就活で全落ちしても挽回は可能?着実に内定を狙える書類&面接対策5STEP

目次

「選考を受けてた企業、全落ちした・・・」 「持ち駒がなくなった・・・もう就職できないかもしれない・・・」

 

このように、応募した全ての企業の選考で落とされてお悩みではありませんか?特に4年生の6月以降は内定を獲得している学生も増えてくるため、より一層焦ってしまいますよね。

 

そこで本記事では、就活で全落ちした学生の特徴をお伝えしたうえで、内定を狙えるようになる書類対策と面接対策についてご紹介いたします。ぜひ参考にしてください。

 

この記事のまとめ

  • 就活で全落ちするのは「選択肢の過度な絞り込み」「リサーチ不足」などが原因
  • 就活で全落ちしたら「自己分析のやり直し」「業界・企業研究のやり直し」「相談窓口の活用」が必要
  • 上記にトライしたうえで「書類対策」と「面接対策」を行うと効果的

就活で全落ちしてしまう学生の特徴

就活で全落ちしてしまう学生にはある共通した特徴が見られます。「なぜ自分は全落ちしてしまったのか」の原因を明確にするという意味でも、ぜひご自身に照らし合わせて内容をチェックしてみてください。


受けている企業数が少ない(業界を絞りすぎている)

就活生の中には、業界を絞りすぎているなどして受けている企業の母数が少ない人もいます。

 

キャリタス就活2023「3月1日時点の就職活動調査」によれば、2023年卒の学生1人当たりのエントリー数は平均19.6社で、2020年卒~2023年卒までのエントリー数は平均21.5社となっています。

 

また株式会社Synergy Career「【アンケート報告:24卒の内定状況】GW前の内定保持率は71.1%、平均内定数は1.56社」によれば、「既に就活を終えている」と答えた学生の平均内定数は2.30社、「内定を持っているが、まだ続けている」と答えた就活生の平均内定数は2.14社となっています。

 

これらのことから20社程度受けて2社程度しか内定が出ないのが相場であるとわかるため、最低でも20社は受けるのが望ましいといえます。

 

最初から「自分はこの業界しか興味がない」「この水準以上の企業じゃないと話にならない」などと決めつけてしまうのはリスキーです。

 

就活を進めていく中で志望業界が変わったり増えたりすることはよくあるため、このように応募企業を絞り込みすぎてしまうと本当に自分が納得できる企業に出会うことも内定をもらうことも難しくなってしまうでしょう。

 

そのため「全落ちした」「全落ちしそう」という就活生は、今のうちに他の業界も視野に入れて受ける企業数を増やすのが得策です。

 

自分の言葉でアピールできていない

ESの書き方がよくわからず、Web上に載っている例文をそのまま真似して書いているという就活生はいませんか?

 

例文を参考にして自分の言葉に言い換えることができれば読みやすく理解してもらいやすいESになりますが、文章を丸写しのような形で書いてもどの業界や企業にも使える「変わり映えのないES」になってしまい、こちらの人柄や熱意を伝えることができません。

 

また、面接ではESで書いたエピソードについて深堀りされるため、人の言葉をそのまま使ってしまうと深堀りされた際にうまく答えられない可能性があります。必ず自分の言葉でアピールするよう心掛けましょう。

 

自己分析ができていない

自己分析を細かく行えていなければ、自分が仕事にどういった価値を求め、どういった仕事や環境に適性があるのかなどを明確にできないまま業界や企業を選んでいくことになってしまいます。

 

自己分析では自分のことを客観的に見つめることでアピールポイントを知ることもできるため、自己分析ができていないと自分を企業へ適切にアピールすることもできなくなります。

 

同時に企業選びの軸を定めることもできなくなるため、なぜこの業界、企業でなければならないのかについて具体的に答えることができず「本当にこの学生はうちで働きたいのか?」と企業からマイナスイメージを持たれてしまう可能性もあります。

 

そのため今から他の企業にエントリーするという人は、自己分析をしっかりと行い、自分について言語化できるようにしておくのがベターです。

 

企業研究が不足している

就活に全落ちしてしまう理由としては、企業研究が不足していることも挙げられます。

 

就活ではただ自分の強みをアピールするだけでは足りず、その企業が求めている人物像に近い強みを訴求しなければ採用担当者に「この人にうちで働いてほしい」と感じてもらうことができません。

 

企業は自社に貢献してくれる人材を採用したいと考えているため、いくら良い強みを持っていてもその強みが志望企業で活かせるものでなければ意味がないのです。

 

志望企業が決まったら、まずはその企業はどのような人材を求めているのかをリサーチするようにしましょう。

 

就活で全落ちしたらまずやるべき3つのこと

就活で全落ちしてしまった場合、考えられる原因としては下記が挙げられます。

 

・自分の強みを理解していない
・自分とマッチした企業を選べていない
・選考対策が不足している
・就活の知識が不足している

そして、これらの原因を解決するためには下記のアクションが必要となります。


この後も触れますが、自分の強みを理解できておらずしっかりとしたアピールをすることができていない就活生や、自分とマッチした企業を選べていない就活生は自己分析が不足している可能性が高いため、まず自己分析からやり直してみましょう。

 

「自己分析はかなり詳細にやった」という就活生は、業界研究や企業研究が不足している可能性があります。

 

中には業界や企業を絞り込み過ぎている就活生もいるかと思いますので、視野を広げるという観点からも下記のポイントに留意してそれぞれトライし直してみましょう。

 

