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【化学業界編】就活で内定に繋がる志望動機の書き方~三菱ケミカルなど選考通過ES例文も公開~

化学業界といえば「AGC」「旭化成」「東レ」などが代表例としてイメージしやすいかと思いますが、企業名は聞いたことがあるものの、何を商材としてどのようなビジネスを行っているのか具体的に説明できる就活生は少ないのではないでしょうか。 というのも化学メーカーの製品は基本的にBtoB(企業が企業に対して商材を提供するビジネスモデル)の形で取引されるため、一般の消費者が直接目にする機会が少ないからです。 ただ、そこで取引されているものは最終的に私たちが普段手にする製品の材料となっています。化学メーカーは自動車や電気、化粧品など様々な分野のメーカーとの取引があり海外進出も盛んなことから、幅広い領域でビジネスを行えているのです。 本記事では、化学業界の特徴や仕事内容をもとに、就活でより選考に通過しやすくなるような化学業界の志望動機の書き方をわかりやすくご紹介します。実際に書類選考を通過したESも掲載しておりますので、ぜひ参考にしてください。 この記事のまとめ 「なぜ化学業界を選んだのか」「なぜそのメーカーなのか」を志望動機に盛り込む 上記のためには"化学業界が求める人物像"と"応募先企業の特徴"の把握が必須 フレームワークに沿って志望動機を書くことで読みやすい文章になる 【ざっくり解説】化学業界ってどんな業界? 化学業界とは化学反応を伴う生産プロセスによって原料から中間財(材料・半完成品の生産過程で用いられる生産品)や最終製品を製造する業界です。 この化学業界を支えている化学メーカーとは原料に化学反応を加えることで新たな素材や製品を生産している企業を指し、業態によって総合化学メーカーや誘導品メーカー、電子材料メーカーに分類されます。 ■総合化学メーカー └基礎原料から最終製品まで、一貫して製造している企業。またエチレンセンターを有する企業を称してこのように呼ぶ場合もある。具体的には三菱ケミカル、住友化学、旭化成、三井化学などの企業が挙げられる。 ■誘導品メーカー └誘導品とは基礎化学原料から化学反応によって生成される製品で、最終製品の材料となるもの。誘導品メーカーとしては信越化学工業、三菱ガス化学などが挙げられる。 ■電子材料メーカー └基礎原料や誘導品を購入し、半導体やディスプレイを作る企業。具体的には、富士フィルムホールディングス、日東電工などの企業が挙げられる。 旭化成のサランラップのように消費者の手に渡る「最終製品」を製造しているメーカーもありますが、多くは「エチレン」のような最終製品の材料となる「中間財」を製造しています。 それぞれの分野において、取引先や関わる業務は大幅に変わってくるため、その企業が化学業界の中でもどの分野のメーカーに当たるのかを考慮しながら志望動機を作成すると良いでしょう。 化学業界の課題と動向 化学業界は現在、下記のように様々な課題を抱えています。 【化学業界の課題】 ・原料の高騰 ・国内市場縮小の懸念 ・「サスティナビリティ」への取り組み 1点目は原料の高騰です。化学製品は石油を主な原料としているため、原油価格の変動が業績に直接影響します。 また温暖化対策の観点から世界規模で「脱石油依存」を目的とした政策が進められていることもあり、国内においても石油などの化石燃料を使用しない新たな化学技術が模索されています。 2点目は将来的に日本の人口が減少していくことから国内市場が縮小していくと予測されていることです。そのため、化学メーカーの海外進出の動きが進んでいます。 例えば住友化学「決算説明資料 2021年度決算概況」によれば、2021年度の住友化学の海外売上比率が67.7%となっています。 化学業界では現在直面している様々な課題を解決するために、他社からの技術の獲得や海外市場への参入を目指したM&Aのほか、収益が少ない事業の売却やエチレンプラントの廃止などが行われ、これまで推進してきた事業の全体的な見直しが求められています。 3点目は「サスティナビリティ」への取り組みです。街に捨てられたビニール袋やペットボトルが川を伝って海へ流出し、粉砕され、「マイクロプラスチック」となります。 海洋汚染だけでなく、それを餌と間違えて食べた魚を人間が食べ、人体に影響が出ることも懸念されています。