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TOP コロナ禍の就職・採用活動に関する実態調査「ガクチカ」編
コロナ禍がガクチカづくりに悪影響44.6%、選考を有利に進めるために
4人に1人が事実と異なる内容を記載する「盛りガクチカ」を作成

コロナ禍の就職・採用活動に関する実態調査「ガクチカ」編
コロナ禍がガクチカづくりに悪影響44.6%、選考を有利に進めるために
4人に1人が事実と異なる内容を記載する「盛りガクチカ」を作成

NEO CAREERニュース
プレスリリース
コーポレート
2022.08.04

■ 実施背景
 コロナ禍の影響で、2023年春に卒業予定の大学生は2年生から、2024年春に卒業予定の学生は入学時からオンラインを中心とした学生生活を強いられており、コロナ前までの対面を基本とした授業やサークル活動、アルバイトなどが十分にできず、夢に描いていたキャンパスライフとは異なる生活を余儀なくされている世代です。
 そのような中で、就職活動において一般的に使われている「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」に悩む学生が急増しています。一方で企業の新卒採用は、ガクチカだけではないその他の条件や基準を持って採用活動を行っています。
 これらの背景を受け、学生と企業のガクチカに対する重要度や考え方などの実態を明らかにし、今後の就職活動や採用活動の参考となるよう、本調査の実施に至りました。

■ 調査サマリー
<学生のガクチカ実態>
・ほぼ全員(96.7%)がガクチカという言葉を知っている
・約8割(76.0%)が自信を持って企業にアピールできるガクチカエピソードを持っている
・4人に1人(25.6%)が、選考を有利にするために自身のガクチカに事実と異なる内容を盛り込んだことがある
・4割強(44.6%)はコロナ禍がガクチカに悪影響を及ぼしていると回答
・エントリーシートで企業が最も重視していると思うのは、1位:志望動機(43.4%)、2位:自己PR(23.1%)、3位:ガクチカ(20.7%)
・採用活動全体で企業が最も重視していると思うのは、1位:面接での受け答え(40.5%)、2位:入社意欲(25.2%)、3位:相性(18.2%)

<企業のガクチカ実態>
・約6割(61.5%)がガクチカという言葉を知っており、約4割(38.5%)知らないと回答
・7割弱(65.2%)が選考時にガクチカを聞いている
・約8割(77.0%)はガクチカを代替する質問を設けていない実態。コロナ禍の影響で充分なキャンパスライフを送れていない学生に配慮していない傾向
・エントリーシートで最も重視している内容トップ3は、1位:志望動機(34.8%)、2位:自己PR(28.0%)、3位:文章力(10.6%)
・採用活動全体で最も重視している内容トップ3は、1位:面接での受け答え(52.2%)、2位:相性(14.3%)、3位:入社意欲(9.3%)

<考察>
 本来、ガクチカは学生の人となりや考え方を表現するための一つの手段として使われることが多いですが、調査の結果を見ると、学生はガクチカを作ること自体が目的化しており、ガクチカという言葉が一人歩きしているように思われます。その反面、学生自身も理解している通り、実際に企業が採用活動において見ているポイントは、「どのような人柄なのか」や「自社に入社し、活躍してくれるのか」という点です。学生は自身の人柄を最も伝えやすい内容にすることが重要で、背伸びをしたり、エピソードの大小に捉われる必要はありません。
 一方で、採用する側の企業は新卒選考時にガクチカを聞くことが慣習化しているため、コロナ禍でガクチカを作りにくい状況でも学生はその準備を行う必要があります。このような状況から、事実と異なる内容を記載してまで見栄えの良いガクチカを作る学生が一定数存在することは深刻な状況です。
 大学生活の大半がコロナ禍に見舞われた学生を、ガクチカ軸で良し悪しを見極めるのは難しい状況です。この状況は24年卒学生の就職活動でも続いていきます。今後企業は、コロナ禍に見舞われた学生に配慮した選考方法を用意していく必要があると考えます。

■ 調査詳細
1【学生と企業の「ガクチカ」認知度について】
「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」の認知度について聞いたところ、学生が96.7%、企業が61.5%で、35.2Ptの差が出る結果となり、企業より学生の方が当たり前にガクチカというワードを使用していることがわかりました。

