【2026年最新】最低賃金の引上げによる影響は?中小企業がとるべき対策も解説

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2026年最新の全国の最低賃金一覧_みんなの採用部

厚生労働省によると、2026年度の最低賃金の全国加重平均は、改定前の1,121円から56円引き上げられ、1,177円となります。

2024年度の引き上げ幅は51円、2025年の引き上げ幅は66円でしたが、2026年度は過去2番目の引き上げ額となります。

 

本記事では2026年度の最低賃金額(2026年10月改定)に伴う

・都道府県別の全国最低賃金額

・最低賃金の計算方法(時給・日給・月給・諸手当など)

・最低賃金による企業への影響と対策

などを解説します。

 

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話題の最低賃金引き上げ!雇用者が注意するべき事を分かりやすく解説!

2026年の最低賃金

ニュースで連日取り上げられている最低賃金引き上げ。2026年も過去2番目の大幅な引き上げ額となります。

そこで今回の概要と雇用者が注意しておきたいポイントを資料にしましたので、ぜひ参考にしてください。

1.2026年度の全国最低賃金は?

2026年度_都道府県最低賃金マップ_みんなの採用部

 

厚生労働省によると、2026年度(令和8年度)の全国都道府県別の最低賃金の上げ幅は平均56円であると公表されました。

2026年度の改定によって全地域で最低賃金がさらに底上げされました。

本章では2026年10月に改定の全国最低賃金を解説します。

【2026年度】全国都道府県別の最低賃金一覧

2026年の最低賃金改定後、最も金額が高い都道府県の1位は東京都の1,280円、2位は神奈川県の1,279円、3位は大阪府の1,231円です。

2024年10月、最低賃金が1000円を超える都道府県は15都府県にとどまりましたが、2025年の改定で一斉に1,000円の大台に乗り、2026年もさらに引き上げられたということになります。

以下は、2026年の全国都道府県別最低賃金一覧です。

都道府県名
最低賃金時間額【円】
引上げ額 【円】
引上げ率【%】
発効日(予定)
改定後改定前
北海道1,1311,075565.22026/10/4
青森1,0851,029565.42026/11/21
岩手1,0871,031565.42026/12/1
宮城1,0941,038565.42026/10/4
秋田1,0871,031565.42027/3/31
山形1,0881,032565.42026/12/23
福島1,0891,033565.42027/1/1
茨城1,1301,074565.22026/10/12
栃木1,1241,068565.22026/10/1
群馬1,1191,063565.32027/3/1
埼玉1,1961,141554.82026/11/1
千葉1,1951,140554.82026/10/3
東京1,2801,226544.42026/10/3
神奈川1,2791,225544.42026/10/4/
新潟1,1061,050565.32026/10/2
富山1,1181,062565.32026/10/12
石川1,1101,054565.32026/10/8
福井1,1091,053565.32026/10/8
山梨1,1081,052565.32026/12/1
長野1,1171,061565.32026/10/3
岐阜1,1211,065565.32026/10/18
静岡1,1531,097565.12026/11/1
愛知1,1951,140554.82026/10/18
三重1,1431,087565.22026/11/21
滋賀1,1361,080565.22026/10/5
京都1,1781,122565.02026/11/21
大阪1,2311,177544.62026/10/16
兵庫1,1721,116565.02026/10/4
奈良1,1071,051565.32026/11/16
和歌山1,1011,045565.42026/11/1
鳥取1,0861,030565.42026/10/4
島根1,0891,033565.42026/11/17
岡山1,1031,047565.32026/12/1
広島1,1411,085565.22026/11/1
山口1,0991,043565.42026/10/16
徳島1,1021,046565.42027/1/1
香川1,0921,036565.42026/10/18
愛媛1,0891,033565.42026/12/1
高知1,0791,023565.52026/12/1
福岡1,1141,057575.42026/11/16
佐賀1,0951,030656.32026/11/21
長崎1,0871,031565.42026/12/1
熊本1,0901,034565.42027/1/1
大分1,0911,035565.42027/1/1
宮崎1,0851,023626.12026/11/16
鹿児島1,0821,026565.52026/11/1
沖縄1,0791,023565.52026/12/1
全国加重平均1,1771,12156ー

参照:厚生労働省 令和8年度地域別最低賃金の全国一覧

最低賃金の引き上げは毎年10月頃

最低賃金は毎年7~8月頃に改定額が決定され、10月頃に改定が実施されます。

 

【最低賃金改定実施までの流れ】

中央最低賃金審議会:最低賃金引上げ額の目安を決定(全国都道府県ランク別)

↓

地方最低賃金審議会:調査審議などをおこなう

↓

各都道府県労働局長:地域別最低賃金額を決定

過去の例

2016年~2019年は第二次安倍政権で「年3%の最低賃金引上げ目標」が定められていたこともあり、年約3%の引き上げがおこなわれました。
2020年になると新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響も考慮し、中央最低賃金審議会は引き上げ目安を示さず、各都道府県の最低賃金審議会でもほぼ据え置きとなりました。

 

