メーカーを目指す就活で内定を勝ち取る志望動機の書き方3STEP~内定者例文5選~

この記事のまとめ

  • メーカーでは「モノづくりが好きな人材」「地道な努力を継続できる人材」「慎重で正確な作業が得意な人材」「責任感が強い人材」が求められる
  • メーカーの志望動機作成のコツは主に「目標とその企業の特徴を絡める」「希望職種で活躍できる強みを盛り込む」の2つ

メーカー業界とは?特徴を把握しよう

メーカーとは食品や医薬品、自動車、住宅、電気機器、化学製品といったあらゆる製品を製造する企業のことで、メーカー業界は製造業界とも呼ばれます。素材を加工、組み立てして、製品化して販売する役割を担います。

取り扱う製品によって食品メーカー、医薬品メーカー、自動車メーカー、住宅メーカーなどに細分化されますが、メーカー業界自体を大きく分けると下記の3つの役割に分類されます。

・素材
・加工・組み立て
・自社生産・加工

多くの素材メーカーは素材(製品のもとになる材料)のみを取り扱っており、加工・組み立てメーカーに販売することで利益を創出しています。素材メーカーは主に紙や繊維、化学素材、金属、ガラス素材、食品素材などを扱っています。

加工・組み立てメーカーは、素材メーカーから仕入れた材料をもとに加工、組み立てを行い製品を販売しており、自動車や食品、電気機器などを取り扱っています。

中には素材メーカーから素材を仕入れて加工、組み立てを行うという一連の流れを自社で完結させる企業もあり、これが自社生産・加工メーカーと呼ばれるものです。

主に医薬品などを取り扱っており、素材の研究開発から加工までのすべての工程を自社で行っています。

メーカーの動向

メーカーは取り扱い商材によって特徴が異なりますが自社工場を持っていることが共通点として挙げられ、そのことから「IoTによる工場の効率化」がメーカー業界のトレンドとなっています。

また、メーカー全般の国内市場の成熟が進み市場の成長余地が限られていることから、日本のメーカーはこれまでに培ってきた技術や文化を駆使して世界進出していくことが求められており、各社がそれに向けた独自の動きを取っています。

※「製造業界」記事のリンクを掲載する

就活においてメーカーが求める人物像

メーカーの志望動機を書くにあたっては、自己分析を行って自分の強みを洗い出したうえでメーカーが求めている人物像を把握し、双方に合致する強みをアピールするのがセオリーです。

もっといえば、志望企業が求めている人物像も意識しながらアピールする強みを考えられるとより効果的となりますが、どちらにせよメーカー全体において求められている人物像についてはしっかりと把握しておきたいところです。

就活においてメーカーが求める人物像は基本的に下記のようなものになります。

メーカーで働くにあたってはモノづくりが好きであることが大前提となりますが、その他にも地道な努力を継続できる力も必要になります。

職種にもよりますがメーカーでは基本的に目立たぬところで細かく地味な役回りを淡々とこなしていくことになるケースが多いため、そういった中でもしっかりと自分の業務に責任を持ち、日々組織全体の成果を意識しながら取り組める人材はどの企業でも重宝されます。

またメーカーでは些細なミスでも後々の工程へ与える影響が大きいため、慎重さがあり正確に業務を進めていこうとする姿勢のある人材が求められます。

メーカー業界全体を通して上記のような人材が求められますが、企業ごとに求める人物像は異なるため、業界研究と企業研究を細かく行ったうえで志望動機を考えるのが得策です。

就活で内定を勝ち取る志望動機の書き方3STEP

それでは、実際に就活における志望動機の書き方をチェックしていきましょう。ここでは3STEPに分けて具体的なポイントを交えてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

(1)志望動機に必要な要素を把握する

メーカーを目指すための志望動機を作成する際は「なぜメーカー業界を選んだのか」「なぜそのメーカーなのか」をしっかりと深掘りしましょう。

数ある業界の中でもなぜメーカー業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておかなければ、熱意が感じられにくく信憑性に乏しい志望動機になる可能性があります。

たとえば「モノづくりを通して人々の生活の利便性を高めたい」「自動車の製造過程に携わることで自動車事故の軽減を目指したい」など、メーカー業界ならではの理由を考えてみると良いでしょう。

また「なぜそのメーカーなのか」を明確にしたうえで志望動機を考えなければ、どの企業にも転用できそうな特徴のない内容になってしまい、採用担当者にこちらの熱意をアピールしにくくなってしまいます。

特に就活はポテンシャル採用が基本のため、いかに熱意を伝えられるか、いかに志望動機に説得力を持たせられるかが勝負どころです。

企業ごとに強みや注力している事業は異なるため、他にはない志望企業だけの強みや事業形態などを調べ、競合他社と差別化をしながら伝えましょう。

(2)その業界・企業が求める人物像を把握する

志望動機は、ただこちらの熱意を伝えるだけでは十分なアピールになりません。いかに「うちの企業で働いてもらいたい」「この人材と一緒に仕事をしたい」と採用担当者に感じてもらえるかが重要です。

そのためには先ほどご紹介した人物像の情報も念頭に入れつつ、志望業界や志望企業について細かく情報収集を行い(業界研究・企業研究)どのような人物が求められているのかを把握しましょう。

そして自己分析を行った結果わかったご自身の仕事に求める要素の中でもその人物像に近いものをピックアップし、それについて触れると効果的です。

(3)フレームワークに沿って志望動機を書く

情報収集や自己分析をもとに志望動機で伝えたいことが決まれば、あとは文章に起こすだけです。

必ずしもオリジナルの構成にこだわる必要はなく、シンプルでわかりやすい文章構成にすることで、漏れなくこちらの魅力を伝えるのが重要です。

文章力に課題がある就活生は第三者にチェックしてもらうなどして、「て・に・を・は」や接続詞の使い方のほか、「です・ます」調に統一されているかなどを細かく確認しましょう。

まずは冒頭で結論を述べます。最初に結論を端的に伝えることで読み手はその先の内容を想起しやすくなるため、採用担当者の理解度を増す効果があります。

結論を述べたら続けてその理由を端的に伝え、その理由について具体的に説明していきます。ここでは”過去の経験や自分の考え”と”志望業界や志望企業”が関連していることを伝えて説得力を持たせ、熱意が伝わるよう配慮するのがポイントです。

そして最後に、その企業へ入社した後どのように活躍していきたいのか、どのようになりたいのかを述べて締めくくります。

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志望動機の文字数別の書き方、エントリーシートに志望動機を書く目的やNGポイントを解説しています。

就活で内定に繋げるためのメーカーの志望動機作成のコツ

ちなみに、上記の3STEPに則ったうえで踏まえておくとより内定に繋がりやすくなる志望動機作成のコツがありますのでご紹介いたします。

「目標・実現したいこと」と「その企業の特徴」を絡める

メーカーに限らずですが、採用担当者は志望動機を通して「なぜ数ある企業業界の中からうちのメーカーを選んだのか」というポイントをチェックすることで入社意欲の高さを見ています。

そのため、「そのメーカー独自の技術や保有しているビッグデータなどを活用することで自らの目標実現に繋げたい」といった内容でまとめると、その企業でなければならない理由を示しつつ入社意欲が高いことをしっかりと裏付けでき、志望動機に説得力を持たせられるでしょう。

希望職種で活躍できるとアピールできる強みを盛り込む

先ほどメーカーで求められる人物像についてご紹介しましたが、より強くアピールしたい場合には自分の強みの中でも”希望職種で活躍できる”という説得力を持たせられるような強みをピックアップして志望動機に盛り込むのが得策です。

ただし、志望動機ではいくつも強みをアピールしようとしてしまうと内容にまとまりがなくなってしまい逆効果ですので、アピールする強みはできるだけ絞っておくようにしましょう。

【例文5選】選考を通過した就活生のメーカーの志望動機

最後に、実際に選考を通過した就活生の志望動機の例文をご紹介いたしますので、ぜひこちらも参考にしながら納得のいく志望動機の作成を目指してみてください。

日産自動車(R&D)

