理系学生採用の5つのポイントとは?採用スケジュールや活用できるサービスをご紹介
新卒採用

近年、理系学生の需要は高まる一方で、採用市場における理系学生の数は減少傾向にあります。
そのため、理系学生の採用に苦戦する企業も多く「以前よりも理系の母集団形成に苦戦している」「そもそも理系学生に出会えなくなった」という声も多く耳にします。
そこで本記事では、理系学生の採用を成功させるポイントについて解説します。
さらに、理系学生の採用動向や活用できるサービスまでご紹介しますので「理系学生の採用に苦戦している」「理系学生がどのように活動しているのか知りたい」という方はぜひご一読ください。
<この記事で紹介する3つのポイント>
- 理系学生の採用動向
- 理系学生の採用を成功させる6つのポイント
- 理系学生の採用に活用できるサービス
1.理系学生の採用動向
まずは理系学生の採用動向についてみていきましょう。
人材不足が深刻化
理系人材の中でも、特にエンジニアを取り巻く採用市場は年々深刻化しています。
経済産業省の発表では、現在IT人材は約110万人いるものの、エンジニア需要の伸びが顕著なため、2030年にはIT人材が約48万人不足すると予想*されています。
この人手不足の背景にはIT技術が進化する一方で、エンジニア人材の供給が追い付いていない点や今後の人口増加が見込めない点が関係しています。
近年トレンドになっているAIやIoTの需要が高まることでエンジニアを採用したい企業は増加する見込みのため、理系人材の人手不足は継続すると言えるでしょう。
理系学生の需要が増加
*出典:株式会社リクルート 就職プロセス調査(2025年卒)「2024年10月1日時点 内定状況」を参考にネオキャリア作成
上述した理系人材の需要に伴い、理系学生の内定獲得時期も年々早期化しています。
25年卒の理系学生の内定率は3月1日時点で47.8%となっており、前年と比較して12.5ポイント高い結果*でした。
さらに、同時期の文系学生の内定率と比較して11.0ポイント高い結果*であることからも、企業側が早期に内定出しをしていることが読み取れるため、理系学生の需要が高いことがわかります。
理系学生が減少
理系人材の需要が高まる一方で、理系学生は減少傾向です。
文部科学省の「理工系人材育成戦略」によると、理・工・農学分野の学部学生は1999(平成11)年度の63.6万人をピークに右肩下がりに減少しています。
さらに全学生数に占める理・工・農学分野の学生割合も20%程度と、文系学生と比較して少ないことがわかります。
現代は少子高齢化が進んでおり、そもそもの学生数が減少していることからも、理系学生数の減少は継続する見込みです。
そのほか、理系学生を取り巻く詳しい動向や、新卒採用全体の動向について気になる方は以下の記事も合わせてご活用ください。
2.理系学生の就職活動スケジュール
次に、理系学生の就職活動スケジュールについてみていきましょう。
一般的な就職活動スケジュール
一般的な新卒採用スケジュールは、大学3年生の夏からインターンシップを募集し、翌年3月にナビサイトが解禁、その後説明会や選考を実施する流れです。
学生の長期休暇のタイミングでインターンシップに参加するスケジュールとなっており、夏・冬インターンシップの参加率が高い傾向があります。
理系学生の就職活動スケジュール
一方で、理系学生は一般的な学生と比較して試験や卒業研究などで忙しく、就職活動に割ける時間が限られる点が特徴です。
特に学部生は大学3年生の後期~4年生にかけて卒業研究や試験が重なるため、早めに就職活動を終える傾向があります。
実際に、25年卒の理系学生の内定率は3月1日時点で47.8%となっており、文系学生と比較して11.0ポイント高い結果*でした。
*出典:株式会社リクルート 就職プロセス調査(2025年卒)「2024年10月1日時点 内定状況」
このように、学生の就職活動スケジュールは属性や志向性によって異なるため、自社の採用ターゲットがどのように動くのかを理解しておくことが重要です。
