就活における自己PRとは?アピールすべき3ポイント&PR内容の考え方3STEP

「自己PRが思いつかない・・・」
「自分にアピールできる強みなんてないよ」

このように、自己PRをどう考えれば良いのかわからずお悩みの就活生は多いでしょう。そもそも、自己PRとはどういったものを指し、どのような目的で行うものなのでしょうか?

本記事では就活における自己PRについて、その目的やアピールすべきポイント、自己PRの考え方などをまとめてご紹介いたします。ぜひ参考にしてください。

この記事のまとめ

  • 就活における自己PRとは長所を企業にアピールすることを指す
  • 企業が自己PRを聞くのは「自社へのマッチ度」を図るため
  • 自己PRでアピールすべきは「人柄」「入社意欲」「入社後のビジョン」の3つ
  • 自己PRに文字制限がない場合は300字程度で書くのがベター
 

「自己PR」とは?

就活における自己PRとは、能力や人柄などの観点から自分自身の長所を企業にアピールすることを指します。それによっていかに企業に好印象を与え「自社に入社してほしい」と感じてもらえるかが重要になります。

就活における自己PRでは企業が求める人材像をあらかじめ把握し、自分がそれに近い人材であると感じてもらえるようなアピールを目指すと良いでしょう。

加えて、入社後いかにその企業に貢献できるかといった部分も伝えることができると、採用担当者へさらに好印象を与えやすくなります。

就活で企業が自己PRを聞く意図

エントリーシートや面接で聞かれる質問は業界や企業ごとに異なりますが、自己PRについては必ずといって良いほど聞かれます。では、なぜ企業はそれほどまでに自己PRへ重きを置いているのでしょうか?
就活で企業が自己PRを聞く意図としては、大きく下記の2点が挙げられます。

人柄を把握するため

就活の採用においては、その就活生に備わっている能力と人柄についてを重点的にチェックする傾向があります。

企業は自己PRを通して強みだけでなくそれまでの経験についても併せて聞くことで、物事に対してその就活生がどういった思考を巡らせ、どういった行動に繋げる人材なのかをチェックし、能力だけでなく人柄までを把握しようとしているのです。

たとえば「みんなをまとめることが得意」という強みがあっても、中には自分が先頭に立って周りを引っ張るタイプの方もいれば、陰で周りをサポートしてまとめるタイプの方もいます。 企業はその学生が具体的にどういった人柄なのかを知ることで、本当に自社とマッチした人材なのかどうかを見ようとしているのです。

自社の求める人物像に近いかを把握するため

中途採用と違い新卒採用ではポテンシャル採用が基本となるため、今ある能力よりも将来活躍できる強みを持っているかどうか、自社の社風にあっているかどうかなどの点が重視されています。 そこで企業はその就活生が企業の求める人物像に近いかどうかを見ることで、採用すべきかを判断しているのです。

たとえば、行動に移す前にまずは緻密に計画を立て順序立って物事を進めるような人材を求めているところに、好奇心が旺盛でまずは行動してみるタイプの人材が来たら、その企業と就活生がマッチしていないことがわかります。

就活の自己PRでアピールすべき3つのこと

企業がどういった意図で自己PRを聞いているのかがわかったところで、自己PRをより効果的なものにするために把握しておきたい、自己PRでアピールすべき3つのことをチェックしておきましょう。

人柄

先ほどもお伝えしたように、就活では企業から人柄をチェックされているため、自分がどんな人なのかを理解してもらえるよう配慮しましょう。

自分の強みが何かを伝えるだけでなく、その強みが発揮された、あるいは培われたエピソードを伝えることで、何か課題にぶつかった時に自分がどういった考え方をしてどういった行動を起こすのかを伝えるのです。

それによって自分の人柄をうまくアピールすることができます。そのうえで企業の求めている人物像と合致、あるいは近いことがわかれば採用担当者は好印象を抱くはずです。

入社意欲

どれだけその企業へ入社したい気持ちがあるかをアピールすることも重要です。どんなに自社に適している就活生でも、自社に対する入社意欲があまりないようであれば内定を出しても意味がありません。 自己PRでは、自分の強みと志望企業での仕事内容を論理的に結び付けて、入社後自分の強みをどのように活かしていきたいかという強い意思をアピールしましょう。

