外国人エンジニア採用のポイント3つを紹介|2030年のITエンジニア動向も徹底解説
中途採用

現在、世界はIoTやAIを代表とする第4次産業革命の真っただ中にあります。
独立行政法人情報処理推進機構の「DX白書2023.pdf」によると、社会は第4次産業革命を通して、Connected Industriesと呼ばれる超スマート社会に移ろいつつあるようです。このような超スマート社会を生き抜く為に、企業には新しい時代に適した価値創造ができるIT人材やものづくりエンジニアが必要になります。そこで近年注目されているのが「優秀な外国人エンジニア」の採用です。
本記事では、
・外国人エンジニアを採用するメリットと注意点
・外国人エンジニアを採用する際のポイント3つ
・おすすめの外国人採用サービス
についてご紹介します。
目次
1.国内外におけるエンジニア採用事情
現在、エンジニア市場はどのよう状況になっているのでしょうか。
日本国内・国外に分けて詳しく解説していきます。
1-1.日本人のエンジニア人口
日本国内のIT人材の需要は増加傾向にある一方で入職者は減少し続けており、IT人材確保の新たな策が必要になってきています。
これまでの傾向から、年々IT人材の需要は高まっていくことが予想されていますが、日本のIT人材は減少し続けており、IT人材不足はますます深刻化していくと言われています。
経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果.pdf」によると、2023年のIT人材の人口は912,370人とピークの2019年よりすでに約1万人も減少していると想定されています。
2030年になると、実際のIT人材が856,845人なのに対して不足しているIT人材は586,597人と、IT人材供給率は約68%になり自社で必要な人数を確保するのはどんどん難しくなっていくでしょう。
日本のIT人口については、今後入職率が退職者率を下回り続け2020年を境にIT人材の平均年齢は40歳を越えると予想されています。
2030年には、最大で約79万人のIT人材不足が拡大するシナリオです。
出典:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」
1-2.海外のエンジニア人口
イギリスやロシアでは、初等教育からプログラミングが必修科目となり、韓国・シンガポールでも中等教育から選択科目としてプログラミングを導入しました。
IT戦国時代を勝ち抜いていくために、各国が国を挙げて人材の養成に力を入れています。
このように、エンジニア教育に力を入れている各国は、エンジニア人口を増加させることに成功しています。
具体的にはアメリカと中国、そして日本のエンジニア数を比較しますと、伸び率が顕著な中国やアメリカに対し、日本はほぼ横ばいの結果になっています。
IT人材育成に成功した他国と比較して、日本が他国より人材育成面で遅れをとってしまっています。
1-3.日本における外国人のエンジニア人口
2016年10月時点で、日本国内で外国人IT人材として情報通信業に従事する外国人は52,038人で、国内での日本人を含むIT人口全体からみて外国人IT人材はその内約5.6%を占めます。
国籍別で見ると、中国のIT人材が最も多く25,905人と49.7%。続いて、韓国が7,721人で14.8%、アメリカが1,964人で3.7%と中国籍が全体の半分を占めていることがわかりました。
1-4.今後の見通し
外国人エンジニア、女性エンジニア、シニアエンジニアと、この3つの人材層が今後の日本のIT産業の鍵となってくると政府は見込んでいます。
施策としては外国人エンジニアの在留資格の緩和、女性エンジニアの働きやすい環境づくり、既存の知識を生かして若手育成を行うシニアエンジニアの重用です。
IT市場の拡大で、特に注目されているのが「ビッグデータ」「IoT」「人工知能」です。
今後IT産業に革命を起こす存在として、非常に高い期待があります。
政府はこれらを活用できる人材を「先端IT人材」と名付け、日本の技術発展に貢献できる人材を積極的に、国籍に関わらず取り入れていく方針です。
外国人高度人材への期待感は、ますます高まっています。
2.外国人エンジニアを採用するメリットと注意点
日本でなかなかエンジニアを採用できないとなると外国人エンジニアの採用を検討することになりますが、外国人エンジニアを採用することには一定のメリットがあります。
その際には採用における注意点もあるので、どちらもよく把握することが大切です。
2-1.メリット
メリット1:技術力の向上
これまでどおり国内の人材から優秀なエンジニアを採用することは、上記にてご紹介した調査結果が示すように、今後は困難になっていくことが想定されます。
一方、外国人エンジニアにも優秀なエンジニアは多くいるため、社内の技術力を高めるためには外国人エンジニアの採用がコスト的にも近道となることがあります。
わざわざ日本で働こうとしている外国人エンジニアには、ハングリー精神による成長角度の高さも期待できます。
