インターンシップの募集方法7選!種類や注意点、最新トレンドまで解説
新卒採用
インターンシップを実施する企業は年々増加傾向にあります。インターンシップが一般的となり、自社でも実施を検討しているものの学生の募集方法がわからない企業も多いのではないのでしょうか。
<この記事で紹介する3つのポイント>
- インターンシップの最新動向と実施する目的
- インターンシップ形式別の特徴
- インターンシップの募集方法と準備
目次
1.インターンシップ最新動向2023
まずはインターンシップをめぐる最新動向をご紹介します。
トレンドを把握した上でどのようにインターンシップの募集をすればいいか決定していきましょう。
1-1.25年卒の新卒採用スケジュール
インターンシップを取り巻く環境は大きく変化しており、従来とは異なる対策が必要です。
インターンに参加した学生の情報を採用選考に利用することはこれまでグレーゾーンでしたが、産学協議会によると25年卒からは採用直結型のインターンシップが公認となりました。
【「インターンシップ」の定義】
学生が、その仕事に就く能力が自らに備わっているかどうか(自らがその仕事で通用するかどうか)を見極めることを目的に、
自らの専攻を含む関心分野や将来のキャリアに関連した就業体験(企業の実務を体験すること)を行う活動
(但し、学生の学修段階に応じて具体的内容は異なる)
今後さらに採用の早期化が進み、インターンシップへの参加率はますます上がると予測できます。
1-2.インターンシップ参加学生と入社後の関係
2023年1月に発表された株式会社マイナビの入社半年後調査によれば、勤務先のインターンシップの満足度が高い場合、入社後の勤務先満足度はあまり下がらないとの結果が出ています。
学生の満足度が高いインターンシップを実施すれば、入社後も満足度が高い状態で就業してくれる可能性が高いといえます。
このようにインターンシップは企業と学生の出会いの機会を創出するだけでなく、その後のエンゲージメントにも密接に関係することがわかります。
これからの採用活動では、お互いの理解を深めた上で質の高いインターンシップを実施することが求められます。
参考:株式会社マイナビ『マイナビ 2022年卒 入社半年後調査』.pdf
2.インターンシップを実施する目的
本章では採用活動を円滑に進めるためにインターンシップで意識したい目的についてご紹介します。
2-1.自社の認知拡大
インターンシップを通じて、自社のブランド認知を広げることができます。
学生はインターンシップを通じて企業や業界についてより深く知ることになります。
深く企業理解をした結果インターンシップ前と比べ、よりポジティブな印象を持つ可能性があります。
2-2.母集団形成によるエントリー数の確保
インターンシップを通じて自社に興味を持っている学生とのつながりを作り、将来的に自社の選考を希望する学生の確保につなげることができます。
また、インターンシップを通じて自社のカルチャーやビジネスモデルについて知ってもらうことで学生の志望度を高めることができます。
2-3.採用ターゲットの見極め
インターンシップを通じて、今後採用ターゲットとなりうる学生を見極めることができます。
さらにインターンシップへ参加する姿勢で学生の志望度を図りましょう。
同時に、選考だけではわからない学生の本質を見極めることにも繋がるため企業と学生の相互理解を深める機会として最適です。
3.種類別にみるインターンシップの特徴
インターンシップにはどのような種類があるのでしょうか。本章では実施期間と参加人数に分け、それぞれの組み合わせの特徴をご紹介します。
また、インターンシップの実施形式による特徴もあわせてみていきましょう。
3-1.期間別でみるインターンシップの特徴
インターンシップは短期間と中長期間の2種類に分けられます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①短期間でおこなうインターンシップ
現在、現在多くの企業で導入されているのが短期間でおこなわれるインターンシップです。
一般的に1日~数日で実施されます。
学生は気軽に参加しやすく、企業側も準備の工数が少ないことから初めてインターンシップをおこなう企業も実施しやすいことが利点です。
内容は会社案内や見学会、グループワークやディスカッションが伴うガイダンスなど、会社説明会の会社説明会の要素を取り入れておこなわれます。
②中長期間でおこなうインターンシップ
中長期のインターンシップは数週間から数ヵ月単位で実施されるケースが多いです。
就業体験を含むものがほとんどで、実際に業務同行をしたり、実務に就いたりします。
報酬が支払われるケースも少なくありません。
企業側は受け入れ準備に工数がかかりますが、自社でのやりがいや実際の就業イメージを学生に感じてもらえる点でメリットがあります。
また、実務に近い就業体験ができる点においては学生側にも大きなメリットになります。
3-2.人数別でみるインターンシップの特徴
