エージェントコントロールとは?|採用が上手くいかない原因やポイントをご紹介

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人材紹介

エージェントコントロールとは?

昨今、少子化が進み人手不足となっており、採用に力を入れている企業様も少なくありません。

皆さんは『エージェントコントロール』という言葉をご存じでしょうか?

「エージェントを利用しているが紹介が来ない」「紹介される候補者が自社とマッチしない」などのお悩みを抱える企業様には『エージェントコントロール』がおすすめです。

 

本記事では、

・エージェントコントロールとは?

・エージェントコントロールをおこなう上でのポイント

などについてご紹介します。

エージェントからの紹介を増やす方法 (1)

このような企業様におすすめ

・エージェントからの紹介数が少なくて困っている
・どのようなことに取り組むべきなのかを知りたい
・人材紹介以外にはどのような方法があるのかを知りたい

1.エージェントコントロールについて

エージェントコントロールについて

1-1.エージェントについて

エージェントコントロールについて知るためには、まずエージェントについてしっかりと知っておく必要があります。

エージェントとは人材紹介会社のことで、求職者と企業をつなぐ中立的な立場です。

転職サイトやダイレクトリクルーティングなど様々な媒体がある中、エージェントにはどのような特徴があるのでしょうか。

そして、エージェントはどのような体制で企業をサポートしているのでしょうか。

エージェントの特徴

エージェントは、コストが理論年収の35%前後が相場と言われているためダイレクトリクルーティングやリファラル採用と比較するとコストがかかってしまいます。

大きな母集団形成も少し難しくなりますが、要件に合った人材を紹介してくれるため母集団の質は比較的良いでしょう。

そしてエージェントの最も大きな特徴は、工数を削減できる点です。

プロセスの一部を任せることができるため、なるべく工数を減らしたい企業におすすめです。

コスト母集団の量母集団の質工数
エージェント
転職サイト
ダイレクトリクルーティング
自社採用サイト
リファラル採用

 

POINT
採用プロセスを任せられるということは、母集団形成だけでなく、選考中のフォローアップ・意向上げなどを担うことを意味します。ただ紹介してもらい、決定報酬を支払う関係でなく、自社の採用パートナーとして巻き込めるかがポイントとなります。

エージェントの体制

エージェントにサポートを行ってもらう場合、RA(リクルーティングアドバイザー)CA(キャリアアドバイザー)という担当者がつきます。

RAは法人担当CAは候補者担当となります。

エージェントによっては分業ではなく、RAとCAを両面で対応している場合もあります。

総合型とは、総合的に業種や職種に対応しているエージェントのことです。

専門型とは、例えばエンジニアに特化しているといったエージェントのことです。

自社にはどのようなエージェントが合うのか体制タイプや特徴から検討してみましょう。

体制タイプ特徴
総合型×分業紹介人数:多 | 進捗サポート:小
総合型×両面紹介人数:中 | 進捗サポート:中
専門型×分業紹介人数:中 | 進捗サポート:中
専門型×両面紹介人数:小 | 進捗サポート:大

 

1-2.エージェントコントロールについて

エージェントコントロールとは、人材紹介の担当者と良好な関係を築き、スムーズに採用活動をおこなうことです。

エージェントと契約をおこない、採用活動を丸投げするのではなくパートナーシップを築いていくことがエージェントコントロールの根幹となります。

では、エージェントコントロールとは具体的にどのような業務を指すのでしょうか。

・エージェントとの打ち合わせ
・求人票の内容の確認(不適切、過不足がないか)
・選考段階に応じた情報共有
・複数エージェントを契約している場合、選考の進捗管理・分析 等…

これらは一例にすぎませんが、エージェントコントロールは多岐にわたります。

エージェントコントロールをおこなうのは「エージェント経由で採用が決まらない」ということが起きているからですが、ではなぜ、エージェント経由で採用が決まりにくいのでしょうか?

2.エージェント経由で採用が決まらない理由

エージェント経由で採用が決まらない理由

2-1.そもそも紹介が来ない原因

エージェントと契約するだけで、紹介がたくさん来て、その中から候補者を選ぶことができると思っていませんか?