上記のような状況を改善するために開発された製品が、三菱ケミカルが生産する生分解性プラスチック「BioPBS™」です 「BioPBS™」は自然界の土中の微生物の力で水と二酸化炭素に自然に分解されるため、「マイクロプラスチック」になる心配がありません。 三菱ケミカルだけでなく、あらゆる化学メーカーがサスティナビリティへの取り組みについて記載したWebページを自社サイト内へ設けています。 サスティナビリティは環境問題への取り組みにとどまらず、化学業界において新たなビジネス機会になると考えられているのです。そのため、志望企業のサスティナビリティへの取り組みは把握しておきたいところです。 化学業界の職種 代表例 ここでは化学業界における主な職種について記載します。理系学生の採用がメインとなる技術系職種と文系学生の採用がメインとなる事務系職種の2つに分けられます。 技術系職種 研究開発 新製品の開発や既存製品の改良を行います。企業によっては顧客と関わりながら設計やシュミレーションを行い、製品を製造していくところもあります。 顧客や他の部署の人と連携しながら業務を行うため広い視野と柔軟な対応力が求められます。また海外の取引先とやり取りする場合もあるため、その場合には語学力も必要です。 技術開発 技術開発は、自社の製品やサービスを効率的に生産あるいは提供するための技術を開発します。技術開発として独立して業務を行う場合もあれば、会社によっては研究開発担当が技術開発までを担うケースもあります。 生産技術・製造 製品を安定して供給するために、どのようにすべきかを考慮しながら製品を製造する業務です。 市場のニーズや技術が日々、変化・進化する中、設備の改善や、低コストで高品質の製品を製造するためにはどのような方法で行うべきかなどを考えながら、生産体制を構築します。 事務系職種 営業 企業に対して製品の営業を行います。化学メーカーにおいて営業職の採用人数はそれほど多くない傾向があり、その分新入社員の時から大きな仕事を任せてもらえる可能性があります。 また海外進出をしている企業も多いことから、国内だけではなく海外の顧客に対してアプローチできる魅力もあります。 管理系 総務、法務、人事・勤労、経理・財務、企画管理、購買・物流など、管理系の仕事やマーケティングなど企画を行う部門になります。 企業によっては購買・物流などの管理系職種においても、海外の取引先とやり取りが発生する場合があります。 就活でライバルと差をつける!化学業界の志望動機 作成の3STEP 化学業界の特徴や仕事内容を確認できたところで、ここでは就活において化学業界でより内定に近づくための志望動機作成における3ステップを紹介します。 これから志望動機を作成するという人は、ぜひ参考にして作成してみてください。 (1)志望動機に必要な要素を把握する 志望動機を作成する際は「なぜ化学業界を選んだのか」「なぜそのメーカーなのか」をしっかりと深掘りしましょう。 数ある業界の中でもなぜ化学業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておかなければ、信憑性に乏しい志望動機になってしまう可能性があります。 「世界に誇れる技術力を持つ企業で働き、日本だけではなく世界のものづくり産業を支えたい」などといったように、化学業界ならではの理由を述べるようにしましょう。 また「なぜそのメーカーなのか」を明確にしたうえで志望動機を考えなければ、どの企業にも通用しそうな特徴のない内容になってしまい、採用担当者にこちらの熱意をアピールしにくくなってしまいます。 例えば、総合化学メーカーである旭化成では、樹脂、化成品、繊維、電子材料、部品、医療機器など様々な分野の製品を扱っているため「サランラップ」を小売店に向けて拡販することもあれば、タイヤメーカーに対して原料となる合成ゴムを卸すこともあります。 このように、一つの会社の事例をとっても多種多様な商材や顧客に関われることがわかるでしょう。志望動機を書く際は、上記のように企業ごとの特徴や強みを把握した上で作成するようにしてください。 (2)化学業界の求める人物像を把握する 化学品や素材の生産・製造は概して大規模なプロセスで構築されているため、より理解を深められるよう具体的なデータや論理的な説明が求められることが多い傾向があり、これは数字にコミットする技術職だけでなく営業職にも言えます。 