2021年は7月16日に引上げ目安が全ランク28円と発表され、そこから都道府県ごとに28〜32円の最低賃金の引上げがおこなわれました。
新型コロナウイルスによる経済の落ち込みを受けて、2021年は引き上げ額が大幅に上がった年でした。さらに2022年も引き上げ額30~33円と高い金額を保ちました。

参考:厚生労働省 「地域別最低賃金の全国一覧 令和8年度地域別最低賃金改定状況」

2.最低賃金の計算方法

最低賃金の確認方法は、時給・日給・月給といった給与計算の算出方法によって異なります。それぞれの算出方法別にご説明します。

いずれの方法でも、最低賃金の対象となる範囲は以下のように定められています。

 

厚生労働省 最低賃金の対象

出典:厚生労働省最低賃金の対象となる賃金

 

具体的には、実際に支払われる賃金から次の賃金を除外したものが最低賃金の対象となります。

(1)臨時に支払われる賃金(結婚手当等)

(2)1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与等)

(3)所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金、深夜割増賃金(22時~5時)等)

(4)所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金等)

(5)精皆勤手当、通勤手当および家族手当

時給制の場合

時間給≧最低賃金額

最低賃金は1時間当たりの賃金で表されているため、地域別最低賃金の金額が時間給を上回っていれば問題ありません。

(例)東京都で時給1,250円の場合、2026年10月以降は最低賃金を下回っています。

時給1,250円 < 東京都の最低賃金額1,280円※

※2026年8月時点では目安です。

日給制の場合

日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額

日給制の場合は時間給との比較ができないため、時間当たりの賃金を算出する必要があります。

また、手当についても時間あたりに換算して、最終的に賃金と合算します。「1時間当たりの手当」は、1カ月当たりの手当を1カ月の平均所定労働時間で割ることで算出できます。

(例)東京都で所定労働時間8時間(月15日間勤務)、日給8,500円、職務手当月2万5000円で働いている場合は、1時間当たりの時給が1,270円となり、最低賃金を下回っていることになります。

日給8,500円÷8時間+職務手当1,666円/日=1,270円 < 東京都の最低賃金額1,280円※

※2026年8月時点では目安です。

月給制の場合

月給÷1ヶ月月平均所定労働時間≧最低賃金額

月給も時間給との比較ができないため、時間当たり賃金の算出が必要です。日給の場合と同様に、最低賃金の対象となるのは基本給と諸手当になります。

(例)東京都で所定労働時間8時間(週休2日勤務)、基本給134,000円、職務手当30,000円、職能手当20,000円、精皆勤手当10,000円の場合は、賃金が精皆勤手当を除く184,000円、1箇月の所定労働時間は160時間、1時間当たりの時給が1,150円となり、最低賃金を下回っていることになります。

月給184,000円(精皆勤手当は対象外)÷所定労働時間160時間=1,150円 < 東京都の最低賃金額1,280円※

※2026年8月時点では目安です。

最低賃金Q&A

A 最低賃金は国が定めた最低賃金法によって決められており、「地域別最低賃金」と「特定(産業)最低賃金」の2種類があります。
【地域別最低賃金】各地域で働く人の「生計費」や「賃金」、使用者(雇い主)の「通常の支払い能力」などをトータルで考慮して、47都道府県ごとに決められています。 一般的に「最低賃金」と呼ばれているのがこれに当てはまり、本記事でご紹介している最低賃金もこちらにあたります。 ここで言う最低賃金には、ボーナスや臨時手当、残業代は含まれません。
【特定(産業別)最低賃金】基幹的労働者を対象として、地域別最低賃金より金額水準の高い最低賃金が定められています。 現在、全国で226件(2022年1月1日時点)の特定最低賃金が定められています。設定される産業の新設や改廃に関しては、役所よりも労使にイニシアティブがあります。
主に以下のような製造業が中心となっており、地域によって適応される業種が異なります。
・鉄鋼業
・電子部品、デバイス、電子回路
・自動車関連業
・機械器具製造業など

A 最低賃金は雇用形態に関わらず全ての労働者に適用されるので、正社員や派遣社員、バイト、パートなどによる違いはございません。

A 研修中でも最低賃金は適用されます。バイトやパートを始めるとき、研修期間や試用期間中の賃金額が設定されていることがありますが、その金額も基本的に最低賃金以上でなければなりません。
法的には試用期間中の者に対する減額特例が定められていますが、この特例を使用する例はほとんどありません。なお、試用期間中の者に適用される減額率は最大で最低賃金額の20%以内とされており、減額特例が適用される期間の長さは最長で採用から6ヵ月以内です。

A 最低賃金は従業員の年齢に関わらず適用されるため、高校生や大学生、もちろんシニアであっても金額は変わりません。しかし「特定(産業別)最低賃金」に関しては、18歳未満と65歳以上は適用されません。また、「雇い入れて3ヶ月未満で技能習得中」であったり、ほかにも雑用が主な仕事である人は、適用されません。 自社が特定最低賃金に該当するか調べたい方は、こちらのサイト(必ずチェック最低賃金-厚生労働省)を見てみてください。