実は、その考え方が紹介が来なくなってしまう意外な落とし穴なのです。

「紹介が来ない」状態を紐解き、自社がどのような状態に当てはまるのかを明確にしたうえで、改善に努めましょう。

認識されていない

紹介が来ない原因の一つとして、そもそも自社がエージェントから認識されていないということがあります。

求人の紹介依頼をしたのはいつなのか紹介依頼後はエージェントに定期的に連絡を取っているかなどがとても重要となります。

エージェントもたくさんの企業からの紹介依頼を抱えています。

一回きりの連絡だけでは認識されていない可能性があります。

定期的な連絡や情報共有をおこない、自社が人材募集をおこなっていることをまずは認識してもらいましょう。

認識されているが紹介できない

定期的な連絡をおこなっており、自社が人材募集をおこなっていることを認識はされているが紹介が来ない原因として、出している求人要件が高すぎたり曖昧であることが挙げられます。

求人要件が高すぎたり、曖昧過ぎたりするとエージェントも紹介がしづらくなります。

高い求人要件に当てはまる人材は、他の企業も欲しい人材である可能性が高く、求職者としても様々な企業と比較検討した上で紹介を受けるため、なかなか自社に回ってこない可能性があります。

要件の絞り込みや求人内容の見直しをおこない、エージェント側が候補者像をイメージしやすい状態にすることが大切です。

紹介できるが決まるイメージがわかない

紹介できる人材はいるが自社で採用が決まるイメージがわかないと思われているのはなぜなのでしょうか。

今まで紹介を受けた中で、条件通りの候補者に対して想定外の不合格を出したり選考の先延ばし候補者目線でない対応をおこなっていないでしょうか?

このような対応が頻発すると、候補者の幸せを第一に考えるエージェント側としては紹介しづらくなり、他社への紹介を優先してしまう可能性があります。

しっかりと候補者に寄り添った採用活動を心がけましょう。

2-2.紹介される候補者がマッチしていない原因

紹介される候補者が自社にマッチしていないとはいったいどういう状態なのでしょうか。

状態①
多くのエージェントからたくさん紹介は来るが決定に至らない
状態②
書類選考は通過している印象だが、面接の通過率が低い
状態③
要件にマッチしない候補者の紹介ばかり来る

様々な状態があるかと思いますが、ではこれらのどこに課題があるのでしょうか?

課題がどこにあるかを把握することで打ち手も大きく変わってきます。

この課題を把握するために重要なのが、定量的に把握し対策を考えるということです。

募集しているポジション別、エージェント別、選考フェーズ別にデータを出し可視化することで「マッチしていない」という事象を具体的にとらえて対策をおこないましょう。

 

データ比較の例

例えば下記のような場合、どのような仮説が立てられるでしょうか。

定量把握

仮説

・エージェントごとで書類選考通過率にばらつきがあるため、提示している求人要件の把握粒度に問題があるかもしれない

・Bエージェントの決定率が高いのは、自社では気付いていない要件の解釈があるかもしれないので候補者選定についてなどヒアリングしてみるのが良いかもしれない…etc

このように仮説を立て、課題を明確にすることで次のアクションも明確になるため、定量的に把握することが大切です。

2-3.選考中・内定後に辞退が多い原因

選考中や内定後に辞退が多いとお悩みの採用担当者の方もいらっしゃると思います。

もちろん、候補者の気持ちを100%理解して行動することはできません。

しかし、候補者と一番距離が近いエージェントとのコミュニケーションをおろそかにしては、わかるはずの情報もわからなくなってしまいます。

では、候補者の辞退を防ぐためにできることをご紹介します。

面接の合否連絡はすぐに送る

エージェント側も他社の選考状況を鑑みながら候補者との面接日程の調整をおこなっています。

面接内容のフィードバックや申し送りは別途送るとしても、選考結果をなるべく早く伝えることでエージェントと候補者どちらにも好印象を与えることが出来るので選考・内定辞退防止につながります。

面接の情報を共有する

面接官の経歴や特徴、よく聞かれる質問などは事前にお伝えするのがおすすめです。

面接の情報共有をしておくことで、エージェントも候補者に寄り添ったサポートがしやすくなり、候補者としても自社に安心感を持って選考に臨んでもらえるでしょう。

選考中に目を通してほしい自社情報は伝える

経営者のインタビューや会社の価値観、候補者の意向に合った社員インタビューなどは積極的に共有しましょう。

これらを共有することで、エージェントから候補者の現状のモチベーションがどの程度なのかを教えてもらうこともできます。

それによっては、「まだ現状絞り切れいていない」ということであれば一度面談を挟むというプロセスに変更するなどアプローチを変えることができます。

面接後の所感を伝える

企業と候補者双方の温度感をエージェントと共有し、自社の採用活動に巻き込むため、「ぜひ一緒に働きたい!」「もう少し様子を見たい」などの面接官の所感はしっかり伝えましょう。

3.エージェント目線で見る採用

エージェント目線で見る採用

3-1.ポジションによって見ているポイントが違う

採用担当としては直接やりとりするのはRAになりますが、CAから候補者にどのように伝わるかを考慮しながらRAに相談することが大切です。

RA(法人担当)視点

RAはCAに対して「この求人を候補者に紹介してください」とお願いする形になります。

そのためRAが見ているポイントは以下の通りです。

ポイント
・求人の推しポイントは明確かどうか
・情報がまとまっており、端的にCAが候補者に説明できる状態か
・紹介できない理由があればCAからフィードバックをもらう