  • Q

    志望動機を教えてください。(200字以内)

刺激的な環境に身を置くことができると考えたため、貴社を志望しました。まず、自動車業界全体として変革期にあること、そして、数ある自動車メーカーの中でも、グローバルな環境が整っており、電気自動車や自動運転など、他社に先駆けて先進技術の実現を成し遂げてきた貴社では、やりがいを持って仕事に打ち込めると考えます。そのような環境を持つ貴社に魅力を感じ、志望いたしました。

unistyle「日産自動車のES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

アサヒビール(営業職)

  • Q

    あなたがアサヒビールに入社したい理由と、実現したい夢を教えてください。

【「笑顔」を作り「満足」を生み出す】
私は、「お酒」を通じて人々に「笑顔」を届け、心から「満足」してもらえる仕事がしたいと考えています。私は、お酒の場や飲食店でのアルバイトを通して、お酒は人と人との距離を近づけるものだと考えるようになりました。その中で、貴社は「アサヒスーパードライ」というブランドを確立しただけでなく、チューハイや新ジャンル等幅広い事業分野があります。そして何よりも、目標となる商品が社内にあることでそれを越える商品を作り出そうという意欲を常に持ち働くことができます。また、私自身、貴社商品の「アサヒスーパードライ」が大好きであり、私のアルバイト先でも貴社のビールを取り扱っています。私自身が愛飲・提供していた商品を持つ貴社で働くことで、お客様により身近に働きかけられ、多面的に物事を考えられます。そのような貴社で、短期的には「営業」、長期的には「商品企画」で、目標に向かって挑戦していきたいです。私は粘り強く営業をすることで貴社商品を広めるだけでなく、「私」というブランドを売ります。良い商品を一人でも多くのお客様に飲んでいただくには、信頼が必要です。私が商品を売るだけでなく、アフターフォローまで行うことで、1を10へと変化させる付加価値をつけ、信頼関係を築きます。「商品企画」では営業での経験を活かし、多様化するニーズとシーズを限りなく結びつけます。そしてチームで取り組んでいくことで既存の商品を越え、貴社の新たな「顔」となる商品を作り出し、0から1を創り出していきたいです。以上のことから、お客様の「満足」を生み出し続けるために、相手本位で考え仲間と共に努力をすることで、お客様や貴社から「矢部じゃなきゃだめだ」と言われる存在となり、貴社の「顔」となる人材へと成長していきたいです。以上のことから、会社と共に成長し目標を達成するには、貴社でなければならないと考え、志望します。

unistyle「アサヒビールのES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

東急不動産(営業職)

  • Q

    あなたが当社に入社し、実現したい事は何ですか? 10年後の世の中をイメージしながら、あなたが世の中に提案したい新しいライフスタイルを具体的に記入してください。(600文字以内)

「100年経っても人の活気が続く街」を創りたい。私は所属するゼミの研究活動で「カフェで勉強する事」に関する問題解決に取り組んだ。勉強する顧客は企業や一般客から迷惑行為と捉えられがちだった事から、双方にストレスがかかっていたが、実際にお話を伺って全員が快適に過ごせる解決策を社員に提案し、賞賛された経験にやりがいを強く感じた。将来も多様な関係者の利害関係を考慮し、価値観が異なる人が快適に共存できる空間を創りたいと思う。
10年後、世の中は変化がこれまで以上に速くなっていると思う。その中でデベロッパーは生活者の多様化したニーズに応える新規事業を常に模索し、街を創った後も活気のある空間を持続させる事が重要になると考える。私は多様な人々の悩みを一つの空間で解決し、生活者がいつまでも社会の変化を楽しめるライフスタイルの提供を商業施設から提案していきたい。人々が暮らす地域に溶け込んだ施設を、数多く手がけてきた実績を持っている貴社でこそ、私の目標が実現できると思う。渋谷の「東急プラザ表参道」へ企業研究の一環で訪れた際、コンパクトな敷地の中で上階に緑地の広場を創り、周囲の建物と差別化しており、今後も貴社の施設が活気に満ち溢れていくだろうと感じたためだ。私は貴社に入社した後、ゼミ活動で培った「課題発見力」を活かして多様な人々のニーズを引き出し、直接現場に赴く事に拘って活躍したい。

unistyle「東急不動産のES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

富士フイルム

  • Q

    応募理由をご記入ください。(200文字以内)

フイルム事業の衰退から、他分野に渡る研究・開発を行う現在の体制へと方向転換を成し遂げたように、新たなことに挑戦する貴社の姿勢に魅力を感じた。
また、同じ部署内でも多様な専門家が在籍し、勉強会などで様々な知見が得られると社員の方からお伺いした。そういった環境の中で専門外の知識を吸収しつつ、自らの専門性を活かして新たな製品の開発に挑戦していきたいと考えた。

unistyle「富士フィルムのES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

三菱マテリアル

  • Q

    部門または当社への志望理由を入力してください。(200文字以上400文字以内)

ものづくりの根幹を支え技術革新の根幹を担う上で、貴社の高い開発力と事業開拓力を駆使し、社会貢献をする姿に感銘を受けたからである。
現在所属する硬式野球部で偵察班としてチームの方向性を示すことで優勝に貢献し、大きな成果を挙げるための、必要不可欠な役割にやりがいを感じた。この経験から、社会の変化や市場の動向を把握することで事業の多角化を推進し、 数多くの企業の生命線として社会に幅広い“快適”を提供することができる貴社に魅力を感じている。
そして、正確な情報をつかみ、顧客と共に課題を解決する事でものづくりの発展に貢献したいと考える。特に、加工事業に興味がある。グローバル展開により、各地域のニーズに応じたソリューション提供で国際的課題の解決に携わる点に関心があるためである。その中で、多様な経験値を持つステークホルダーの方々と共に、人々の日常を支え未来を創造することができる存在として活躍したいと考える。

unistyle「三菱マテリアルのES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

この記事を書いた人

就・転職専門ライター
さりぃ

大学時代は法学を専攻、卒業後は人材紹介企業にて約5年間就・転職専門ライターとして累計1,000本以上の記事を執筆。並行して、第二新卒層をターゲットとした就・転職支援事業のサービスサイトの管理責任者としてWebマーケティングも担当しておりました。
いわゆる「フリーター」というポジションから正社員としての働き方に切り替え、サービスサイトの責任者を任せていただけるまでになった経験を活かし、 就・転職のノウハウだけでなく、「人生の選択肢の多様性」「自身の選択への向き合い方」について発信することで少しでもお役に立てれば幸いです。