また研究職の場合は有害な薬品や高価な装置を取り扱うことが多いため、慎重さも必要となります。そして製品を製造するには、その過程で各方面の関係者と密接なコミュニケーションを取る必要があります。 一人で完成させる製品はほとんどなくチームで動くことも多いため、目標に向かって、仲間と協力し達成する楽しさを感じられる人は化学業界に向いているといえるでしょう。 (3)志望動機のフレームワークを知る 情報収集や自己分析を基に伝えることが決まれば、あとは文章に起こすだけです。必ずしもオリジナルの構成にこだわる必要はなく、シンプルでわかりやすい文章構成にすることで、漏れなくこちらの魅力を伝えるのが重要です。 文章力に課題がある人は第三者にチェックしてもらうなどして、「て・に・を・は」や接続詞の使い方のほか、「です・ます」調に統一されているかなどを細かく確認しましょう。 合わせて読みたい 【例文つき】就活で内定を勝ち取る志望動機の書き方3STEP|やりがちなNG例も紹介 志望動機の書き始め方、面接官が読みやすい文章構成がまるわかり。逆にマイナス評価につながるNGポイントもご紹介します。 就活で実際に選考を通過!化学業界の志望動機・例文 志望動機の書き方を把握できたところで、ここではESの志望動機例文を紹介します。これらの例文をもとに説得力のある志望動機を目指しましょう。 化学業界の技術系職種の志望動機例文 三菱ケミカルの志望動機例文 私は、5年間化学工学を積極的に学んできました。貴社の製品の開発・製造プロセスの設計に携わることで、貴社に貢献したいと考えています。 またバイオポリマーや、炭素繊維、水処理膜等、環境に配慮した製品を生み出す高い技術力に強い関心があります。また、3社統合によって生み出される、将来の新製品にも興味があります。 それらの生産に関わる仕事を通じて貴社そして社会の発展に貢献したいと思い、貴社を志望いたしました。 →興味をもつ製品の名称や、「3社統合」についてなど具体的な事項をあげていることから、この企業についてきちんと調べたうえで、志望していることが伝わります。あえて指摘するとすれば、「また」が連続して読みにくい文章になっているので、別の接続詞を使うと更によくなるでしょう。 参照元:unistyle/内定者本選考ES(三菱ケミカル(技術)18卒) ⇒最新の志望動機例文を見たい方はこちら 三井化学 このコンテンツは会員の方のみご覧いただけます。 会員の方は、選考に通過した77203枚のエントリーシートを無料で閲覧できます。 (無料会員登録はこちら) 資生堂 このコンテンツは会員の方のみご覧いただけます。 会員の方は、選考に通過した77203枚のエントリーシートを無料で閲覧できます。 (無料会員登録はこちら) 化学業界の事務系職種の志望動機例文 住友化学の志望動機例文 私は産業の基盤を支える素材を通じて、豊かな社会を実現したいと考え貴社を志望する。化学素材は身の回りに存在し、社会に確かな影響を与えている。して化学の進歩が社会の発展に貢献するという大きな可能性を秘めている。 私はこのように縁の下の力持ちとして社会を支えたいと考え、化学業界に興味を持った。その中でも貴社は幅広い事業領域を持ち、高い海外売上比率を見せている。 そのため貴社でなら、より幅広い産業と世界中の人々の生活に貢献できると考える。また社員の方から仕事への情熱を感じ、共に働きたいと考え志望する。 なぜ化学業界を志望するのか、という理由がきれいにまとめられています。 ただ、「幅広い事業領域を持ち、高い海外売上比率を見せている。」という理由は他の化学メーカーにもいえることなので、「なぜその企業を志望するのか」、という理由としては弱いです。志望企業ならでは、と言える特徴をあげましょう。 参照元:unistyle/選考通過者本選考ES(住友化学(事務系総合職)) 三菱ケミカルの志望動機例文 このコンテンツは会員の方のみご覧いただけます。 会員の方は、選考に通過した77203枚のエントリーシートを無料で閲覧できます。 (無料会員登録はこちら) 花王の志望動機例文 このコンテンツは会員の方のみご覧いただけます。 会員の方は、選考に通過した77203枚のエントリーシートを無料で閲覧できます。 (無料会員登録はこちら) 上記例文の他にも就活支援サイトunistyleでは選考通過者のESを7万件以上掲載しています。記画像からサイトに移動できますので、ぜひES作成の参考にしてください。

2024.03.21