経理に役立つ資格一覧|未経験からでも独学で取得できる資格とは

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未経験で経理に挑戦する際に、資格は選考突破のカギとなります。そのため、経理の転職活動を始める前に、資格を取得しようと考えている人もいますよね。

そこで本記事では、未経験で経理を目指している人に向けて、未経験からでも取得できる経理の資格や、資格を取得する際の注意点について紹介します。

数ある資格の中から、自分に合った経理資格を見つけるためにも参考にしてください。

経理の転職に資格はいらない?

経理の転職では、必ずしも資格が必要とされるわけではありません。しかし、企業によっては「〇〇資格を保有している」など資格保有を応募条件としているケースもあります。

また未経験の場合は、実務経験がなくても最低限の経理知識は必要とされるため、選考を突破するためにも経理資格は「ほぼ必須」であるといえます。

経理転職で資格を取得するメリットは、以下の通りです。

経理業務の基礎知識が備わっていることを証明できる
経理に対する熱意を伝えられる
ほかの応募者と差別化できる

学習時間の目安別!未経験の経理転職に役立つ資格一覧

経理転職で資格の取得を考えているのであれば、資格の勉強にどのくらいの時間を割けるのかを整理してから、取得する資格を考えることが大切です。

というのも、何も考えずに難易度の高い資格に挑戦してしまうと、資格取得までに時間がかかりすぎてしまい、転職タイミングを逃してしまうリスクがあるからです。

ここでは学習時間の目安別で経理転職に役立つ資格を紹介するので、自分に合った資格を探してみてください。

50~60時間

転職活動を開始するまでに2~3カ月ほどの時間がある場合は、50~60時間ほどで取得できる資格に挑戦すると良いでしょう。50~60時間ほどで取得できる経理の資格は、以下の通りです。

経理事務パスポート検定3級
給与計算実務能力検定3級

経理事務パスポート検定3級

「経理事務パスポート検定3級」は、経理事務の心構えや基本的な業務について学べる資格です。たとえば、経理の役割や帳簿書類の管理方法、領収書の取り扱いな方などを身に付けられます。

経理を目指す際に経理事務からスタートしたいと考えている人に、おすすめの資格です。

経理事務パスポート検定3級

身に付く知識やスキル ・経理事務の心構え
・経理事務の基本的な業務内容
・帳簿保存や領収書の取り扱い
年間の試験開催数 随時
試験費用 1,100円(税込)
※e-ラーニング受講料:1,650円(税込)
試験概要 選択式
合格基準 80%以上で合格

給与計算実務能力検定3級

「給与計算実務能力検定3級」は、給与計算の補助業務や、人事労務部門の事務などに役立つ知識を学べます。

たとえば、給与計算ソフトの基本操作や、労働法基礎知識などについて試験で出題されるため、給与の計算スキルを強みとしたい人におすすめの資格です。

給与計算実務能力検定3級

身に付く知識やスキル ・労働時間や割増賃金について
・社会保険料といった税金の計算
・社会保険手続きの基本概念
年間の試験開催数 随時
試験費用 10,000円(税込)
試験概要 選択式
合格基準 70%以上で合格

100~200時間

転職活動を開始するまでに半年から1年ほどの期間を確保できるのであれば、比較的難易度の高い経理資格に挑戦してみるのも良いでしょう。

ここでは100~200時間ほどで取得できる経理資格を2つ紹介するので、資格でより選考を有利に進めたい人は参考にしてください。100~200時間ほどで取得できる経理の資格は、以下の通りです。

ビジネス会計検定試験2級
日商簿記検定2級

ビジネス会計検定試験2級

「ビジネス会計検定試験2級」は、財務諸表の理解力を養える資格です。

経理担当以外にも営業担当や企画担当、財務担当といった幅広い職種に活かせる知識を身に付けられます。ただし、この資格は簿記の作成スキルよりも、財務諸表を分析して利用する力を養える資格です。

そのため、財務諸表を作成する際の基礎知識である「日商簿記検定3級」も合わせて取得しておくと、さらに幅広く知識を定着させられます。

ビジネス会計検定試験2級

身に付く知識やスキル ・財務諸表(損益計算書・貸借対照表など)の読み取り
・会計データから経営分析を行う力
年間の試験開催数 年2回(3月・10月)
試験費用 7,480円(税込)
試験概要 選択式
合格基準 70%以上で合格

