採用マーケティング、これからの採用で勝ち抜く考え方とは?【セミナーレポート】
採用マーケティング
2022年5月13日(金)にアーバンネット神田カンファレンスで開催された、一般社団法人サインの森様が主催する会員向けセミナーにて、弊社の三牧が登壇させていただきました。
今回サインの森様より、若手の採用に困っている企業が多く、会員の企業向けに勉強会のご要望をいただき、「これからの採用で勝ち抜く考え方。採用マーケティングセミナー」というタイトルでお話させていただいています。
本記事では採用マーケティングセミナーの内容を一部ご紹介します。
※登壇者について
三牧 航 / Wataru Mimaki
2010年株式会社ネオキャリア入社。
入社から12年の間で従業員規模が100名→3,400名に増加。
それに伴いさまざまな事業や拠点を経験し、4年前に新規事業の責任者に就任。
現在は採用に特化したWebコンサルティングをしている。
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1.採用力という考え方
採用マーケティングセミナーの参加企業に事前にお答えいただいたアンケートによると、採用に関してさまざまな課題をお持ちでした。
特に「若い方が集まらない・応募者が少ない」「自社に対する志望度が低い人が多い」「採用コストが高騰している」「どの手法が最適なのかが分からない」といった課題が多かったです。
このような課題に対する「要因」を考える際に重要なポイントが、「採用力」とは何かという考え方です。
1-1.採用力とは
「採用力」とは、「企業力」「労働条件」「採用活動力」の3つに分解されます。
まず「企業力」とは、企業の認知度や売上、上場有無、企業ブランディングなどです。
2つめの「労働条件」とは、雇用形態や待遇、雇用条件、労働環境などを指します。
そして、3つめの「採用活動力」とは、採用に関わるマンパワーや時間、予算などの採用資源、また採用の広報活動や面接力なども含まれます。
課題の1つに「若い方が集まらない・応募者が少ない」「自社に対する志望度が低い人が多い」とありましたが、1つめの「企業力」が足りなくて応募が来ないということを要因においてしまうと、解決が難しくなります。
まず初めに「労働条件」や「採用活動力」の要因分析や改善に取り組んでみてください。
「若い方が集まらない」のであれば、「今、若い方が何を考えて就職活動をしているのか」「若い方は何を使って就職活動しているのか」といったことを理解することが重要です。
「自社に対する志望度が低い人が多い」のであれば、「志望度はどうやったら高まるのか」を考えてみましょう。
わかりづらいので例を挙げると、「このお茶が大好きで毎日飲んでいます」という人は、どうしてそのお茶を好きになったのでしょうか。
おそらく、最初にそのお茶の情報に触れ、興味を持ち、実際に飲んでみてファンになったのではないでしょうか。
これを採用活動に置き換えて考えてみると、「自社の情報」に求職者の方が触れて、「いいな」と思って初めて志望度が上がると思います。
そのため、まずは企業側の「情報の発信」が重要になります。
今の若い方の動きを把握して、自社の魅力がターゲットに届けられれば、採用はうまくいくのではないでしょうか。
ターゲットを明確にして、ターゲットを捕まえやすい場所で、ターゲットが魅力的に感じる情報を届ける。
これが採用マーケティングのお話になります。
2.採用マーケティングとは
では具体的に、採用マーケティングとは何でしょうか。
2-1.採用マーケティングの定義
マーケティングと一口にいってもいろいろな概念があります。
では我々の考える「採用マーケティング」とは何かというと、「ユーザーの感情を動かす」こと、そして「ユーザーに⾏動を起こさせる」ことが⼤切だと考えています。
つまり、貴社のターゲットに対して「この企業いいな」(感情)と思って、応募・入社してもらうこと(⾏動)が目的になります。
2-2.採用マーケティングが注目される背景
採用マーケティングが注目されている背景はいくつかあります。
まずは情報収集方法の多様化です。
例えばみなさんが「この辺の美味しいお店を探そう」と思ったらどのように探すでしょうか。
食べログ、Google、インスタグラム、Twitterなど、人によって探す手法はさまざまです。
これを転職活動に置き換えて考えると、求職者が「何かいい仕事ないかな?」と思った時に、既存ツール以外にもたくさんのツールが溢れている状態です。しかし、採用する側の募集方法の選択肢は、情報収集方法の多様化に追いついていないというのが現状です。
また、多様な「価値観」に合わせた情報発信も必要になります。
近年、「仕事」や「働くこと」に対する人々の価値観が多様化してきています。
一昔前では、「キャリアアップ」や「年収アップ」がモチベーションとなることが多かったように思います。
しかし近年は仕事に対するモチベーションが多様化しており、仕事を通してお金だけでなくやりがいや社会貢献を求める方、働く場所にこだわる方などさまざまです。
言い換えると、今の時代は「意味報酬」を求めるようになってきています。
そのため、企業は募集要項だけでなく、社風、ビジョン、やりがい、顧客価値や社員の考え方などを発信しなければいけません。
最後に、既存手法の効果の高止まりが背景にあります。
求人広告や人材紹介といった既存の採用手法ではもう十分な効果が得られなくなってきています。
特に、求人広告の掲載件数はコロナ前までの4年で2倍に増加しています。1つの求人広告に各社が集結した結果、1人の候補者に対して2倍の企業がアプローチする事態になっています。さらに、直近の求人件数は過去最大級に件数が伸びている傾向にあります。
そのため、なかなか採用がうまくいかず、各社が新しい採用手法を模索している状況です。
2-3.「枠」から「人」への発想転換
これからは「枠」から「人」へ発想転換をしていかなければなりません。
これはどのようなことかというと、今までは各求人広告という「枠」の中でしか採用活動をおこなえませんでした。
例えばエン転職を利用して採用していた企業は、マイナビやdodaなど他のサイトの登録者にはアプローチできず、エン転職の登録者だけでした。
しかし今後はその「枠」の概念を取っ払い、ターゲットになる「人」へアプローチをする時代になってきます。
エン転職、マイナビ、dodaなどといった求人広告を利用している人だけでなく、ただ単にインターネットを利用しているターゲットも対象にアプローチするのが今の時代です。
これが「Web広告」や「Webマーケティング」と言われる考え方に繋がります。
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・採用マーケティングとは何かわかる資料がみたい
・採用活動にマーケティングを取り入れていきたい
・母集団形成ができず、さらに多くの学生や求職者に認知をしてもらいたい
3.採用マーケティングの始め方
では、採用マーケティングは何から始めたらよいでしょうか?