【業界分析のやり方】
・業界地図を広く浅く把握する
・業界本を活用する
・業界団体のHPをチェックする
・ニュースや新聞で情報を得る

【企業研究のやり方】
・企業HPをチェックする
・就活四季報を読む
・OB・OG訪問を行う

就活で全落ちしてしまう就活生は書類対策や面接対策を細かく行えていなかったり、就活で知っておくべき情報を網羅しきれていない可能性もありますので、大学のキャリアセンターや就活エージェントといった相談窓口を活用するのも一つです。


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就職エージェントneoでは、一人ひとり異なる就活状況、強み、適性、思考を加味してあなたに合った最適なアドバイスをしています。ES、履歴書、面接など個別性の高い疑問や悩みについても、一緒に考え内定に向けて伴走します。一人で就活を続けることが辛いと感じている就活生はぜひ一度相談してみてください。

就活で全落ちしたらやるべき”書類対策”5STEP

就活で全落ちした原因が書類対策にありそうだという就活生は、ぜひ下記の5STEPを実践してみてください。


STEP1:自己分析をやり直す

先ほども触れましたが、書類対策におけるSTEP1は「自己分析をやり直すこと」です。自己分析には様々なやり方がありますが、下記に挙げているような質問に対して「なぜ?」と何度も問いかけてみる方法がトライしやすいでしょう。

 

たとえばこれまでで一番嬉しかった出来事について「県大会で優勝できた」というエピソードがある際には、下記のような流れで「なぜ?」を繰り返していきます。

 

【なぜ県大会で優勝できたことが嬉しいの?】
→「数ある学校の中で一番になれたから」
→なぜ一番になれたことが嬉しいの?
→「周りに認められたいから」
→なんで認められたいの?
→「尊敬されたいから」
→なんで尊敬されたいの?
→「自分の努力が実るのを実感できるから」

このように深堀っていくことで、自然と自分のモチベーションの源泉や仕事を選ぶ際の軸が見えてくるはずです。

 

STEP2:ガクチカ・自己PRを見直す

次に、ガクチカや自己PRを見直して改善しましょう。それぞれ下記のフレームワークに沿って書けば理解しやすくアピールもしっかりと行える文章を作ることができるでしょう。


STEP3:エントリーする企業を増やす

書類選考の時点で全落ちしてしまった、あるいは全落ちしてしまいそうだという方は、書類を作成し直して別の企業へもう一度エントリーしてみましょう。

 

希望しているところとは別の業界であっても、自分が仕事に求める価値などから逆算すれば自分が納得できる業界があるはずです。

 

自分が仕事に求める価値や条件については自己分析の段階で明確になっているはずですので、そちらをもとに考えてみましょう。

 

下記のように、仕事には大きく5つのカテゴリーが存在します。まずは自分が興味のあるカテゴリーや適性がありそうなカテゴリーを選び、その中でもさらに興味のある業界を洗い出してみましょう。

 

この時、無理に業界を絞り込みすぎないよう留意するのがポイントです。


STEP4:業界・企業研究をする

エントリーする業界研究を行う際は下記のポイントを意識して行ってみましょう。

 

・選んだ業界のビジネスモデルを理解する
・職種ごとに求められる素養を考える
・類似している業界と比較する

ビジネスモデルを理解する際には、「どのような商品・サービス」を、「誰」に対し、「どのように提供しているか」について調べると詳細部分まで見ることができます。

 

また、企業がどのような強みを持つ人材を求めているかについては「SWOT分析」を活用すれば知ることができます。SWOT分析とは、企業の情報を下記の4項目を使って分析するもののことです。


類似する企業と比較する際は下記の4Pのフレームワークを活用すると比較しやすいためおすすめです。


一見関係のない業界に思えても、比較をしてみると意外に仕事内容が似ていたということも少なくありません。自分の可能性を広げるためにも、視野を広げ、様々な業界を調べてみましょう。

 

STEP5:志望動機の書き方を見直す

最後に、志望動機の書き方を見直してみましょう。自分だからこそもっているエピソードを盛り込むことで説得力が増し、熱意をアピールできることに繋がります。ぜひ下記の流れで書いてみましょう。


就活で全落ちしたらやるべき”面接対策”5STEP

次に、面接が原因で就活に全落ちしていそうだという就活生は下記の5STEPを試してみてください。


STEP1:面接官の思考を把握する

まずは面接官の思考を把握してみましょう。面接官の思考を理解することで、面接ではどういったポイントを特に意識すれば良いのかなどのヒントを得られます。

 

面接官に限らず人間は「感情(直感)で動き、論理(内容)で納得する」といわれています。この原則を面接に当てはめると、面接官は下記のような流れで思考します。

 

面接官が「この人材は非常に優秀そうだ」と直感的に感じる

なぜ優秀そうに感じるのかを様々な質問を通して論理で「やはり優秀である」と納得する (アルバイトの経験を通して主体性や責任感があると分かるなど)

面接に通過できる

また逆についても同じことがいえます。

 

面接官が「この人材はあまり活躍してくれなさそう」と直感で感じる

なぜ活躍しないと思うかの根拠を集める

面接で落とされる

このように、面接ではいかに直感的に「優秀そう」「自社にマッチしていそう」と思わせるのかが重要となります。

 

もちろん直感的に活躍してくれそうな人材だと思わせることができたとしても、内容が伴っていないと意味はないため、内容についてもしっかりと対策をするようにしましょう。

 

STEP2:自己紹介のフレームワークを作る

次に、自己紹介のフレームワークを作りましょう。これによってその後の面接の内容をある程度想定できるようになります。

 

たとえば自己紹介の中で自分の価値観、ガクチカ、自分の強み(自己PR)の3要素を盛り込めば、その後の面接官からの質問をその3つに誘導できる可能性が高まるのです。

 

ある程度自分が想定している流れの質問を最初に受けることができれば順調に滑り出しやすくなるため、その後の面接もある程度落ち着いて対応できるでしょう。

 