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安い 預け入れ荷物 無料※普通席20kgまで 無料※20kgまで 有料 機内サービス 有 有 無 機内エンタメ 有 有 無 座席指定 無料 無料 有料 航空会社に関わる企業 上記以外にも様々な企業が支えあって、航空機の安全運航を実現しています。上記の航空運航に関連する業務を担う企業についてご紹介します。  空港運営会社 旅客サービス業務やターミナル内の物販・飲食店舗の管理運営業務・ターミナルビルの保守管理など空港の運営に携わる業務を行う 航空関連商社 特殊機器や航空機、航空関連会社向け設備用品・機材の調達や販売、といった航空機を安全に運航するために必要な貿易業務を行う 旅行会社 メガキャリアなどは子会社の旅行会社を通じ、自社便を利用したツアーの企画・実施などを行う 予約専門会社 航空会社が設立した予約専門会社では、航空会社に代わり、予約対応など、様々な問い合わせに応える 航空関連IT企業 航空通信機器関連・設備の開発・保守・運用、情報システムの企画・開発・運営・保守などを担う ケータリング会社 機内食の調理や、機内への搬送業務などを行っており、機内で販売する飲み物やお菓子、機内免税品、雑誌なども提供している 空港施設保守・点検・給油施設業務を行う企業 空港機のメンテナンス施設の保守・点検作業や給油施設の設計や工事など航空機の安全運航を裏で支える業務を行う 航空機関連企業 エンジン、計器、シート、内装など飛行機に関わる部品製造を行う   航空業界の職種と仕事内容 ここでは、航空業界の主な職種と仕事内容についてお伝えしていきます。業界全体を理解するためにも興味のある職種以外も確認しておくと良いでしょう。   客室乗務員 乗客へのフライト中の接客サービスや、離着陸時の手荷物の収納、シートベルト着用の確認、誘導などの保安サービス全般を行う 【Point】 英会話力が求められるためTOEIC600点以上・英検2級以上は取得しておくと良い グランドスタッフ 空港のチェックインカウンターで航空券の発券や搭乗手続き、手荷物のお預かりや搭乗案内など空港における地上業務全般を行う 【Point】 客室乗務員同様の基本的な英会話力が求められる パイロット 飛行機を操縦して、乗客や荷物を安全に目的地まで送り届ける役割を担う 【Point】 「定期運送用操縦士」の資格が必要で、航空会社に就職後取得する方法と、航空大学校に入学し在学中に取得する方法がある 航空整備士 旅客機の整備、点検が主な業務で、安全な輸送には欠かせない仕事の一つ 【Point】 応募資格は企業によって異なり、大学・大学院の理系学部や工業高等専門学校卒業予定でも応募できる場合もあれば、航空系の学校で専門的に学び航空整備士の資格を保持していることを求められる場合もある ディスパッチャー(運行管理) 飛行機の運航前に気象情報や機体の状態、貨物の重量など様々な情報から飛行プランを作成する仕事 【Point】 2年間の実務経験を経て、「運行管理者技能検定」に合格し、資格を取得する必要がある グランドハンドリング 空港の駐機スポットで到着した航空機の誘導、貨物コンテナの搭降載、航空機の航空機を駐機スポットから誘導路まで移動させる「プッシュバック」など地上支援業務全般を行う 【Point】 業務内容が幅広いため、それぞれの業務に応じて「大型特殊自動車免許」「危険物取扱者」などの資格が必要となる。 航空管制官 空港にある管制塔から、離着陸の許可・飛行場面の走行経路の指示・航空機の着陸順序の決定と支持出しなどの業務を担う 【Point】 国土交通省が行っている「航空管制官採用試験」に合格することが必須 入国審査官 外国人の出入国審査や日本人の出帰国確認、在留審査や難民認定に関する調査業務などを行う 【Point】 国家公務員の一つ「国家公務員一般職試験」の受験が必要 税関職員 輸出入貨物の審査や検査、密輸入の取り締まりや航空貨物の通関業務などを行う 【Point】 税関は財務省に属するため「国家公務員一般職試験」合格が必須   航空会社(客室乗務員)の採用基準 ここでは、「ANA」「JAL」「AIRDO」「スカイマーク」「ソラシドエア」「スターフライヤー」の客室乗務員の採用基準についてまとめました。2025年の採用予定人数も掲載していますので、客室乗務員を目指す就活生はぜひ参考にしてみてください。 ※25卒採用のデータをもとに作成しています。 ANA 学歴 専門学校・高等専門学校・短期大学・4年制大学・大学院(全学部) 身体条件 ・裸眼orコンタクトレンズ矯正視力が両眼とも1.0以上 ・航空機乗務に際し必要な体力を有し、呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・腰椎等に支障がないこと 英会話力 ・TOEIC600点程もしくはGTEC260点程度以上 採用予定人数 330名 ※参照:2025年度新卒採用 客室乗務員職 JAL 学歴 専門学校・短期大学・高等専門学校・4年制大学・大学院(修士課程) 身体条件 ・裸眼またはコンタクトレンズ矯正視力が両眼とも1.0以上の方 ・呼吸器、循環器、耳鼻咽喉、眼球、脊椎などが航空機乗務に支障なく、必要な体力を有し、心身ともに健康な方 英会話力 TOEIC600点以上、または同程度の英語力 採用予定人数 700名程度(新卒・キャリア採用合算) ※参照:JAL 職種別募集要項|新卒(客室乗務員) スカイマーク 学歴 国内外の専門学校 ・短期大学・大学または大学院(学部不問) 身体条件 ・航空機乗務に際し必要な体力を有し、呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・脊椎等に支障がない方 ・心身ともに健康な方 英会話力 英検2級もしくはTOEIC500点以上が望ましい 採用予定人数 約180名 ※参照:スカイマーク 2025年度入社の新卒採用について AIRDO 学歴 大学・短期大学・専門学校(1年過程を除く) 身体条件 ・航空機乗務に際し、呼吸器、循環器、耳鼻咽喉、眼球、脊椎等に異常のない方 ・矯正視力1.0以上である方(コンタクトレンズ使用可) 英会話力 ・TOEIC450点または英検準2級程度の英語力 採用予定人数 30名程度 ※参照:AIRDO 客室乗務員採用 募集要項 ソラシドエア 学歴 専門学校・短期大学・大学・大学院 身体条件 ・コンタクト矯正視力1.0以上で、航空機内での安全確認に支障が無い方 ・気圧変動のある環境下で呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼等に支障がなく、心身共に健康な方 ・緊急時に高さ195cmの場所にある機器の操作に支障がない方 英会話力 TOEIC600点以上もしくは同程度の英語力を有する方 採用予定人数 31~35名 ※参照:マイナビ2025 (株)ソラシドエア スターフライヤー 学歴 専門学校・高等専門学校・短期大学・4年制大学・大学院 身体条件 ・航空機乗務に際し、呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・腰椎等に支障がなく、必要 な体力を有し、心身ともに健康な方 英会話力 TOEIC600点以上の英語力(中国語、韓国語の能力があれば尚良) 採用予定人数 20名程度 ※参照:スターフライヤー 2025年4月1日入社総合職採用について 基本的にどこの航空会社もほぼ同様の条件にて募集をかけています。中には、自宅からの空港まで2時間以内に通勤できる人や土日祝日の勤務が可能な人などの条件を問う企業もありますので、詳細は各社の採用ホームページ等をチェックしてみてください。 外資系企業を目指す場合は、身長制限などを求められるケースもありますので、外資系企業を志望する場合には身体制限なども詳しく確認しておくと良いでしょう。 CHECK! 