まずは採用マーケティングをおこなう方に必要なスキルからご説明します。
3-1.人間の理解と技術の理解
1つめは人間の理解です。
これは潜在的意識レベルの理解(行動経済学、心理学など)と顕在化した行動への理解(データ分析、アクセス解析など)にわけられます。
2つめが技術の理解です。
これも方法の理解(採用戦略など)と手段の理解(何を使うか?リスティング広告など)にわけられます。
本来は人間の理解から始めるのが理想ですが、実際は「何の広告を使うか」「採用計画のここを変えていこう」など、技術の理解の方から入られる企業が多いです。
大事なのは、目的やゴールなどを把握し、全体像を描いてから具体的な施策を考えることです。
いつまでに、なにを、どのくらいやっていくのかを決め、効果検証と効果改善をやっていくことが重要だと言われています。
先ほどの「若い人を採用したい」というニーズに関しては、まず「若い人はどういう人なのか」をより明確に落とし込んでいただくと良いです。
これには、「ペルソナ」という、架空の人物像を設定するフレームワークのようなものが効果的です。
3-2.従来の採用活動と採用マーケティングの違い
では具体的に、人はどう動くのでしょうか。
フローでご説明すると、まず何らかのきっかけで「認知」し、「興味」が沸き「検索」して実際に応募、面接をします。
そこから他の企業と「比較」してから「行動(入社)」に至ると思います。
従来の戦い方では、求人広告に掲載する内容を工夫して他社との差別化を図るというのが一般的でした。
それは、上記のフローの中でいうと下流工程の「比較」の戦い方になります。しかし、近年は「認知」「興味」「検索」など、上流工程を工夫する戦い方も重要になってきています。
採用マーケティングでも特に「認知」「興味」「検索」を重要視しています。
「選ぶ」採用ではなく「選ばれる」採用を目指す時代です。
3-3.Web広告という手法
このようなターゲットに対して的確に露出を図るために有効な策がWeb広告です。
Web広告とは、検索エンジンのトップページに表示されたり、SNSの投稿画面に表示されたりする広告です。
具体的にはInstagramやFacebook、LINEなどのWeb広告を利用して「認知度」の向上や、求職者の「興味」をひいて応募へのきっかけをつくります。
一般的に、Web広告は誰にでも表示される広告ではなく、ターゲットにしか配信されないようになっています。
インターネット使用者の行動履歴をもとにターゲットを設定しているからです。
さらに各SNS・Web広告でターゲットや広告の目的などが変わってきます。
どのようなSNS・Web広告が自社の採用マーケティングに適切か、比較検討をしてみてはいかがでしょうか。
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4.今後外せない採用手法
最後に、今後外せない採用手法についてご紹介させていただきます。
本日は採用マーケティングについてお話させていただきましたが、結局のところ一番始めやすいサービスは何なのか知りたい方もいらっしゃるのではと思います。
結論から申し上げると、Indeed(インディード)を成功させることが今の市況において重要なポイントのひとつになります。
ここで気を付けていただきたいのが、「Indeed(インディード)をやること」ではなく、「Indeed(インディード)で採用を成功させること」が大事になります。
講演の続きは、お問い合わせいただいた企業に個別にご説明も可能です。
お気軽にお問い合わせください。
- このような企業におすすめ
・高騰している求人広告費を抑えたい
・人材紹介や求人広告などを使ったが採用に至っていない
・求人検索エンジンの活用事例を知りたい
5.まとめ
今回の採用マーケティングセミナーをまとめさせていただくと、現代は「待つ時代→発信する時代」へかわっています。
今までは求人企業に依頼して、掲載して待つ時代だったので分析もあまり必要ありませんでした。
しかし今は求人件数も多く、さまざまな採用手法が溢れています。
これからは自ら発信して求職者をつかむ時代になります。分析ノウハウや成功パターンを用いて自社の採用活動力をあげてください。
「発信力」「ブランディング」「情報力」といったキーワードが採用にも必要になっています。
採用市場は近年大きく変化しておりますので、採用にもマーケティングが必要とされてきています。
「枠」から「人」へと発想を転換し、新しい採用手法も取り入れていく必要があります。
その際にはターゲットに合わせた採用戦略・採用戦術を策定していただき、適切な採用手法を選択してください。
その後も効果検証と改善施策を繰り返し、データを元に自社にとって最適な運用ノウハウを蓄積しましょう。
ネオキャリアではこのような採用マーケティングセミナーや勉強会はもちろん、採用マーケティングをお手伝いしておりますので、ご興味があればご相談ください。
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