自己紹介のフレームワークに正解はありませんが、どうやって考えれば良いのかわからないという就活生は下記の例文を参考にしてみてください。

 

初めまして、〇〇(名前)と申します。〇〇大学〇〇学部より参りました。
私はこれまでの人生において「~~~」という考え方を大切にしており、この価値観をもとに学生時代は〇〇と〇〇(ガクチカ)に取り組んで参りました。
これらの取り組みでは、私の強みである「〇〇」が発揮されました。面接を通して、私について細かくお伝えできたらと思いますので、何卒宜しくお願いいたします。

STEP3:エントリーする企業を増やす

次に、書類対策の内容とも被りますが、エントリーする企業を増やしてみましょう。別の業界でも仕事内容が似ている業界はたくさんあります。

 

ちなみにエントリー可能な企業を探す方法としては下記が挙げられますので、ぜひトライしてみてください。

 

・ナビサイトを活用する
・キャリアセンターに相談する
・就活エージェントに相談する

STEP4:面接のマナーや態度を見直す

エントリーする企業を増やすことができたら、自分の過去の面接を振り返って面接のマナーや態度を見直しましょう。姿勢が悪い、表情が暗いといった傾向があると第一印象を悪くしてしまいます。

 

具体的には下記のポイントについて留意するようにしましょう。

 

(1)表情:口角を挙げ、目を開き、明るい表情で話す
(2)言葉遣い:語尾は伸ばさず、丁寧に話す
(3)目線:面接官の目をしっかりと見て話す
(4)声のトーン・大きさ:ハキハキと明瞭に話す
(5)棒読み:暗記するのではなく、自分の言葉で話す
(6)身だしなみ:スーツの着こなし、清潔感を大事にする

STEP5:面接練習をする

最後に面接練習を行いましょう。具体的な練習方法としては下記が挙げられます。

 

■一人で練習する方法
・自分が話している姿を録画してチェックする
・YouTubeのシミュレーション動画を活用する

■人にサポートしてもらって練習する方法
・家族や友人に面接官役をお願いする
・キャリアセンターを活用する
・就活エージェントを活用する

自分では笑顔で話せているつもりでも実際にはできていないということもよくありますので、一人で練習する際には自分が話している姿を録画して振り返るのが効果的です。

 

またYouTube上に面接官が質問を投げかけてくれるシミュレーション動画も多く投稿されていますので、こちらを活用するのも手です。頻出質問についてはすべて回答する内容を考えておき、できるだけ1分以内にまとまるよう話す練習をしておきましょう。

 

人にサポートしてもらう方法としては家族や友人に面接官役をお願いするのも一つです。客観的な視点でアドバイスをもらうことができるため、自分では気づかなかった改善点を知れるかもしれません。

 

もっと細かい視点でのアドバイスを求める場合は大学のキャリアセンターや就活エージェントを利用すると良いでしょう。面接の練習だけでなく書類対策などについてもアドバイスを受けられるため便利です。


就職エージェントneo

就活なんてもうやめたい!・・・そう感じていませんか?

就職エージェントneoでは、一人ひとり異なる就活状況、強み、適性、思考を加味してあなたに合った最適なアドバイスをしています。ES、履歴書、面接など個別性の高い疑問や悩みについても、一緒に考え内定に向けて伴走します。一人で就活を続けることが辛いと感じている就活生はぜひ一度相談してみてください。

ただし、やはり実戦経験を積むのが何より効果的です。できるだけ多くの企業の面接を受けて場に慣れ、ある程度リラックスした気持ちで面接を受けられるようにできると良いでしょう。

この記事を書いた人

就・転職専門ライター
さりぃ

大学時代は法学を専攻、卒業後は人材紹介企業にて約5年間就・転職専門ライターとして累計1,000本以上の記事を執筆。並行して、第二新卒層をターゲットとした就・転職支援事業のサービスサイトの管理責任者としてWebマーケティングも担当しておりました。
いわゆる「フリーター」というポジションから正社員としての働き方に切り替え、サービスサイトの責任者を任せていただけるまでになった経験を活かし、 就・転職のノウハウだけでなく、「人生の選択肢の多様性」「自身の選択への向き合い方」について発信することで少しでもお役に立てれば幸いです。