国内の航空会社が客室乗務員採用に求める最低条件 前述の情報をまとめると下記の条件を満たしておく必要があるといえそうです。 ■学歴 ・専門学校・短期大学(高等専門学校)・4年制大・大学院 ■身体条件 ・視力1.0以上(コンタクト可) ・呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・腰椎等に支障がない ・心身共に健康 ■英会話力 ・TOEIC450点以上 航空業界の市場規模と動向 ここでは、航空業界の市場規模と動向についてお伝えしていきます。 航空業界の市場動向 ご存じの通り、航空業界はコロナウィルス感染症の拡大で損害を受けた業界の一つです。国内線・国際線ともに旅客数が大幅に減少し苦しい経営が続きました。 国際線においては、2022年10月の入国規制緩和以降少しずつ海外からの旅行客が急速に戻り始め、国内線においても、全国旅行支援やコロナウィルスが2類から5類へ移行したことなどを受け、確実に回復の兆しが見え始めています。 国内線・国際線の旅客機数の推移 下記は2007年から2022年までの国内線・国際線の旅客数の推移を表したものです。 ※グラフは『国土交通省「航空輸送統計調査」』のデータをもとに作成 『国土交通省「航空輸送統計調査」』によると、新型コロナウイルスの拡大前の2019年には航空機経由での訪日外国人数が2,143万人を超えました。しかし新型コロナウイルスが猛威を奮い始めた2020年には、国際線は96.2%減の81万人にまで減少、国内線においても国内での移動規制のため旅客数は前年比67%減の3,376万人にまで激減し航空業界に多大なダメージを与えました。 昨今、ようやくコロナウィルスの影響で運休となっていた路線が復便するなど市場回復への兆しが見られ始めています。 外国人観光客の推移 『日本政府観光局「訪日外客統計」』によると、2023年度9月時点での訪日観光客の人数は218万人でした。コロナ前の2019年の同月時点での訪日観光客数は227万人であるため、訪日外国人も戻りつつあることが分かります。円安の影響も後押しし、今後も訪日観光客が増加することが予測されます。 コロナ禍を乗り切った各社の対応 新たな販路の拡大 コロナ禍を乗り切り赤字を回復すべく各社の努力が繰り広げられました。 ANAは、貨物機ではなく通常旅客機を活用した「国際貨物事業」に注力。2021年には、コロナ前の2019年を上回る利益を更新。生き残りをかけ需要の高まる国際貨物輸送を強化しました。 JALは、LCC事業の拡大を目指し、既にグループ会社化している「ジェットスター」、国際線を運航している「ZiPAIR」に加えて、中国における高いブランド力と販売力を持つ「SPRING JAPAN」を連結子会社化し、中国からの旺盛なインバウンド旅客需要に応えていく予定です。 その他にも、人々の「自宅でも旅行気分を味わいたい」というニーズに答えるため機内食やグッズなどの「オンライン販売」の拡充などを実施しました。 人員の配置換えと削減 JALでは、3000人の従業員の配置転換を実施。今後の日本経済全体への効果も加味し、日本の豊かな観光資源を活かした新しい導線を模索し、航空会社という固定概念を打破していく第一歩として、非飛行分野への転換を加速させました。 ANAでは、一時的に事業規模を縮小するため2021~2022年の新卒採用を抑制、希望退職者の募集などを行い、雇用を守りつつ人員を調整するなどしコロナ禍を乗り切りました。 航空業界の今後 海外からの需要拡大に備えた取り組み 『観光庁「観光立国推進基本計画に向けて」』によると、訪日外国人旅行者数を2025年までにはコロナ前の2019年水準まで回復させ、旅行消費額5兆円を達成することを目指す方針です。それに伴い、訪日外国人旅行客の増加を見据え、首都圏空港を始めとする各空港の機能を強化するなど対応が進んでいます。具体的には、羽田空港の新飛行経路の運用やアクセス利便性の向上、成田空港の滑走路の延伸・新設や関西空港や中部空港のターミナル改修などが行われており、その他の国際拠点空港も計画的に工事・改修が実行される予定です。 脱炭素化への取り組み 国際航空運送協会(IATA)は2050年までに航空機からの温暖化ガス排出量を実質ゼロにするという決議を承認しました。地球温暖化が深刻化する今、IATAに加盟していない航空会社であっても環境汚染を無視して運行することは不可能となってきました。 日本においては、2030年までに各空港においての温室効果ガス排出量を46%削減(2013年対比)、2050年までにカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)を達成することを目標として掲げています。  そのための施策として、①機材・整備品などに対し新技術を導入していくこと、②国内空域の再編や運航情報の共有により航空交通全体を最適化や高度や経路、着陸、待機時といった運航フェーズごとに改善策を模索すること、③持続可能な航空燃料「SFA」を導入していくことの3つを実行予定です。 2050年のカーボンニュートラル実現に向けては「SAF」の導入が不可欠であり、2030年には国産のSAFの実用化を目指しています。その他にも電動化・水素飛行機といった新技術の導入や航空方式の改善、空港施設や空港車両などのEV化やFCV化も進行中です。 SAFとは? SAFとは「Sustainable Aviation Fuel」の略で、日本語では「持続可能な航空燃料」を意味します。SAFは現在使われている旅客機と比較すると二酸化炭素排出量を約80%軽減することが可能です。SAFの原料は、植物などのバイオマス由来原料や、使用済み食用油、都心のごみなど多岐にわたります。国内でもバイオジェット燃料の生産技術開発が進み実用化に向けて邁進しています。 DX化の推進 少子高齢化による今後の労働力不足を見越し、航空券の予約や購入・チェックインや空席待ち(確認)などをスマホから簡単に行えるようになるなどDX化を進めています。 さらなる効率化を目指し、空港券やパスポートを見せずとも搭乗できる顔認証を用いた新たな搭乗モデルの開発などが模索されています。DX化により業務の効率化が可能となる中、顧客心理を考えよりユーザビリティ溢れるサービスを提供し続けるなど、人は人にしかできないことを求められるでしょう。  新たなモビリティ分野への挑戦 ドローンや空飛ぶクルマといった新たなモビリティ技術の開発への挑戦が進んでいます。 ANAではドローン事業化プロジェクトを発足し、ドローンを使った安心安全な配送社会を目指し開発を進行、さらに空飛ぶクルマの実現に向けてトヨタ自動車が出資するアメリカのJobyと共同開発するなどの新たなモビリティ分野への動きが活発です。 JALにおいても、2023年にドローンの事業化、2025年に空飛ぶクルマの事業化を目指しています。 2025年の大阪・関西万博ではANA・JALを含む5社が空飛ぶクルマを提供し、関西空港と大阪都市部などの会場外ポートをつなぐ予定で、新たなモビリティの実用化が期待されています。 【就活生向け】航空業界ランキング ここでは国内の航空業界の売上高ランキングをご紹介します。 航空業界の売上高ランキング ※ランキングは2023年度の各社の有価証券報告書及び決算報告書をもとに作成しています。 ※各社の有価証券報告書及び決算報告書(ANA HD ・日本航空 ・スカイマーク ・ジェットスター ・AIRDO) 売上高の1位はANA HDの1兆7074億円8400万円、2位は日本航空で1兆3,755億円8900万円、3位はスカイマークで846億6100万円、4位ジェットスターは505億3,900万円、5位はAIR DOで415億900万円となりました。 コロナ空けで目まぐるしく市況感が変動しています。直近の経営状況を確認したい場合は、四半期ごとに各社の売上・利益推移をチェックすることをおすすめします。 各社決算月も異なりますのでランキングはあくまで参考程度に確認したほうが良いでしょう。

