体育会学生を採用するには?おすすめの手法と採用スケジュールをご紹介
体育会学生採用
これまでも就職活動において「体育会学生は就職に有利」と言われてきました。
最近では、体育会学生を対象にした就職イベントに参加する企業も増えており、意図的に企業が採用しています。
体育会学生が新卒採用市場で人気なのは明らかですが、体育会学生の動向や、採用に役立つおすすめの手法はどのような状況なのでしょうか。
そこで本記事では
・体育会学生の採用スケジュールと動き方
・体育会学生が活躍する企業
・体育会学生の採用手法
について順に解説していきます。
目次
1.体育会学生とは
まず、体育会学生とはどのような学生なのか解説していきます。
1-1.体育会学生
体育会学生の定義
体育会学生はなぜ採用担当者に人気があるのでしょうか。
理由はいくつかありますが、「目標達成に向けて努力ができる」「礼儀正しく、コミュニケーション能力が高い」「勝ち癖がついている」などがあげられます。
1-2.体育会学生のメリット
体育会学生が就活に有利と言われるのはどのような理由からでしょうか。
まずは、体育会学生を採用するメリットをご紹介します。
規律を守ることに対する意識が高い
近年「企業コンプライアンス」が厳しく求められるようになっています。
コンプライアンス面で問題が生じた場合には、企業イメージが悪くなることはもちろん、最悪の場合は、経営危機に陥る場合もあります。
そのため、コンプライアンスに対する社員の意識の高さは企業側にとってより重要になっています。
体育会系の学生は先輩、後輩といった厳しい上下関係に基づく規律に加え、スポーツをおこなう上でのルールを遵守するマインドが養われています。
そのため、一般学生よりも「規律を守る」という点で高い意識を持っていることが期待できます。
チームワークの大切さを理解している
会社で、社員一人ひとりが自分の役割を果たすことによって組織として機能します。
企業によっては、部署の垣根を越えた取り組みが必要になることもあります。
つまり、企業が成果を出し続けるためには、個々のチームワーク力はかかせない要素なのです。
部活も同様で、ミスをすればチームでカバーをする、声を掛け合うことで士気を高めるなど、どれも体育会学生は当たり前にやってきたことです。
そのため、体育会系の学生を採用することで、チームワークを重視した働き方を期待できます。
「勝つ」ことへのこだわりが強い
社会に出ると常に競争することが求められます。
競合に勝てる商品やサービスを提供し続けることが重要です。
会社を支えるのは社員一人ひとりの「勝負に勝つことへの強い執着」や「こだわり」がなければ、企業は衰退していく可能性もあります。
そのような中、体育会系学生は試合に勝つことを大きな目標に掲げて勝つために努力した経験を持つため、「勝つこと」へのこだわりが培われています。
目標達成に向けて努力し続けられるのも体育会学生ならではでないでしょうか。
1-3.体育会学生のデメリット
ルールを作り出すことは苦手
体育会学生はルールや規定、マニュアルを遵守するという点では一般学生より能力が高い傾向があります。
一方で、自ら新しいルールやマニュアルを作り出すことが苦手な学生も中にはいるようです。
上の意見を大事にし過ぎてしまう
体育会系学生は上下関係の厳しい組織にいたからこそ、上司の意見を尊重するあまり、建設的な意味で異論や反対意見を言おうとしない傾向があると言われています。
協調性を大事にすることも重要ですが、企業によっては多様性を活かしたいということもあるため、その点では少し消極的な傾向があるかもしれません。
2.体育会学生の採用スケジュールと動き方
体育会学生は大会などの関係から、一般学生とは少し違ったスケジュールで就職活動をおこないます。
体育会学生を採用するにあたり、部活動の練習や大会スケジュールを把握しておくことが重要です。
参照:キャリタス就活アスリート学生の就活カレンダー
こちらは就職活動と学校・部活行事の大まかなスケジュールです。
全部活動対象となっているため一概には言えませんが、体育会の学生は年間通して非常に忙しいと言われています。
そのため、空いた時間で効率良く進めることが必要となります。
