座談会で学生は何を質問するのか?人事が知りたい就活生のホンネ
新卒採用

今回は、「座談会とは何か」、座談会では学生から何を質問されるのかなど、採用担当者の疑問や不安にこたえるべく、学生の意見などをもとに就活生のホンネを調べてみました!
本記事では
・就職活動における座談会とは?
・23年卒の学生が聞いた、座談会での質問8つ
・学生にとっての座談会のメリット
をまとめています。
1.就職活動における座談会とは?
就活における『座談会』とはどのようなイベントなのでしょうか。
座談会は、説明会の直後などにおこなわれる、社員と学生が話をする場です。
説明会で聞き逃したことなどを質問したり、より会社のことを理解してもらうために、採用面接とは異なる方式で、学生が会社に対してどのように考えているのか、先輩社員に聞きたいことはないかなどが確認できる、学生発信の会話形式となっているのが特徴的な内容です。
説明会のように会社から学生へ向けて、というよりは、学生から会社へ、といった色合いが強いものです。
社員数人に対して多くの学生が参加をするため、1人の学生ができる質問は1、2問までと決められていることが多いそうです。
また、話を聞いた社員を企業全体のイメージとしてとらえる学生も少なくはありません。
そのため、座談会に参加する社員は、企業の模範社員として、学生が憧れるような人を選ぶのがよさそうです。
2.座談会での質問事例
実際に、座談会ではどのようなことが聞かれているのでしょうか。
2‐1.入社を決めた理由
学生が、社員から入社を選んだ1番の決め手となった理由を聞くことで、その企業の特徴を把握できると考えられているので、特によく聞かれる質問です。
「他社と比べてなぜその会社を選んだのか」、などと細かく質問をする学生も多いそうです。
2‐2.実際に働いてみて考えが変わったこと
入社前と入社後でイメージが変わったか、仕事内容などに問題がないかを遠回しに聞くための質問だそうです。
企業と学生のミスマッチを防ぐためにも、正確な情報が求められます。
2‐3.会社に入ってどのような成長ができるか
「将来独立したい」、「地元に貢献したい」など、自分の目標のために、まずは企業で実績を積み、成長したいと考えている学生が重視している質問です。
入社後何年でどのような仕事を任せられているのか、など具体的な答えを求めているようです。
2‐4.仕事を通じて、実現したいこと(社員の夢など)
自分の将来の目標が仕事をする目的と合っているかをつかむための質問です。
方向性にずれがあると入社してもすぐにやめてしまうことになりかねないので、企業も学生も重視する必要があるポイントではないかと感じました。
2‐5.学生時代にどのような経験をしてきたか
「学業」、「学業以外の活動」、「プライベート」などを聞くことで、企業の求める人物像をつかみたいと考える学生が多いようです。
出来事だけでなく、「どう考えて行動したか」まで深く知りたいそうなので、座談会に出席する社員も学生時代の生活を思い出して準備をしておくとよいかもしれません。
2‐6.仕事の難しさ
あくまでも「つらさ」ではなく「難しさ」というところがポイントで、具体的にどうやって乗り越えたかを参考にしたいそうです。
また、面接時の質問対策にもなると考えているようです。
2‐7.事業、業界の今後の方向性
将来性があるか、やりたい事業があるかを判断するための質問です。
今後発展させていく事業だけではなく、縮小する予定の事業も聞いて参考にしているそうです。
2‐8.1日の仕事の流れ
実際に働く姿をイメージするためでもありますが、業務の忙しさを図るという目的もあっての質問だそうです。
OB・OG訪問と比べて、社員への印象付けが難しいのが座談会。
企業や業界に対しての「深く鋭い質問」をすることで自己アピールにつながると考えている学生が多いようです。
3.就活生が聞きにくい質問

選考に関わることを意識してか、聞きにくい質問もあります。
3‐1.福利厚生面について
「就職したいけどブラック企業は嫌」というのが多くの学生の本音。
月の残業時間や有休取得率、育児休暇など福利厚生面についても詳しく聞きたいようです。
しかし、ほかの学生が仕事の質問をする中で福利厚生の話を聞くと、熱意がかけていると思われてしまうのではないかと恐れる学生も少なくはありません。
3‐2.社内の雰囲気
福利厚生面と同じく「仕事に対しての熱意がかけている」と思われてしまいがちな質問ですが、「社内の雰囲気」も学生は気にしています。
説明会や、座談会中の社員同士のコミュニケーションなどから推測するという強者もいるようです。
学生がなかなか聞き出せないと感じているのは、やはり実務以外のことのようです。
こうした質問を先回りして説明してみるのもよいかもしれません。
4.学生にとっての座談会のメリット

OB訪問とは違い、多くの質問ができないように思われがちですが、座談会ならではのメリットもあります。
4‐1.自分では思いつかなかった質問を聞ける
学生が複数いるため、自分では思いつかなかった質問が聞けて学びが増えることが最大のメリットだという学生の声が多いようです。
4‐2.多くの社員の話が聞ける
また、座談会には社員も複数人参加するため、さまざまな人の話を1度に広く聞けることもメリットと感じているようです。
また、座談会も、OB・OG訪問と同様に、選考に大きく関わっています。
実際に、座談会の席には人事部の社員が同席していて
・的を得た質問をしているか
・話を聞く姿勢、態度
・周囲との協調性
このようなことをチェックしているそうです。
5.座談会で唖然とした学生のエピソード
座談会は大人数でおこなわれるため、協調性も問われます。しかし一方でこんな困った行動をとる学生もいるようです。
5‐1.自己PRをし始める学生
自分の質問の番にいきなり自己PRを始める学生もいるようです。
周りを考えない迷惑な行動に社員も怒ったとか。
5‐2.説明会と同じことを聞く学生
質問のネタ不足か、説明された話を質問する学生も意外と多いようです。
「説明会ちゃんと聞いてた?」とあきれてしまいますね。
5‐3.ほかの人の質問に意見する学生
「その質問をする意図は?」と自分の質問に意見する学生もいるようです。
内定に近づくためにライバルを蹴落とそうと考えているのかもしれません。
6.まとめ
学生のホンネを聞きつつ、座談会の意図やエピソードについてまとめてきました。
今後開催される座談会に向けて、参考にしていただければ幸いです。
以下、座談会の特徴のまとめです。
- ・企業が企画している
・他の学生の質問も聞ける
・学生の聞きたい質問は似ている
・多くの社員の話が一度に聞ける
・OB・OG訪問と比べると自己アピールには不向き

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入社してから一貫して新卒採用のコンサルティングをおこなう部署に携わる。大手上場企業~ベンチャー企業まで計1,000社近くの支援を経験し、現在は新規営業部門の責任者として従事。
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