日商簿記検定2級

「日商簿記検定2級」は、企業の経理担当として必要な「商業簿記」「工業簿記」についての知識を体系的に学べます。この資格を取得しておくと実務レベルの知識があると判断されやすく、未経験者でも経理職として採用される可能性を高められます。

目安の学習時間は多めですが、それに見合った価値のある資格だといえるでしょう。

企業によっては、日商簿記検定2級以上の資格を応募条件に設定しているケースもあるため、未経験で経理を目指すのであれば取得しておきたい資格の一つです。

日商簿記検定2級

身に付く知識やスキル ・商業簿記・工業簿記の理解
・決算業務や原価計算の知識
・経理全体の理解
年間の試験開催数 ・選択式:随時
・紙試験方式:年3回(6月・11月・2月)
試験費用 5,500円(税込)
※インターネット方式の場合は別途550円(税込)の事務手数料がかかる
試験概要 選択式と記述式
合格基準 70%以上で合格

経理の転職で資格を取得する際に意識すべきこと

未経験の経理転職で資格を取得することは、有効な手段です。しかし、何も考えずに資格を取得してしまうと、転職のタイミングを逃してしまったり、転職後に資格で学んだ知識を活かせなかったりする可能性もあります。

そのため、いくつかのポイントを意識したうえで資格を取得するようにしましょう。経理の転職で資格を取得する際に意識すべきことは、以下の通りです。

転職タイミングから逆算して取得する資格を探す

経理転職のために資格を取得するなら、「いつまでに資格を取りたいか」を逆算して考えることが大切です。

たとえば、経理の求人は企業の決算スケジュールに沿って市場に出回る傾向があり、特に、3月決算に備えて「12〜1月頃」、半期決算に備えて「6〜7月頃」に求人が増加します。

また未経験者であれば研修期間を見越して、さらに3~4カ月前に応募するのも良いでしょう。

このように「どのタイミングで転職活動を始めるのか」を逆算し、取得する資格や学習スケジュールを最初に決めることが、適切なタイミングに資格を取得するための大切な準備です。

「資格の取得」ではなく「知識の定着」を目指す

経理を目指して資格の勉強をする場合、資格を取得することがゴールではありません。企業に入社して資格の勉強で培った知識を現場で活かせて初めて、資格を取得した意義があるといえます。

そのため、資格を勉強する際は、頻出質問の解答をただ暗記するのではなく、なぜその解答に至るのかまでを考えて勉強を進めることが大切です。

そうすることで入社後にいち早く業務に定着できるほか、面接で専門的な質問をされた際も、自分で考えて回答できるようになります。

まとめ

未経験で経理への転職を考えているなら、基礎知識が備わっていることをアピールするためにも、経理業務に役立つ資格は取得しておきましょう。

そして取得する資格を決める際は、転職したいと考えるタイミングから逆算して資格取得に割ける時間を考えてから、自分に合った資格を選ぶことが大切です。

また経理転職の成功率を少しでも高めるためには、経理に強い転職エージェントの活用も必要不可欠です。

以下の記事で経理に強い転職エージェントを紹介しているため、資格取得を目指しつつ経理転職の準備も進めて一歩ずつ進めていきましょう。

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この記事を書いた人

就・転職ライター

元キャリアアドバイザー
えばちゃん

採用人事を経て、大手人材紹介会社のキャリアアドバイザーに転職。 第二新卒をはじめとした若手層を中心に、多くの方の転職実現をサポートしてきました。 人事の経験を活かした企業視点でのアドバイスと、十人十色の価値観に寄り添う姿勢が評価され、MVP賞、顧客満足度No,1などを受賞。 豊富な転職支援の経験を活かし、株式会社ネオキャリアでは就職・転職ノウハウを中心に発信しています。 変化が激しく、多様なキャリアの選択肢がある時代だからこそ、「就活・転活をもっと身近に、もっと楽しく。」をモットーに、皆さんのより良いキャリアの一歩をお手伝いしていきます。

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