2024.05.07

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未経験から製造業を目指す場合の志望動機の書き方とは?|例文やポイントを解説!

「未経験から製造業を目指しているけど書き方が分からない」このような方に向けて本記事では製造業の志望動機の書き方について解説していきます。 製造業の志望動機に含めた方が良い3つの内容や採用担当者が見ているポイント、NGポイントなどについてもご紹介しています。 製造業は主に「加工・組み立て」「生産・品質管理」「検品・検査」の業務に分かれますので、 最後に業務別の志望動機例文を紹介していますので、あなたに合ったものを参考に自分独自のオリジナルの志望動機を作成してみてください。 この記事のまとめ 未経験から製造業の志望動機を書く際には、「なぜ製造業を選んだのか」「なぜその企業を選んだのか」「入社後どのように貢献しようと考えているのか」という点を盛り込んだ方が良い。 製造業に求められる人物像は「コツコツと地道に作業を行うことができる」「正確な作業を行うことができる」「責任感がある」人である。 採用担当者は「前職を辞めた理由」「社風に合致しているか」「企業に貢献してくれる人材か」という点を確認している。 志望動機を書く際には、「条件面ばかりの志望理由を書く」「志望動機を使いまわす」ことは避ける。 未経験から製造業の志望動機を書く際の3つのポイント まずは、製造業の志望動機を書く際のポイントをお伝えしていきます。ここでは、アピールすべき3つのポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 なぜ製造業を選んだのか 1つ目は「なぜ製造業で働きたいと考えているのか」という点です。 面接官は、志望動機を通じて「自社で長く活躍しながら働き続けてくれる人」を採用したいと考えています。そのため、製造業という職種を選んだ背景や理由に納得感があるかという点が非常に重要です。 志望動機を作成する前に、製造業という職種の何に魅力ややりがいを感じているのか、製造業という職種に興味を持ったきっかけや背景を思いだし、文章に書き起こしておくと良いでしょう。 なぜその企業を選んだのか 2つ目に、「なぜその企業を選んだのか」をアピールしましょう。 前述の通り、面接官は志望動機を通じて「自社で長く活躍しながら働き続けてくれる人」を求めていることから、自社への入社意欲の高い人を採用したいと考えています。  製造業といっても製造している製品は食品、衣類、家電、医療品など様々であり、これらの製品を製造する企業も多数あります。その中で、「なぜその企業を選んだのか」という点を明確にアピールすることができれば、面接官も自社への熱意を感じ、選考通過率が高まることが考えられるでしょう。 入社後にどのように貢献しようと考えているのか 最後に、「入社後にどのように企業に貢献しようと考えているのか」という点も必ずアピールするようにしましょう。 製造業で働きたい意欲や入社への熱意をアピールすることはもちろん重要ですが、面接官は志望動機を通じて「活躍できる人材かどうか」という点も確認しています。 そのため、志望動機を作成する際には、あなた自身が製造業に向いている理由やあなたが入社することで企業が得られるメリット、入社後どのように企業に貢献しようと考えているのか、といった内容を盛り込むことが重要です。  志望動機の最後には、必ず「企業の成長に貢献してくれる=活躍してくれる」人だという印象を与える一言を入れて文章を締めるようにしましょう。 例) 入社後は、〇〇という強みを活かし、御社の企業成長に貢献したいと考えています。 製造業が求める人物像 ここでは、製造業が求める人物像についてお伝えしていきます。 前章でお伝えした「入社後にどのように貢献しようと考えているか」という要素を書く際にも活かせるかと思いますので確認してみてください。 コツコツと地道に作業を行うことができる人 製造業では、同じ工程の業務を行うことが多いため長時間に渡り一つの業務を集中して繰り返すことが求められます。 同じ業務を続ける中で集中力が切れてしまうと組み立てミスなどを引き起こし、製品不備を起こし、消費者トラブルに繋がるといった事態を引き起こす可能性も考えられます。 そのため、ルーティンワークであっても地道にコツコツと作業を行い続けることができる人が求められます。 正確に作業を行うことができる人 製造業では不良品を出さないように地道にコツコツと取り組むだけでなく、正確に仕事を行うことが求められます。 同じ業務をやり続けることができたとしても正確性に欠けていると欠品や製品不良を起こしかねません。 また、生産管理業務を行う場合、スケジュールに沿って計画的に生産し、利益の出る価格を算出するといった業務が発生しますが、その際にも正確さが必要です。 このように製造業では、正確に正しい手順に則って作業を遂行できる力は重要視されています。 責任感がある人 製造業の業務は一見地味な業務に思われがちですが、製品の良し悪しを左右する重要な業務です。 製造物の出来栄えは、一つひとつの工程をきちんと管理し、規則に則った方法で正確に製造できているかによって変わってきます。 消費者が製品を手に取った時のことを考え、自分自身が作っている製品に対する責任感を持ち業務を遂行できる人は重宝されるでしょう。 POINT 製造業で活かせる資格 製造業を目指す場合には、適性があることをアピールすることはもちろんのこと、製造業に活かせるスキルや資格を持っているのであればそれをアピールすることも良いでしょう。 下記のような資格を持っているのであれば、積極的にアピールしてみてください。 ・品質管理検定 ・移動式クレーン運転士 ・フォークリフト運転資格 ・衛生管理者 ・電気工事士 ※製造する製品や勤務先によっても異なります。志望動機を作成する前に、企業が求める資格などを確認してみると良いでしょう。 採用担当者が見ているポイント ここでは採用担当者が見ているポイントについてお伝えしていきます。 志望動機の書き方でもお伝えした通り、採用担当者は「自社で長く活躍しながら働き続けてくれる人」を採用したいと考えています。  そのため、志望動機では、下記の点も確認されているということを意識しておきましょう。 前職を辞めた理由は何か 「自社で長く働いてほしい」と考えているため、前職を辞めた理由を通じてその点を確認しています。前職を辞めた理由によっては、自社でも長続きしない人なのではないか?と思われてしまう可能性があるため、前職を辞めた理由を述べる際には、前職に対する愚痴や不満を述べるのではなく、できる限りポジティブな理由を述べるように意識をしてみてください。 社風に合致しているかどうか 「自社で長く働いて欲しい」ため、社風に合致しているかどうかという点は極めて重要です。 『doda「転職理由ランキング2022」』によると転職理由の3位に社内の雰囲気が悪いとあるように、職場の雰囲気や環境に合うかどうかによって、長く働き続けることができる人間かどうかは大きく左右します。そのため、現場の雰囲気や社風に合うかどうかという点も確認しているのです。 企業に貢献してくれる人材かどうか 志望動機の書き方でもお伝えしている通り、採用担当者は「長く活躍しながら働き続けてくれる人」を採用したいと考えているため、入社後にどのような働き方をしたいと考えているのか、企業にどう貢献したいと考えているのかということが明確に伝わる人の方が優遇されるでしょう。 製造業の志望動機を書く際のNGポイント ここでは、製造業の志望動機を書く際に注意すべきポイントについてお伝えしていきます。 条件ばかりの志望理由を書く 志望動機では「企業を選んだ理由」についても触れる必要があるとお伝えしましたが、給料や福利厚生といった条件ばかりを述べることはおすすめできません。  実情はそうであったとしても、採用担当者からすると、「もっと条件の良い企業があればすぐに転職してしまうのでは?」と感じてしまい、採用を見送るケースも充分に考えられます。 採用担当者はあくまで、長く活躍しながら働き続けていくれる人を探しているため、企業の文化・企業理念・製品・社風などその企業ならではのポイントに魅力を感じており、その企業のために貢献してくれる人材であることをアピールするように心掛けましょう。 使いまわしの志望動機になっている 転職活動を行う中で、複数の企業へ志望動機を提出することはかなり大変だと思います。しかしながら、他の企業で提出した志望動機を別の企業に使いまわすことはおすすめできません。 繰り返しになりますが、企業は自社で長く働き続ける人を採用したいため、「自社を選んだ理由」が明確な人を採用したいと考えています。 使い回しの志望動機では、採用担当者に入社の意欲を伝えることが難しいため、本気で転職活動を成功させようと考えているのであれば、志望する企業に合わせた志望動機を作成する方が懸命といえるでしょう。 製造の志望動機例文 ここでは、今までお伝えしてきた志望動機の書き方やポイントを踏まえた志望動機の例文をご紹介していきます。 製造業の主な業務別に例文を紹介しますので、自分が志望したい業務に合った例文を確認してみてください。 加工・組み立て業務の場合の例文 前職ではIT関係の営業をしていましたが、小さい頃からモノづくりが好きで学生時代は工場でアルバイトをしていました。コツコツと地道に続ける作業が好きで、自分の得意なスキルを活かして働きたいと考えていた矢先に、加工・組み立て業務の求人に目が留まりました。 その中でも貴社の加工技術は業界内での評価も高く、高い技術を身に付けられる環境で自分の強みを活かして働きたいと思い、志願しました。 入社後には、即戦力として貴社に貢献できるよう現在独学で〇〇に関する基本的な知識を学んでいます。職種は未経験ではありますが、コツコツと学び続ける精神を活かし、貴社に貢献していきたいと考えています。 異業界・異業種からの転職の場合はアピールできる経験やスキルが乏しいため、製造業に適した資質を備えていることを伝えることが大切です。 製造業が求める人物像を理解した上で、自分の強みをアピールしていきます。また、資格を保有している、勉強中であるなど製造業として働く意欲が高いことをアピールすることで熱意を伝えましょう。  品質・生産管理の場合 幼少期から貴社製品のファンであると同時に貴社の顧客視点を第一に考える社風に惹かれ、品質管理業務に関わり質の高い商品を多くの人に届ける一翼を担いたいと思い貴社を志望しました。 前職では、製菓メーカーで3年間事務職として勤務していました。事務業務と並行して行っていた品質管理業務に興味を持ち、品質管理検定4級を取得しました。 品質管理業務はお客様の元に安心安全な商品を提供するために必要不可欠な業務であると感じています。 入社後は、事務職で培った集中力や正確性を活かし、貴社の商品の品質管理に責任を持ち、貴社の発展に貢献できるよう尽力していきたいと考えています。 品質管理業務を行いたい理由や背景などを述べる際には例文のように、過去のエピソードを交えて話すことでより具体性が増します。また、未経験からのスタートとなるため、適性があること、資格を取得していることなどを伝えることで、業務に対する熱意を伝えることができます。 検品・検査業務の場合 前職では食品業界の事務職として3年間勤務をする傍ら、趣味の一環としてハンドメイドアクセサリーの作成や販売も行っています。知人の紹介で、検品・検査業務の補助を任されたことがあり、その業務が細かなことが得意な私に非常に向いており、少しの違いにもいち早く気付ける点で高評価を受けたことがきっかけで検品・検査業務に興味を持つようになりました。 その中でも貴社の製品は、精巧さに長けており、また海外からも高評価を受けており、グローバルに展開する検品業務で、自分自身の強みを活かして働きたいと考え志願しました。 職種は未経験ではありますが、細かな業務を根気強く続けることには自信があります。いち早く即戦力として活躍できるよう尽力していきますのでどうぞよろしくお願い致します。」 製造業を選んだ理由、志望企業を選んだ理由、製造業が求める人物像であることの3点が明確に伝えられています。 また職種は未経験であっても、少しでも同じような業務を経験したことがある場合や、その時に得られた周囲からの反応やコメントがあればその内容を盛り込むことで、入社後に働く姿をイメージしやすくなります。 製造の志望動機の書き方がわからない、添削して欲しいなど少しでも志望動機の作成に不安に感じている人は、転職エージェントなどを活用してみると良いでしょう。