インターンシップは大きく分け、少人数と大人数で実施する方法があります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
①少人数でおこなうインターンシップ
少人数でおこなうインターンシップはそれぞれの学生を手厚くフォローできる特徴があります。
また、コミュニケーションが密になることで十分な惹きつけや見極めをおこなうことも可能です。
さらに少人数ならではの特徴として参加学生に合わせた内容や時間配分で実施することも可能なため、学生の満足度も高まります。
②大人数でおこなうインターンシップ
大人数でおこなうインターンシップは同時に多くの学生と接点を持てることが特徴です。
さらに同じ人数を集めるのに準備の手間を減らすことができる点が利点です。
一方で、少人数開催に比べて一人一人の学生とのコミュニケーション量が少なくなる傾向があるため、インターンシップ実施後、継続的に接点を持つことが重要です。
3-3.実施期間×人数によるインターンシップの特徴
インターンシップは実施する期間と受け入れる人数の組み合わせによって難易度が変化します。
それぞれの特徴もあわせて見ていきましょう。
①少人数×短期間
現在主流の1dayインターンシップが該当します。
学生一人ひとりとしっかりコミュニケーションを取ることができます。
企画しやすく、実行へ移りやすいため、初めてインターンシップを実施する企業にもおすすめです。
接点を持てる学生の数が限られているため、毎回ターゲットを変えて複数回のインターンシップを実施する企業もあります。
②少人数×中長期間
一人ひとりの学生とじっくり向き合うことができるインターンシップ方法です。
惹きつけをしっかりおこなうことが可能です。自社理解を深めることができるため、マッチする学生の満足度は高くなりますが、接点を持つことができる学生の数は限られます。
また、中長期的なインターンシップ内容を企画・実行するため、難易度が比較的高くなります。
③大人数×短期間
多くの学生と同時に接点を持つことができます。
短期間のためそれぞれの学生と十分なコミュニケーションをとりにくくなり、自社理解や惹きつけが弱くなる傾向にあります。
強力なコンテンツを提供することで多くの学生へ効率よく訴求することができます。
④大人数×中長期間
十分なコミュニケーションをとりながら多くの学生と接点を持つことができます。
一方で、参加学生に対し、さまざまなコンテンツを用意する必要があるため最も難易度が高いインターンシップ方法です。学生の集客力と、魅力のあるコンテンツ企画力が求められます。
3-4.実施形式別でみるインターンシップの特徴
インターンシップにはさまざまな実施形式があります。
ここでは代表的な4種類をそれぞれの特徴とあわせてご紹介します。
①就業型インターンシップ
就業型は実際の業務を体験できるインターンシップ方法です。
実務を通して学生は業務への理解を深めることができます。
中長期に渡るパターンも多く、一緒に働くことで企業は学生の見極めをおこなうこと可能です。
②セミナー型インターンシップ
セミナー型は会社説明会的な意味合いが強く、1dayでおこなわれることが多いインターンシップ形式です。
学生は主に業界研究や会社研究を目的に参加します。
ほかのインターンシップ実施形式と比べ、企業が準備をする負担が軽いという特徴があります。
③グループワーク型インターンシップ
グループワーク型とは参加学生をグループに分け、課題に対しワークやディスカッションをおこなうインターンシップ形式です。
グループワークを通して、企業は学生のコミュニケーション能力や適性を見極めることができます。
また、学生が主体的に取り組む実施形式となるため、企業理解を促すことができます。
④ロールプレイング型インターンシップ
ロールプレイング型とは実際の業務の場面を想定しておこなうインターンシップ方法です。
営業職や販売職など接客業で多く取り入れられます。
実務を疑似体験しながら、実際の顧客と関わることなくリスクが少ない状態で業務理解を促します。
企業は学生の対応力やコミュニケーション能力を見極めることができます。
4.インターンシップ募集前の準備
インターンシップを募集するまでにはさまざまな準備が必要です。
本章ではインターシップ募集方法だけでなく募集までの流れや準備などを詳しくご紹介します。
4-1.インターンシップ計画立案
インターンシップを募集する前にまずインターンシップの計画を立案する必要があります。
5W1Hを元にそれぞれの項目を考えてみると計画を立てやすくなります。
・WHY:認知拡大や母集団形成、見極めなどの目的を踏まえ、なぜインターンシップを実施するのか?
・WHEN:いつ頃、どれぐらいの期間実施するのか?
・WHO:どのような学生に対して実施するのか?
・WHAT:どのような内容のインターンシップを実施するのか?
・WHERE:インターンシップ実施をする場所はどこにするのか?
・HOW:どういう風にどの形式のインターンシップを実施するのか?