A 最低賃金は毎年の改定時期の状況により据え置きになることはありますが、引き下げられたことは過去ありません。1978年の法改正以降の地域別最低賃金の推移が見たい方は、こちらのサイト(ひと目でわかる!最低賃金)を見てみてください。

3.最低賃金引上げによる企業への影響

ここでは人事が最低限抑えておくべき、最低賃金引き上げによる影響をご紹介します。

人件費が増える

時給が56円引き上げられると、会社の負担が月換算で平均9,000円以上も引き上げられることになります。場合によっては従業員数や雇用時間の見直しが必要となる可能性もあります。

また、現在は大丈夫であっても、今後政府が目標とする「全国加重平均1,500円」までを考慮して人件費の負担を考えておく必要があります。

新たな採用が難しくなる

同様に、人件費の負担が膨らめば採用コストを割くことが難しくなる可能性があります。さらに現在は時給を高く設定していても、周囲の企業も一律に賃金を上げていけば時給の差別化が難しくなり、採用における競争力が低下してしまいます。そうすると良い人材を獲得するためにさらにコストをかけなければいけなくなります。

扶養内で働く従業員がシフトを減らす可能性もある

扶養内で働く主婦(夫)などにとっては、賃金引き上げは大きな壁です。扶養範囲を超えないためには、労働時間を減らさなければなりません。

そのため、パートの主婦(夫)などを多く採用している職場では、人手不足に陥る可能性があります。特に家事代行、スーパー、コールセンター、オフィス事務、工場・倉庫など、扶養内で働く人が多い職場では注意しましょう。

 

正規社員のモチベーションが低下する場合もある

アルバイトやパートといった非正規社員のみ賃金を引き上げるという場合、正社員にとっては不平等に感じられる可能性もあるでしょう。法律上仕方のないことなのですが、非正規社員の賃金だけが上がると、頑張っている社員からすれば自分の仕事が評価されていないように感じてしまうこともあります。

 

話題の最低賃金引き上げ!雇用者が注意するべき事を分かりやすく解説!

2026年の最低賃金

ニュースで連日取り上げられている最低賃金引き上げ。2026年も過去2番目の引き上げ額となりました。

そこで今回の概要と雇用者が注意しておきたいポイントを資料にしましたので、ぜひ参考にしてください。

4.最低賃金引上げへの対応策

最低賃金の引上げによるデメリットばかり紹介してしまいましたが、実際は悪いことばかりではありません。これを好機と捉えて世の中の流れにのり、事業の発展を目指しましょう。

従業員のスキル向上を図り生産性を高める

最低賃金の引上げに伴い賃上げがおこなわれると、従業員のやる気も向上するはずです。この機会に従業員のスキルを向上させて仕事を効率化させ、賃上げ分も業績を向上させることができるかもしれません。

従業員に対する研修やセミナーの開催や、外部セミナーへの参加を促してもいいでしょう。また、資格取得の支援やスキルに基づいた人事評価制度など、勉強するための環境を整備することもポイントです。

設備投資をして生産性を高める

この機会にDX化などの設備に投資するのも手です。機械設備や労務管理システムなどの導入によって業務効率を上げることができれば、従業員の労働時間短縮や生産性の向上を図ることができます。

従業員の労働時間を短縮する

従業員の残業代を多く支払っているような企業では、労働時間を短縮できるように工夫してみてもいいかもしれません。例えば、管理職に定時退社を促す、従業員に配布しているパソコンを毎日〇時にシャットダウンするように設定する、コンサルティング会社を入れて業務改善を促すなどの方法があります。

場合によっては、従来よりも稼働を落として、経営規模を縮小した方が良いこともあるかもしれません。

 

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5.最低賃金法違反のペナルティ

最低賃金法の違反にはペナルティがあります。

たとえ労使双方が合意して最低賃金よりも低い賃金で契約をしたとしても、例外ではありません。法律によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます(最低賃金法4条2項)。

 

また、最低賃金法に違反した場合、まず最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。

もし地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、最低賃金法に罰則(50万円以下の罰金)が定められ、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。

参考:厚生労働省最低賃金制度とは

注意!見落としがちな違反パターン

気づかない間に最低賃金を下回っていたなんてことも起こりえます。以下のパターンに当てはまっていないか確認してみてください。

出来高払いなので、関係ないと思っていた

出来高払いでも最低賃金は適用されます。出来高払制の場合、賃金算定期間において出来高払制で働いた総労働時間数で割った金額が、時間当たりの換算額となります。

試用期間中は関係ないと思っていた

前述したとおり、試用期間中でも基本的に最低賃金が適用されます。年齢や入社時期に関係なく最低賃金が適用されているか確認してみましょう。

6.まとめ

最低賃金は社会全体に関わる大きな問題です。近年の物価上昇などの経済状況を受け、2027年以降も最低賃金の引き上げが予想されます。

今後はさらに人員配置や生産効率、収益改善などの取組みが重要になっていくと思われます。採用に関しても今のうちから、会社の未来を担えるような優秀な人材を確保していきましょう。

 

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