抽象的な表現では、誰にでも当てはまり、響きにくいです。

→ スキル・経験・性格を明確に記載することで、応募のミスマッチも防げます。

◼︎給与・待遇の情報が少ない
「当社規定による」「面談のうえ決定」だけでは、求職者の判断材料として不十分で、応募に結びつきにくいです。

→ 目安となる金額や手当など、できるだけ具体的に記載しましょう。

◼︎求人数を出しすぎる（有料掲載の場合）
配信コストを抑えた場合、求人数が多すぎると1原稿あたりの露出が薄まり、効果が出にくくなります。

→ 優先度の高い求人に絞って配信することが大切です。
→ 過去の応募単価を参考に予算配分も見直しましょう。（例：1応募に2万円かかっていた職種に1.5万円の予算では成果が出にくい）

クリック率を上げるためにできること

5. 求職者目線に合わせた職種タイトルにする

職種タイトルは、求職者が「この仕事、気になる！」と思ってクリックするための、一番大事な情報です。

たとえば、「営業職」だけでは仕事内容のイメージがつきにくく、スルーされてしまうことも。

どんな仕事なのかが一目で伝わるように、できるだけ具体的に書くことがポイントです。

6. 「求人の特徴」のタグ活用

求人の特徴のタグを活用して、魅力訴求を強化しましょう。

一覧で目に留まりやすく、ひと目で価値が伝わるため、数ある求人の中からクリックされる確率が上がります。

求人の特徴は比較的目立つ仕様となっているため、目につきやすく求職者がクリックするきっかけになっていることが多いです。

求人の特徴　補足説明

7. 募集条件の見直し

給与やシフトなどの募集条件は、相場と比較して見直しましょう。

求人ボックス公式サイトでは、職種ごとの平均給与などの情報を確認できます。

求職者は「給与」や「賞与」などのハード条件を重視して応募を判断しているため、たとえ条件の変更が難しくても、相場とのギャップがないか一度チェックしておくことが大切です。

応募率を上げるためにできること

8. アイキャッチ画像作成

求人ボックスでは、応募画面の上部にアイキャッチ画像を差し込むことが可能です。

視覚的な情報を加えることで、求職者の印象に残りやすく、応募率の向上にもつながりやすい施策のひとつです。

デザインは可能であればプロに依頼するのが理想ですが、コストを抑えたい場合は、CANVAなどの無料ツールを活用するのも有効です。

テンプレートも豊富に揃っており、未経験でもある程度クオリティの高いビジュアルを作成できます。

原稿と同様、誰に・何を・なぜ今伝えたいかを意識して、訴求軸を整理したうえで制作すると効果的です。

9. 目立たせたい部分に絵文字などの装飾

本文中（※タイトルを除く）では、絵文字の使用が可能です。

適度な装飾を加えることで、求職者に親しみやすい印象を与えることができるケースもあります。

一方で、業種やポジションによっては、あまり装飾を加えずにシンプルかつ誠実なトーンのほうが合う場合もあります。

そのため、原稿全体の雰囲気やターゲット像に応じて、使い方のバランスを考えることが大切です。

10. 職場の雰囲気・仕事のスタイル・活かせる持ち味について

求人ボックスでは、社内の特徴や働き方、活かしやすい性格や強みを5段階で視覚的に表現できます。

テキストでは伝わりにくい職場の雰囲気や価値観が伝わりやすくなり、求職者の共感や応募の後押しにつながる重要な項目です。

内容は応募後のミスマッチ防止にも役立つため、実際の雰囲気に近い形で正確に入力することをおすすめします。

無理にイメージを良く見せようとせず、ありのままを表現することが、長く働いてくれる人材との出会いにつながります。

NGな記載ワード

最低限対応した方がいいこと

無料掲載の場合は、自分で効果検証を繰り返しながら、最適な運用方法を見つけていくことが重要です。

最初から思うような成果が出ないこともありますが、その場合は原稿の見直しや、訴求内容・職種タイトル・メリットマークの活用など、他の要素も順次改善しながら反応を確認していきましょう。

反応の良いパターンを見つけるまでは、根気よくテストと修正を重ねることが、採用成功への近道になります。

勝ちパターンを見つけて今後の採用活動に生かしましょう。

３．企業の成功事例

求人ボックスを活用した成功事例を2件ご紹介。限られた予算下でも応募単価を約41％削減したケースについて3つの改善ポイントと成果を解説します。

成功事例①：予算が限られていても成果を出せた企業のケース

実施した内容（3つの改善ポイント）

①原稿の訴求を刷新

→ 継続配信による“見飽き”を防ぐため、求職者の悩みにストレートに応える内容へ変更。既視感を減らし、関心を喚起。

②検索キーワードの追加

→ 表示回数を増やすため、「機械オペレーター」だけでなく、「工場スタッフ」「製造」などのキーワードを追加。

③時期に合わせた文言調節

→ 年末配信時に「年明けからの勤務OK」など、応募のハードルを下げる文言を追加し、行動を促進。

結果（3ヶ月比較）

成功事例②：応募完了率&マッチ度を改善し、効果を最大化

実施した内容（3つの改善ポイント）

①緊急性を伝える文言の追加

→ 「今月限定」などの一言で応募完了率が大幅に改善。

②配信ターゲットの最適化

→ 求める人物像に合わない層（シニア層・業務委託希望など）を配信対象外に設定し、ミスマッチ応募を削減。

③タイトルの最適化

→ 「ハウスクリーニング」では清掃志望者が集まりすぎたため、「リフォームスタッフ」へ変更し、施工経験者層への訴求に成功。

結果（3ヶ月比較）

成功事例からみえた運用ポイントまとめ

４．まとめ

求人ボックスの運用なら、ネオキャリアにお任せください

無料掲載で成果を出すための工夫や、最低限やるべきポイントはご理解いただけたかと思います。

原稿の設計や職種名の工夫、求人の特徴の活用など、自社でも実践できる施策は数多くありますが、成果につなげるには、継続的な改善と運用が不可欠です。

とはいえ実際には

など、これらは想像以上に大きな負担になります。

さらに「応募が来るまで数ヶ月かかる」「結局採用につながらない」など、時間と労力が報われないケースも少なくありません。

その結果、採用担当者としての評価や信頼にも影響を及ぼす可能性があります。

ネオキャリアがご支援できること

ネオキャリアでは、求人ボックスの運用支援において多数の実績があり、以下のようなサポートをご提供しています。

もし「今すぐ採用を進めたい」「効果のある施策だけに絞って取り組みたい」と感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。

プロの目線で、採用成功に向けた運用を伴走支援いたします。