社内調整
インターンシップの計画を元に社内調整をする必要があります。
具体的な例として下記が挙げられます。
・インターンシップ受け入れ先を決定し、インターンシップ期間のスケジュールを調整
・インターンシップ実施場所、PCなど備品の確保
・インターンシップ受け入れ先の現場社員への説明、協力依頼
・インターン生受け入れに伴う現場社員への研修
スムーズにインターン生を受け入れられるよう準備をしていきましょう。
インターン生選定
インターシップ受け入れ準備を進めながら受け入れるインターン生の選定もしていく必要があります。
採用選考と同じように書類や面接での選考を通じて、自社に合った学生を選定しましょう。
選考を通過した学生だけでなく、選考見送りの学生へも結果連絡も忘れずにおこないながら先々への応募へと繋げましょう。
5.インターンシップ募集方法
インターンシップを実施するまでの流れを理解したら、実際にインターンシップの募集方法を見ていきましょう。
5-1.インターンシップ学生集客サービスに依頼する
インターンシップ学生集客サービスを活用し、学生を集客する方法があります。
自社に合ったターゲット学生を集客することで効率的に見極めをおこない、場合によってはインターンシップ後の採用選考へと進むケースも考えられます。
学生層客サービス
就職エージェントneo
5-2.インターンシップサイトに掲載する
インターンシップサイトに自社の募集情報を掲載することで、学生にアピールすることができます。
効率的な採用をするためには、ターゲット学生の属性を分析し、より質の高い母集団を形成できそうなインターンシップサイトを選定する必要があります。
unistyle
5-3.インターンシップイベントに出展する
インターンシップイベントに出展することで、多数の学生に自社のインターンシップをアピールすることができます。
イベントで直接学生と話し、自社の魅力を訴求することも可能です。
Premium Startup Seminar
5-4.大学や専門学校に直接募集要項を送付する
大学や専門学校に直接募集要項を送付することで、自社のインターンシップに興味を持っている学生にアプローチすることができます。
ただし、学校によっては募集要項の送付を禁止している場合もあるので、事前に確認することが必要です。
- インターンシップ募集要項例
- 募集する際は応募資格/募集人員/実施内容/実施期間/提出書類/応募期限/お問い合わせ先など必要項目を明記するようにしましょう。
5-5.SNSを活用する
自社のSNSアカウントを活用して、インターンシップの募集方法もあります。
特に、若年層に人気の高いLINEやInstagram、TikTokなどを活用することで、より多くの学生にアピールすることができます。
SNSを活用した採用活動は近年トレンドの採用手法でもあることからさまざまなセミナーがおこなわれています。
自社に知見が無い場合、セミナーで基礎知識や活用事例の知識を得てから運用するようにしましょう。
5-6.自社の採用サイト
自社に採用サイトがある場合、インターン生募集の告知も掲載するようにしましょう。
採用サイトを見ている学生に対しアピールすることで志望度が高い学生や自社が気になっている学生にアピールをすることができます。
採用サイトホームページ
5-7.OBやOGからの紹介(リファラル)
インターシップの募集方法としてOB/OGにインターン生を紹介をしてもらう方法があります。
OB/OGは企業の文化や価値観、仕事のやり方について詳しい人物です。
そのような方に信頼できる学生を紹介してもらうことで自社に合った学生をインターン生として迎え入れる可能性が高まります。
6.インターンシップ募集をする際の注意点
学生が申込みをしやすいよう、さまざまな注意点に気を付けてインターンシップ募集をしましょう。
6-1.インターンシップ募集要件の明確化
インターンシップに応募する学生に対して、募集要件を明確に示すことが重要です。
募集する学生の専攻、スキルや経験、応募資格などを明示し、応募条件を明確にすることで求める人材を探す際の効率性を高めることができます。
6-2.インターンシップ募集期間の設定
インターンシップの募集期間は適切に設定する必要があります。
募集期間を十分に設けることで、多くの学生にチャンスを与えることができます。
また、募集期間が短すぎる場合は、応募する学生が限られてしまう可能性があるため注意が必要です。
1~2ヵ月前には学生が申込みできるように準備をしていきましょう。
6-3.インターンシップ募集方法の選定
インターンシップを募集する方法としては、WebサイトやSNSなどのオンラインを利用する方法や、大学や専門学校への直接のアプローチなどのオフラインを利用する方法があります。
自社にとって最適な募集方法を選択し、効果的な募集活動をおこなうことが大切です。
6-4.インターン生面接の実施
応募者と面接を実施することで、自社と学生の相性を確認することができます。
面接の際には、自社のビジョンやカルチャーをアピールしましょう。
その際には学生が想定している内容と実際のインターンシップ内容のミスマッチが起こらないよう確認をするようにしましょう。
6-5.給与や福利厚生の明確化
インターンシップにおいては、学生に対して給与や福利厚生が支給される場合があります。
自社で提供する報酬や福利厚生について募集段階で明確に示すことで、学生に対して自社の待遇面について理解してもらうことができます。
7.まとめ
近年注目を集めており実施企業も増えているインターンシップですが、ノウハウがないなどの理由で実施できていない企業も多いのが現状です。
そこで今回はインターシップ募集方法だけでなく、近年大きな変化のあったインターシップ動向から実施する目的、さらにインターシップ形式の特徴まで網羅的にご紹介しました。
特に最初に企業がつまづきやすいインターンシップの募集方法と準備内容を知ることで初めてインターンシップを実施する企業も業務に活かすことができます。
しっかり準備をすることで近年激化している学生の就職活動の早期化に対応しながら新卒採用を成功させましょう。
新卒採用を通して企業成長のご支援を
一貫して人材紹介に従事しており、社長賞をはじめ多く賞を受賞。現在では、採用ウェビナーなどを通じて、複数企業様の採用支援にも携わっております。新卒採用に課題のある企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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