CA(候補者担当)視点

CAは候補者と直接関わるため、見ているポイントは以下の通りです。

ポイント
・この求人の魅力をどう伝えるか
・この求人は前回紹介した求人と似ているから候補者に紹介してみよう
・RAに候補者の意向はしっかり伝わっているか

3-2.どれだけエージェントの協力を得られるかがカギ

エージェントは候補者がより良い結果を得られることを優先としているため、エージェントと定期的にコミュニケーションを取ることが大切と紹介してきました。

しかし、エージェントもビジネスパーソンです。

候補者優先であることはもちろんですが、目標達成もしっかりしていかなければなりません。

そうなると、決定率が高かったり、年収が高い企業へのバイアスがかかる可能性があることが想定されます。

そこを逆転していくにはエージェントの協力をどれだけ得られるかがカギとなるのです。

そこで、協力を得るためにはエージェントのKGIやKPIを把握しておくことも大切です。

しかし、必ず把握しておかなければいけないというわけではありません。

このような観点もあるということを頭に入れておきましょう。

職種KGI(経営目標達成指標)KPI(重要業績評価指標)
RA(法人担当)内定承諾数/売上金額

書類選考通過数および率

面接通過数および率

書類選考〇日以内通過率…etc

CA(候補者担当)転職決定人数上記に伴う量・質・スピードが指標となる

4.エージェントコントロールの進め方

エージェントコントロールの進め方

ここまでエージェントとコミュニケーションを取る重要性をお伝えしてきました。

発注側であるというマインドを捨て、「エージェント=採用パートナー」であることを念頭に置き、エージェントコントロールの進め方をご紹介したいと思います。

4-1.関係性作り

期待値を伝える

エージェントに紹介をお願いする場合、ただお願いするだけでなく具体的に伝えましょう。

感謝を伝える

こちらは当たり前のことですが、採用が決定した際のお礼はもちろんのこと、改善活動への寄与に関しても感謝を伝えましょう。

例えば、

・スキル要件への見直しの寄与

・自社の活動のアップデートにつながる提案

などに対してです。

POINT
これらの関係性作りをしっかりとおこない、
「認識→想起→応援」
という流れを生み出せるようにコミュニケーションを取っていきましょう。

4-2.情報の非対称性の解消

エージェントとコミュニケーションを取り、自社情報を共有することが大切ですが、ただ情報を渡すだけでは情報に非対称性が生まれてしまいます。

紹介段階ではやはり自社の方が情報を持っているため共有が必要です。

しかし、フェーズが進むにつれ、エージェントが持つ候補者情報が増えてきます。

この段階での情報がとても重要となるので、ここで情報をキャッチできるかがポイントです。

採用フェーズが進むにつれ、情報の非対称性が生まれないようエージェントとお互いに情報を共有しましょう。

情報の非対称性の解消

紹介段階で共有すべき情報

求人に掲載できない内容が共有できているかがポイントです。

例えば下記のような内容です。

・年収レンジ/年収アップ実績、必須条件に満たないが紹介したいとエージェント側が考える場合は応相談か
・優遇条件はあるのか(○○企業出身、○○資格保持/経験あり等)
・事業の状況や候補者が自社に転職するメリット(働き方やリモートワーク条件等)

「○○経験のある人」とだけ伝えても、曖昧過ぎてエージェントとしては紹介しづらいため、人材要件を必須条件・歓迎条件に分けて提示することがおすすめです。

人材要件の例

求める人材要件
必須条件

・営業経験3年以上

・メールやチャットなどのデジタルツールを使った業務経験

・ExcelやPowerPointなどのOfficeソフトに抵抗がない

歓迎条件

・無形商材の営業経験

・マネジメント経験あり

・日常会話程度の英会話能力

選考中の段階で共有すべき情報

面接の内容や面接官の特徴、面接後の情報共有ができているかがポイントです。

・面接で重視するポイント、よく聞かれる質問、選考フロー、想定スケジュール等
・面接官の経歴や人柄、通過しなかった方のNG理由、面接後の所感
・評価ポイントと見極めたいポイントなどの候補者へのフィードバック

これに加えて、候補者の意向や志望度合いを確認できているかも大切です。

・他社選考状況や現段階での自社志望度、懸念ポイント等
・現職の退職交渉時期や引き止め可能性、候補者本人の転職意思等

意思決定の段階で共有すべき情報

入社に向けたスケジュールや懸念払拭はできているかがポイントです。

・入社に向けた意思確認、退職交渉スケジュールは握れているか
・懸念払拭や入社を後押しするためのアクションプラン(面談・会食等)はあるか

5.採用管理システム(ATS)をご紹介

採用管理システム(ATS)をご紹介

ここまでエージェントコントロールについてお伝えしてきましたが、「理解はできても実行に移すにはなかなかハードルが高い」「採用担当は何人もいるから共有することが大変」など様々なお悩みが出てくるかと思います。