2024.03.28

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2024年|農業業界の動向・仕事内容・売上高ランキングをご紹介

「農業業界に興味があるけど具体的にどのような仕事をしているの?」 「農業業界の動向が知りたい」 「農業業界の売上高ランキングが知りたい」 農業業界への転職を検討する中でこのような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、農業業界の仕事内容や現状の課題、今後の動向、農業業界の売上高ランキングをご紹介していきますので、農業業界への転職先企業を考える際の参考にしてみてください。 この記事のまとめ 農業業界とは、野菜・果物・畜産物・酪農といった農業に携わる業務全般を行っている業界のことである。 農業業界の現状の課題は、「農業従事者の高齢化と後継者不在」「国内食料自給率が低い」ことである。 農業業界はスマート農業化が進み、企業が農業に参入するなど、成長が見込まれる。また海外への販売拡大にも力を入れている。 農業業界の売上高ランキングでは、1位クボタ、2位ヤンマーホールディングス、3位住友化学である。 農業業界とは? まずは、農業業界とはどのような業界なのかを理解しておきましょう。 農業業界とは、野菜・果物・畜産物・酪農といった農業に携わる業務全般を行っている業界のことをいいます。 一般的にイメージすることの多い、野菜や果物を栽培して販売するといった業務ももちろん農業業界の業務の一つですが、それ以外にも、酪農・肉牛・養豚・養鶏などの畜産業、トラクターなどの農機を扱う農業資材業、穀物の種子や肥料を扱う種苗業、それらの流通・販売を行う農業関連ビジネスなども農業業界に含まれます。 農業業界の仕事内容 業務内容が幅広い農業業界ですが、ここでは、具体的な仕事内容についてお伝えしていきましょう。 農業業界の仕事は「耕種農業」「畜産農業」「アグリビジネス」の3つに分類されています。 耕種農業 耕種農業とは、野菜や果物、穀物などを実際に栽培する事業のことをいいます。きのこ類やなたね、茶葉や葉タバコなどの工芸農作物、飼肥料用作物の栽培も耕種農業の一種です。 耕種農業での仕事内容は6つに分類できます。 稲作 お米を生産するためのイネの栽培などを行う。日本の多くが水田で栽培する水田稲作だが、畑で栽培する陸稲も存在する。苗づくりや水田、稲穂の管理など、季節や天候を加味した細かい配慮が必要。 畑作 畑で穀物・イモ類・豆類などの農作物を栽培する仕事。農作物に合わせた畑の形状や土壌養分を調整、管理する細やかさが必要。農業機械の普及・進化に伴い、効率的でスケールの大きい作業が可能。 果樹 果樹は、旬の果物を季節ごとに栽培して販売する仕事。水分や肥料を細やかに調節して害虫などから守る必要がある。産地ごとに果物をブランド化し、収穫した果物を加工して商品化する「6次産業化」に力を入れている場合もある。 露地野菜生産 ビニールハウスなどを使用せずに野外の畑で野菜の栽培を行う。ビニールハウス栽培よりもコストが低く抑えられ、規模を拡大することが比較的安易。ただし、日中と夜間の寒暖差や風雨にさらされるため栽培できる野菜が限られる他、害虫や天候から受ける影響のリスクが大きいため臨機応変かつ細やかな対応が必要。 施設野菜生産 ビニールハウスやガラス温室などの施設内で作物の栽培を行う。季節に関わらず年間を通して作物を栽培でき、天候や害虫のリスクが低い点が特徴。気温・光量・土壌水分などの環境をコントロールすることで、一年中高品質な作物を消費者に届けることが可能。 花|観葉 季節に合わせた花を育成しピークに合わせて開花させ販売する仕事。花の育成も農業の一種である。花の種類は切り花、鉢物、球根、花壇用苗物の4つに分かれ、品質によって価格が大きく変わるため、品質保持のために細心の注意を払う必要がある。 種苗 メーカー・卸・小売店の3つの形態に分かれており、種苗メーカーは病気に強く栽培しやすい品種を作るための研究・開発業務を担う。卸・小売店を通じて農家や一般家庭に種苗を販売・提供する。 主な企業 ■お米関連 ・神棚ホールディングス ・全農パールライス ■食品栽培関連 ・ホクト ・雪国まいたけ ■種苗 ・サカタのタネ ・ベルグアース ・カネコ種苗 畜産農業 畜産農業とは、牛・豚・鶏などの家畜の飼育、肥育、ふ卵を行う事業のことをいいます。養蚕や養蜂、毛皮獣・実験用動物の飼育なども地産農業に含まれます。米や野菜、果物よりも生産額が多く、国内最大の1次産業といえるでしょう。 ここでは主な畜産農業の仕事を4つご紹介します。 酪農 牛やヤギなどを飼育し、ミルクや乳製品を生産する仕事。国内では牛の飼育を通した酪農が一般的。数十頭の牛を飼う個人牧場から数千頭を管理する法人牧場まで企業規模は様々である。観光施設として牧場を開放し、バターやチーズ、アイスクリームなどを販売するなど「6次産業化」を行うケースもある。 肉牛生産 食肉用に牛を飼育する仕事。個体の体調や生育段階に沿った肥料の配合が重要。牧草を飼料とする場合には、大型トラクターなどを使用した牧草の収穫も行う。 養豚 食用となる肉豚や種豚となる豚を生産する仕事。養豚業界は品種改良によっておいしさを追求した「三元豚」など、ブランド豚に力を入れている。 養鶏 卵の生産及び食肉用に鶏を飼育する仕事。国内の養鶏は一般的に数万~数十万羽の鶏をケージの中で飼育する方法が主流。地鶏の生産においては広い敷地内で放し飼いにするなど、できるだけ鶏がストレスを感じずに育つ環境を用意しているケースもある。 主な企業 ■畜産関連 ・アクシーズ ・秋川牧園 アグリビジネス アグリビジネスとは、農業(アグリカルチャー)と事業(ビジネス)を掛け合わせた造語で、農業関連ビジネス全般を指します。具体的には、トラクターなどの農機を取り扱う農業資材会社、種苗メーカー、流通・販売を担う企業などが該当し、耕種農業や畜産農業に従事する生産者をサポートする仕事や、生産者と消費者の橋渡しとなる流通・販売の役割を担っています。 農業資材 農業生産に必要な道具・資材・農薬・肥料などを提供・販売する仕事。メーカーや商社などの法人格が一般的。 農業機械 重労働な作業を機械によって効率化させることが主な仕事。コンバインやトラクターなど従来型の農業機械以外にもドローンやIT機器を提供することも農業機械に該当する。 