入社後のビジョン

就活においてはどの企業も積極的で行動力のある就活生を求めている傾向にあります。 そのため、入社して何をしたいのか、どういったことを実現していきたいのかというビジョンを掲げられている就活生は前向きで意欲的なプラスの印象を与えやすくなります。

 

就活マスト案件「自己PR」の内容の考え方3STEP

中には「自己PRが思いつかない・・・」「自分にアピールできる強みなんてないよ・・・」とお悩みの就活生もいるかと思います。そこでここではそういった就活生に向けて自己PRの考え方を3STEPでご紹介します。

STEP1:過去の経験を洗い出す

まずは自分の過去の経験について振り返りましょう。これはいわゆる自己分析の作業を指します。下記のように幼少期から現在に至るまでの間に経験したことや印象的だった出来事を羅列してみましょう。 嬉しかったこと、頑張ったこと、悲しかったこと、悔しかったこと、辛かったことなどの観点で思い起こすとわかりやすいのではないでしょうか。

【例】
サッカーの試合でインターハイに出場した
ピアノコンクールで入賞できた
初めてのアルバイトで接客に苦戦した

STEP2:モチベーショングラフを作成する

過去の経験を洗い出せたら、それらの内容をもとにモチベーショングラフを作成してみましょう。 先程洗い出した過去の経験を時系列に並べ直し、その出来事があった際のモチベーションがどのくらいの高さだったのかを下記の図のようにグラフにしていきます。

STEP3:モチベーショングラフから強みを見つける

モチベーショングラフを作成したら、それぞれのエピソードについて深堀りしていきます。 例えば「部活動で自分の無力さを痛感した」というエピソードであれば、「無力さを感じた結果どう行動したのか」「ぶつかった壁をどう乗り越えたのか」などを考えていきます。

他の経験についても同じように深堀りし、それらにおける行動や思考に共通点があれば、それが自分の強みであるといえます。

就活における効果的な自己PRの作り方~フレームワークつき~

では、自己PRは具体的にどのように描けば良いのでしょうか?ここでは効果的な自己PRの作り方をフレームワークつきでご紹介します。

自己PRでもまず結論としてその企業にアピールしたい自分の強みを一言で伝え、その強みがあることを証明できるエピソードを具体的に書きます。 ここではできるだけ、自分がその企業の求めている人物像に近いことをアピールできるような強みを示すようにしましょう。

その出来事の中で生じた課題や目標のほか、その課題や目標に対してどのようなアクションを起こしたかまで詳細に書いてください。

ここまで終えたら結果を書きます。第三者でもその結果がどれだけ大きなものであるかを理解できるよう、数字などを用いて定量的に書くようにしましょう。

最後はここまで伝えてきた長所をどのように志望企業の業務に活かしていくのかを書いて締めくくります。

実際に選考を通過した就活生の自己PR・例文

最後に、実際に選考を通過した就活生の自己PRの例文をご紹介いたします。ぜひ先ほどお伝えしたフレームワークとこれらの例文をもとに、効果的な自己PRを作成してみてください。

23卒日清オイリオグループ(研究開発職) - 自己PR(300文字以内)

【どのような環境でも最大限の力を発揮します】
チャットで大学受験生のサポートをするアルバイトで、生徒一人ひとりを最大限サポートするため、独自の取り組みを行いました。例えば、生徒の趣味や勉強における悩み、成績まで多くの情報を記録することで、約30名の生徒全員の課題や成長を可視化してフィードバックできるようにしました。結果として、多くの生徒のモチベーションが向上し、成績を上げることができました。さらに、これらの取り組みが評価され、90名から1名選ばれるベストコーチ賞を受賞しました。貴社で働く上でも、どのような状況でも自身が妥協せずに最大のパフォーマンスをするために、何ができるかを考え行動し続けます。

unistyle「日清オイリオグループのES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

23卒西日本電信電話(NTT西日本)(事務系職種) - 自己PR(400文字以内)

私の強みは、“新しい視点から切りこみ、どんな困難とも闘える挑戦力と忍耐力”だ。 これは、競技ダンス部でペアが辞めた後も、自分なりの目的と方法で部活に向き合い続けた経験に表れた。
週6回の練習漬けの毎日を送っていたある日突然、ダンスのペアが部活を辞め、私は大学内の目標の大会に出られなくなった。しかし、大好きなダンスを中途半端な形で終わらせたくなく、先輩にしてもらったことをまだ後輩に返せていないと思い、以下の2つを行って部活に残った。
まず、卒業した先輩にペアを頼み込み、大学外の大会で勝利を目指して練習を再開した。 次に、練習会の前に1時間早く練習場に行き、悩む後輩に助言をした。ダンスの技術だけでなく個人的な悩みも聞き、精神面からサポートをした。
結果として、選手として活躍しつつ部活に貢献し、部活へのやりがいを取り戻した。 ここから、逆境でも諦めずに挑戦すれば道が開けることを学んだ。

unistyle「西日本電信電話(NTT西日本)のES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

23卒日清オイリオグループ(研究職) - 自己PR(300文字以内)