そこでおすすめしたいのが採用管理システム(ATS)です。

採用管理システムとは、企業の採用活動に必要な業務を一元的に管理するためのシステムです。

採用管理システムを取り入れることでエージェントコントロールがはかどります。

ここでは3

5-1.HRMOS(ハーモス)

HRMOS(ハーモス) ロゴ

HRMOS(ハーモス)採用はデータによる採用活動の可視化・分析によって、業務効率化と戦略的な採用を実現するクラウドサービスです。

2016年6月のサービス提供開始以来、ベンチャー企業から日系大手企業まで多くの企業に導入された実績があります。

2017年にはグッドデザイン賞も受賞。「ビズリーチ!」でお馴染みの株式会社ビズリーチのサービスのため、ビズリーチをご利用の方はデータを連携させて管理することもできます。

採用の情報と業務をすべて集約。洗練されたUI/UXを提供

カレンダーやオンライン会議ツール、チャットツール等と連携しており、日程調整や依頼などのオペレーション業務がHRMOS内ですべて完結。

またリアルタイムで対応すべきタスクが “見える化” され、採用業務をストレスなくスピーディーに実行できます。

導入・活用・問い合わせ対応まで手厚くサポート

導入企業には必ず1名以上の専任サポート担当がつき、システムの立ち上げ~利活用を伴走します。

使い方のレクチャーだけでなく、面接現場への展開や導入目的・課題に合わせた定期振り返りの実施、またチャットでの問い合わせにはカスタマーサクセスが常駐し平均30秒以内に返信対応しています。

豊富なレポーティング機能で採用力強化を後押し

活動履歴が自動でレポーティングされ、応募状況・選考歩留まり・面接官分析・予実管理など目的別の振り返りやデータ分析が可能となります。

社内への共有も容易なため、戦略的な採用活動の実現を人事だけでなく、組織に根ざすことができます。

5-2.HERP Hire(ハープハイヤー)

HERP Hire(ハープハイヤー)ロゴ

HERP Hire(ハープハイヤー)は現場巻き込み型の「スクラム採用」を実現する採用管理プラットフォームです。

自動で連携できる媒体が格段に多く、主要媒体以外も抑えています。

自動で候補者情報を一元化

20以上の媒体から自動で応募情報を取り込み、一元管理が可能です。

チャットツールと連携

SlackやChatworkと連携した直感的な操作でスムーズかつスピーディーに書類選考や面接スケジュールを管理することができます。

本当に必要なデータだけを正確に可視化

職種ごとの採用進捗、ダイレクトリクルーティングから人材紹介会社まで経路ごとの応募実績や通過率が瞬時に “見える化” できます。

5-3.JobSuite CARRER(ジョブスイートキャリア)

ジョブスイート

「Job Suite CARRER(ジョブスイートキャリア)」は中途採用実務にこだわった、機能・使いやすさ・安全性・サポート・実績のバランス力で選ばれつづけている採用管理システムです。

実務にこだわった機能

1,000社以上の導入実績から得られた中途採用特有のノウハウをパッケージ化し、簡単な初期設定、選考プロセスの管理のしやすさ、安定した動作パフォーマンスなどサービス全体としての使いやすさが多くの企業から指示されています。

丁寧なサポート

メールだけでなく電話による質問も受付可能となっており、聞きたいときに気軽に相談できる体制を整えています。

また専任のスタッフが定期的にお客様へコンタクトを取りながら、サービス活用の支援を継続的に行っています。

長年にわたる実績

中途採用に特化した採用管理システムにこだわり、20年以上にわたってサービスを展開したノウハウがあります。

そのノウハウを活かし、システムの導入だけに留まらず、採用力のアップにコミットしたご提案をしています。

6.まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事で大切なポイントをまとめます。

 

・採用決定のイメージがわかないと紹介は来ない

・採用状況を定量的に可視化し、課題発見と適切な対策を講じる

・エージェント各社の特徴や情報を求める背景や体制を理解する

・定期的な情報共有により自社が想起される状態を作る

・情報の非対称性をなくし、選考中もエージェントと細かく連携する

・エージェントは自社の採用を共にするパートナーである

・採用管理システムなどのサービスを利用することも大切

 

これを読んでエージェントコントロールについての理解が深まれば幸いです。

ご不明点やサービスについて詳しく知りたい方は、お気軽にお問合せください。

ハーモス

このような企業様におすすめ

・採用業務に時間が割けない企業様
・採用業務のオペレーションの効率化(候補者の情報管理・エージェントとのやりとり)をお考えの企業様
・採用でターゲットとする人材からの応募が集まらない企業様