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  上記と同様に企業選び、履歴書・ES作成、面接のフェーズごとに紹介していきますので、ご自身の今の就活段階と照らし合わせてチェックしてみてください。   企業選び 企業選びが原因で内定がもらえないという就活生は下記を試してみてください。 ■自己分析・他己分析   まずは自己分析です。自己分析はこの後行う業界研究や企業研究、ES対策、面接対策にも紐付いてくるため、ここで細かく行っておかなければ後々苦労をすることになります。   自己分析には主に6つのやり方がありますので、自分に合うやり方を探してみましょう。   【自己分析の種類】 ●マインドマップ: 自分の思考を整理することができる方法 ●ジョハリの窓: 自分から見た自分と周囲が感じている自分を比べることができる方法 ●モチベーショングラフ: 自分のモチベーションとなる源泉を知ることができる方法 ●SWOT分析: 自分の長所・短所、市場や業界の動向等から自分について深堀りする方法 ●自分史: 過去の実体験を書き出し、出来事を深堀りする方法 ●他己分析: 客観的立場から自分の強みや弱みを聞くことで、自分を深堀りする方法 続いて、他己分析のやり方をご紹介いたします。他己分析とは家族や友人へのヒアリングを通して、客観的に見た自分について知ることができる分析方法です。   今まで自分一人では気づけなかった強みや傾向を知ることができます。家族や友人にどのような質問をすればいいのかわからないという就活生は、ぜひ下記を参考にしてみてください。   ▼自己PRで活かせそうな質問 長所と短所は? どういう性格? 第一印象と今のギャップはある? 私(僕)を人に紹介する場合、どう紹介する? 改善したほうが良いところは? 尊敬できる、すごいと感じる部分はある? なぜ友人になってくれた? 向いていそうな仕事は何だと思う? ▼ガクチカに活かせそうな質問 どんな時に楽しそう(嬉しそう)に見える? どんな時に苦しそう(つまらなさそう)に見える? 集団ないでの役回りは? 困難に直面した時、どんな対応をしていた? 塩とではどういうシーンで活躍できそう? 私(僕)にまつわる印象的なエピソードは? 成長してほしいと感じる部分はある? コミュニケーションを取るうえでの問題はあった? ■業界・企業研究   続いては業界・企業研究についてです。業界研究は下記の流れに沿って行うとわかりやすいでしょう。 まずは社会にどういった業界が存在しているのかを把握しましょう。仕事のカテゴリーは大きく下記の5つに分類でき、それぞれ該当する業界があります。   まずは自分がどのカテゴリーに興味があるのかを考え、それがわかったらその中でもどの業界に興味があるのかを考えましょう。たとえば同じものをつくるというカテゴリーでも、食品業界やアパレル業界、衣料品業界など様々な分野があります。 気になる業界がある程度明確になったら、次はその業界のビジネスモデル(会社が利益を生み出すための仕組み)を理解しましょう。具体的には下記の項目について調べてみてください。   ・どんな商品・サービスか ・顧客は誰か ・どのように営業しているのか 業界の動向について調べることでその業界の将来性や安定性を知ることができるため、志望企業を決めるうえでこの作業は必須です。   業界の将来性を調べたい時は業界の動向や売上、市場規模などについて調べましょう。   ここまでで気になる業界を絞ったら、今度はその業界の中で気になる企業を探していきます。気になった企業について調べる際には、下記の項目についてチェックしてみてください。   ・企業名 ・企業を選んだ理由 ・間近3年の売上、利益の推移 ・主力商品、サービス(3つ) ・メインの顧客(個人or企業/国内or海外/年齢層など) ・業界内における企業の強み ・代表的な企業の広告・CMのコピーなど ・企業に関する最新のニュース、動向 気になる企業の情報を書き出したら、それぞれの企業を並べて比較し、志望度の高さを考えてみてください。 履歴書・ES作成 履歴書・ESが原因で内定がもらえないという就活生がすべき対策は下記の2点になります。 ■ESの書き方を知る   ESにおいて必ずと言っても良いほど聞かれる「志望動機」「自己PR」「ガクチカ」については、必ず書き方のフレームワークを把握したうえで、その企業が求める人物像を念頭に置きつつ、わかりやすい文章を心掛けて書くようにしましょう。   たとえば志望動機を書く際は下記のフレームワークに沿って書くとわかりやすくアピールしやすいものになるでしょう。 まず最初に「貴社を志望したのは〇〇と考えたからです」といった形で志望動機をひと言で書き、続いてその理由を端的に伝えます。   そしてその理由について、エピソードを用いて具体的に説明することで信憑性を持たせます。誰にでも当てはまる内容では全く熱意が伝わらないため、過去の経験を振り返り、自分が身をもって体験したものについて伝えるようにしましょう。   ここで「なぜその業界を選んだのか」「なぜその企業でなければならないのか」といった点も網羅できるとより説得力のある志望動機になります。   そして最後に、入社後にどうなりたいか、何を成し遂げたいかなどを伝えて熱意のアピールに繋げます。   成し遂げたいことがあっても、それがその企業では実現できないことや方針と異なるものであれば採用を見送られてしまう可能性があるため、その企業の社風や事業内容、強みと絡めたものを伝えるようにしましょう。   また、ここでは自分を採用してもらうことのメリットをアピールするよう留意します。その他、自己PRやガクチカの書き方、ESの基本的な書き方は下記の記事を参考にしてください。   企業ごとに書き分ける   ESを企業ごとに書き分ける際は、志望企業の業界・企業研究を行い、求める人物像や企業のビジョンなどを把握するようにしましょう。業界研究のやり方については先ほど紹介したやり方で進めてみてください。   また、OB・OG訪問で志望企業で働いている社員さんに話を聞くという方法もあります。その企業がどういった人材を求めているのかをできる限り明確にしておきましょう。   面接 面接が原因で内定がもらえないという就活生がすべき対策は下記の3点になります。 ■面接マナーを把握する   まずは面接のマナーを把握することが重要です。ここでは一例として、入退室する際のマナーをご紹介します。   ▼入室 (1)ドアを3回ノックし、「どうぞ」と言われたら開ける (2)後ろ手や面接官に完全に背を向けないよう気をつけながらドアを閉める (3)「本日はよろしくお願いします」とその場で挨拶する (4)椅子の横に移動し、椅子の左側に立つ (5)面接官に「お座りください」と言われたら着席する ▼退出 (1)面接官に「本日の面接は終了です」と言われたら着席したまま「本日はありがとうございますした」と述べ一礼する (2)椅子から立ち上がって椅子の左側に立ち、「失礼致します」と再度一礼する (3)ドアの前で面接案の方へ向き直り、「失礼致します」と言ってから深くお辞儀する (4)面接官に完全に背を向けないように気をつけながらドアを開けて退出する 他にも、面接での正しい服装や髪型などについてもひと通り把握しておく必要がありますので、ぜひ下記の記事を参考にしてください。 ■話す練習をする   話が長くなってしまう、相手に理解してもらえないという就活生は、話す練習をするようにしましょう。   質問によって回答のフレームワークが異なるため、まずはそれぞれの質問に対する答え方を把握すると良いでしょう。面接でよく聞かれる質問としては下記のようなラインナップが挙げられます。   ●自己PRを教えてください ●長所を教えてください ●短所を教えてください ●どんな人と言われますか? ●苦手な人はどんな人ですか? ●尊敬する人を教えてください ●趣味を教えてください ●特技を教えてください ●座右の銘は何ですか? ●ストレス発散方法はありますか? ●自己紹介をお願いします ●あなたを動物・モノに例えると? ●リーダーシップをとった経験はありますか? ●休日はどうやって過ごしますか? ●自分のキャッチフレーズ・キャッチコピーを教えてください ●あなたの大切にしている言葉を教えてください ●あなたにとって仕事とは何ですか? ●仕事で大切だろ思うことは何ですか? ●仕事のやりがいは何だと思いますか? ●企業選びの軸を教えてください ●卒業論文のテーマは何ですか? ●留年した理由を教えてください ●得意だった授業を教えてください ●嬉しかったことは何ですか? ●辛かった・苦しかったことは何ですか? ●今までどんなアルバイトをしましたか? ●成功体験を教えてください ●失敗体験を教えてください ●今までで一番感動したことを教えてください ●〇〇大学に入った理由を教えてください ●学部を選んだ理由を教えてください ●学生時代頑張ったことを教えてください ●サークルについて教えてください ●ゼミについて教えてください ●なぜこの職種を志望するのですか? ●当社の業界に必要なものは何だと思いますか? ●当社は第一志望ですか? ●最後に何かありますか? ●転勤は可能ですか? ●当社の強みや事業戦略についてどのように考えていますか? ●最後に質問はありますか? ●将来やりたいことは何ですか? ●入社後具体的にやってみたい仕事は何ですか? ●10年後のあなたはどうなっていますか? ●仕事を通じてどのように成長したいですか? ●他にどんなところを志望していますか? ●なぜこの業界を志望しているのですか? ●当社を知ったきっかけは何ですか? ●他社の選考はどの程度進んでいますか? ●最近読んだ本で最も興味を持ったのは何ですか? ●今日のニュースで最も興味を持った記事を教えてください 項目が多くて気が遠くなるかもしれませんが、一つひとつつぶしていきましょう。本記事では自己PRの答え方についてご紹介します。   自己PRは以下のフレームワークに沿って回答すると内容がスッキリとまとまります。 まずは「私の長所は〇〇です」と結論を伝え、その強みの根拠となるエピソードを述べます。エピソードを伝える際の注意ポイントとしては下記の3点が挙げられますのでチェックしておきましょう。   (1)取り組んだ出来事を伝える (2)その問題に対してどういう行動をとったかを伝える (3)結果を伝える エピソードを伝えたら、最後はその強みを入社後どのように活かして企業に貢献していくかを伝え、しっかりとアピールに繋げましょう。   ■面接対策をする   先ほどの内容と被りますが、面接対策では面接で聞かれる質問に対する回答をあらかじめ考えておきましょう。また、面接では逆質問を問われることが多いため、逆質問もある程度数を用意しておくのが得策です。   逆質問の例が思いつかないという人に向けて、下記に例をご紹介します。   ●御社の強み、弱みを教えてください ●5年後、10年後に描いているビジョンを教えてください ●今担当している仕事は会社にとって、どのような役割を果たしていますか? ●どんな顧客を対象に、何人くらいのチームで仕事していますか? ●働く上でどんな能力が必要ですか? ●御社で評価されている人はどのような人ですか? ●休日でも仕事仲間と過ごすことはありますか? ●社内でよく使われている言葉を教えてください ●(志望している部署の)仕事内容について、詳しく教えてください ●入社までにさらに勉強をしておくことはありますか? ●私は根気強い性格ですが、どのような資質が必要ですか? ●異なる価値観でも受け入れられる性格ですが、配属先の雰囲気を教えてください ●なぜ御社へ入社したのですか? ●入社前後で感じるギャップはありますか? 焦らず就活を進めるための”2つのマインドセット” 内定がもらえない状況が続くと「自分はダメなやつなんだ」「社会から必要とされてないんだ」などと自分を否定してしまいやすくなります。   しかし、こうやって自分を否定するようになることでその自信のなさが余計に選考へ悪影響を与えている可能性があるため、内定がもらえないことが続いている時には先ほどお伝えした改善策にトライすることに加え、下記のマインドセットを念頭に置くようにしてみてください。 80点を目指す 完璧主義な人は物事へ真面目に向き合い慎重に取り組めるからこそ、できなかったことに対して「志望動機がダメだったのかな」「話し方がくどかったのかな」などと、ダメだった部分に目が行きがちです。   しかし、たとえ自分にとっての完璧を達成できたとしても企業や採用担当者によってその就活生の見え方は異なりますし、先ほどもお伝えしたように、その企業との適性がそもそもなければ、どんなに優秀な学生でも落とされてしまいます。   そのため、無理に完璧を目指して失敗してダメージを受けるよりも、自分の中でも80点を目指すくらいの気持ちで臨むほうが成功に繋がりやすくなるでしょう。   そしてうまくいかなかったとしても「企業との適性がなかったのかも」「次の面接の良い練習になった」などと気持ちを切り替えられるように心がけられると、次の選考までネガティブな気持ちを引きずらずに済みます。   自信をつける また、自分でアクションを起こして自信をつけることも大切です。具体的には下記の2点を意識しましょう。   ・小さな「できた」を積み重ねる ・他人ではなく過去の自分と比較する 不慣れな就活に苦戦するのは当たり前です。   しかし、人は悪いところに目が行きがちななものですので、これまでの就活を振り返って「自己分析ができた」「改善点を一つ見つけられた」「家族に手伝ってもらって面接の練習ができた」といった、小さな「できた」を一つひとつ意識するようにしましょう。   小さなことでもできたなら「よくやった」と自分を褒めてあげるのです。   また、周りの就活生と比較して劣等感にさいなまれるというのもよくあることです。しかし劣等感を抱きながら就活を続けても自信をもって自分をアピールすることはできませんし、何より精神がもたないでしょう。   そういった就活生は、他人ではなく過去の自分と比較するのがベターです。   「前回よりもスムーズに受け答えができた」「前よりも深い逆質問ができた」など、過去の自分と比較することで自分の成長を実感でき、自信に繋がります。   もし、これらの方法を試しても自信を持てないという方は、就活に精通している就活エージェントに相談して選考対策のアドバイスを受けるのも一つです。ぜひ、ご自身にとって悔いのない選択をしてください。  

