【面接は一度きり】【他社にない独自の教育制度】 未経験エンジニア採用「定着率90%」を誇る秘策とは
エンジニア採用

年々厳しさの増す採用市場において、特に候補者が少ないエンジニアの争奪戦は激化しています。
その新規有効求人倍率はなんと「3.8倍」。
*出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年6月分)」
AIやDXなどの導入が進みITニーズが高まる中、経済産業省によると2030年にはIT人材が約「79万人」不足すると予測されています。
*出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」調査報告書(2019年3月)
各企業がエンジニアの採用・定着化をはかる中、エンジニア “未経験” の採用を強化することで人材を確保し、さらにその定着率「90%」を誇るのが株式会社KADODEです。
今回は同社の代表である田中翔さんに、エンジニア採用の戦略と定着化についてお話をお伺いしました。
- 株式会社KADODE
代表取締役 田中翔さん
- 1990年和歌山県出身。
営業からキャリアをスタートし、21歳で人材系企業を設立。 - その後、人材・IT企業で代表、取締役、ファウンダーを複数社経験。
- 起業した人材・IT企業を700名規模まで拡大させる。
2社のM&Aを経験後、株式会社KADODEを設立。
エンジニア未経験者の採用も激化している
——多くの企業が採用難に直面する中、エンジニアの採用市場についてはどのようにお考えでしょうか?
田中翔さん(以下、田中):経験のあるエンジニアともなると、かなり厳しい状況にあると感じます。
ハイレイヤーの方の採用ができないので、必然的に未経験の方にもアプローチしていく必要が生じています。
——そこで貴社では未経験のエンジニア採用にも力をいれているということですね?
田中:それもひとつですが、リスキリングに着目し、未経験の方でもエンジニアを目指すことができるプラットフォームを開発したことも大きな理由です。
ハイレイヤーの採用が厳しい状況において、未経験にも “積極的にアプローチできるようになった” というのが正しいかもしれません。
慢性的なエンジニア不足によって、昨今では未経験者の採用においても競争は激化していますから、一筋縄ではいきません。
——貴社が未経験者のエンジニア採用をするうえで特に気をつけている点はなんですか?
田中:母集団形成をするうえで、採用プラットフォームなどに掲載する原稿については特に力をいれています。
未経験の方なのであまりハードルを上げすぎないように。けれど業務内容はしっかり伝わるように。
また入社後のミスマッチが生じないよう会社内に制度も整えているので、そういったフォロー体制についても原稿に反映しています。
【面接は一度きり】スピーディーな採用を実現する施策とは
——実際に未経験の方から応募があった際、どのような選考をされているのでしょうか?
田中:選考のフローとしては書類選考通過後、基本的に面接は一回ですね。
やはり競争が激化しているということもあって、良い候補者の方はすぐに別の企業に内定をいただいてしまうことも多々ありますから、スピード感はとても意識しています。
——1回の面接で決定されているというのは驚きです!採用決定をスピーディーにおこなう秘訣はどこにあるのでしょうか?
田中:採用基準を固めているのもひとつですが、基本的にオンラインで面接を実施しているのも大きな理由かと思います。
事前に作成したガイドラインに沿って質問や会話をすることで、面接での聞き逃しを防止すると同時に、選考後、オンラインでの録画を見ながら、複数人で合否を協議することもできます。
もちろん会社の雰囲気を見るために対面を希望される方もいらっしゃいますから、その場合は来社いただくのですが、そこで懸念が残るような場合にだけ二次面接をおこないますね。
——選考では事前にガイドラインを定めているとのことでしたが、面接で必ずする質問はありますか?
田中:「エンジニアになりたい理由は何か」というのは必ずお伺いするようにしています。
弊社では「欲採用」を実施しているんです。
人は、
「欲しいものがあるから」
「時間を自由に使いたいから」
「キャリアを伸ばしたいから」
といった、欲を叶えるために仕事をする。
「仕事」=「人生」ではなく「仕事」=「人生を豊かにするための1つのツール」であるという当社の考えに基づいた採用方式です。
エンジニアという仕事を通して実現したいことは千差万別ですから、そこに現れる “自分の中の欲” を伺うようにしています。
——その「欲」には、正解不正解のようなものはあるのでしょうか?
田中:ダメな回答というものはありません。
ただこの質問を訊かれた際に、悪く言えば “とってつけたような” 回答、その場でとりあえず考えたようなものは気になりますね。
本当にこれがやりたい!というものがすんなり話せるのか、そもそもあるのかという部分を重要視しています。
もちろんエンジニアでなくても叶えられるような欲であれば、それについては深掘りするようにはしていますが、あくまでもエンジニアとして叶えたい要素みたいな部分が見えてこないと、実際の業務に取り掛かった際にミスマッチが生じやすいですからね。
未経験の方を採用するにあたって潜在的な欲求を引き出しつつ、一度の面接でスピーディーに採用を進めるという田中さん。
未経験者の採用を積極的に進めつつ、そのフォロー体制を整えているというKADODEでは定着率も「90%」を超えていると言います。
ここまでの実績を実現する、同社が設けている独自の制度についてさらに詳しくお話をお伺いしました。
1.働きながら学ぶ「擬似プロジェクト」
2.人材流出を防ぐ社内副業の仕組み
1.働きながら学ぶ「擬似プロジェクト」
——スキルセットの伴っている経験者と違い、未経験者となると現場で活躍できる人材に育成する難しさがあるように感じます。また、候補者の方にも入社後の不安があるのではないでしょうか?
田中:弊社の場合は、入社後にプログラム言語の最低限の資格は取得してもらっています。
ハイレイヤーが教えようとしても共通言語で話せないので、会話できる水準までは座学で整えます。
またこれらの社内体制について、事前に採用原稿に反映して不安を払拭できるように心掛けていますね。
それから他社と異なる点としては、社内でおこなっている擬似プロジェクトの存在でしょうか。

圧倒的な顧客視点をもったトータルサポート
2009年に新卒でネオキャリアに入社後、営業からマネジメントまで多岐に渡りトップレベルの業績を残し事業部長に就任しました。 「顧客視点」を第一に考え、市況感を先読みした革新的なアイデアで採用成功まで導きます。
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