学生の活動スケジュールや今後の市況予測について気になる方は、下記の資料も合わせてご活用ください。
3.理系採用を成功させる6つのポイント|採用フロー別に紹介
ここでは、理系学生の採用を成功に導くポイントについて、採用フローごとにご紹介します。
母集団形成
まずは理系学生の母集団形成を成功させる3つのポイントについてご紹介します。
理系採用に特化したサービスを利用する
理系学生の採用において、活用するサービス選定が非常に重要です。
新卒採用サービスの中には理系採用に特化したサービスが存在するため、効率的な採用を実現するために、サービス選定時には自社のターゲットがどの程度含有しているかを事前に調べておきましょう。
理系採用に特化したサービスの詳細については次の章「理系採用に活用できるサービス6選」でご紹介いたしますので、気になる方はこちらからご確認ください。
大学や研究室と連携する
理系学生が就職をする際、大学や研究室とのつながりから就職先を決めるというケースも多くあります。
そのため、自社社員の出身校にアプローチするなど、大学や研究室とのつながりを持つことも効果的です。
学生にとっても、同じ研究室に所属していた先輩が入社している企業ということで、これまで学んできた専門知識をどのように活かせるかイメージを持ちやすく、入社後のミスマッチ防止にもつながります。
地方の理系学生にアプローチする
地方の理系学生は、首都圏の理系学生と比較して就職活動にかける費用や時間に制限があります。
具体的な理由として、企業訪問や会社説明会への参加などで交通費や移動時間がかかる点が挙げられます。
その反面、企業との接触回数が少ない傾向があるため、積極的にアプローチすることで自社を知ってもらう機会を増やすことができます。
近年、採用活動のオンライン化も普及してきているため、地方の理系学生に向けたオンライン説明会を実施したり、企業訪問のための交通費や宿泊費を負担することで採用の機会を最大化することが可能です。
選考
次に、理系学生の選考を成功させる3つのポイントについてご紹介します。
ジョブ型採用を導入する
「ジョブ型採用」とは、企業に必要なスキル・経験・資格などを持つ人材を、職務を限定して採用する採用方法を指します。
株式会社学情によると、新卒採用でジョブ型採用を導入している企業は24.1%と、4分の1が導入している結果*となりました。
*出典:株式会社学情「新卒採用におけるジョブ型採用」
理系学生は専門の知識やスキルを学んでいるため、”入社後自分のスキルが活かせる環境がある”という点を訴求する上でもジョブ型採用の導入は効果的です。
理系学生に合わせたスケジュールを組む
2章で解説した通り、理系学生の就職活動スケジュールは短期的かつ早期に終了する点が特徴です。
そのため、夏のインターンシップ時期から積極的に理系学生と接点を持ち、早期選考へとつなげていくことが効果的です。
また、理系学生は卒業研究や試験などで忙しく、日程調整がしづらい可能性もあるため、選考の際は候補日程を多めに提示するなど、理系学生のスケジュールに配慮して採用フローを組むことがポイントです。
フォロー
最後に、理系学生のフォローを成功させるポイントについてご紹介します。
定期的な接触を心がける
理系学生は4年生になっても研究室などで忙しい学部がほとんどです。
所属する研究室にもよりますが、多くの学生が何ヵ月も時間をかけて卒業研究をおこないます。
そのため、内定者懇談会や内定者研修に参加ができないなど、接触の機会が減るリスクも考えられます。
近年、学生の平均内定取得社数は2.52社(10月1日時点)*と複数内定を得ている状況のため、内定承諾後の辞退のリスクも高まっています。
*出典:株式会社リクルート 就職プロセス調査(2025年卒)「2024年10月1日時点 内定状況」
接触機会が減ることで入社への不安が増し、最終的には内定辞退につながってしまう可能性も考えられるため、学生の学事スケジュールに考慮しながらも、定期的に企業の情報を発信したり、学生との面談の機会を設定することを意識しましょう。
内定者フォローについて詳しく知りたい方は、以下の資料も合わせてご活用ください。