主な企業 ■農業資材(農薬) ・住友化学 ・日産化学 ・日本曹達 ■農業資材(飼料) ・フィールドワン ・中部飼料 ・日本農産工業 ■農機関連 ・クボタ ・ヤンマーホールディングス ・井関農機 農業業界の現状と今後の動向 農業業界の現状と今後の動向についてお伝えしていきましょう。 農業業界の現状 まずは農業業界の現状についてお伝えしていきます。 農業従事者の高齢化と後継者不在 ご存じの方も多いと思いますが、農業業界の一番の課題は農業従事者の担い手不足です。高齢化に伴い、農業従事者が減少しており、後継者不足も深刻です。 『農林水産省「食料・農業・農村をめぐる情勢の変化)」』によると5年以内に農業を引き継ぐ後継者を確保できている割合は全体の24.4%で、確保していない割合は71.1%と実に7割の農業事業者に後継者がいない実態が浮き彫りとなりました。 後継者不足は国内市場の縮小を意味するため、経営継承者の問題は日本の農業業界において非常に重要な課題です。 国内食料自給率が低い 日本の食料自給率が低いことについては以前から問題視されていましたが、近年急速な円安に伴い、輸入品の値段が上がり私達の生活にも少なからず影響を及ぼしつつあります。 このように、世界情勢が不安定な昨今、私達の食生活により一層の負荷がかかることも充分に考えられるため、早期に世界情勢の変化にも対応できる地盤作りが急務といえるでしょう。 『農林水産省「食料自給率の考え方」』によると、国内の食料自給率は、1965年以降低下し続け、2000年代に入って以降の自給率は横ばい傾向で約40%程度です。低い自給率を打破するため、2030年に食料自給率を45%まで増加させることを目標として動き出しています。 農業業界の動向 多くの課題がある農業業界ですが、日本の農業を支えるために様々な動きが見られています。 スマート農業 AIやドローンなどIT技術を活用し、より効率的かつ安定的に農作物を生産できる「スマート農業」の動きが盛んです。これにより、ムダなコストを省き、より品質の高い農作物の生産を実現が可能となります。 また、AIを駆使することで、熟練者の感覚に頼っていたノウハウの伝承を容易にし作業自体の負担の軽減もできるため、新たな農業従事者の確保に繋がる可能性もあり、スマート農業は日本の農業に必要不可欠な要素となるでしょう。 ベンチャー企業などがこの分野に積極的に参入しているなどこれらの分野が活性化することにより国内自給率が上がることも期待されています。 企業参入の増加 農業と聞くと個人で行うイメージが強い業界ですが、近年は大手企業を始め、多くの企業が農業分野へ参入しています。 『農林水産省「リース法人の農業参入の動向」』によると、農地を利用して農業経営を行うリース法人は2004年時点ではわずか10法人のみであったのに対し、2022年1月時点で4,204法人にまで増加しています。 企業の農業参入事例でいくと以下のような例があります。 ■トヨタ自動車 トヨタ生産方式を活用した農業IT管理ツールを基に農業参入 ■ワタミ 2002年に農業に参入。農場・牧場を展開し、6次産業化(農産物の生産~加工・流通・販売までを行う)を進める ■JTBグループ 日本の食と農業をと観光を結びつけることを目的に参入。日本食の海外販路の創出や販売サポートなどを実施。 大手企業を中心に多くの企業が農事業に参入しており、日本の農業を盛り上げていこうという気運が高いことが伺えます。 海外販路の拡大 『農林水産省「食料・農業・農村をめぐる情勢の変化)」』によると日本国内の農業総産出額が2020年に8.9兆円だったものが、人口減少や高齢化に伴い2050年には人口は20%減少する見込みが立っていることから国内市場規模は今後縮小傾向にあると試算しています。 一方で世界の農産物マーケットは、世界人口の増加が見込まれていることもあり、日本の農業の活路は世界の食市場を獲得していけるかどうかが、鍵を握ることとなるでしょう。 農業業界の売上高ランキング ここでは、農業業界の売上高ランキングをご紹介します。企業選びの参考にしてみてください。 順位 分野 企業名        売上高 1位 農機 クボタ 2兆6,787億円 2位 農機 ヤンマーホールディングス 1兆222億円 3位 農薬 住友化学 8,943億円 4位 飼料 フィールドワン 3,079億円 5位 飼料 中部飼料 2,434億円 6位 農薬 日産化学 2,280億円 7位 飼料 日清丸紅飼料 2,220億円 8位 飼料 日本農産工業 1,807億円 9位 農薬 日本曹達 1,728億円 10位 農機 井関農機 1,662億円 ※本ランキングは、東洋経済新報社「業界地図」に掲載されている農業業界の日系企業28社の有価証券報告書・決算短信・自社ホームページに掲載されている売上高情報をもとに作成 ※各社売上高は2024年3月時点において掲載されている最新情報を参照 ※各社有価証券報告書・決算短信:クボタ・ヤンマーホールディングス・住友化学・フィールド・ワン・中部飼料・日産化学・日清丸紅飼料・日本農産工業・日本曹鉄・井関農機 農業業界の1位は、クボタで2兆6,787万円、2位はヤンマーホールディングスで1兆222万円、3位が住友化学で8,943億円、4位はフィードワンで3,079億円、5位は中部飼料で2,434億円という結果となりました。 また、農機具・農薬・飼料の分野がTOP10を占めていることがわかります。特に上位の企業においては、海外への輸出などを手がけており、日本市場だけでなく海外の市場開拓が進んでいることが売上高を伸ばしている大きな要因といえます。 まとめ ここまで、農業業界についてお伝えしてきました。 農業業界は今後伸びていく可能性の高い業界の一つであることが理解できたのではないでしょうか。 一方で、農業業界の「企業探し」に苦慮している人も多いかもしれません。 前述のランキングで挙げた農機具・農薬・飼料の分野においては、メーカー企業も充実しているため、これらの分野で活躍したい人は比較的スムーズに企業選びができるでしょう。 農産物を手がけたい、スマート農業の分野に取り組みたいなどの場合には、現在多くの企業が農業分野に進出しているので、そのような企業を探していくこととなります。 昨今は新たに、農業に特化をした転職サイトなどもリリースされつつありますので、そのようなサイトを活用してみるのも一つです。 その他にも転職エージェントなど人材紹介サービスを活用すると手間暇をかけずに農業業界に関する転職情報を紹介してくれるため、利用してみても良いでしょう。 本記事が少しでも転職活動のお役に立てば幸いです。