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2-1【学生のガクチカ実態について】
①自信のあるガクチカを持っているか聞いたところ、約8割(76.0%)の学生が「自信をもって企業にアピールできるガクチカを持っている」と回答しました。また、選考を有利にするために、4人に1人(25.6%)の学生が「自身のガクチカに事実と異なる内容を盛り込んだことがある」という実態も明らかになりました。

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②約4割(44.6%)の学生は、「コロナ禍がガクチカに悪影響を及ぼした」と回答しており、文理別に見ると、文系は約5割(48.3%)、理系は約3割(34.8%)となり、文理で13.5Ptの差が出ました。

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③選考過程で実際にガクチカとして話した内容トップ3は、1位:アルバイト(61.2%)、2位:ゼミや研究などの学業(39.7%)、3位:サークル・部活(39.3%)となりました。文理別に見ると、文系では、1位:アルバイト(62.5%)、2位:サークル・部活(35.8%)、3位:ゼミや研究などの学業(35.2%)に対し、理系では、1位:アルバイト(57.6%)、2位:ゼミや研究などの学業(51.5%)、3位:サークル・部活(48.5%)となりました。

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 これらの結果から、学生は自身のガクチカに自信を持っている一方、4人に1人以上は選考を有利に進めるべく「盛りガクチカ」を行っており、その背景にはコロナ禍で十分に満足のいく学生生活を送れていないことが影響しているようです。また、悪影響がある中でも、文系よりも研究がある理系学生の方が、選考過程において日々の学業の内容を話しやすい状況があるため、コロナ禍でのガクチカへの影響が少なかったのではと考えられます。

2-2【企業のガクチカ実態について】
①企業の採用担当者の約7割(65.2%)が「選考時にガクチカを聞いている」と回答しており、昨今のコロナ禍の影響で満足のいくキャンパスライフを送れていないことからガクチカに悩む学生も多い中で、約8割(77.0%)の企業は「ガクチカを代替する質問は設けていない」という実態が明らかになりました。これらの結果から、ほとんどの企業が選考時にガクチカを聞いているものの、コロナ禍でガクチカづくりに悪影響が出ている学生を考慮した代替質問を用意出来ている企業は4分の1未満にとどまっていることが分かります。

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②また、代替質問を設けていると回答した企業では、以下のようなコロナ禍ならではの質問や、環境に左右されずに人となりを把握できる本質的な質問を設けていることが分かりました。

・コロナ禍に新たに取り組んだことはありますか
・コロナ禍がなければ、どのようなことをしたかったですか
・休日はどのように過ごしていますか
・学習時のスケジュールの組み立て方、また工夫した点は何ですか

3【学生と企業が考えているエントリーシート・選考におけるガクチカの立ち位置】
①エントリーシートにおいて、企業が最も重視する内容トップ3は、1位:志望動機(34.8%)、2位:自己PR(28.0%)、3位:文章力(10.6%)であるのに対し、学生のトップ3は1位:志望動機(43.4%)、2位:自己PR(23.1%)、3位:ガクチカ(20.7%)の順で重視されていると考えています。

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②選考において、企業が最も重視する内容トップ3は、1位:面接での受け答え(52.2%)、2位:相性(14.3%)、3位:入社意欲(9.3%)なのに対し、学生のトップ3は、1位:面接での受け答え(40.5%)、2位:入社意欲(25.2%)、3位:相性(18.2%)の順に重視されると考えています。

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 これらの結果から、学生は企業よりもガクチカを気にしている一方で、本質的に求められているものはガクチカではないということを理解していることが分かります。

■ 調査概要
コロナ禍の就職・採用活動に関する実態調査「ガクチカ」編
・調査対象:「2023年春」に卒業予定の大学生・大学院生(242名)
      新卒採用を行っている企業の採用担当者(161名)
・調査項目:コロナ禍が採用・就職活動に及ぼした影響について
・実施期間:2022年6月29日(水)~2022年7月8日(金)
・調査方法:インターネット調査
※調査について:内容を転用・引用する場合には下記連絡先にご一報ください。

■ネオキャリアについて
会社名 :株式会社ネオキャリア
所在地 :東京都新宿区西新宿1-22-2 新宿サンエービル
代表者 :代表取締役 西澤 亮一
事業概要:人材事業、ヘルスケア事業、グローバル事業 他
URL :https://www.neo-career.co.jp

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