2024.03.22

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【段階別】内定がない原因8選と解決策|早期内定が出ているのはインターン実施企業

周りの友人は内定をもらい出しているのに自分は未だに一社からももらえてない・・・持ち駒もなくなってきたしどうしよう・・・と焦ってはいませんか?   もう自分は就職できないんじゃないかとネガティブな気持ちになってしまうのも無理はありませんが、内定がないことには必ず原因があります。その原因をいち早く明確にしてこの先の就活に役立てることが何より重要になります。   そこで本記事では就活で「まだ内定ない!」と焦っている学生へ向けて、内定がない原因と解決策をご紹介いたします。有効なメンタル回復方法や相談先についてもお伝えしますのでぜひ参考にしてください。   この記事のまとめ 早期内定が出ているのはインターン実施企業が多い 内定がない原因を明確にして解決策を講じるのが近道 内定がない原因は段階別に探すと見つけやすい 内定がない時はメンタルケアも並行するのが大切 内定がない時は周りに相談するのがベター そもそも内定率ってどれくらい? 「未だに内定がない・・・どうしよう」と焦りばかりが募っていくという就活生は、他の就活生の状況を把握しておきましょう。   マイナビ「キャリアサーチLab」によれば、2024年卒の6月末時点での内定率が79.5%、8月末で83.9%、10月中旬で86.0%となっています。   年々早期の内定獲得率が上がってはいますが、6月時点でまだ内定をもらっていないという人も2割程度います。   また2024年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象にしたキャリタス就活2024「学生モニター調査(2023年4月)」によれば、4月1日の時点で内定を得ている学生は全体の52.9%と、前年の同じ時期に比べて6.4%高い数値になっています。   内定を得た企業のうち70.1%がインターンシップなどに参加していた企業ということで、インターン参加者を早期にアプローチしておこうと考えた企業が、早期選考などで早い内定出しを行ったことが考えられます。   ちなみに同資料によれば内定をもらった学生のうち就活を終了(就職先を決定)したのは全体の16.4%で、多くの学生は内定を保持しつつ就活を続けています。   さらに良い企業と出会いたいと考えていたり、いわば滑り止めといったようなニュアンスで内定を持っていたりする学生は、一定の自信をもってその後の選考に臨めることもあり、精神的に余裕も出てより良いパフォーマンスを発揮しやすくなります。   内定がないからと自分を否定する必要はない 「なんで自分だけ内定ないんだろう」「社会から必要とされてないのかな」などと辛い思いをしている就活生も多いと思いますが、内定がないからといって自分を否定する必要は全くありません。   ここでは自分を否定する必要がない3つの理由をお伝えします。 採用を実施している企業はたくさん存在するから キャリタス就活2023「3月1日時点の就職活動調査」によれば、2023年卒の学生1人当たりのエントリー数は平均19.6社で、2020年卒までの過去3年のエントリー数は平均21.5社となっています。   しかし、日本には約400万社の企業があるといわれています。約400万社の企業のうち、皆さんが選考に応募した企業は一体いくつでしょうか?おそらく1%にも満たないはずです。   「この業界じゃないと納得できない」「この水準以上の企業でなければ意味がない」などと考えている就活生もいるかとは思いますが、浅く広く業界研究、企業研究を行うことで一見自分が想定していた条件とは違っても適性のある企業や仕事はあるものです。   内定がないとお悩みの就活生はぜひ、自分で間口を狭めすぎないよう留意しましょう。   内定は通過点にすぎないから 内定がないからといって人生が終わってしまうわけではありませんし、逆に第一志望の企業から内定をもらえたからといって人生が万事上手く行くとも限りません。人生において内定はあくまで通過点にすぎないのです。   場合によっては普通に就職するのとはまた別の進路に進むことで人生が豊かになっていく可能性もありますし、少し細かく対策をするだけでこの先短期間で内定が出る可能性もあります。内定がないからと、必要以上に落胆しなくても良いのです。   自分を否定してもパフォーマンスが低下するだけだから 自分を否定すると自信を失い、選考時のパフォーマンスを下げることに繋がります。自分を否定をする人ほど感情のコントロールが下手になったり、集中力が低下したりするともいわれています。   少し厳しいことをお伝えしますが、自分を否定してしまう癖があるという方は現状の「内定がもらえていない自分」を一旦受け入れ、認めてみましょう。   できないことをとりあえず認めたうえで、どうすれば一歩前に進めるのかを考えることが自己否定を止めるために重要です。   就活がうまくいっていないなら、どんな工夫をすればうまくいくようになるのかを考えるのです。そのためには自分が内定をもらえていない原因を明確にし、それに適した解決策を実施するのが近道です。   【段階別】内定がない原因8選と解決策 では、内定がない原因としては一体どのようなものが考えられるのでしょうか?ここでは企業選び、書類・テスト、面接の3段階に分けてご紹介します。   企業選び編 まずは企業選びにおいて考えられる原因についてです。 エントリー数が少ない まずは、そもそもの企業へのエントリー数が少ないことが原因として考えられます。   先ほども触れましたが、キャリタス就活2023「3月1日時点の就職活動調査」によれば2023年卒の学生1人当たりのエントリー数は平均19.6社で、2020年卒までの過去3年のエントリー数は平均21.5社となっています。   