また、部活動のOB・OG訪問などが多いことも特徴です。
部活別の大まかなスケジュールをご紹介します。
2-1.野球部
参照:全日本大学野球連盟全日本大学野球選手権大会
大学野球では、春季と秋季に各リーグでのリーグ戦が開催されます。
最も人気のある、東京六大学リーグは春季が4月~6月に開催され、秋季は9月~10月となっています。
東京六大学リーグと並び人気の東都大学リーグも同様の時期に開催されます。
就職活動に積極的な学生は、OB・OG訪問を含め、4年生の夏までには就職活動を終えている傾向にあります。
2-2.サッカー部
参照:日本サッカー協会2019年度 第68回全日本大学サッカー選手権大会
大学サッカーは、春季に前期リーグ戦(4月~6月上旬)、秋季に後期リーグ戦(9月~11月)があります。
上記スケジュールは関東の例になりますが、野球部同様に年間通して大会や練習、合宿があるようです。
サッカー部の学生もリーグ戦が終わる4年生の8月、9月を1つの目安に、就職活動をおこなっている傾向があります。
積極的な学生であれば3年生の3月までに終了していることもあります。
2-3.ラグビー部
参照: | J SPORTS【公式】大学ラグビー
体育会学生の中でも企業からもっとも人気のあると言われているラグビー部。
ラグビー部を採用するのは、非常に倍率が高そうです。
そもそも一般的な就職活動というよりは、OB・OG訪問やスカウトなどで就職活動を終える傾向があります。
また、ラグビー部は春から冬にかけて、練習や大会が立て続けにあるため短期で就職活動をおこなう傾向と言われています。
時期としては、3年生の3月~4年生の6月までには終了しています。
3.体育会学生を採用するための理想スケジュール
体育会学生を採用するために、おすすめの時期と時期に合わせて企業側が準備しておくべきことをまとめました。
3-1.体育会学生を採用するなら、12月から
体育会学生の採用におすすめの時期としては、12月~1月の冬季インターンシップも他社よりも早く開始するというスケジュールです。
ほとんどの体育会学生が3年生の冬に引退をするため、オフシーズンに入る12月からの採用をおすすめします。
就職活動に積極的な体育会学生であれば、業界を絞り込んでインターンシップに参加していたり、短期のインターンシップへ参加していたりと、最近ではうまく両立している傾向があります。
そのため12月~3月までのオフシーズンを逃してしまうと、採用は厳しくなる傾向が予想されます。
3月後半からは試合や合宿がスタートし、5月・6月となると教員を目指す体育会学生は教育実習もあるからです。
4月以降は授業も実習も部活も忙しくなることを企業側は意識して、採用スケジュールの設計をおすすめします。
企業側が準備すること
時期ごとに企業側が準備することを解説していきます。
3年生5月~6月:インターンシップの企画・準備
夏のインターンシップの企画を考える時期になります。
インターンシップにもさまざまな種類があり、体育会学生には「社会見学型」や「アドバイス型」などのインターンシップが人気傾向にあるようです。
3年生の7月~9月:夏のインターンシップ実施
一般学生が夏のインターンシップに参加する時期です。
もちろんこの時期でも早期に引退した体育会学生や、スタメンではなく2軍などで頑張ってきた、努力型の体育会学生が志望業界のインターンシップには参加する傾向にあるようです。
インターンの開催や、新卒紹介などを利用しての採用活動をおすすめします。
3年生11月~1月:冬のインターンシップと広報解禁
冬のインターンシップは、3年生の冬に引退した体育会学生が最も参加しやすい時期になります。
この時期に体育会の学生と接点を持てるように、冬のインターンシップに注力することをおすすめします。
特に、夏のインターンシップが実施出来なかった企業は最後のタイミングになります。ぜひこのタイミングを逃さないよう、早いうちからインターンシップの準備をはじめていきましょう。
4.体育会学生が活躍する企業
体育会といってもさまざまな部活動があるため、部活によって雰囲気が違うこともあります。
そこで、体育会学生の採用が実際にうまくいっている企業の事例をご紹介します。