持ち前の主体性と周りを巻き込む力を活かして、研究室の後輩の歓迎会を成功させました。私が昨年研究室に入った時はコロナでイベントが一切行われず、先輩と打ち解けるのに時間がかかりました。今年も歓迎会は中止の空気でしたが、後輩に同じ思いをしてほしくないと考えた私は自ら行事係となり、歓迎会の開催を決めました。内容を考えるにあたり、十分な距離をとりつつ教授や留学生も能動的に楽しめるよう、同期にも意見を聞きながら企画しました。当日は想像以上に盛り上がり、教授からも「久しぶりにイベントができてよかった」と感謝されました。貴社でも、課題に対してすべきことを自ら考え提案し、周りを巻き込みながら実行します。

unistyle「日清オイリオグループのES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

23卒広島銀行(Gコース) - 自己PR(400字以内)

【チームを作る実行力と提案力】
高校時代にずっと応援し続けている男性タレントを語る場として、サークルを立ち上げました。地元でのイベントを通じて、友人ができたことをきっかけに「普段出会うことがない同じ趣味を持つ人たちが気軽に集まれる場所が欲しい」と想い、友人の協力のもと、私が主催者として、地元の中学生から大学生を対象にSNSで呼びかけました。最初は10人弱の規模でしたが、SNSにサークルの活動の様子を公開することで「参加したい」という声が寄せられ、結果30人ほどのサークルに成長しました。そして6年経っても定期的に交流会を開催しています。初めは、自らが中心となり、情報発信することに対して抵抗がありましたが、結果としてこの経験は、周りの輪を大きくするための「実行力」や「提案力」をより育む機会になりました。仕事では組織を巻き込む実行力とお客様に寄り添った提案を行いたいです。

unistyle「広島銀行のES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

23卒島津製作所(事務系総合職) - 自己PR(400字以内)

私の強みは、目標に真摯に向き合い、最後までやり遂げる力です。この強みは中学校から6年間続けた吹奏楽の経験から培いました。大学ではこの強みを2つの取り組みで発揮しました。1つ目は体育会軟式野球部のマネージャーとして、新入生の勧誘を行ったことです。対面での新歓ができなかったため、「認知度向上」と「魅力アピール」を意識しSNS投稿を行いました。また最初はモチベーションや危機感に差があった同期のマネージャーを巻き込んで勧誘に協力してもらったことで、マネージャー不足という課題を解決することができました。2つ目は塾講師のアルバイトで、1年間にわたり生徒の志望校合格をサポートしたことです。部活を秋まで続けていて勉強時間が人より少ない生徒のために、効率化と質の重視を意識した指導を心掛け、生徒は志望校に合格することができました。この成果から私の強みは目標に真摯に向き合い、最後までやり遂げる力であると考えます。

unistyle「島津製作所のES・選考レポート一覧」も併せてご覧ください!

POINT

  • 【自己PRに文字制限がない場合はどうすれば良い?】
    履歴書やエントリーシートで自己PRを書く際に文字数の指定がない場合には、300文字程度で書くのがベターです。
    長すぎても読みにくくなってしまいますし、短すぎても熱意が足りないと捉えられかねないため、300文字程度を目指して作成してみてください。
 

この記事を書いた人

就・転職専門ライター
さりぃ

大学時代は法学を専攻、卒業後は人材紹介企業にて約5年間就・転職専門ライターとして累計1,000本以上の記事を執筆。並行して、第二新卒層をターゲットとした就・転職支援事業のサービスサイトの管理責任者としてWebマーケティングも担当しておりました。
いわゆる「フリーター」というポジションから正社員としての働き方に切り替え、サービスサイトの責任者を任せていただけるまでになった経験を活かし、 就・転職のノウハウだけでなく、「人生の選択肢の多様性」「自身の選択への向き合い方」について発信することで少しでもお役に立てれば幸いです。

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