もしまだ応募した企業が20社に満たないという方は、応募企業や業界の間口を少し広げるなどしてエントリー数を増やしてみましょう。   人気企業や大手企業ばかりを受けている 人気企業や大手企業ばかりを受けている場合も、内定がない状況に陥りやすくなります。たとえば東洋経済ONLINE「「内定の競争倍率が高い会社」ランキングTOP100」によれば、雪印メグミルクの倍率は482.3倍と難易度が非常に高くなっています。   ここまで倍率が高い企業ばかりではありませんが、人気企業や大手企業は総じて倍率が高いため、内定を獲得できなくて当たり前ともいえます。   そのためこういった難易度の高い企業ばかりを受けている就活生はもっと範囲を広げて企業を探していく必要があります。   自分が職場や仕事に求める価値が何なのかを今一度見つめなおし、企業規模やネームバリューに縛られ過ぎずに選定し直してみましょう。   書類・テスト編 次に書類選考やテストにおいて考えられる原因についてです。 企業ごとにESを書き分けていない まずはES(エントリーシート)の内容が全企業同じであることが内定が出ない原因として考えられます。中でも自己PRや志望動機については内容が近くなりやすく、内容を使い回しているような印象を採用担当者に与えてしまい兼ねません。   ただこれは企業ごとに全く違うエピソードを用意しましょうということではありません。どんなに良いアピールポイントを持っていても、志望企業がその強みをもった人材を求めていなければ強いアピールにはなりません。   そのためESを作成する前に企業研究を徹底し、その企業がどういった人材を求めているのかを把握したうえで、自分にある強みのうち、その人物像に近く見せられるような強みを洗い出してアピールするようにしましょう。   そして志望動機については必ず企業ごとに内容を考えるようにしましょう。   その企業の強みや事業内容、方針や考え方などその企業が独自でもっている要素に焦点を当て、「その企業でなければならない理由」を伝えられなければ説得力のあるアピールはできません。こちらも企業研究の内容をもとに時間をかけて作成しましょう。   ESの書き方に問題がある またESの中でも特に自己PRや志望動機、ガクチカの書き方をよく知らないままなんとなくで書いている場合には、しっかりとしたアピールができていなかったり、内容が理解しにくいものになっていたりして内定が遠のく原因になります。   典型的な設問である上記の3つは評価されやすい書き方が存在しますので、もし自己流で書いているという就活生はぜひ下記の記事を参考にしてください。   適性検査対策をしていない 適性検査の勉強をしていないことも内定が出ない原因になり得ます。ESと適性検査を同時に課している企業も多いですが、たとえESの内容が良くても適性検査の得点が低いと落ちる確率は非常に高くなります。   というのも、テストの得点である程度就活生を絞り込み、残りはESの内容で判断した方が企業サイドの効率が良いと考えられるからです。   もしESを色んな人に添削してもらったのに落ち続けているという就活生は、適性検査の勉強が足りていないことが原因かもしれません。ぜひ下記の対策を実践してみてください。   (1) 解説がわかりやすい参考書を一通り解く (2) 間違えた問題の解説を読んで理解する (3) 表示時間以内に問題を解く (4) できなかった問題を繰り返し解く まずは解説が自分にとってわかりやすい参考書を1冊選び、一通り解いてみてください。勉強の必要なく解ける問題やそうでない問題の傾向がつかめます。解説により効率的な解法が載っている場合にはそれを実践してスピードアップに努めましょう。   間違えた問題については単なるミスでなければ解説を理解し、時間を意識しながらもう一度本番を想定して間違えた問題を解いていきます。それでも間違えた問題については繰り返し解きましょう。   時間のプレッシャーがある中でも落ち着いて解けるように、時間配分がうまくいくように意識して練習するのがポイントです。参考書を2〜3周する頃には7~8割の問題を解けるようになっているでしょう。   面接編 最後に、面接において考えられる原因について見ていきたいと思います。 基本マナーが身についていない 大前提として、面接の基本マナーが身についていない就活生はまず内定に到達することができません。下記を参考に身だしなみや態度について振り返ってみましょう。   ・スーツがしわだらけ ・ネクタイをきちんと結んでいない ・革靴が磨かれていない ・声が小さい ・目を見て話さない ・猫背になっている ・髪型がセットされていない など 該当するものがあった就活生は今すぐに改善しましょう。面接では話している内容だけでなく、身だしなみや話し方なども評価されています。面接に臨む際は最低限、下記のポイントを意識して臨むようにしてください。   ・スーツやシャツはしわがないものを着用する ・ネクタイは首元に余白が生まれないように結ぶ ・革靴は磨いたものを履く ・大きな声で話す ・相手の目を見て話す ・背筋を伸ばして面接に臨む ・髪型をワックス等で整える ・暗記するのではなく自分の言葉で話す ・語尾は伸ばさずに話す 志望動機が浅い 志望動機の内容が浅いことも内定がないと悩む原因の一つです。   たとえば「御社の商品が好きだから志望している」という志望動機は消費者目線のものであり、消費者に仕掛ける企業側の目線を持つことができておらず、アピールになりません。   そのため、企業がどんな人材を求めているのかを企業研究を通して把握をしたうえで、その人物像から逆算をして志望動機を考える必要があります。   志望動機を書く際のフレームワークは下記になりますので、ぜひこの流れに沿って内容を考え直してみましょう。 