2024.03.28

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【例文あり】清掃業の志望動機の書き方とは?NGポイントについても解説!

この記事のまとめ 清掃業の志望動機を書く際には、「なぜ清掃業を選んだのか」「なぜその企業を選んだのか」「入社後どのように貢献したいと考えているのか」という3つのポイントを含むと良い 清掃業に向いている人は「整理整頓が好き」「効率よく作業をこなせる」「体力面に自身がある」「人の役に立つことが好き」な人である 清掃業の志望動機を書く際には「志望動機を使いまわす」「清掃業を甘く見た表現をする」ことは避けた方が良い 清掃業の志望動機を書く際の3つのポイント 清掃業の志望動機を書く際には下記の3つのポイントを盛り込む必要があります。 それぞれの項目について詳しく解説をしていきます。 なぜ清掃業を選んだのか 1つ目は「なぜ清掃業で働きたいと考えているのか」という点です。 面接官は、志望動機を通じて「自社で長く活躍しながら働き続けてくれる人」を採用したいと考えています。そのため、清掃業という職種を選んだ背景や理由に納得感があるかという点が非常に重要です。 「掃除が好きだから」という理由を述べる人が多いですが、清掃業を目指す人の多くは清掃に興味のある人ばかりです。そのため、他の求職者と差別化を図るために、清掃に関して「自らが考える清掃への思い」や「社会貢献度の高さ」など、自らが思う清掃感にを伝えることで、あなたの人柄も表現され、好印象を与える志望動機を作成することができるでしょう。 なぜその企業を選んだのか 2つ目に、「なぜその企業を選んだのか」をアピールしましょう。 前述の通り、面接官は志望動機を通じて「自社で長く活躍しながら働き続けてくれる人」を採用したいため、自社への入社意欲の高い人を採用したいと考えています。 清掃業といっても、ハウスクリーニングのような家庭内の清掃を代行する業務もあれば、大型ショッピングモールなどの施設の清掃、病院や介護施設の清掃、ホテル・旅館など宿泊施設の清掃、新幹線などの乗り物をメインとする清掃、公園の野外清掃など様々です。 自分自身が手がけたい清掃業は何かを理解し、その中でもなぜこの企業を志望するのかという点を考えてみてください。 複数の企業のホームページや採用ページを見ていると、企業の特徴や理念の違いなどが見てくるはずですので、同業界の情報をチェックしてみると良いでしょう。 入社後にどのように貢献しようと考えているのか 最後に、「入社後にどのように企業に貢献しようと考えているのか」という点も必ずアピールするようにしましょう。 清掃業で働きたい意欲や入社への熱意をアピールすることはもちろん重要ですが、面接官は志望動機を通じて「活躍できる人材かどうか」という点も確認しています。 そのため、志望動機を作成する際には、あなた自身が清掃業に向いている理由やあなたが入社することで企業が得られるメリット、入社後企業に対しどのように貢献しようと考えているのか、といった内容を盛り込むことが重要です。 志望動機の最後には、必ず「企業の成長に貢献してくれる=活躍してくれる」人だという印象を与える一言を入れて文章を締めるようにしましょう。 例) 入社後は、〇〇という強みを活かし、御社の企業成長に貢献したいと考えています。 清掃業に向いている人 前述の通り、志望動機には清掃業に向いていることをアピールする内容を含む必要があります。では具体的に清掃業に向いている人とはどのような人なのでしょうか。 ここでは、清掃業に向いている人の特徴をご紹介していきます。 整理整頓が好きな人 清掃業の役割は、担当分野の施設を綺麗に清掃することです。そのため、日頃から整理整頓をすることが好きな人や整理整頓・清掃をする癖がしみついている人は、清掃業の仕事に向いているといえるでしょう。 ただし、整理整頓が好きであっても潔癖症の傾向がある場合には、汚れが酷すぎると触れないなどの理由により業務に支障をきたすケースも考えられるため、仕事だと割り切って働けるかどうかという点が重要です。  効率よく作業をこなせる人 清掃する施設によっても異なりますが、基本的には勤務時間内に定められた施設・場所の清掃を全て終える必要があります。 時間内に終わらないことにより、施設との契約が打ち切りになることも充分に考えられますし、時間内に終わっていたとしても作業時間を気にするあまり、汚れが残っているなど業務が雑になってしまっても問題です。 そのため、自ら清掃箇所の時間配分を決め、契約時間内に全てを終わらせることができるよう効率よく作業を進めることができる力が必要となるでしょう。 体力面に自信がある人 その他にも体力面に自信がある人も向いているといえます。 清掃業の仕事は、頑固な汚れを落とす、ブラシやモップなどの清掃道具をまとめて運ぶなど体力を必要とする業務も多いです。 企業によっては、早朝からの勤務や深夜勤務を任される業務もあります。 そのため、体力面に自信のある人は重宝される可能性が高いですので、学生時代にスポーツをやっていた、アルバイトで引っ越しなど身体を使う仕事をしていたという経験がある場合にはアピールポイントとして志望動機に盛り込むと良いでしょう。 人の役に立つことが好きな人 清掃の仕事は、社会貢献度の高い仕事の1つです。 昨今は、共働き世帯も増え、ハウススクリーニングの需要も増加傾向が続いています。 また、施設の清掃においても、清掃する人がいなければ埃やゴミ・汚れまみれの施設となり、利用者が快適に過ごすこともできず利用者減少の要因となる可能性も考えられるでしょう。 このように清掃業は、清掃の仕事を通して社会を快適な環境にするための手伝いをしているのです。そのため、誰かの役に立ちたい、人の役に立ちたいという思いを持って清掃活動に望める人は清掃業に向いているといえます。 清掃業の志望動機を書く際の注意点 ここでは、清掃業の志望動機を書く際に注意すべきポイントについてお伝えしていきます。 使いまわしの志望動機になっている 転職活動を行う中で、複数の企業へ志望動機を提出することはかなり大変だと思います。 しかしながら、他の企業で提出した志望動機を別の企業に使いまわすことはおすすめできません。 志望動機の書き方でもお伝えした通り、企業は自社で長く働き続ける人を採用したいため、「自社を選んだ理由」が明確な人を採用したいと考えています。 使い回しの志望動機では、採用担当者に入社の意欲を伝えることが難しいため、本気で転職活動を成功させようと考えているのであれば、志望する企業に合わせた志望動機を作成する方が懸命といえるでしょう。 清掃業を甘く見た表現をする 清掃業を目指す人の中には、「清掃は楽そうだから」「簡単そうだから」など清掃業の仕事を甘く見て応募をしている人もいるかもしれません。 仮に志望理由がそうであったとしても、面接官からすると、「清掃の仕事を馬鹿にしている」「真面目に働いてくれるか不安」というネガティブな印象を与えてしまう可能性が高いでしょう。 そのため、志望動機を書く際には、「利用者に快適な空間を提供したいから」といった、前向きな表現を心掛けてください。 清掃業の志望動機例文 ここからは、清掃業の志望動機の例文をご紹介していきますので、自分自身の志望動機を書く際の参考にしてみてください。 未経験から正社員を目指す場合の志望動機 前職では、商業施設の清掃員として3年間従事してきました。商業施設の清掃は、多くの利用者が心地よく快適に過ごせる空間を提供するために、営業時間中はゴミが落ちていないかをくまなくチェックし、夜間業務の際には、営業中に行き届かなった清掃箇所を綺麗にするなど、効率的に業務にしてきました。 そんな中先日、貴社ホテルを利用したところ、今まで私が宿泊した施設とは比べ物にならないほど清掃が行き届いており、ホスピタリティの高さに感銘を受けました。 より高い清掃技術を身に着けたいと感じていたタイミングとマッチし、ぜひ貴社で働きたいと思い志願致しました。 ホテルの清掃は未経験ではありますが、入社後は、前職で培った効率性を活かし、顧客満足を第一とした清掃力を身に着け、御社の清掃員としての誇りを持ち、いち早く貢献できるように尽力していきたいと考えております。 前職で培った経験を活かして働きたいことが明確に述べられています。また、清掃員として働く意欲が高く、長く活躍しながら働き続けることができる人材だという印象を与えられています。 清掃業未経験の場合の例文 清掃業界で最もハウスクリーニング顧客満足度が高く、従業員のスキルアップに力を入れている貴社で清掃社員として働きたいと思い志願しました。 前職では、税理士事務所の事務職として3年間働いていました。事務業務以外にオフィス内の清掃なども自発的に行っており、私が入社以降続けていた清掃活動によって、オフィス内の雰囲気が良くなり、営業担当者からは、整理整頓が行き届き働きやすくなったといった言葉を貰うことが増え、それをきっかけに清掃が与える効果に気づき、いつしか清掃業に興味を持つようになりました。 清掃業界の中でも貴社であれば、より高い清掃技術を身に着けることができると同時に、清掃を通じてより多くのお客様のお力になれるのではないかと考えております。 職種未経験ではありますが、学生時代は6年間陸上部に所属していたため体力にも自信があります。前職で培った清掃への気配り力を活かし、顧客に喜んでもらえることをモットーに貴社に貢献していきたいと考えています。 清掃業を目指す理由が明確に述べられています。また、清掃業への熱意も伝わりますし、清掃業が求める人物像に即していることも述べられています。 具体的なエピソードがあることで、清掃員として活躍できる姿がイメージできるため好印象です。 上記の例文を参考にし、あなた独自の志望動機を作成してみてください。 清掃業の志望動機の書き方がわからない、添削して欲しいなど少しでも志望動機の作成に不安に感じている人は、転職エージェントなどを活用してみると良いでしょう。

2024.03.28