4-1.体育会学生はどのような企業を希望するか
体育会学生はさまざまな業種から人気ですが、体育会学生はどのような業界に希望するのでしょうか。
アスリートプランニングの体育会学生の就職活動状況調査※によると、7月時点の志望業界はランキングに変動が見られます。
「金融」業界は5月以降1位をキープしているものの、2位の「総合商社」が6位へ大きく下降しています。
また、大きな動きとして「IT」業界が6月の15位(2.9%)から「金融」「鉄道・航空」「スポーツ」と同率の1位まで上昇しました。
従来のように、大手企業や人気企業のみにこだわった志望先ではなく、今まで以上に視野を広げて就職活動の後半へ向かっている様子がわかります。
※参考:アスリートプランニング体育会学生の就職活動状況調査(2019年7月).pdf
5.体育会学生の採用手法
体育会学生がどの手法を利用して、就職活動しているのかをご紹介します。
5-1.合同説明会
アクセス就活FOCUS
「業界」や「働き方」など特定の分野に限定したイベントです。
体育会学生を採用したい企業と、体育会学生が参加することでお互いに納得感のある出会いが起きる、高密度マッチング型イベントです。
5-2.新卒紹介
就職エージェントneoは、業界でもいち早く紹介(エージェント)サービスを新卒領域でも展開してきた業界トップクラスの新卒紹介サービスです。
そのため体育会学生のご紹介も可能です。
5-3.インターンシップ
「部活や大会のため、インターンシップに参加できない」はもう古い!
数年前まではインターンシップに行く体育会学生はほとんどいませんでしたが、最近では体育会学生のインターンシップの参加率も上がってきています。
大会や練習で参加日程や参加社数は限られているため、1dayや短期のインターンシップへの参加が多く、志望度の高い企業への参加をする傾向がみられます。
インターンシップ・企画代行
ネオキャリアでは、体育会学生向けのインターンシップの企画・代行なども可能です。
目的を定め、学生に選ばれるインターンシップ企画作りをお手伝いします。
5-4.体育会学生向けサイト
アスナビ
創立から20年以上の歴史がある企業で、「体育会学生へ向けた就職支援サービス」の草分け的な存在です。
長きにわたり体育会学生の就活を支援してきたため、実績も豊富です。
スポナビ
スポナビはアスナビと比べ、10年も経過していない新しい企業です。
しかし、全国に11カ所の拠点があることから、急成長を遂げている企業となっています。
拠点が多いため、Uターン就職などを望む体育会学生に対する実績も豊富です。
スポナビ・アスナビの違い
体育会学生向けに向けたサイトはいくつかあり、スポナビとアスプラが大手媒体としてあげられます。
比較すると、アスプラは東京や大阪など大都市圏にある企業への就職を目指している体育会学生向けとなっています。
大都市圏に拠点を置いているため、大手企業や有名企業とも独自のパイプを持っています。
一方スポナビは、大都市圏というよりも地方にある企業へ就職したい体育会学生や、Uターン就職を目指す体育会学生向けです。
スポナビは北海道から福岡までに全国11ヶ所の拠点があり、地方企業と強いつながりを持っているのも特徴です。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
体育会の学生だからというわけではなく、部活や大会を通じて何を学んできたかが重要な採用ポイントですね。
体育会学生の中でも優秀な人材に出会うためには、各部活の大会スケジュールを把握し、早期に採用スケジュールを組むことをおすすめします。
中小・ベンチャー企業を採用成功に導く戦略を
入社してから一貫して新卒採用のコンサルティングをおこなう部署に携わる。大手上場企業~ベンチャー企業まで計1,000社近くの支援を経験し、現在は新規営業部門の責任者として従事。
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斎藤/新卒採用領域
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