まずは結論としての志望理由を一言で伝え、なぜそう考えたのかを自分自身の経験に基づくエピソードと共に伝えましょう。エピソードを交えることで説得力が増します。   続いては、数ある企業の中からその企業を選んだ理由を書き、より説得力を持たせつつ熱意をアピールします。どのような観点で伝えれば良いかわからないという人は、下記の中から選んで考えてみましょう。   ●企業の社風から ●企業で働く社員から ●企業の強みから  ∟業務内容  ∟サービス・商品(コンセプト)  ∟社会貢献活動 最後は入社後にどのように活躍していきたいか、企業にどんな形で貢献できるかを伝えてさらにアピールをします。   強いアピールができていない 自己PRやガクチカで強いアピールをすることができていない場合も内定が出ない原因になります。せっかく良い強みを持っていても、うまくアピールできなければ自分の魅力は伝わりません。 自己PRではまず一言で自分の強みを伝え、その強みを証明できるエピソードを書きましょう。ここではその出来事の中で生じた課題や目標と、その課題や目標に対してどのような行動を取ったのかまでを具体的に書くのがポイントです。   その後、その取り組みの結果を書きます。この時、できるだけ数字などを用いて定量的に伝えると、結果の大きさが伝わりやすくなります。   そして最後はここまで伝えてきた強みをどのように志望企業の業務に活かしていくのかを書いて、自己PRを締めます。 ガクチカではまず一言で学生時代に頑張ったことを伝え、なぜそれを行ったのかの理由を書きます。その後はその活動を行う際に立てた目標や課題を伝え、それに対してどのような取り組みを行ったのかを書きましょう。   具体的な取り組みについて伝えたら、どのような結果に繋がったのかを伝え、最後はこの出来事から学んだことを書いて文章を締めくくります。   内定がない時に効果的なメンタル回復方法 内定がない原因に対して一つひとつ解決策を講じていけばおのずと就活に光が見えてくると思いますが、同時にメンタルケアを行うことも就活のモチベーションを高めるために大切です。   そこでここでは、内定がない時に効果的なメンタル回復方法をご紹介いたします。   就活の悩みを紙に書き出す まずは就活に関する悩みをひと通り書き出してみる方法です。書いてみるとわかりますが、悩みを書き出すことで自分の課題が客観的に把握できるようになります。下記のポイントを参考に書き出してみましょう。   ・思いついたものはすべて書く ・書き出す時間は10分を目安にする ・誤字脱字、文字の大きさは気にせずにどんどん書く ・一人きりの空間で取り組む 今まで見えていなかった自分の課題が見えて対策に繋がるだけでなく、悩みを吐き出すことで気持ちをリラックスさせる効果も期待できます。   運動する 運動をすることで汗をかいて気持ちをリフレッシュするのも効果的です。散歩やジョギングなどの軽い運動から始めると良いでしょう。   一日ゆっくり寝る 一度時間をとってゆっくり寝るのも一つです。特に就活中は意識的に休憩を挟まなければ心身を休める時間を確保しにくいため、複数企業の面接を同じ日に集約させるなどして一日時間を確保すると良いでしょう。   横になってゆっくりと睡眠を取ることで一時的に気持ちをリセットしやすくなり、脳もはっきりするはずです。   内定がない時に有効な相談先 ちなみに、就活ではいかに周りの人の力を借りて進めていけるかが鍵となります。慣れないことだらけの就活を自分一人で進めるのは非常に難しいことだからです。ここでは3つの有効な相談先についてお伝えします。 大学のキャリアセンターに相談する まずは大学のキャリアセンターです。ここを活用するメリット・デメリットは下記の通りとなります。   【メリット】 ●過去の学生がどのように就活をしたのかを知れる ●エントリーシートの添削をしてもらえる ●模擬面接をしてもらえる ●就活のアドバイスをしてもらえる 【デメリット】 ●相談に乗ってくれる人が就活を経験をしていない ●添削を受けるのに時間がかかる ●模擬面接の予約を取りにくい 当てはまらない大学もあるかもしれませんが、基本的にキャリアセンターは添削指導や模擬面接を受けるには非常に時間がかかります。   そのため、短期間で対策をする必要がある就活生にはあまり適さない可能性があります。   社会人に相談する 家族はもちろんのこと、サークルのOB・OGなど、身近にいる社会人に相談するのも良い方法です。   【メリット】 ●気軽に質問や相談をしやすい ●経験談を参考にできる ●社会人になったあとのイメージが膨らむ 【デメリット】 ●予定を合わせにくい ●その社会人の経験が自分にマッチするかがわからない キャリアセンターの職員と違い、一般の社会人は多くの学生の傾向を知っているわけではないため自分の経験をもとにしたアドバイスしかできません。   学歴や学生時代にやってきたこと、性格などがある程度一致していればかなり大きなヒントになりますが、そうでない場合には参考にする情報を自分で取捨選択する必要があります。   就活エージェントを利用する 最後に紹介するのが、就活エージェントです。   就活エージェントとは専任のアドバイザーが個別面談を実施し、就活状況や人柄を把握したうえでその就活生の希望や傾向に合った求人を紹介してくれるサービスで、企業選びの相談や選考対策も行ってくれます。   【メリット】 ●自分に適した業界・企業選びをサポートしてもらえる ●ナビサイトでは公開されていない非公開求人を紹介してもらえる ●就活生には基本的に料金が生じない ●選考対策のアドバイスを受けられる 【デメリット】 ●志望度が高くない業界や企業を紹介されることもある ●大手企業の紹介は少ない(倍率が高く自社集客で成り立つため) ●相性の良いコンサルタントに当たるとは限らない ぜひ、ご自身に合った相談先を頼ってみてください。

2024.03.22