4.理系採用に活用できるサービス5選
本章では、理系採用に活用できるサービスについてご紹介します。
1.LabBase(ラボベース)就職
- 専門キーワードから絞り込み可能
研究キーワードやプログラミングスキルなどの観点から学生を絞り込むことが可能です。専門性の高い職種を採用する際にもピンポイントにアプローチすることができます。
- 質の高い理系学生と会える
LabBase就職には優秀な理系学生が多く登録しており、MARCH・国公立以上の学生が80%以上を占めています。機電・情報系の学生が多いのも特徴です。
2.OfferBOX(オファーボックス)
- 就活生の2人に1人が利用
学生登録数は右肩上がりとなっており、毎年約20万人を超える学生が登録しています。理系学生の登録数も約2.5万人*と、学生からの認知度が非常に高いサービスといえるでしょう。(*2024年11月時点)
- 学生の絞り込み機能が豊富
OfferBOXでは、学生の絞り込み機能が充実しています。34項目の学生プロフィールに加え、適性検査を活用して自社の活躍社員に近い人材を検索することも可能です。
3.CAREER MEETUP(キャリアミートアップ)
- イベントからの採用率が高い
CAREER MEETUP(キャリアミートアップ)では、イベント参加からの採用率が高い傾向があります。過去の実績から、機電系イベントでは50%以上、土木系イベントでは78%以上の企業が1名以上の採用につながったと回答しています。
- 学生との密なコミュニケーションが可能
2つのイベント形式の中でも、特に個人面談型のイベントでは学生1人あたり15分間の面談時間を取ることが可能です。学生一人一人と密にコミュニケーションを取って見極めたいという企業におすすめです。
4.Wantedly(ウォンテッドリー)
- 企業理念や価値観からマッチング
Wantedlyは、企業の年収や福利厚生など、採用条件に関する記載ができないことが特徴です。企業の理念や価値観など、本質的な部分からマッチングを図ることが可能です。
- アプローチ方法が豊富
Wantedlyは企業情報の掲載だけでなく、イベント機能やダイレクトスカウト機能など、ユーザーへのアプローチ方法が充実しています。応募を待つだけでなく、企業から積極的にアプローチできる点が特徴です。
5.理系就職エージェントneo
- 独自のデータベースを活用
理系就職エージェントneoでは、独自のデータベースを活用し、機械系・電気電子系・情報系を中心とした普段出会うことができない地方の理系学生と接触できる点が特徴です。
- 高い決定率を誇る
理系就職エージェントneoの平均的な決定率は25%です。4名のご紹介につき1名の採用に繋がる実績のため、ターゲット学生との接触から選考、内定、入社まで効率よく進められる点が特徴です。
そのほか、上記以外にも理系向けサービスを多数取り揃えていますので、気になる方は以下よりお問い合わせください。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
理系学生の採用は文系学生と同じ手法でおこなっていては成功に結びつけることが困難です。
理系学生には理系学生特有の就職活動への向き合い方、就職への考え方があります。
理系学生を採用するためには、これらのことを理解した上で、学生に働きかけることが大切です。
この記事を通して採用担当者の方々の理系学生採用に少しでもお役に立てれば幸いです。
理系学生の最新動向や母集団形成施策について紹介した資料もありますので、合わせてご活用ください。

脱・ナビサイト依存の採用成功を実現
東証プライム上場企業からスタートアップベンチャーまで幅広く採用支援を経験。 2018年より、従来のナビサイト以外での就活手法の台頭を受けてナビサイト以外での採用手法を中心とした採用支援をする部門を立ち上げ。多角的な採用支援が強み。
- 名前
越塚/新卒採用領域
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