メリット2:労働環境の整備・海外進出
外国人エンジニアを採用するとなるとワークライフバランスなど労働環境が重要となるため、必然的にその整備に着手することになります。
しかしこれはメリットであり、働きやすい環境を作ることで外国人エンジニアだけでなく、売り手市場になっていく日本人エンジニアからも優秀な人材を採用しやすくなります。
外国人エンジニアを社内の主力に育てることができれば、海外進出する際の強力なキーマンになるというメリットもあります。
2-2.注意点
注意点1:複雑な手続き
外国人エンジニアを採用する際にまずデメリットとなるのは、複雑な手続きがついて回ることです。
就労資格の取得や更新など、会社側もよく把握しておかないと後から不正と判断される可能性もあるため、制度をよく勉強し外国人エンジニアの就労条件などを把握しておく必要があります。
注意点2:言語・文化の違い
実際に働く現場では、言語や文化の違いが壁になることがあります。
プログラミングの技術があっても言語の壁があると連携が難しくなるため、日本語能力検定である程度の成績を持っている人材を採用する、会社でも日本語教育の支援をするなど対策をすることが大切です。
3.外国人エンジニアの採用の際に抑えるべき3のポイント
上記の内容をもとに、外国人エンジニアの採用の際に抑えておきたい3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:エンジニアの出身国の理解
プログラミング言語別に国ごとのトップ5のランキングを紹介します。
出典:HackerRank 「Which country would win in the programming olympicks?」
PHPはランク外でしたが日本以外で人気な国ではインドがあります。
あの大手IT企業のfacebookやAmazonの拠点があるインド南部のバンガロールを筆頭に、エンジニア教育に力を入れています。
PHP人材を採用したい方にはインド人人材が適しているのではないでしょうか。
ポイント2:給与を見直す必要がある
日本の平均年収は約460万円と、アジア圏の中では高い方です。
日本語能力試験の受験者数が最大の中国や、働きたい国No.1は日本で有名な親日の台湾人など、日系企業が中華圏のエンジニアを採用するケースも徐々に広がりつつあります。
中華圏以外では特に注目したいのはロシアです。
HackRankのランキングでトップ5に高確率で名前が上がるロシア人ですが、なんと平均年収は約180万円。
そのため、優秀なエンジニアは高年収な北米を目指し移住することが多いと聞きます。
ポイント3:日本人社員に英語を学ばせた方が将来的にも○
海外就職を目指すエンジニアはスキルと英語力があれば、どの国でも採用される可能性はあります。
そのため「日本語力が低い外国人エンジニアは採用できない」と言っていても、いつまでたっても優秀なエンジニアを採用することができません。
いっそのこと、万国共通の英語を日本人社員が習得する語学プログラムを導入し英語力を身につける方が、外国人エンジニアが日本語を学ぶよりも効率的かもしれません。
さらに、社内のグローバル化をすすめ、日本人社員の語学力の底上げをすることで、すでに到来しているグローバル社会で勝ち残っていくための基盤もできるでしょう。
4.オススメの採用サービス
ここでは、オススメの「エンジニア採用サービス」をご紹介します。
4‐1.外国人エンジニア採用「Bridgers」
- アジアを中心に約30万人の人材ネットワークを通して迅速な面接設定&内定承諾が可能
- 貴社を志望するエンジニアのみを集めた1社単独の現地面接会で、貴社を志望する外国人エンジニアにアプローチすることが可能
- 海外大卒 7割が日本語ビジネスレベル以上!
- 2,500名を超える内定実績と92%の内定承諾率
- 行政や海外トップクラスの大学との独自ネットワークで優秀な人材の母集団形成を実現
5.まとめ
日本人のみの採用から外国人エンジ二アまで採用の範囲を拡大することで、人手不足問題を緩和することができるでしょう。
しかしながら、優秀なエンジニアの獲得競争は日本人同様です。
外国人エンジニアを採用するということは、国内だけでなく国外企業も競争相手になるということですから、スキルに見合った適正な給与の支払いや働く環境を整えなければ、他国に人材を取られてしまう可能性が高くなります。
フレックス制度や在宅ワーク制度、日本人社員向け英語教育の導入など、外国人エンジニアを採用することをきっかけに、社内改革を手がける必要もありそうです。

グローバル人材の活躍から多様な働き方を実現
2013年新卒でネオキャリアに入社後、IT業界での営業を経験しマレーシア拠点へ赴任。海外にて営業マネージャーとして勤務。現在は国内海外事業部にて営業と企画業務などに携わる。2016年から外国人採用に精通しており、日本における外国人採用のトレンド、市況感など幅広くご説明・ご提案可能です!
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